ビフィズス菌Bb-12 (Bifidobacterium lactis) はデンマークのスターター製造メーカーChr.Hansen社の保有株であり、フランス産ヨーグルトを起源とし、耐酸性、耐酸素性に優れている (1) 他、イン・ビトロの実験で腸管ムチンへの接着性がある (PMID:9809419) (PMID:11238211) ことが確認されている。これらの知見よりビフィズス菌Bb-12は、発酵乳中で安定した菌数を維持し、生きたまま腸内に到達して腸内環境を改善できることが期待されるプロバイオティクスである。
(1) Syst Appl Microbiol. 199720(1);57-64. (PMID:9809419) FEMS Microbiol Lett. 1998:167(2);185-9. (PMID:11238211) Clin Diagn Lab Immunol. 2001:8(2);293-6.
ビフィズス菌Bb-12を含む発酵乳10 gに希釈液 (滅菌リン酸緩衝生理食塩水) 90 mLを添加し、1分間ストマッカー処理をした。この10倍希釈液1 mLを9 mLの希釈液で希釈し、×104まで段階希釈した。各段階希釈液0.1 mLをTOSプロピオン酸寒天培地 (ヤクルト薬品工業株式会社製) に表面塗抹し、35℃で3日間、アネロパック内で嫌気培養した。培終了後に培地表面に生育したコロニー数をカウントすることで、菌数を算出した。
(1) よつ葉乳業株式会社 分析試験報告書
研究1: ビフィズス菌Bb-12を含む発酵乳について、健常な女子学生を対象とした過剰摂取試験 (300 g/日) を行ったところ、過剰摂取期間1週間を含む全試験期間 (3週間) を通して、全ての被験者において当該発酵乳の摂取によると考えられる体調の異常は見られなかったため、ビフィズス菌Bb-12を含む発酵乳の安全性が確認された (2005292875) 。
(2005292875) 健康・栄養食品研究. 20058(1);39-51.
研究1: ビフィズス菌Bb-12を含む発酵乳を検体として、ラットを用いた急性経口毒性試験を行った。その結果、単回経口投与によるLD50値は、雄雌ラットともに40 mL/kg以上であることが確認された (1) 。
(1) 日本食品分析センター 試験報告書 その他の資料: (1) GRAS Notice No. GRN 000049 (March 19, 2002)
研究1: 健常な女子学生を対象にビフィズス菌Bb-12を100 g当たり109CFU以上含む発酵乳を1日に100 g摂取させた。その結果、排便回数およびBifidobacterium占有率の増加が認められた (2005292875) 。
(2005292875) 健康・栄養食品研究. 2005:8(1);39-51.