その情報は「確かな情報」ですか? (Ver.20210415)

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その情報は「確かな情報」ですか? (Ver.210415)


もくじ
■はじめに
■「科学的根拠」とは?
■フローチャートで確認しよう! その情報は「確かな情報」?
■まとめ
▼もっと詳しく知りたい方はこちら


■はじめに
 インターネットやSNS、テレビ、雑誌などには、信頼できる情報からそうでない情報まで、さまざまあふれています。その中で、どれを信じれば良いか、まどわされないように、「確かな情報」を選択することが重要です。
 ここでは、健康や食品に関する情報を見聞きしたとき、「確かな情報」を選択するための考え方について説明します。

■「科学的根拠」とは?
 「確かな情報」には、裏付けとなる「証拠」が必要です。証拠を見つけるため、実験や調査などがおこなわれ、その積み重ねによって、効果がある、もしくはないことが確認されていきます。このような、確かな情報と判断するための実験や調査による証拠のことを「科学的根拠」といいます。

■フローチャートで確認しよう! その情報は「確かな情報」?
 科学的根拠があれば、必ずしも確かな情報であるとは限りません。さらなるステップとして、その情報がどの程度、信頼ができるものかを考える必要があります。
 気になる情報を見たり聞いたりしたときに、その情報が、信頼度の高い「確かな情報」といえるのかを判断をするためのフローチャートを示します。




フローチャート活用の例:
 A子さんの事例に当てはめて確かめてみましょう。

【事例の場面紹介】
 A子さんのよく読む雑誌に、美白に良いといわれている成分●●が含まれる健康食品の広告が載っています。美白に興味のあるA子さんはその健康食品を購入する前に、薬局の薬剤師に相談しました。

 薬剤師は、雑誌の情報が確かな情報なのかを確認しました。
 ・成分●●で肌が白くなった、という口コミ情報がたくさんあった
 ・美白効果を検討した「研究」報告は見当たらなかった

【フローチャートに当てはめてみよう】
 薬剤師が確認した結果:
 ・雑誌の情報は、ステップ1をクリアできませんでした。
 この情報には、科学的根拠はなく、「確かな情報」とはいえないようです。

 A子さんはこの結果をもとに、成分●●入りの健康食品は購入しないことに決めました。

 フローチャートの各ステップの考え方を、もっと詳しく知りたい方はこちらを参照ください。
 また、このフローチャートを使った情報の吟味が難しいと感じる場合は、A子さんのように、薬剤師や医師、管理栄養士、健康食品に関するアドバイザリースタッフなど、専門家に相談してみましょう。


■まとめ
 インターネットやテレビで、○○が効くと紹介されていたり、身近な人や有名な医師が、効果があると話をしていたりすると、すぐに情報に飛びつきたくなってしまうかもしれません。
 しかし、情報を上手に活用するためには、その情報の信頼度は高いのかを見極めることが必要です。上に示したフローチャートを活用して、あふれる情報にまどわされないようにしましょう。


▼もっと詳しく知りたい方はこちら
■フローチャートの考え方
フローチャートの各ステップを説明します。

ステップ1: 具体的な研究に基づいているか?
 有名人が愛用している、家族や友人が使用して効果があったという話を聞くと、それが効果を示す「証拠」のように感じるかもしれません。しかしこのような体験談は、ひとつの意見や考えであるため、証拠とはなりません。たとえば友人から「健康食品を食べたら、ひざの痛みが軽減した」と聞いた場合、その効果は本当にその健康食品を食べたことによって得たものか、生活習慣や環境の変化などの要因によるものなのかはわかりません。その情報が確かな情報であるのかを判断するためには、はじめに、その健康食品の成分でひざの痛みが軽減したという研究成果があることを確認しなければなりません。

ステップ2: 学術雑誌で論文報告されているか
 研究の成果を発表する場には、「学会発表」と「学術雑誌」の2種類があります。このうち、科学的根拠となるのは、学術雑誌に掲載された学術論文の報告です。
 学会発表とは、スライドやポスターなどを使って研究成果を発表する方法です。学生研究や食品企業の関係者による発表も多く、誰でも発表ができる一方で、専門家よる評価がされておらず、根拠としては不十分であるといえます。
 これに対して、学術論文とは、研究報告を文章で示す発表方法であり、専門的な学術雑誌に掲載されます。掲載される前にはその分野の専門家によって審査をうけ、世に発表するだけの価値があるかを判断されます。

ステップ3: 研究は、人を対象としたものか?
 動物や試験管内での実験の結果を有効性の証拠とした情報が見受けられます。しかし、動物と人では生物学的な違いがあるため、動物実験でみられた結果が人でも同じように得られるとは限りません。「動物に健康食品の成分を与えたら肝臓の機能が改善した」「健康食品の成分ががん細胞の増殖を抑えた」などの研究結果だけを示している情報は、科学的根拠の質は低く、信頼度の高い情報であるとはいえません。

ステップ4: 信頼できる研究デザインか
 「食品△△を食べたら血圧が低下した」というように、食べる前と後を比較しただけの研究結果では、本当に△△の効果で血圧が低下したかどうかは判断ができません。血圧の変化を、食品△△を食べていないグループと比較することが重要です。
 (基礎知識「健康食品の「有効性」情報の見極め方〜信頼できる確かな情報とは〜 」もご参照ください)

ステップ5: 複数の研究で評価されているか
 学術雑誌に論文として発表された研究成果は、多くの研究者によって参照され、次の研究へとつながります。このような研究の積み重ねの結果、同じように効果があることを示す研究結果が多く報告されている情報は、信頼度の高い情報と判断することができます。
 またその後の研究の積み重ねの結果、今までとは違う報告が発表される場合もあるため、常に最新の情報を得る心がけが必要です。

■当サイトの「素材情報データベース」では、さまざまな食品・成分の効果 (有効性) と安全性について現時点で報告されている学術論文の情報を掲載していますので、あわせてご参照ください。



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