難消化性デキストリンは焙焼デキストリンを酵素分解、難消化性部分を分離精製したもので、食物繊維としての特長を示し、人の消化酵素でほとんど消化されない性質を持つ。
【関与成分の構造式】![]() |
8 週齢の雄性 SD 系ラットを用いた動物実験において、難消化性デキストリンは、単糖であるグルコースおよびフラクトース経口負荷時は影響を及ぼさず、二糖類以上の糖質に対して食後の血糖値あるいはインスリンの上昇を抑制した1)。一般に、水溶性食物繊維の食後血糖上昇抑制効果は、消化管内でゲルを形成することによる胃内滞留時間の延長や、栄養素の拡散阻害などによるものと言われているが、難消化性デキストリンはゲルを形成せず、二糖類〜多糖類に対して選択的に作用を示したことから、従来の作用機序とは異なる可能性が示唆された。In vitro 試験において、難消化性デキストリンが二糖類分解酵素であるマルターゼおよびスクラーゼに対し、弱いながらも拮抗的に阻害すること2)が報告されており、難消化性デキストリンは二糖類分解酵素に対して弱い拮抗阻害を示すことによって、食後の血糖上昇を抑制すると考えられる。
1. 若林茂ら . 各種糖質負荷後のラットの血糖値ならびにインスリン分泌に及ぼす難消化性デキストリンの影響. 日本栄養・食糧学会誌 .; 46(2) 131. 1993 2. 田代操ら . コーンスターチより調製された難消化性デキストリン投与がストレプトゾトシン糖尿病ラットの耐糖能に及ぼす影響. 日本栄養・食糧学会誌 .; 52(1) : 21. 1999
各種酵素を用い、炭水化物及びタンパク質の分解を行った後、イオン交換樹脂によりタンパク質、有機酸、無機塩類の除去を行った上で、高速液体クロマトグラフィーで定量する。
日本健康・栄養食品協会、特定保健用食品マニュアル、第I章(1)難消化性デキストリン含有食品
健常成人10名と境界域血糖値と評価した6名の計16名を対象に、難消化性デキストリン (食物繊維として) 4.4 gを配合した本製品の3倍量を1日1回、4週間連続摂取させ、生理学的検査、血液学的検査、血液生化学的検査、尿検査、診察・問診を行って検査値の変化等を観察した結果、臨床上問題となる所見は認められなかった。1日3回で摂取する量を1回で全量摂取し続けた場合に相当するが、安全性上の問題はないと考えられる。 長期摂取試験は、健常成人10名を対象にグルコケア「粉末スティック」を1日3回、食事とともに12週間摂取させ、4週間毎に生理学的検査、血液生化学的検査、血液学的検査、尿検査を行い検査値の変化等を観察した。その結果、臨床上問題となる臨床検査値の変動は認められず、グルコケア「粉末スティック」の摂取が原因と考えられる胃腸症状や有害事象も認められなかった。
申請資料No.2-4
-
健常成人28名を対象に、本製品と同様に難消化性デキストリン (食物繊維として) 4.4 gを含む粉末緑茶を負荷食とともに摂取させる単回投与試験を実施した。その結果、難消化性デキストリンを含む粉末緑茶は、対照食品と比較して、食後血糖値を抑制した。
健康・栄養食品研究 ; 6(1):81-88. 2003
-