健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

ジアシルグリセロール [英]Diacylglycerol [学名]-

概要

ジアシルグリセロールは1分子のグリセリンに2分子の脂肪酸がエステル結合した脂質である。通常、一般食用油脂に数%程度含まれている。俗に、「体に脂肪がつきにくい」「中性脂肪になりにくい」などと言われている。ヒトでの有効性については、ジアシルグリセロールを含む製品が平成10年5月に特定保健用食品として許可されていたが、平成21年に製造過程でグリシドール脂肪酸エステルという不純物が高濃度に含まれることが判明したため、企業が表示許可を自主的に取り下げた。妊娠中・授乳中は、安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらないが、通常の食品に含まれている量を摂取することはおそらく安全である。その他、詳細については、「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

-

成分の特性・品質

主な成分・性質

・2分子の脂肪酸と1分子のグリセリンがエステル結合したもの。生体内では1,2−ジアシル型として存在する。

分析法

・ガスクロマトグラフィーを利用して分析されている。

有効性








循環器・
呼吸器


調べた文献の中に見当たらない。


消化系・肝臓

調べた文献の中に見当たらない。

糖尿病・
内分泌

RCT
・糖尿病でないインスリン抵抗性の成人25名 (平均43±11歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化クロスオーバー比較試験において、ジアシルグリセロールを30〜50 g/日含む食事を5週間摂取させたところ、同量のトリアシルグリセロールを含有する食事を摂取させたときと比較して、空腹時の血糖、インスリン濃度、血中脂質、食後の血漿中性脂肪の増加に影響は認められなかった (PMID:18089891)
その他
・通常の油脂に替えてジアシルグリセロールを10 g/日摂取したところ、血中の中性脂肪が40%、HbA1cが10%低下したという報告がある (PMID:11739866) 。この効果については、さらなる科学的根拠の蓄積が必要である (94) 。

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当たらない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中に見当たらない。

免疫・がん・
炎症

調べた文献の中に見当たらない。

骨・筋肉

調べた文献の中に見当たらない。

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

一般情報
・肥満に対して有効性が示唆されている (94) 。
RCT
・健康な男子40名 (日本) を対象としたクロスオーバー試験において、ジアシルグリセロール10〜44 gの摂取は対照のトリアシルグリセロールに比較して食後血中中性脂肪の上昇を抑制した (PMID:11194533)
・健康な男子43名 (平均37.3±7.0歳、日本) を対象とした16週間の二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、マヨネーズ15 g/日 (ジアシルグリセロール9.95 g含有) を16週間摂取させたところ、腹部CT断層撮影により測定した体脂肪、内臓脂肪面積、ウエストヒップ比の低下が認められた (101) 。
・過体重または肥満の成人131名 (試験群65名、平均45.9±11.4歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、低エネルギー食摂取とともにジアシルグリセロール8〜9 gを含む食品 (マフィン、クラッカー、スープ、クッキーなど) を1日2〜5種類、24週間摂取させたところ、体重、体脂肪の低下が認められた (PMID:12450887)

その他

調べた文献の中に見当たらない。





試験管内・
動物他での
評価

・SD系雄ラットに5〜20 g脂質食を自由摂取 (3および4週間) または5%乳剤3 mL/匹を単回投与したところ、ジアシルグリセロールはトリアシルグリセロールに比べ、血中中性脂肪濃度上昇率の低下、酸素消費量の増加、尿中ケトン体排泄量の増加、体脂肪率の低下が認められた (102) 。また、ジアシルグリセロールをSD系雄ラットに投与したところ、トリアシルグリセロール投与群と比較してリンパに分泌される中性脂肪量が少なく、小腸での中性脂肪の再合成量の低下および遅延を示した (103) 。
・NZW系雄ウサギに食用油にジアシルグリセロールと植物ステロールを添加した食餌で14週間飼育したところ、ジアシルグリセロールと植物性ステロールを投与した群は対照群と比較して、血清総コレステロール値の抑制、動脈硬化形成の抑制がみられた (PMID:12831957)

安全性

危険情報

<一般>
・適切に用いれば経口で安全性が示唆されており、24週間まで安全に摂取できた (94) 。
・有害事象として、胃腸の不調、頭痛、味覚の変化、ニキビ、皮疹などを生じる可能性がある (94) 。
・健康な男子40名 (日本) を対照としたクロスオーバー試験において、ジアシルグリセロールを最大44 g摂取させても、対照のトリアシルグリセロールと比較して問題となる症状は認められなかった (PMID:11194533) 。また、健康な男子43名(平均37.3±7.0歳、日本) を対象とした16週間の二重盲検並行試験においても、ジアシルグリセロール9.95 g/15g含有マヨネーズ製品の摂取による異常な現象は認められなかった (101) 。
<妊婦・授乳婦>
・妊娠中・授乳中は、安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない (94) 。
<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

調べた文献の中に見当たらない。

動物他での
毒性試験

・動物実験(ビーグル犬)において、脂質分9.5%の食餌を1年間摂取させたところ、脂質の80%以上がジアシルグリセロールの場合、対照のトリアシルグリセロールと比較して体重、体重増加、摂食量、血液および尿パラメーター、血清中の毒性マーカー、病理組織、臓器重量の違いはなかった (PMID:16084638)
・動物実験(ラット)において、脂質分5.5%の食餌 (ジアシルグリセロール82.85〜83.94%) または脂肪分6.0%の食餌 (ジアシルグリセロール82.85〜83.94%) を2年間摂取させたところ、体重、臓器重量、体脂肪、各臓器の顕微鏡的変化、下垂体および乳房腫瘍の発生にトリアシルグリセロールとの違いはなかった (PMID:16084639) (PMID:16084636)
・動物実験(ラット)において、妊娠6〜17日の間、ジアシルグリセロールを0、1.25、2.5、5.0 mL/kg/日摂取させたところ、母体の死亡、体重、子宮重量、摂食量および胎児の成長、生存数、奇形の発生に影響はみられなかった (PMID:18502554)

AHPAクラス分類
及び勧告

-

総合評価

安全性

・妊娠中・授乳中は、安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・調べた文献の中に見当たらない。

参考文献

(94) Natural Medicines
(PMID:12450887) Am J Clin Nutr. 2002 Dec;76(6):1230-6.
(PMID:11194533) J. Am. Coll. Nutr., 19:789-796, 2000
(PMID:16084638) Food Chem Toxicol. 2006 Jan;44(1):81-97. Epub 2005 Aug 9.
(PMID:16084639) Food Chem Toxicol. 2006 Jan;44(1):98-121. Epub 2005 Aug 9.
(PMID:16084636) Food Chem Toxicol. 2006 Jan;44(1):122-37. Epub 2005 Aug 9.
(PMID:12831957) Nutrition. 2003 Jul-Aug;19(7-8):670-5
(101) 健康・栄養食品研究,4 (3),89-101 (2001)
(102) 日本油化学会誌, 46, 301-307, 1997
(103) Essential Fatty Acids and Eicosanoids, Y. S. Huang, S. J. Lin and P. C. Huang (eds.) AOCS PRESS, p316-320, 2003
(PMID:18502554) Food Chem Toxicol.2008 Jul;46(7):2510-6.
(PMID:18089891) J Lipid Res. 2008 Mar;49(3):670-8.

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