健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

チャパラル、クレオソートブッシュ [英]Chaparral、Creosote bush Greasewood、Hediondilla、Jarilla、Larreastat [学名]Larrea tridentata、Larrea divaricata、 Larrea mexicana

概要

チャパラル (クレオソートブッシュ) は、アメリカ南西部やメキシコに生育するハマビシ科の2 m程度になるとげのある灌木である。植物としては数種類が使用されており、名称も複数存在している。地上部 (葉) がアメリカ先住民の間で伝統医療に利用されていた。有効成分と考えられるノルジヒドログアヤレチック酸 (Nordihydroguaiaretic acid、NDGA) は抗酸化物質として知られている。俗に、「活性酸素を除去する」「胃によい」「下痢によい」「ガンによい」などと言われている。ヒトにおける有効性については、調べた文献中に信頼できるデータが見当たらない。安全性については、肝臓や腎臓に障害を起こすことから、摂取は危険である。妊娠中の摂取も避ける。アメリカやカナダでは利用上の注意喚起が行われている。もし利用によって吐き気、嘔吐、腹痛、発熱、疲労、黄疸などの症状がでたときは、摂取を中止し、すみやかに医師の診断を受けることが必要である。その他、詳細については、「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

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成分の特性・品質

主な成分・性質

・有効成分として12%の樹脂と、抗酸化物質のノルジヒドログアヤレチック酸(Nordihydroguaiaretic acid) を含む。

分析法

・食品中のノルジヒドログアヤレチック酸を、蛍光検出器を装着したHPLC法によって分析した報告がある (PMID:16042291) (PMID:12092411) (PMID:8374324)

有効性








循環器・
呼吸器


調べた文献の中に見当たらない。


消化系・肝臓

調べた文献の中に見当たらない。

糖尿病・
内分泌

調べた文献の中に見当たらない。

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当たらない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中に見当たらない。

免疫・がん・
炎症

調べた文献の中に見当たらない。

骨・筋肉

調べた文献の中に見当たらない。

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

調べた文献の中に見当たらない。

その他

調べた文献の中に見当たらない。





試験管内・
動物他での
評価

・チャパラルの主成分と考えられるNDGAは試験管内実験においてモノオキシゲナーゼとリポキシゲナーゼの活性を阻害することが報告されている (PMID:1680628)

安全性

危険情報

<一般>
・チャパラルの摂取はおそらく危険である (94) 。
・米国では1995年に、チャパラルを含有する製剤に「警告:肝臓病の既往歴がある場合は、使用する前に医療従事者からの指示を仰ぐこと。もし、吐き気、熱、疲労、黄疸が見られたときは使用を中止すること。」という警告を製品に表示するべきであるとの勧告が出されている (22) 。米国医薬品食品安全局 (FDA) は1970年にGRAS (一般的に安全と見なされた物質) リストからチャパラルを削除した (94) 。最近でも、米国医薬品食品安全局 (FDA) はチャパラルとその成分NDGAに関する注意情報を出しており、現在、チャパラルは危険であると考えられている (94) 。またカナダ保健省 (ヘルスカナダ) もチャパラルを含む葉・お茶・カプセル、その他の形態の製品の摂取を中止するように同様の注意情報を出している。なお、チャパラルを含むクリームやローションなどの外用品には上記の警告は当てはまらないようである。
・経口摂取により、黄疸、疲労、腹痛、暗色尿、吐き気、下痢、体重減少、発熱、食欲不振を含む肝毒性の徴候を示す場合がある。チャパラル摂取に関連した、胆汁うっ滞、胆管炎、急性肝炎、肝硬変や移植を必要とする急性肝不全への進行など事例をまとめた報告がある (PMID:9129552)
<妊婦・授乳婦>
・妊娠中・授乳中の摂取は、おそらく危険である (94) 。
<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。
<病者>
・肝疾患の患者は肝機能障害を悪化させる可能性がある (94) 。
<被害事例>
・4年前まで大量のアルコールを摂取していた45歳女性がチャパラル錠160 mg/日を約2ヶ月摂取したところ、黄疸や倦怠感、掻痒 (かゆみ) などが起こり、肝生検や血清の臨床検査値から胆汁うっ滞や肝臓細胞損傷を起こした (PMID:7806838)
・A型肝炎の既往歴がある36歳女性がチャパラル錠を2カプセル/日 (チャパラルの含有量は不明) 、8週間摂取したところ、急性肝炎を発症した (PMID:8297290)
・60歳の女性がカプセル剤のチャパラルを10ヶ月間摂取し、肝移植を必要とする重度の肝炎を発症した (PMID:7837368)
・71歳の男性がチャパラルの葉の錠剤を毎日摂取して3ヶ月後に肝炎を発症した (PMID:7733101)
・42歳女性がチャパラルの葉の錠剤を摂取して2ヶ月後に肝炎を発症した (PMID:7733101)
・33歳の女性がチャパラルの葉の錠剤を摂取して数ヶ月後に肝臓の壊死を起こした (PMID:2324485)
・42歳男性がチャパラルの葉のサプリメントを摂取し急性肝炎を生じた (PMID:1406577)
・41歳女性がチャパラルの葉のサプリメントを摂取し急性肝炎を生じた (PMID:1406577)
・56歳男性がチャパラル、カバ含有サプリメントを15年間摂取し、劇症肝炎を生じ死亡した (PMID:12912743)
・ヒトにおける肝機能障害とチャパラルの摂取量については以下の情報がある。乾燥葉、茎、樹皮の摂取によって肝臓機能に影響が認められた経口摂取量は、男性で300 mg/kg/6週間 (断続摂取) 、女性で399.2 mg/kg/11週間 (断続摂取) 、消化管と肝臓機能に影響した経口摂取量は女性で224 mg/kg/10週間 (断続摂取) (91) 。また茶の摂取によってヒトの消化管障害や肝機能に影響した経口摂取量は、男性で1,371 mg/kg/6週間 (断続摂取) 、女性で496 mg/kg/3週間 (断続摂取) 、女性で760 mg/kg/20日 (断続摂取) (91) 。
・チャパラルはノルジヒドログアヤレチック酸 (NDGA) を含有しており、チャパラル茶の摂取は、のう胞性腎症や腎臓の悪性腺腫と関連している (PMID:7966683) 。実際、軽度の高血圧症と腎盂腎炎の既往症のある人がチャパラル茶を3〜4カップ/日、3ヶ月摂取したところ、腎嚢胞性疾患や腎不全、腎細胞ガンを発症した (94) 。

