「キトサン明日葉青汁」は、血中コレステロールを低下させる働きのあるキトサン (かにの甲羅から得られる動物性食物繊維) と、ビタミンやミネラルなどの栄養成分をバランスよく含む有機明日葉を配合した粉末タイプの青汁である。さっぱりとした抹茶風味で飲みやすく、さらに、携帯可能な個包装タイプなので、時間や場所を問わず毎日続けやすい製品である。
① 胆汁酸結合能 キトサンの脂質 (胆汁酸、ドデシル硫酸塩、牛胆汁酸) に対する結合能をin vitroにて検討した。その結果、結合は主としてイオン結合であり、最適条件下では自重の4~5倍の脂質と結合した。したがって、キトサンは消化管内で胆汁酸と結合する可能性が示された (PMID:27519838) 。 ② コレステロール排泄 ヒトおよびラットのキトサン摂取試験により、血中総コレステロール値は低下し、糞中のコレステロールおよび胆汁酸が増加した (1) (1995082312) 。動物試験において、高脂肪、高コレステロール飼料にコレステロール上昇抑制作用のないアルギン酸とAl3+を添加すると、コレステロール上昇抑制作用が生じたことから、キトサン分子中の陽イオンが陰イオン性の脂質と結合して体外に排泄する可能性が示唆された (2) 。 したがって、キトサンのコレステロール低下作用は、キトサンが消化管内で胆汁酸と結合し、これらを体外に排泄する結果、体内コレステロールプールを低下させる機序によるものと考えられた。
(PMID27519838) Lipids. 1983:18(10);714-719. (1) Advances in Fisheries Technology and Biotechnology for Increased Profitability. 1990, Technomic Pub. Co., 287-298. (1995082312) Biosci Biotechnol Biochem. 1993:57(9);1439-1444. (2) Nutr Rep Int. 1979:20(5);677-684.
不明
研究1: 試験① 健常男女34名 (男性22名、女性11名、1名脱落) を対象にキトサン含有カプセル3 g、6 g、9 gを単回投与し、3日間経過を観察した。キトサンの最大無作用量は1日9 g以上であり、糞便量と糞便性状において差は認められなかった。 試験② 健常男女8名を対象にキトサン3 g含有ビスケットを7日間摂取させたところ、糞便中のキトサン含量は摂取したキトサン量とほぼ同値であり、キトサンは消化吸収されず、糞便中にほぼ全量が排泄されることが示された。
(2016139859) 健康・栄養食品研究. 2000:3(2);1-9.
研究1: 66名 (男性14名、女性52名、1名脱落:平均40.4±9.2歳) を対象に、キトサン (1袋あたり0.293g) を含有する明日葉青汁粉末を1日3袋 (キトサンとして0.88 g) 、1袋を約100 mLの水に溶かし、時間指定はせずに12週間連続摂取させた。結果、総コレステロール値200 mg/dL以上かつLDLコレステロール値120 mg/dL以上の境界域および高脂血症者 (37名) にて層別解析を実施したところ、試験食品摂取によりプラセボ食と比較して総コレステロール値、LDLコレステロール値およびApoBが低下した。
(1) 日本食品新素材研究会誌. 2004:7(2);95-104.