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ヒメツルニチニチソウ

カテゴリー:素材
更新日:2023/03/31

 「ヒメツルニチニチソウ」を含む健康食品が、記憶力向上に良い、脳のはたらきをよくする、免疫力を高めるなど、さまざまな効果を宣伝してネットなどで販売されているのを見かけませんか。
 このコラムでは、ヒメツルニチニチソウの有効性と安全性について今わかっていることをお知らせします。

 

ポイント

利用中止の画像 ヒメツルニチニチソウは、日本において以前は食品 (健康食品も含む) に使用することができましたが、作用の強い成分が含まれていることら明らかになったため、現在は食品に使用することはできなくなりました。
 しかし、現在も国内外でヒメツルニチニチソウを含む食品が流通しているため、購入は避け、現在、利用中の方は、利用を中止してください。

ヒメツルニチニチソウってきくの?

 ヒメツルニチニチソウを含む健康食品は、脳の機能を改善する、免疫を高めるなど、さまざまな効果がうたわれています。
 そこで、ヒメツルニチニチソウをとったときの効果について調べてみたところ、人でそのような効果を検討した報告は見つかりませんでした。

 

ヒメツルニチニチソウは安全なの?

 ヒメツルニチニチソウを含む食品による健康被害は現時点では見つかりませんでした。
 ただし、ビンカミンやレセルピンといったアルカロイドを含むので摂取は危険です。
 ヒメツルニチニチソウには、作用の強いこれらの成分を含むことから医薬品成分として規制することが望ましいとされ、2022年2月25日に医薬品成分へと変更されました。これにより、ヒメツルニチニチソウは食品としての使用ができなくなりました。

 

まとめ

 ヒメツルニチニチソウを含む健康食品は、制度の改正により2022年2月から販売することができなくなりましたが、2022年7月現在でも、国内ネット販売サイトにおいて販売が継続されていました。
 ヒメツルニチニチソウを含む製品の効果は今のところわかっていないばかりか、作用の強い成分が含まれており、自己判断による使用は危険であるため、使用しないでください。

ヒメツルニチニチソウまとめの画像

 他にも詳しく相談したいことがある場合は、健康サポート薬局やかかりつけ薬剤師の他、管理栄養士、健康食品・サプリメントのアドバイザリースタッフなどに相談してください。

 

もっと詳しく知りたい方はこちら

ヒメツルニチニチソウとはどんなもの?

 ヨーロッパ原産のキョウチクトウ科のつる性多年草で、高さ45 cm程度に生長し、主に地上部が利用されます。学名は「Vinca Minor」です。含まれる成分としてビンカミン、他にレセルピン等があります。

 

どうして食品に使えなくなったの?

 令和4年2月25日、厚生労働省発行「専ら医薬品として使用される成分本質 (原材料) リスト」で、ヒメツルニチニチソウの区分は医薬品成分に変更されました。
 このことによりヒメツルニチニチソウを食品に使用できなくなりました (1) 。

 食薬区分に関する詳しい解説は、次のページをご参照ください。

 

アルカロイド成分の安全性情報
  • ビンカミン:
    消化器の不調や皮膚の紅潮をおこしたりする恐れがあります (3) 。
    作用の強さは劇薬に相当します (2) 。
  • レセルピン:
    作用の強さは毒薬に相当します (2) 。

 

アドバイザリースタッフとは?

 アドバイザリースタッフとは、健康食品やサプリメントについての正しい知識を持ち、身近で気軽に相談を受けてくれる、民間の資格をもった言わば健康食品の専門家です。

 アドバイザリースタッフに関する詳しい解説は、次のページをご参照ください。

 

参考文献

(1) 「食薬区分における成分本質(原材料)の取扱いの例示の一部改正について」
(令和4年2月25日 薬生監麻発 0225 第1号)

(2) 厚生労働省2021年11月8日 令和3年度第2回医薬品の成分本質に関するワーキンググループ議事概要
(3) Herbal Medicines Forth edition (Pharmaceutical Press)

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