健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

ルイボス [英]Rooibos、Red bush tea、Kaffree tea [学名]Aspalathus linearis

概要

ルイボスは、南アフリカの高地に自生するマメ科の落葉低木。古くから南アフリカの先住民に発酵茶として利用されてきた。葉を用いた茶はブッシュティーと呼ぶ。カフェインを含まないことが特色といわれている。


●有効性
俗に、「イライラを静める」「抗アレルギー作用がある」「アンチエイジング作用がある」などと言われているが、人での有効性については、情報の信頼性が高いとされる研究方法で検討した報告は見当たらない、もしくは現時点で十分ではない。


●安全性
通常のお茶として摂取する場合は安全性が示唆されているが、サプリメントなど濃縮物として摂取した場合の安全性に関して、信頼できる十分な情報は見当たらない。妊娠中・授乳中にサプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して、信頼できる十分な情報は見当たらないため、自己判断での摂取は控えること。影響を受けやすい患者では、ルイボス茶を長期間、多量に摂取することにより肝毒性を生じる可能性がある。



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法規・制度

■食薬区分
・ルイボス 葉:「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料) 」に該当する。
・ブッシュティー 全草:「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料) 」に該当する。

■食品添加物
・天然香料基原物質リスト
 アスパラサスリネアリス (ルイボス/ロオイボス) が収載されている。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・アスパラシン(aspalathin) を含む (PMID:4290475)
・ルチン (rutin) 、オリエンチン (orientin) 、nothofagin、ジヒドロイソオリエンチン (dihydroisoorientin) 、ジヒドロオリエンチン (dihydroorientin) を含む (PMID:12236672)
・エリオジクチオール-6-C-グルコシド (E6CG) を含む (PMID: 31881511)

分析法

・ルイボス茶中のフラボノイドをHPLC-UVにより分析した報告がある (PMID:14640601) (PMID:12236672)
・ルイボス茶中のカフェインをLC-MSにより分析した報告がある (101) 。

有効性








循環器・
呼吸器


調べた文献の中に見当たらない。


消化系・肝臓

調べた文献の中に見当たらない。

糖尿病・
内分泌

調べた文献の中に見当たらない。

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当たらない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中に見当たらない。

免疫・がん・
炎症

調べた文献の中に見当たらない。

骨・筋肉

RCT:国内
・健康な成人男性10名 (20〜22歳、日本) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ対照試験において、運動負荷試験60分前にグリーンルイボス抽出物520 mgを摂取させたところ、抗酸化マーカー (抗酸化能) 、酸化ストレスマーカー (d-ROM) に影響は認められなかった (2018333342) 。

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

調べた文献の中に見当たらない。

その他

RCT:国内
【機能性表示食品】 口、目、肌の乾燥を自覚する成人30名 (20〜65歳、日本) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ対照試験において、ルイボス抽出物100 mg (エリオジクチオール-6-C-グルコシド0.21 mg含有) /日を2週間摂取させたところ、口、目、肌の乾燥感評価 (VAS) の改善、および唾液、涙液、角層水分量の増加が認められた (2019057569) 。





試験管内・
動物他での
評価

調べた文献の中に見当たらない。



安全性

危険情報

<一般>
・通常のお茶として摂取する場合は安全性が示唆されているが、多量摂取した場合の安全性に関しては、信頼できる十分な情報が見当たらない (94) 。
・影響を受けやすい患者では、ルイボス茶を長期間、多量に摂取することにより肝毒性を生じる可能性がある (94) 。
<妊婦・授乳婦>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して、信頼できる十分な情報は見当たらないため、自己判断での摂取は控えること (94) 。
<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して、信頼できる十分な情報は見当たらない。

