特定保健用食品

  1. Home
  2. /
  3. 特定保健用食品
  4. /
  5. オリゴのおかげ

商品詳細

食品名

オリゴのおかげ
形態:テーブルシュガー
内容量:130g, 300g
関与成分:乳果オリゴ糖

製造あるいは販売者

塩水港精糖株式会社
住所:東京都中央区日本橋堀留町2-9-6
電話番号:(代) 03 (3249) 2381

許可された実際の表示

乳果オリゴ糖を主成分とし、腸内のビフィズス菌を適正に増やして、おなかの調子を良好に保つ食品です。

許可された年月

平成9年10月23日

許可番号

第141号

適切な利用法

8~20 g (ティースプーン2~5杯程度;関与成分「乳果オリゴ糖」として、2.4 g~6.0 g)

利用上の注意事項

食べ過ぎあるいは体質・体調によりおなかがゆるくなることがあります。

関与成分についての解説

成分の特性
関与成分である乳果オリゴ糖は、腸内有用菌の代表であるビフィズス菌によって選択的に代謝される。

【関与成分の構造式】
作用・効果および機序
大腸に棲息する腸内細菌には、ヒトの健康維持に有効な役割を果たす有用菌と、腐敗産物や発癌性物質を作ったり、下痢や便秘など疾病を引き起こす原因となる有害菌が存在し、これらが腸内でバランスを保って菌叢を形成している。従って有用菌優勢の菌叢を保つことが健康を維持するうえで重要となってくる。乳果オリゴ糖は、腸内細菌によって代謝され有機酸を生成する。有機酸は、腸の蠕動運動や腸管からの水の分泌を促進するとともに、腸管内を酸性に保ち、その結果腐敗産物の生産抑制、便性・便通の改善効果をもたらす。腸内細菌の中でもビフィズス菌はその作用が顕著である。この他にもビフィズス菌は、ビタミンB群を作ったり、病原菌の侵入を防いだり、有害菌の繁殖を抑えたり、免疫力を高める作用がある。また、乳果オリゴ糖は、有用菌であるビフィズス菌や一部の乳酸菌に選択的に代謝され、悪玉菌のClostridiumやEscherichia Coliには代謝され難いことが示されている。
出典:
日本食品新素材研究会誌、3(2), I 66-72
関与成分の分析方法
試験溶液を順相系カラムを用いるHPLCによりクロマトグラムを得て、検量線よりそのピーク高さ又は面積と量比から乳果オリゴ糖を定量する。

安全性に関する評価

人を対象とした試験
研究1
研究の対象:10~30代の男女計84名 (男38名、女46名) 。
方法:被験物は乳果オリゴ糖 (LS;LS95.1%,ショ糖2.8%,乳糖0.4%,その他糖質1.7%) を、対象物はショ糖 (純度99.9%) および乳糖 (99%) を用いた。被験者にLSとして体重1 kg当たり0.2 g~0.8 g段階的に単回摂取させ、摂取後24時間以内の下痢等の胃腸症状へ与える影響について検討した。
結果:LSを摂取して水様性下痢を生じた場合を「作用プラス」と定義したとき、女性の最大無作用量は体重1 kg当たり0.6 g、男性では体重1 kg当たり0.6 g に近い値であった。また、被験者の半数が下痢を生じる摂取量 (ED50) は、男女ともに体重1 kg当たり0.8 gより大きい値であることが明らかとなった (1) 。

研究2:
研究の対象:健康な女子学生17名 (年齢21.9±4.7才、体重53.3±5.3 kg) 。
方法:被験物はLS (純度99.18%) を用いた。被験者にLS 45 gまたは60 gを一括摂取したときと1日2回?3回分割摂取したときで、下痢を誘発しない最大無作用量がどのように変化するかを検討した。
結果:LS 60 gの一括摂取では被験者14人中9人、45g摂取では8人中3人が下痢を生じた。しかし、1日2?3回に分割摂取した場合、下痢はいずれの被験者でも観察されなかった。60 gの一括摂取で下痢を生じた9人のうち5人に30 gの3回摂取 (1日90 g) させたところ、3人は下痢を生じなかった。LSの一括摂取による最大無作用量は体重1 kg当たり0.8 gとなり、他の難消化吸収性糖質の2倍以上であった (2) 。
出典:
(1) 三国ら,澱粉科学,40 (1),15-19 (1993)
(2) 奥ら,日本栄養・食糧学会誌,52 (4),201-208 (1999)
動物・その他の試験
研究1
研究の対象:S.typhimuriumのヒスチジン要求性変異株 (TA1535, TA1537, TA1538, TA98,TA100) とE.coliのトリプトファン要求性変異株 (WP2 uvrA) を用いた。陰性対照には蒸留水を用いた。
方法:被験物は乳果オリゴ糖 (LS;純度95.5%) を用いた。予備試験の結果、5000μg/平板までの濃度で毒性は認められなかった。そこで本変異原性試験の最高濃度を5000μg/平板とし、2500、1250、625、312.5μg/平板の5段階で試験を実施した。
結果:LS (純度95.5%) について変異原性試験をおこなったところ、5000μg/平板までの濃度で毒性は認められなかった。以上の結果から、本試験条件下における突然変異誘起性は陰性であると結論した (1) 。

