ウーロン茶を製造する際の、緑茶葉を半発酵させる過程でカテキン類が重合して生じるウーロン茶特有のポリフェノールであるウーロン茶重合ポリフェノール (Oolong Tea Polymerized Polyphenols;OTPP) を関与成分とする (PMID:15913331) 。
OTPPは膵リパーゼを阻害する作用を有し、腸管からの脂肪吸収を抑制することが報告されている (2005164099) 。
(PMID15913331) J Agric Food Chem. 2005:53(11);4593-8. (2005164099) 肥満研究. 2005:11(1);88-90.
関与成分の分析は、高速液体クロマトグラフィー (HPLC) により行い、OTPPをウーロンホモビスフラバンBに換算して求める。
研究1: 対象:健常成人14名 (男性:4名、女性:10名) 。 方法:カラメルで着色し茶フレーバーを添加した飲料水 (対照飲料) とOTPP68 mg含有ウーロン茶 (被験飲料) を用いた単盲検交差比較試験を実施した。高脂肪食と同時に対照飲料あるいは被験飲料を1日3本10日間摂取させた。 結果:理学所見、臨床検査値、自他覚症状において、被験飲料摂取に起因する有害事象は認められなかった (1) 。 研究2: 対象:血清TG値が50~250 mg/dLの成人42名 (男性:33名、女性:9名) 。 方法:OTPPを含有しない茶飲料 (対照飲料) とOTPP68 mg含有するウーロン茶 (被験飲料) を用いた二重盲験並行群間比較試験を実施した。対照飲料あるいは被験飲料を毎食2本、1日6本4週間摂取させた。 結果:理学所見、臨床検査値、自他覚症状において、被験飲料摂取に起因する有害事象は認められなかった (2) 。 研究3: 第1試験 対象:Body mass index (BMI) が23~30 kg/m2の軽度肥満者258名 (男性:132名、女性:126名) 。 方法:OTPPを含有しない茶飲料 (対照飲料) と特定保健用食品「黒烏龍茶OTPP」を用いた二重盲験並行群間比較試験を実施した。対照飲料あるいは特定保健用食品「黒烏龍茶OTPP」を食事の際に1日1本 (350 mL) 12週間摂取させた。 結果:理学所見、臨床検査値、自他覚症状において、特定保健用食品「黒烏龍茶OTPP」に起因する有害事象は認められなかった (2008224671) 。 第2試験 対象:Body mass index (BMI) が24~35 kg/m2の軽度肥満者96名 (男性:43名、女性:53名) 。 方法:OTPPを含有しない茶飲料 (対照飲料) と特定保健用食品「黒烏龍茶OTPP」を用いた二重盲験並行群間比較試験を実施した。対照飲料あるいは特定保健用食品「黒烏龍茶OTPP」を食事ごとに1本 (350 mL) 、1日3本12週間摂取させた。 結果:理学所見、臨床検査値、自他覚症状において、特定保健用食品「黒烏龍茶OTPP」に起因する有害事象は認められなかった (2007290791) 。
(1) 静宜大学・徳島大学 臨床試験報告書. 2004 (2) 株式会社総合医科学研究所 外部委託試験. 2004 (2008224671) 薬理と治療. 2008:36(4);347-357. (2007290791) 薬理と治療. 2007:35(6);661-671.
研究1: 第1試験 対象:健康成人7名 (男性:2名、女性:5名) 。 方法:飲料水 (対照飲料) とOTPP87 mg含有するウーロン茶 (被験飲料) を用いた単盲検交差比較試験を実施した。高脂肪食と同時に対照飲料あるいは被験飲料を1本摂取させた。 結果:対照飲料摂取時に比べ、被験飲料摂取時には脂肪負荷4時間後の血清TG値上昇を抑制した。また、6時間後までの血清TG値変化量曲線下面積も抑制した (1) 。 第2試験 対象:健康成人6名 (男性:1名、女性:5名) 。 方法:飲料水 (対照飲料) とOTPP56 mg含有するウーロン茶 (試験飲料) を用いた単盲検交差比較試験を実施した。高脂肪食と同時に対照飲料あるいは試験飲料を1本摂取させた。 結果:対照飲料摂取時に比べ、被験飲料摂取時には脂肪負荷3時間後の血清TG値上昇を抑制した (1) 。 研究2: 第1試験 対象:血清TG値が100~250 mg/dLの成人22名 (男性:12名、女性:10名) 。 方法:OTPPをほとんど含有しない茶飲料 (対照飲料) とOTPP68 mg含有するウーロン茶 (被験飲料) を用いた二重盲験交差比較試験を実施した。高脂肪食と同時に対照飲料あるいは被験飲料を1本摂取させた。 結果:対照飲料摂取時に比べ、被験飲料摂取時には脂肪負荷3および5時間後の血清TG値上昇を抑制した。また、5時間後までの血清TG値変化量曲線下面積も抑制した (2004297234) 。 第2試験 対象:血清TG値が50~250 mg/dlの成人25名 (男性:21名、女性:4名) 。 方法:OTPPをほとんど含有しない茶飲料 (対照飲料) とOTPP68 mg含有するウーロン茶 (被験飲料) を用いた二重盲験交差比較試験を実施した。高脂肪食と同時に対照飲料あるいは被験飲料を1本摂取させた。 結果:対照飲料摂取時に比べ、被験飲料摂取時には脂肪負荷2時間後の血清TG値上昇を抑制した。また、5時間後までの血清TG値変化量曲線下面積も抑制した (2) 。 研究3: 対象:健常成人14名 (男性:4名、女性:10名) 。 方法:カラメルで着色し茶フレーバーを添加した飲料水 (対照飲料) とOTPP68 mg含有ウーロン茶 (被験飲料) を用いた単盲検交差比較試験を実施した。高脂肪食と同時に対照飲料あるいは被験飲料を1日3本10日間摂取させた。 結果:対照飲料摂取時に比べ、被験飲料摂取時には便中の脂肪総排泄量が増加した。また、被験飲料摂取10日目の血清TG値は、対照飲料摂取10日目の血清TG値に比べ低かった (3) 。 研究4: 対象:BMI 25.0 kg/m2以上30.0 kg/m2未満の成人男女300名 (男性166名、女性134名) 。 方法:プラセボ飲料を対照とした二重盲検並行群間比較試験を実施した。プラセボ飲料あるいは被験飲料「黒烏龍茶OTPP」を食事の際に1回1本、1日2本16週間継続摂取させた。 結果:対照飲料と比較して腹部全脂肪面積の低下が認められた (2012064570) 。
(1) 静宜大学・徳島大学 臨床試験報告書. 2003 (2004297234) 薬理と治療. 2004:32(6);335-342. (2) 社内臨床試験報告書. 2004 (3) 静宜大学・徳島大学 臨床試験報告書. 2004 (2012064570) 薬理と治療. 2011:39(10);889-900.