<被害事例:国内>
・36歳女性 (日本) が、妊娠前からルイボス茶を約1 L/日 (推定ポリフェノール200〜400 mg/日含有) 、毎日摂取していたところ、妊娠28週に胎児の心拡大、妊娠30週に動脈管早期収縮、三尖弁逆流が認められ、妊娠31週でルイボス茶の摂取を中止したところ改善し、妊娠38週で吸引分娩にて出産。新生児に動脈管収縮の所見は認められず、その後の1ヶ月健診においても心機能に異常は認められなかった (2020372807) 。
・29歳妊婦 (日本) が、妊娠26週頃からルイボス茶500 mL/日を摂取していたところ、妊娠34週に切迫早産および胎児の動脈管早期収縮、右心不全、胸水が認められ、36週5日で胎盤機能不全のため緊急帝王切開となった。出生児は出生直後に動脈管閉鎖が確認されたが、加療により改善した (2020159569) 。
・31歳妊婦 (日本) が、妊娠28週以降の数ヶ月間、チョコレートを週3回 (摂取量不明) 、煮出したルイボス茶500 mLを毎日摂取していたところ、妊娠40週0日の健診にて胎児心拍異常が認められ、翌日に重症の胎児右心不全のため緊急帝王切開となった。出生児は経過観察にて改善し日齢6日で退院した (2019067739) 。
・8歳女児 (日本) がアトピー性皮膚炎改善の目的でルイボス茶を飲用したところ (摂取量、期間不明) 、多飲・多尿を生じ、突発性中枢性尿崩症と診断された (1998255720) 。

<被害事例:海外>
・B細胞悪性腫瘍、原発性マクログロブリン血症のため、リツキシマブ (抗がん剤) 、プレドニゾロン (抗炎症薬) 、コトリマゾール (抗生物質) にて治療を受け、アレンドロン酸 (骨代謝改善薬) 、炭酸カルシウム、ビタミンD、塩化カリウムを使用中の42歳女性 (フィンランド) が、ルイボス茶を約1 L (ティースプーン1杯のルイボス/1カップ、10分間浸出) 、2週間摂取したところ肝機能マーカー (ALT、γ-GTP、ALP) が上昇し肝線維化が認められたが、ルイボス茶の摂取中止により改善した (PMID:20072844)
・脂質異常症、IgA腎症の二次性慢性腎臓病の既往歴があり、ステロイド、スタチンを服用中の52歳男性 (アメリカ) が、Buchuとルイボス入りの茶を1ヶ月間摂取したところ (摂取量不明) 、黄疸、倦怠感、びまん性掻痒、暗色尿を伴う急性肝炎を生じ、茶の摂取中止により改善した (PMID:26157822)
・臍ヘルニアの手術歴がある37歳男性 (アメリカ) が、ルイボス茶を10カップ/日、1年間以上摂取していたところ、急性虫垂炎の術前検査で肝機能マーカー (AST、ALT、LDH) 上昇と血小板減少が認められた。ルイボス茶の摂取を原因とする肝機能障害と診断され、摂取中止と加療により改善した (PMID:27871602)

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

<ヒト症例>
・急性骨髄性白血病のため同種造血幹細胞移植を受け、急性移植片対宿主病 (GVHD) 予防のため、タクロリムス (免疫抑制剤:CYP3A4、CYP3A5基質) 0.6 mg/日、プレドニゾロン (抗炎症薬:CYP3A基質) 55 mg/日、ボリコナゾール (抗真菌薬:CYP2C9、CYP2C19、CYP3A4基質) 400 mg/日を服用していた38歳女性 (日本) が、移植後55日目よりルイボス茶を2 L/日以上、4日間摂取したところ、血中タクロリムス濃度が低下しGVHDが再発した。ルイボス茶の摂取中止と加療により改善した (2014139204) 。
<動物・試験管内>
・動物実験 (ラット) において、ルイボス茶の2週間の事前摂取は、ミダゾラム (催眠薬:CYP3A基質) の半減期、肝CYP2C11、CYP3A2発現量に影響を及ぼさなかったが、腸CYP3A発現量を増加させ、血中濃度 (AUC、Cmax) を低下させた (PMID:17287587)
・動物試験 (ラット) において、ルイボス抽出物とアトルバスタチン (脂質異常症治療薬:CYP3A4基質) を21日間併用させたところ、アトルバスタチンの半減期に影響は認められなかったが、血漿中濃度 (AUC、Cmax) を増加させてクリアランス (CL/F) を減少させた (PMID:31708777)
・動物試験 (ラット) において、ルイボス抽出物とメトホルミン (糖尿病治療薬) を21日間併用させたところ、メトホルミンの血漿中濃度 (AUC、Cmax) 、半減期、クリアランス (CL/F) に影響は認められなかった (PMID:31708777)
・in vitro試験 (ヒトCYPタンパク質) において、ルイボスの発酵抽出物および非発酵抽出物はCYP2C8、CYP2C9、CYP3A4活性を阻害し、アスパラシンはCYP3A4活性を阻害した。一方、Z-2-(β-d-glucopyranosyloxy)-3-phenylpropenoic acidは影響を与えなかった (PMID:27845750)
・in vitro試験 (測定キット、ヒト肝がん由来細胞、イヌ腎臓尿細管上皮細胞) において、非発酵ルイボスのメタノール抽出物はCYP1A2、CYP3A4、CYP2C9、P糖タンパク質遺伝子発現、P糖タンパク質活性に影響を及ぼさなかった。一方、CYP1A2、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP3A4活性を阻害し、PXR転写活性を増強した (PMID:30955332)
・in vitro試験 (Caco-2細胞) において、ルイボスの粗抽出物は、薬物トランスポーターによるシメチジン (消化性潰瘍治療薬) 排出を促進したが、in vitro試験 (ブタ空腸組織) においては、シメチジンの排出を抑制した (PMID:22085278)
<理論的に考えられる相互作用>
・ACE阻害薬との併用は、薬剤の作用や副作用を増強する可能性がある (94) 。
・アトルバスタチン (脂質異常症治療薬:CYP3A4基質) との併用は、薬剤の血中濃度を上昇させ、作用や副作用を増強する可能性がある (94) 。
・CYP1A2、CYP 2C9、CYP 2C19、CYP 2D6、CYP 3A4で代謝される薬剤との併用は、薬剤の代謝を阻害する可能性がある (94) 。