研究2:
研究の対象:4~6週齢のSpregue-Dawley系ラット (雌雄各5匹/群) 。
方法:被験物はLS (純度95.5%) を用い、ラット体重1 kg当たり16.0 gの投与量により経口急性毒性を検討した。
結果:LS (純度95.5%) についてラット体重1 kg当たり16.0 gの投与量により検討した結果、死亡動物、一般状態の観察、体重推移、剖検で異常を認めた動物はなかった。以上の結果から、LSの経口急性毒性は16.0 kg/kg体重を上回るものと推定された (2) 。
出典:
(1) Huntingdon Research Centre Report No. ESR 2/90666(Report issued 4 January 1991)
(2) Huntingdon Research Centre Report No. 90327D/ESR 1/AC(Report issued: 30 April 1990)

有効性に関する評価

人を対象とした試験
研究1:
研究の対象:便秘自覚女性全112名
方法:乳果オリゴ糖2 g/日,3 g/日,4 g/日、各群37~38名 (全112名) 3週間摂取させた時の排便回数、排便日数、排便感、便性状の変化などをアンケート調査した。
結果:対照期の排便回数の少ない被験者 (便秘傾向者) は、各摂取群で排便回数および排便日数が増加した。便性状では、便色の黄色化、便量の増加、においの低減化、排便時に感じる便の硬さの軟化が認められた (1) 。

研究2:
研究の対象:便秘傾向女性全126名
方法:乳果オリゴ糖2 g/日,4 g/日,6 g/日、各群41~43名 (全126名) 2週間摂取させた時の排便回数、排便日数、排便感、便性状の変化などの便性改善効果をアンケート調査した。
結果:いずれの摂取群でも排便回数、排便日数が増加し、また、便秘傾向者はより顕著であった。乳果オリゴ糖摂取後の被験者の意識では、被験者の過半数が排便回数の増加、便の黄色化、軟便化などの便性改善を自覚しており、便秘の解消がなされたと回答した。以上から、乳果オリゴ糖は、本試験の摂取範囲である2?6 gにおいて下痢を伴うことなく、排便を促進する結果となった (2) 。

研究3:
研究の対象:健康成人男子8名
方法:乳果オリゴ糖1 g/日,2 g/日,3 g/日を各1週間摂取させた時の腸内菌叢、糞便重量、糞便pH、糞便水分量、糞便中の腐敗産物量などを測定し、摂取量設定の為のヒト試験を行った。
結果:1日当たり乳果オリゴ糖1~2 gの摂取で有用菌Bifidobacteriaの増加、有害菌C.perfrigensの減少が認められた。また、1日当たり乳果オリゴ糖2~3 gの摂取で腐敗産物量減少、3 gの摂取で糞便pHの低下が認められた。以上から、本試験での乳果オリゴ糖の有効摂取量は、1~2 gと示唆された (3) 。

研究4:
研究の対象:健康成人男性8名
方法:乳果オリゴ糖3 g/日,6 g/日を各1週間摂取させた時の腸内菌叢、糞便重量、糞便pH、糞便水分量、糞便中の腐敗産物量、有機酸量などを測定し、摂取量設定の為のヒト試験を行った。
結果:1日当たり乳果オリゴ糖3 gの摂取で有用菌Bifidobacteriaの増加、有害菌C.perfrigensの減少が認められた。また、腐敗産物量減少と有機酸の増加も同時に認められた。糞便pH、糞便重量などの便性改善も認められた。以上から、本試験での乳果オリゴ糖の有効摂取量は、3 gと示唆された (4) 。

出典:
(1) 北岡ら、新薬と臨床、44(4), 780-788 (1995)
(2) 飯野ら、医学と薬学、33 (4), 855-862 (1995)
(3) 緒方ら、日本栄養・食糧学会誌、46(4), 317-323 (1993)
(4) H. HARA et al. , Bifidobacteria Microflora, Vol.13 (2), 51-63 (1994)

備考

上へ戻る
error: コンテンツが保護されています