関与成分「モノグルコシルヘスペリジン」の働きにより、血中の中性脂肪 (トリグリセリド) を低下させます。モノグルコシルヘスペリジンは、オレンジの皮などに多く含まれるポリフェノールの一種ヘスペリジンに糖を結合させ、水溶性と吸収性を高めた成分です。
【関与成分の構造式】 |
中性脂肪は、食事由来の脂肪酸や糖質、脂肪細胞から流出した脂肪酸を原料に肝臓細胞内で合成される。肝臓細胞内ではトリグリセリトに加えコレステロールエステルが合成されて、VLDLとして、肝臓から血液中に分泌される。VLDLの合成/分泌は、肝臓細胞内の脂質合成量によって調節されることが知られており、トリグリセリトあるいはコレステロールエステル合成量が低下すると、VLDLの合成/分泌は抑制される。関与成分であるモノグルコシルヘスペリジンは、生体内でヘスペリジンとして機能して肝臓のコレステロールエステルとトリグリセリトを低減し、肝臓から血中への過剰なVLDL分泌を抑制すること、更に、脂質の消化吸収を抑制することによって、血清トリグリセリトの低下に寄与すると考えられる。なお、肝臓のコレステロールエステルとトリグリセリトの低減には、肝臓における脂肪酸合成系の抑制とミトコンドリアの脂肪酸β-酸化系の亢進が関与していると考えられる。
(PMID9028038) Biosci Biotechnol Biochem. 1997:61(1);102-4.
高速液体クロマトグラフィー (HPLC) を用いて行う。
血清トリグリセリド値がやや高め (120~200 mg/dL) の被験者85名 (試験食群:42名、プラセボ群:43名) を対象とした二重盲検並行群間比較試験による12週間長期摂取試験 (モノグルコシルヘスペリジン摂取量: 340 mg/日) と、血清トリグリセリド値がやや高めの被験者と健常者の計28名を対象とした当該食品3倍量 (モノグルコシルヘスペリジンとして1,020 mg/日) の摂取試験を4週間行った。その結果、当該食品の長期摂取及び過剰摂取において、血清トリグリセリド値がやや高めの被験者、および正常値の健常者に対し、臨床検査値、医師による問診、自覚症状において、異常な変動や問題となる症状を認めない安全な食品であることが明らかになった (2008352612) 。
(2008352612) 健康・栄養食品研究. 2008:11(2);15-28.
血清トリグリセリド値がやや高め (120~200 mg/dL) の男女 85 名を対象としたプラセボ比較試験において、モノグルコシルヘスペリジン配合粉末緑茶1日1回、12 週間摂取させ、0週、4週、8週、12 週の血清中性脂肪値を測定したところ、対照品群と比較し、摂取開始から4週間経過後より、血清トリグリセリドが低下し、摂取終了までその効果が持続した (2008352612) 。
(2008352612) 健康・栄養食品研究. 2008:11(2);15-28.