動物他での
毒性試験

TDLo (最小中毒量)
・葉の水抽出液を投与:ラット経口 (間欠的) 1,400 mL/kg/2週、マウス経口 (連続的) 140 g/kg/10週、98 g/kg/7週、70 g/kg/5週、196 g/kg/14週 (91) 。

AHPAクラス分類
及び勧告

・参考文献中に記載なし (22) 。

総合評価

安全性

・通常のお茶として摂取する場合は安全性が示唆されているが、サプリメントなど濃縮物として摂取した場合の安全性に関しては、信頼できる十分な情報が見当たらない。
・妊娠中・授乳中にサプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して、信頼できる十分な情報は見当たらないため、自己判断での摂取は控えること
・影響を受けやすい患者では、ルイボス茶を長期間、多量に摂取することにより肝毒性を生じる可能性がある。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・人での有効性については、情報の信頼性が高いとされる研究方法で検討した報告は見当たらない、もしくは現時点で十分ではない。

参考文献

(101) Journal of Food Composition and Analysis. 2019;76: 39-43.
(PMID:14640601) J Agric Food Chem. 2003; 51(25): 7472-4.
(PMID:12236672) J Agric Food Chem. 2002; 50(20): 5513-9.
(PMID:4290475) Biochem J. 1966 Jun;99(3):604-9.
(22) メディカルハーブ安全性ハンドブック 第2版 東京堂出版 林真一郎ら 監訳
(91) Registry of Toxic Effects of Chemical Substances (RTECS).
(1998255720) アレルギーの臨床. 1998 ;18(9):781.
(PMID:17287587) J Pharmacol Sci. 2007 Feb;103(2):214-21.
(PMID:20072844) Eur J Clin Pharmacol. 2010 Apr;66(4):427-8.
(PMID:26157822) ACG Case Rep J. 2013 Oct 8;1(1):58-60.
(94) Natural Medicines
(PMID:27871602) J Clin Anesth. 2016 Dec;35:96-98.
(PMID:27845750) Molecules. 2016 Nov 12;21(11). pii: E1515.
(PMID:30955332) J Agric Food Chem. 2019 May 1;67(17):4967-4975.
(2020159569) 日本新生児成育医学会雑誌 2019 31(3): 876.
(2019067739) 日本周産期新生児学会. 2018;54(4):1136-9.
(2014139204) Journal of Hematopoietic Cell Transplantation. 2013;2(4):109-111.
(102) 学名でひく食薬区分リスト
(103) 基原植物事典 中央法規
(2019057569) 薬理と治療. 2018; 46(6):997-1003.
(PMID:22085278) Pharm Biol. 2012 Feb;50(2):254-63.
(2018333342) 微量栄養素研究. 2017;34:74-77.
(PMID:31708777) Front Pharmacol. 2019 Oct 23;10:1243.
(2020372807) 周産期医学. 2020;50(7):1143-1146.

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