魚介類に含まれているn-3系多価不飽和脂肪酸であるDHAやEPAは、高脂血症を改善し、血栓形成を抑制するため、虚血性の各種疾患の予防に有効であることが明らかとなってきている。
【関与成分の構造式】
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DHA及びEPAは、肝臓でのTGとリポタンパク質の合成と分泌を抑制し、血中TGを含む血中脂質を低下させること、トロンボキサンA2の形成を抑制することによって、血小板凝集を阻害することが報告されている。DHA及びEPAは、この他、血圧の低下、心機能、血管内皮機能や血管の反応性の改善、抗炎症作用など複数のメカニズムを介して心血管疾患の改善に作用している。
・ S.H. Wong, et al., Biochimica et Biophysica Acta, 792, 103-109 (1984) ・ A.Sue Wong, et al., Metabolism, 34, 10, 900-905 (1985) ・ W Siess, et al., Lancet, 1, 441-444 (1980)
分析はガスクロマトグラムによる。
梶島俊樹ら、日本油化学会誌. 1996;45(4)335-339.
研究１： 血中 TG値が 150～330 mg/dLの 16名と、 150mg/dL未満の 7名の併せて 23名に対し、 4週間にわたって行った過剰摂取試験で、1日3本のDHA入りソーセージ (DHA 2,550 mg、 EPA 600 mg) を摂食させたものの、出血時間、凝固系、血糖値、血中インスリン値、血清生化学、或いは血液学的指標に臨床上問題となる変化は観察されなかった。 研究２： 血中 TG値 100～330 mg/dLの 32名を対象に、DHA入りソーセージを1日あたりの摂取目安量の 1日 1本 (DHA 850 mg＋ EPA 200 mg) を、12週間にわたって摂取させて安全性を検討した。その結果、特に臨床上問題となる変化は観察されなかった。
・玉井忠和ら、日本臨床栄養学会雑誌 25, 4, 293-302 (2004) ・玉井忠和ら、日本臨床栄養学会雑誌 25, 4, 303-311 (2004)
研究１ 関与成分の急性毒性試験、及び変異原性試験で問題はなかった。また、重金属、環境ホルモンの測定結果はいずれも問題なかった。
参考： ・DHA-22のラットにおける単回経口投与試験：株式会社 新日本科学実施 ・DHA-22の細菌を用いる復帰突然変異試験：株式会社 新日本科学実施
研究１： DHAを強化した魚肉ソーセージが血中 TG値を低下させる有効量を、血中 TG値が 150～330 mg/dLの 48名のボランティアを対象にした4週間の二重盲検試験で検討した。その結果、1日 1本 (50 g) の DHA低用量ソーセージ (DHA 425 mg＋ EPA 100 mg) 、或いは DHA高用量ソーセージ (DHA 850 mg＋ EPA 200 mg) の摂取によって、用量依存的に血中 TG値が低下した。DHA高用量ソーセージ群では、精製魚油をオリーブ油におきかえた魚肉ソーセージを摂取したプラセボ群と比較して、有意に血中 TG値が低下した (－59mg/dL、 p＜0.05) 。従って、関与成分の摂取量を 1日あたり DHA 850 mg＋ EPA 200 mgと設定した。 研究２： 本食品の有効性を確認する為に、血中 TG値 100～330mg/dLの 64名に対し、12週間、1日 1本のDHA入りソーセージ (DHA 850 mg、 及び EPA 200mg) とプラセボの魚肉ソーセージを摂取させた。その結果、4週目、及び12週目において本食品摂取群で、プラセボ群に対し、有意に血中 TG値が低下した (p＜0.05、多重性考慮) 。DHA入りソーセージ摂取群の血中 TG値は、摂取前と比較して、 4週目、及び 12週目でそれぞれ 42 mg/dL、及び 45mg/dLと有意に低下した。 従って、二重盲検並行群間比較ヒト臨床試験において本食品の有効性が証明された。
・玉井忠和ら、日本臨床栄養学会雑誌, 25, 4, 293-302 (2004) ・玉井忠和ら、日本臨床栄養学会雑誌, 25, 4, 303-311 (2004)
研究１ シュークロース50%を含んだ食餌を摂取させる高脂血症モデルラットにおいて、DHA 500 mg/kgの用量にて血中中性脂肪の低下作用が確認された。
参考： Tamai T. et al., Biol. Pharm. Bull., 30, 12, 2381-8 (2007)
