植物ステロール
【関与成分の構造式】 |
コレステロールは小腸内腔で胆汁酸ミセルに溶解することが必須である。胆汁酸ミセルには限られた量のステロールしか溶解できないため、コレステロール同様、胆汁酸ミセルに溶解する働きを持つ植物ステロールが存在すると相対的にコレステロールの溶解量が減少し、吸収が抑制される。
(1994020672) 日本農芸化学会誌. 1991:65(12);1729-1734.
自社法 (ガスクロマトグラフ法)
研究1: 食事性のコレステロールに応答性の高い健常男性30名 (事前試験にて91名中より選択、卵2個の負荷で血清総コレステロール (T-Ch) 値が平均12%上昇):二重盲検試験。鶏卵負荷に対する応答性の平均値、標準偏差が均等になるように3群に分配し、大豆胚芽油22 g含有マヨネーズ (試験群) 、大豆胚芽油11 gおよびサフラワー油11 g (試験群) を含むマヨネーズ、サフラワー油22 g含有マヨネーズ (対照群) のいずれかを毎日鶏卵2個とともに3W摂取。大豆胚芽油11 g、22 g摂取群ともに体調の不調を訴えるものはなかった。また臨床検査値を摂取前後で比較した結果、とくに医学的に問題となる変化はみられず、大豆胚芽油摂取による副次作用は認められなかった (2002172695) 。 研究2: コレステロール高めの健常男性 (血清総コレステロール190?260 mg/dL) 49名:二重盲検試験。大豆胚芽油11 g (植物ステロール188 mg含有) あるいはサフラワー油11 g (植物ステロール26 mg含有) を含有するマヨネーズ15 gを12W摂取。期間中、体調不良を訴える者はなく、医師による問診および生化学検査結果から、副次作用は観察されなかった (2006309243) 。 出典: (2002172695) J Oleo Sci. 2001:50(8);649-655. (2006309243) J Oleo Sci. 2004:53(1);9-16. その他の資料: (PMID:10566877) Food Chem Toxicol. 1999:37(11);1063-1071.
その他の資料: (PMID:10456681) Food Chem Toxicol. 1999:37(5);521-532. (PMID:10496369)Food Chem Toxicol. 1999:37(7);683-696.
研究1: コレステロール高めの健常男性 (血清総コレステロール190~260 mg/dL) 49名:二重盲検試験。大豆胚芽油11 g (植物ステロール188 mg含有) あるいはサフラワー油11 g (植物ステロール26 mg含有) を含有するマヨネーズ15 gを12W摂取させ、血清総コレステロール値の変動を測定した。総コレステロールが10%以上低下した被験者数は対照を上回っていた。コレステロールが高めの方において、大豆胚芽油を日常的に摂取することにより、コレステロール値の上昇を抑制し、適正域に維持する効果が期待できる事を確認した (2006309243) 。
(2006309243) J Oleo Sci. 2004:53(1);9-16.
研究1: SD系雄性ラットに0.5%コレステロール、0.25%コール酸ナトリウムとともに大豆胚芽油 (試験群) あるいは大豆油 (対照群) 10%を含む食餌を4W摂取させ、血清中および肝臓中のコレステロール濃度を測定。その結果、高コレステロール食の2群間で比較すると、大豆胚芽油群は大豆油群に比べて血中総コレステロールが低下しており、コレステロール負荷していない群とほぼ同等であった。肝臓コレステロール値についても、大豆胚芽油群は大豆油群と比較して低かった (1) 。
(1) J Oleo Sci. 2001:50(4);217-223.