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カナダ保健省がシアン中毒を生じるおそれがある製品の自主回収情報を公表

更新日:2021/12/03

■注意喚起および勧告内容
2021年11月26日および29日、カナダ保健省 (Health Canada) がシアン中毒を生じるおそれがあるアプリコット製品2製品 (下記の一覧を参照、写真はカナダ保健省ウェブページより加工転載) の自主回収情報を公表。

ブランド
製品名
(サイズ)
写真
バッチ No.
One Tang Bitter Apricot Kernel
(180 g)
2023.JN.20
Sweet Apricot Kernel
(180 g)
2023.JN.21

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■解説
カナダ国内で販売されていた当該製品には多量のアミグダリンが含まれていることが判明したため、当該バッチを対象に業者 (Sungiven Foods Canada Inc.) による自主回収が実施されている。カナダ保健省は当該製品を摂取しないように勧告。アプリコットの種子 (アプリコットカーネル) に含まれるアミグダリンは、体内でシアン化物を産生するため、多量に摂取するとシアン中毒を生じるおそれがある。現在のところ、当該製品との関連が疑われる健康被害については不明。

■関連成分
アミグダリン (amygdalin)

アミグダリンはアンズ、ウメ、モモ、スモモ、アーモンド (ハタンキョウ) 、ビワなどのバラ科サクラ属植物の未熟果実の種子にある仁 (じん) に多く、未熟な果実の果肉や葉、樹皮にも微量含まれている主要なシアン化物産生性配糖体である。咀嚼、消化の過程で有毒なシアン化物を産生する。アミグダリンは果実の成熟に従い消失し、また梅干しや梅酒、梅漬けなどの加工はアミグダリンの分解を促進すると言われているため、通常、これらの加工品に残存するアミグダリンの量は非常にわずかであると考えられる。
欧州食品安全機関 (EFSA) は、アプリコットカーネルおよび生のアプリコットカーネル関連製品のシアン化物産生性配糖体の急性参照用量 (ARfD:ヒトが24時間又はそれより短い時間経口摂取した場合に健康に悪影響を示さないと推定される体重当たりの摂取量) を20μg/kg体重と設定している。

■関連情報
カナダ保健省ウェブページ
(2021年11月26日、英語) →「Consumption of One Tang brand Bitter Apricot Kernel may cause cyanide poisoning」
(2021年11月29日、英語) →「One Tang brand Sweet Apricot Kernels may cause cyanide poisoning」
外国製健康食品の入手や個人輸入等についての注意事項等→「健康食品や医薬品、化粧品、医療機器等を海外から購入しようとされる方へ (厚生労働省作成2012年版) 」

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