大豆たんぱく質には血清コレステロールを低下させる効果がある。また、大豆たんぱく質摂取による血清コレステロール低下作用は、コレステロール高値者に効果的であり、正常者に対しては血清コレステロール値を変化させず、コレステロール存在比を改善させる。
大豆たんぱく質の血清コレステロール低下作用は、大豆たんぱく質が腸管内で胆汁酸と結合することによる対外へのコレステロール排泄と肝臓へのLDL取り込み亢進によるコレステロールの代謝促進によるものであると考えられる。
(PMID:7596371)N Engl J Med.1995333;276-282. Lancet.1977:5;275-277. (PMID:6942648)Am J Clin Nutr.1981:34;1261-1271. (PMID:3214460)Atherosclerosis.1988:72;63-70. (PMID:9591239)J Nutr Sci Vitaminol.1998:44;113-127. 日本栄養・食糧学会誌.1987:40(2);93-102.
酵素イムノアッセイ法
J. Assoc. Publ. Analysts.1987:25(1).
研究1: 血清コレステロール200mg/dL以上の健常成人男女11名を対象に、1日3本の調製豆乳(大豆たんぱく質7.0 g/個含有、200mL)を2週間摂取させ、過剰摂取による安全性を確認した。血液検査、尿検査における指標はいずれも基準値の範囲内にあり、健康状態に異常は認められなかった(1)。 食経験等: 『調製豆乳 国産大豆使用』に使用されている原材料は、すべて一般の食品に使われているものであり、かつ、本品は十分な食経験を有し、その間安全性が損なわれるような問題は一切生じていないことからも、本品の安全性は十分に高いと言える。
(1)健康・栄養食品研究.2003:6(2);25-38.
関与成分である大豆たんぱく質に関して安全性試験が実施され、大豆たんぱく質の安全性に問題ないことが確認されている。(PMID:3335746)、(PMID:7199927) ○大豆たんぱく質に関する安全性試験 ・2年以上の長期摂取試験 (ラット) ・9か月および10か月の長期摂取試験(ウサギ)
(PMID:3335746)J. Gerontology.1988:43(1);B5-B12. (PMID:7199927)Atherosclerosis.1982:41;327-336.
研究1: 血清総コレステロール(以下、TC)200mg/dL以上の健常成人男女40名を無作為に2群に分け、大豆たんぱく質7.0 gを含有する調製豆乳、あるいは対照サンプルとして大豆たんぱく質にかえて乳たんぱく質を使用したプラセボ飲料を200mL/日、12週間摂取させ、血清脂質への影響を調べた。 その結果、TCが220mg/dL以上の高めの値である被験者25名において、試験群では摂取12週間後にTC、LDL-コレステロールの低下が認められ、TCについてはプラセボ群と比較しても低下していた。また、動脈硬化指数において、試験群では摂取8週間後に低下が認められ、低密度リポタンパク質も摂取8週間後、12週間後に低下が認められた。 これらの結果は、大豆たんぱく質を含む調製豆乳はTCが高めの人の血清脂質を改善することを示すものである(1)。 研究2: TCが260mg/dL以上の健常成人男女79名を無作為に2群に分け、大豆たんぱく質7.0gを含有する調製豆乳、あるいは対照サンプルとして大豆たんぱく質にかえて乳たんぱく質を使用したプラセボ飲料を200mL/日、12週間摂取させ、血清脂質への影響を調べた。 その結果、TCが220mg/dL以上の高めの値である被験者において、試験群では摂取開始時に比べTC、LDL-コレステロールともに4週間後、8週間後、12週間後に低下し、プラセボ群と比較しても低下していた。また、TCおよびLDL-コレステロールの変化量も、試験群では摂取開始時およびプラセボ群との比較で4週間後、8週間後、12週間後に低下が認められた。一方、TCが220mg/dL未満の被験者においては、TCおよびLDL-コレステロールの変動は認められなかった。 これらの結果は、大豆たんぱく質を含む調製豆乳は血清コレステロール高値者の血清脂質を改善することを示すものである(2)。
(1)健康・栄養食品研究.2003:6(2);25-38. (2)健康・栄養食品研究.2004:7(4);43-56.