禁忌対象者

・腎臓病の既往のある人および肝炎や肝硬変などの肝臓疾患のある人は使用禁忌 (22) 。

医薬品等との
相互作用

<理論的に考えられる相互作用>
・肝臓に影響を及ぼす可能性のある薬 (アセトアミノフェン (解熱鎮痛薬) 、イソニアジド (抗生物質) 、メトトレキサート (抗がん剤) 、メチルドパ (アドレナリン受容体作動薬) などを含むもの) やハーブとの併用で肝毒性を誘発する可能性がある (94) 。
・肝機能障害マーカー (ALT、AST、γ-GTPなど) を上昇させる (94) 。

動物他での
毒性試験

・チャパラルの成分であるノルジヒドログアヤレチック酸 (NDGA) を3%まで漸増した飼料を、ラットに4週間経口投与したところ、複数の皮質嚢胞と腎髄質嚢胞を発症した (94) 。
・0.25〜0.5%NDGA添加飼料をラットまたはマウスに、2年間経口または腹腔内投与したところ、高濃度のNDGAを摂取したラットの腸管膜に嚢胞が出現した (94) 。
・ラットに2%NDGA添加飼料を投与したところ、腎臓の嚢胞性変化を起こした (94) 。

AHPAクラス分類
及び勧告

・葉:クラス2b、2d (22) 。

危険情報、禁忌対象者 参照

総合評価

安全性

・摂取は危険である。
・妊娠中・授乳中の摂取は避ける。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・調べた文献に信頼できるデータが見当たらない。

参考文献

(22) メディカルハーブ安全性ハンドブック 第2版 東京堂出版 林真一郎ら 監訳
(91) Registry of Toxic Effects of Chemical Substances (RTECS).
(PMID:16042291) Shokuhin Eiseigaku Zasshi. 2005 Jun;46(3):63-71.
(PMID:12092411) Shokuhin Eiseigaku Zasshi. 2002 Apr;43(2):104-9.
(PMID:8374324) J AOAC Int. 1993 Jul-Aug;76(4):765-79.
(PMID:1680628) Drug Metab Dispos. 1991 May-Jun;19(3):620-4.
(PMID:11327523) J Altern Complement Med. 2001 Apr;7(2):175-85.
(PMID:7966683) J Urol. 1994 Dec;152(6 Pt 1):2089-91.
(PMID:9129552) Arch Intern Med. 1997 Apr 28;157(8):913-9.
(PMID:7837368) JAMA. 1995 Feb 8;273(6):489-90.
(PMID:7733101) Am J Gastroenterol. 1995 May;90(5):831-3.
(PMID:2324485) J Clin Gastroenterol. 1990 Apr;12(2):203-6.
(PMID:1406577) MMWR Morb Mortal Wkly Rep. 1992 Oct 30;41(43):812-4.
(PMID:12912743) Arch Surg. 2003 Aug;138(8):852-8.
(PMID:3745539) J Am Acad Dermatol. 1986 Aug;15(2 Pt 1):302.
(PMID:7892296) Proc Soc Exp Biol Med. 1995 Jan;208(1):6-12
(PMID:7806838) J Clin Gastroenterol. 1994 Oct;19(3):242-7.
(PMID:8297290) Aust N Z J Med. 1993 Oct;23(5):526
(33) 世界薬用植物百科事典 誠文堂新光社  A.シェヴァリエ
(94) Natural medicines

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