本品は、モノグルコシルヘスペリジンを関与成分とする。モノグルコシルヘスペリジンは、温州みかんや柑橘類の果実の皮や袋に含まれるポリフェノールであるへスペリジンに、酵素反応でブドウ糖を結合させることで水溶性を高めた、糖転移ヘスペリジンの主成分である。
【関与成分の構造式】 |
モノグルコシルヘスペリジンは、肝臓において脂肪酸合成系を抑制し、脂肪酸β-酸化系を亢進させることで、中性脂肪とコレステロールエステルを低減させる。その結果、血中への過剰なVLDL分泌を抑え、血清中性脂肪を低下させると考えられる (2011334271) 。
(2011334271) 薬理と治療. 201139(8);727-740.
高速液体クロマトグラフィー (HPLC) により定量する。
(1) 食品添加物公定書解説書 (第8版). 2007, 廣川書店, D584-588.
研究1: 対象:血清中性脂肪がやや高め (120~200 mg/dL) の成人男女99名。 方法:被験者を2群に分け、試験飲料を1日1回1本、12週間摂取させた。試験飲料としてモノグルコシルへスペリジン340 mg/本を含む飲料を、対照飲料としてモノグルコシルへスペリジンを含まない飲料を用いた。 結果:臨床検査値、自他覚症状において、試験飲料に起因する有害事象は見られなかった (2010330489) 。 研究2: 対象:血清中性脂肪がやや高めの男女と、血清中性脂肪が適正な健常者男女計34名。 方法:モノグルコシルへスペリジン1,030 mg/本を含む飲料を、1日1回1本、4週間摂取させた。 結果:臨床検査値、自他覚症状において、試験飲料に起因する有害事象は見られなかった (2010330489) 。
(2010330489) 薬理と治療. 2010:38(6);553-568.
研究1: 対象:血清中性脂肪がやや高め (120~200 mg/dL) の成人男女99名。 方法:被験者を2群に分け、試験飲料を1日1回1本、12週間摂取させた。試験飲料としてモノグルコシルへスペリジン340 mg/本を含む飲料を、対照飲料としてモノグルコシルへスペリジンを含まない飲料を用いた。 結果:モノグルコシルへスペリジン飲料の4、8、12週間摂取により、血清中性脂肪が対照群と比較して低下した (2010330489) 。
(2010330489) 薬理と治療. 201038(6);553-568.
研究1: 対象SD系雄性ラット32匹。 方法:3群に分け、通常食で1週間、高脂肪食で5週間飼育した。試験期間中、溶媒 (対照) 、ヘスペリジン0.8 mmol/kg/日、または、糖転移ヘスペリジン0.8 mmol/kg/日を、1日1回反復経口投与した。 結果:対照群と比較し、両試験群では、血清中性脂肪の上昇が抑制された。また、肝臓中の中性脂肪量とコレステロールエステル量が減少した (2011334271) 。 研究2: 対象:SD系雄性ラット32匹。 方法:3群に分け、通常食で1週間、高脂肪食で2週間飼育した。試験期間中、溶媒 (対照) 、ヘスペリジン0.8 mmol/kg/日、または、糖転移ヘスペリジン0.8 mmol/kg/日を、1日1回反復経口投与した。 結果:対照群と比較し、両試験群では、血清中性脂肪が低く、肝臓中の中性脂肪量とコレステロールエステル量が低くなった。さらに、脂肪酸合成系酵素とその転写因子のmRNA発現量が低く、脂肪 酸β-酸化系酵素とそれらの転写因子のmRNA発現量が高くなった (2011334271) 。
(2011334271) 薬理と治療. 201139(8);727-740.