健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

中鎖脂肪酸 [英]Medium chain triglycerides (MCT) [学名]-

概要

中鎖脂肪酸は、炭素数が8〜12程度の飽和脂肪酸で、母乳、牛乳、やし油、パーム核油等に含まれている。通常食品としてはトリアシルグリセロールの形態で供給される。俗に、「体脂肪になりにくい」「エネルギーになりやすい」と言われている。ヒトでの有効性については、小児のてんかん発作に対して有効性が示唆されている。また、安全性については、適切に摂取すればおそらく安全である。その他、詳細については、「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

・中鎖脂肪酸を関与成分とし「体に脂肪がつきにくい」保健用途の表示ができる特定保健用食品が許可されている。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・炭素数8〜10の脂肪酸である。

分析法

-

有効性








循環器・
呼吸器


調べた文献の中に見当たらない。


消化系・肝臓

調べた文献の中に見当たらない。

糖尿病・
内分泌

一般情報
・中鎖脂肪酸を関与成分とし「体に脂肪がつきにくい」保健用途の表示ができる特定保健用食品が許可されている。
RCT
・肥満女性66名 (試験群22名、平均42.6±3.7歳、スウェーデン) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、摂取カロリーを2,200 kcal以下に制限して中鎖脂肪酸を8.9 g/日、4週間摂取させたところ、体脂肪量の減少、除脂肪体重の減少抑制が認められた。一方、体重に影響は認められなかった (PMID:11571605)

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当たらない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中に見当たらない。

免疫・がん・
炎症

一般情報
・エイズ感染による消耗に対しては効果がないことが示唆されている (94) 。

骨・筋肉

RCT
・フレイルの高齢者38名 (平均86.6±4.8歳、日本) を対象とした単盲検無作為化比較試験において、ロイシン1.2 g+コレカルシフェロール800 IUを含むサプリメントとともに、中鎖脂肪酸6 g/日 (13名) を3ヶ月間摂取させたところ、長鎖脂肪酸6 g/日 (13名) 摂取と比較して、膝伸展時間、歩行速度、足開閉テストの改善が認められたが、握力、最大呼気流量、体組成 (体重、BMI、上腕筋面積、上腕三頭筋皮下脂肪厚、中腕および下腿周囲径) に影響は認められなかった (PMID:27075909)

発育・成長

一般情報
・小児のてんかん発作に対して有効性が示唆されている (94) 。小児における無動発作、間代発作、小発作などに対して経口摂取は発作を抑えることが報告されている (94) 。

肥満

RCT
・肥満 (BMI27〜33) の成人男女 (19〜50歳、アメリカ) を対象とした無作為化プラセボ比較試験において、減量指導およびエネルギー制限とともに、中鎖脂肪酸18〜24 g/日を16週間摂取させたところ、体重、総脂肪量、体幹脂肪量、腹腔内脂肪組織量の減少が大きかった (PMID:18326600)

その他

RCT
・過体重の男性10名 (平均39.2±2.7歳、アメリカ) を対象とした単盲検クロスオーバー無作為化比較試験において、朝食として、中鎖脂肪酸20 gを含むマフィンを摂取させたところ、コーン油(長鎖脂肪酸)を含むマフィンと比較して、食後のトリグリセリド濃度、血糖値、インスリン、グレリン、レプチン、GLP-1値および3時間後における昼食摂取量に差は認められなかった (PMID:25074387)
・過体重の男性7名 (平均39.6±2.1歳、アメリカ) を対象とした単盲検クロスオーバー無作為化比較試験において、朝食として、中鎖脂肪酸20 gを含む流動食を摂取させたところ、コーン油(長鎖脂肪酸)を含む流動食と比較して、食後のトリグリセリド濃度の上昇抑制、血中レプチン濃度の上昇が認められたが、血糖値、インスリン濃度、グレリン、GLP-1に影響は認められなかった。3時間後に中鎖脂肪酸10 gを含むヨーグルトを摂取させたところ、コーン油を含むヨーグルトと比較して、1時間後における昼食摂取量の減少、ペプチドYY濃度の上昇が認められた (PMID:25074387)





試験管内・
動物他での
評価

-

安全性

危険情報

<一般>
・経口あるいは非経口で適切に使用すればおそらく安全である (94) (102) 。
・経口摂取の有害事象として、下痢、嘔吐、局所刺激、吐き気、胃腸の不調、鼓腸、脂質欠乏を生じる可能性がある (94) 。
・健常成人20名 (21〜39歳、試験群10名、日本) を対象とした二重盲検プラセボ比較試験において、食事管理を行いながら、中・長鎖脂肪酸トリアシルグリセロール製品42 g (中鎖脂肪酸として約4.8 g) を4週間摂取させた結果、血清脂質、ケトン体、体脂肪、肝機能、腎機能に影響なく使用できた (2003103637) 。
<妊婦・授乳婦>
・妊娠中・授乳中においても適切に使用すればおそらく安全である (102) 。
<小児>
・適切に使用すればおそらく安全である (94) 。
<その他>
・糖尿病患者において、ケトーシスを引き起こす可能性がある (94) 。
・肝硬変患者において、昏睡の原因となる可能性がある (94) 。

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

調べた文献の中に見当たらない。

動物他での
毒性試験

・動物を用いた単回経口投与試験 (ラットおよびマウス) 、1ヶ月間亜急性毒性試験 (ラット) 、6ヶ月間慢性毒性試験 (ラット) 、胎児試験 (マウスおよびウサギ) において毒性は認められなかった (104) 。また、生殖行動、母体毒性、胎仔毒性および催奇形性試験 (ブタ) 、強制経口投与における発がん性試験 (ラット) において毒性は認められなかった (PMID:10685018)

AHPAクラス分類
及び勧告

-

総合評価

安全性

・適切に摂取すればおそらく安全である。
・特定保健用食品では、個別に製品ごとの安全性が評価されている。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・小児のてんかん発作に対して有効性が示唆されている。
・特定保健用食品では、個別に製品ごとの有効性が評価されている。

参考文献

(2003103637) 静脈経腸栄養.2002;17(4):99-105.
(102) AHFS Drug Information, Bethesda, MD. American Society of Health-System Pharmacists (1998)
(104) 応用薬理 4, 871-882 (1970)
(PMID:10770345) J Acquir Immune Defic Syndr 22;253-9 (1999)
(PMID:7428670) Drugs 20;216-24 (1980)
(PMID:11571605) Int J Obes Relat Metab Disord. 2001 Sep;25(9):1393-400.
(PMID:10685018) Food Chem Toxicol. 2000 Jan;38(1):79-98. Review.
(PMID:18326600) Am J Clin Nutr. 2008 Mar;87(3):621-6.
(94) Natural medicines
(PMID:25074387) Eur J Clin Nutr. 2014 Oct;68(10):1134-40.
(PMID:27075909) J Nutr. 2016 May;146(5):1017-26.

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