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香港衛生署が医薬品成分 (シブトラミンなど) を含む製品に注意喚起

更新日:2022/03/01

■注意喚起および勧告内容
2022年2月25日、香港衛生署 (Department of Health) が医薬品成分 (シブトラミンなど) を含む2製品 に注意喚起。香港衛生署は当該製品を購入・使用しないように勧告。

製品名
検出された医薬品成分
Million Burning シブトラミン
ファイア バースト フロセミド

■解説
これは、香港衛生署による買上調査で判明した事例。当該製品は、痩身効果をうたってソーシャルメディアで販売されていたが、検査の結果、医薬品成分が検出された。なお、パッケージに日本語で「機能性表示食品」と表示し、「お腹の脂肪を減らす」、「体重やおなかの脂肪 ウエストサイズを減らすのを助ける」といった機能が表示されているが、いずれも、日本で機能性表示食品として届け出られた製品ではない。
現在のところ、当該製品との因果関係が疑われる健康被害については不明。

■関連成分
シブトラミン (sibutramine)

シブトラミンは、1997年に肥満抑制薬としてアメリカFDAの許可を受けたが、日本では未承認。副作用として血圧上昇および心拍数増加などが報告され、心臓病の方は服用を避けたほうがよいとされている。アメリカ国内ではFDAの許可後、2003年8月までに54例の死亡事例 (うち30例は心血管が原因) が報告された。2005年8月、FDAはシブトラミンの使用停止に関する消費者団体の請願書に対し、シブトラミンの使用に細心の注意を呼びかけ、その安全性を監視することにより、引き続き医薬品として承認していくことを公表した。しかし、心血管疾患歴のある患者では心血管疾患再発リスクが高くなるという欧州で実施されたSCOUT試験 (Sibutramine Cardiovascular OUTcome Trial) の結果をうけ、2010年10月、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドでメーカーによる任意回収が決定。開発したメーカーはすでに販売・流通を中止している。2010年11月、インド医薬品規制当局 (Drugs Controller General of India、DCGI) も販売を禁止した。

フロセミド (furosemide、frusemide)
利尿薬として国内でも承認されている医薬品。高血圧や浮腫等に使用。副作用としてはショック、食欲不振、悪心・嘔吐、めまい、低カリウム血症等が報告されている。

■関連情報
香港衛生署ウェブページ (2022年2月25日、英語) →「Public urged not to buy or consume slimming products with undeclared controlled ingredients (with photos) 」
外国製健康食品の入手や個人輸入等についての注意事項等→「健康食品や医薬品、化粧品、医療機器等を海外から購入しようとされる方へ (厚生労働省作成2012年版) 」

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