健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

バナジウム [英]Vanadium [学名]-

概要

バナジウムは、ヒトでの必須性が認められてはいないが、生体内で健康に役立つ作用があると考えられている超微量元素で種々の化学形態が存在する。多く含む食品としてマッシュルーム、エビやカニ、黒コショウ、パセリ、ディルなどがあり、飲料水にも微量含まれている場合がある。通常の食事からは6〜18μg/日摂取し、その5%が体内に吸収されると見積もられている。俗に、「脂肪の燃焼を促進する」「血糖値を下げる」「コレステロールを下げる」「血圧を下げる」「便秘を改善する」などと言われているが、ヒトでの有効性に関する十分な科学的実証は見当たらない。安全性については、適切に摂取すればおそらく安全であるが、過剰摂取は危険性が示唆されている。五酸化バナジウムは有毒であるとの報告がある。その他、詳細については、「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

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成分の特性・品質

主な成分・性質

・元素記号V、原子番号23、原子量50.94。バナジウムは種々の化学形態をとり、硫酸バナジウム (硫酸バナジル) 、メタバナジン酸塩、オルトバナジン酸塩などがある。五酸化バナジウムは有毒であるとの報告がある。

分析法

・高周波誘導結合プラズマ質量分析 (ICP-ME) により分析された報告がある (PMID:15612762)

有効性








循環器・
呼吸器


調べた文献の中に見当たらない。


消化系・肝臓

調べた文献の中に見当たらない。

糖尿病・
内分泌

調べた文献の中に見当たらない。

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当たらない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中に見当たらない。

免疫・がん・
炎症

調べた文献の中に見当たらない。

骨・筋肉

調べた文献の中に見当たらない。

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

調べた文献の中に見当たらない。

その他

調べた文献の中に見当たらない。





試験管内・
動物他での
評価

調べた文献の中に見当たらない。

安全性

危険情報

<一般>
・適切に摂取すればおそらく安全であり (94) 、通常の食品から摂取するバナジウムによる有害事象は報告されていない。サプリメント摂取による有害事象として、腹痛、軟便、吐き気、鼓腸など軽度の消化器症状が報告されている (PMID:8781301) (PMID:7769096) (PMID:8927042) (PMID:8621019) (PMID:7593444) (PMID:11238540) 。また、バナジウムの摂取量に依存しないが、緑舌、疲労感、無気力、局所神経病変が生じる可能性がある (94) 。
・バナジウム22.5 mgを5ヶ月間摂取したところ、激しい腹痛と下痢が起きた (PMID:8046184)
・五酸化バナジウムについては危険性が示唆されており (103) 、消化管障害、腎機能検査値、神経系への悪影響を起こす可能性がある (94) 。
・米国DRIs (Dietary Reference Intakes) 2001年版で設定された19歳以上の成人の一日上限摂取量はバナジウムとして1.8 mgである (51) 。
<小児、妊婦・授乳婦>
・小児、妊娠中および授乳中の女性は上限値が設定できないため、食品由来以外のバナジウムは摂取しないこと (51) 。
<病者>
・糖尿病患者が硫酸バナジウム約100 mg/日を4週間安全に使用できたという報告がある (51) (PMID:8621019) (PMID:7769096) (PMID:8781301) (PMID:11238540) が、過剰量の長期摂取により腎機能障害などの重篤な有害事象が出る可能性がある (51) ため、バナジウムの過剰量の長期摂取は危険性が示唆されている (94) 。
・動物試験の結果、バナジウムは腎機能に悪影響を与える可能性があるため (51) 、腎不全患者はバナジウムの摂取を控えること。
<その他>
・五酸化バナジウムに曝露される職業従事者に、気管支喘息 (PMID:6978990) や非特異的な気道反応性の亢進 (PMID:1795672) が報告されている。
・バナジウムが欠乏したヤギでは流産する率が高くなり、乳汁分泌が低下した (51) (102) 。
<被害事例>
・65歳男性 (日本) が、約7年前から高濃度のバナジウムを含むミネラルウォーターを約2 L (バナジウム 160μg/日) 摂取したところ、両上肢のしびれ、筋力低下が生じて歩行困難となり、医療機関を受診。慢性炎症性脱髄性多発神経炎の診断基準を満たし、血清中のバナジウム値は2.5 ng/mLと高値を示していた。加療により回復したが、ミネラルウォーターを継続摂取したため直ぐに再発、摂取中止により再発が止まり、寛解状態となった (2010091505) 。

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

<理論的に考えられる相互作用>
・オルトバナジン酸ナトリウム摂取により、抗凝血薬の効果と副作用を増強させる可能性がある (94) (PMID:1576669)
・硫酸バナジル摂取により糖尿病治療に相加的効果が現れることがある (94) (PMID:8781301) (PMID:7769096) (PMID:8621019) 。また、臨床検査で血糖値に影響を与える可能性が考えられる (94) (PMID:8781301)

動物他での
毒性試験

1.LD50 (半数致死量)
・五酸化バナジウムを投与:マウス経口5〜23 mg/kg、ラット経口10 mg/kgである (103) 。

AHPAクラス分類
及び勧告

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総合評価

安全性

・ヒトに対する安全性については、通常の食品から適切に摂取すればおそらく安全であるが、サプリメント等の形態での過剰摂取は危険性が示唆されている。五酸化バナジウムは有毒であるとの報告がある。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・ヒトに対する有効性については、調べた文献に十分なデータが見当たらない。

参考文献

(51) DIETARY REFERENCE INTAKES NATIONAL ACADEMY PRESS INSTITUTE OF MEDICINE
(102) 6th International Trace Element Symposium pp.17-27 (1989)
(103) 財団法人 化学物質評価研究機構(http://www.cerij.or.jp/ceri_jp/index_j4.shtml)
(PMID:8781301) Metabolism 45:1130-1135 (1996)
(PMID:7769096) J Clin Invest 95:2501-2509 (1995)
(PMID:8927042) Molec Cell Biochem 153:217-231 (1995)
(PMID:8621019) Diabetes 45:659-66 (1996)
(PMID:7593444) J Clin Endocrinol Metab 80:3311-20 (1995)
(PMID:11238540) J Clin Endocrinol Metab 86:1410-7 (2001)
(PMID:8046184) J Am Diet Assoc 94:891-4 (1994)
(PMID:15612762) J Agric Food Chem. 2004 Dec 29;52(26):7822-7.
(PMID:6978990) Med J Aust. 1982 Feb 20;1(4):183-4.
(PMID:1795672) Med Lav. 1991;82(3):270-5.
(PMID:1576669) Chem Pharm Bull (Tokyo) 40(1):174-6 (1992)
(2010091505) 末梢神経.2009;20(2):203-4.
(94) Natural Medicines

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