健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

画面を閉じる

項 目

内 容

名称

ブドウ [英]Grape [学名]Vitis L.、Vitis vinifera L.

概要

ブドウは、ブドウ科の蔓性落葉木本で、ワインの原料や食用として世界中で栽培される。

●有効性
俗に、「抗酸化作用がある」「血管に対する優れた健康効果がある」などと言われているが、人での有効性については、慢性静脈不全と眼のストレスに有効性が示唆されているが、肥満、アレルギー性鼻炎、乳房痛、下部尿路症状、化学療法による悪心や嘔吐には効果がないことが示唆されており、その他の有効性に関しては信頼できる十分な情報が見当たらない。


●安全性
安全性については、ブドウを食品として適切に摂取する場合、おそらく安全であるが、妊娠中・授乳中の多量摂取は、信頼できる十分な情報が見当たらないため避ける。


▼他の素材はこちら



法規・制度

・茎、種子、種皮、葉、花が「医薬品的効果効能を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料)」に区分される (30) 。
・「既存添加物」:果皮色素は着色料。果皮抽出物は製造用剤。種子抽出物は酸化防止剤、製造用剤 (104) 。
・ブドウ、ブドウ果皮抽出物は、米国ではGRAS (一般的に安全と見なされた物質) 認定 (94) 。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・スチルベン誘導体 (アンペロプシンC,D、ビニフェノールD、ダビジオールA、マッキイン、イソホペアフェノール、リチアノールF,G、ビニフェレテルA,B) 、メガスチグマン (イカリシドB2,B8、ブルメノールCグルコシド、ミルシニオシドD) 、アントシアニン (ペツニン、ボルチシンA〜C) などを含む (105) 。
・葉にポリフェノールを含む (2013107371) 。

分析法

・果皮に含有されているアントシアニン類をHPLC/DAD (検出波長518 nm) とHPLC/ESI-MSにより分析した報告がある (PMID:11513700)
・酸加水分解後のアントシアニジン類をHPLC/DAD (検出波長530 nm)により分析した報告がある (PMID:11559107)
・種子のプロアントシアニジン類をバニリン-塩酸法を用いた比色法により分析した報告がある (103) (2003180929) 。
・ブドウ中のトランスレスベラトロールをUV検出器 (検出波長306 nm) 付HPLCにより分析した報告がある (PMID:18689943)

有効性








循環器・
呼吸器


一般情報
・慢性静脈不全に有効性が示唆されている (94) 。
メタ分析
・2013年1月までを対象に3つのデータベースで検索できた臨床試験9報について検討したメタ分析において、ブドウポリフェノールの摂取は摂取後30分 (5報) 、60分 (6報) 、120分 (4報) における血管内皮機能マーカー (血流依存性血管拡張反応) の増加との関連が認められた。一方、180分 (2報) との関連は認められなかった (PMID:23894543)
・2010年10月までを対象に4つのデータベースで検索できた無作為化比較試験9報について検討したメタ分析において、ブドウ種子抽出物の摂取は、血圧 (収縮期) と心拍数の低下と関連が認められた。一方、拡張期血圧、血中脂質 (TC、LDL-C、HDL-C、TG) 、炎症マーカー (CRP) との関連は認められなかった (PMID:21802563)
RCT
・血圧が高めの成人 (平均血圧138±7/ 82±7 mmHg) 64名 (平均43±12歳、イギリス) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、コンコード種のブドウ100%ジュース7 mL/kg/日を8週間摂取させたところ、糖代謝マーカー (空腹時血糖) の低下と血圧 (夜間血圧) の低下抑制が認められた。一方、インスリン、HOMA-IR、24時間の平均血圧やストレス刺激による血圧変化に影響は認められなかった (PMID:20844075)
・健康な成人35名 (平均31.4±9.0歳、オランダ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、ワインブドウもしくはブドウ種子のカプセル (いずれもポリフェノール800 mg/日) を2週間摂取させた後に低脂肪の朝食および高脂肪の昼食を負荷したところ、血管内皮機能マーカー (血流依存性血管拡張反応) 、血圧 (収縮期、拡張期) に影響は認められなかった (PMID:20702747)
・心疾患または心疾患リスク因子を持っている人50名 (平均52.1±8.1歳、アメリカ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、マスカット種子1,300 mg/日を4週間摂取させたところ、血管皮内機能マーカー (静止上腕動脈直径) の増加が認められた。一方、血流依存性血管拡張反応、血圧 (収縮期、拡張期) 、血中脂質 (TC、LDL-C、HDL-C、TG) 、炎症や酸化関連マーカーに影響は認められなかった (PMID:21504973)
・血圧が高めの成人61名 (平均61.4±8.4歳、オランダ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化比較試験において、赤ワインポリフェノール280 mg/日または560 mg/日を4週間摂取させたところ、血圧 (24時間血圧、外来血圧、中心血圧) に影響は認められなかった (PMID:22421906)
・メタボリックシンドロームの男性24名 (平均51.3±9.6歳、アメリカ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、ブドウポリフェノールパウダー46 g/日を30日間摂取させたところ、血圧 (収縮期) 、炎症マーカー (sICAM-1) の低下と血管内皮機能マーカー (血流依存性血管拡張反応) の増加が認められた。一方、拡張期血圧、sVCAM-1、NOx、血中脂質 (TG、HDL-C) 、糖代謝マーカー (空腹時血糖) 、体重、BMI、腹囲に影響は認められなかった (PMID:22810991)
・メタボリックシンドロームの成人27名 (25〜80歳、試験群18名、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ブドウ種子抽出物150 mg/日もしくは300 mg/日を4週間摂取させたところ、血圧 (収縮期、拡張期) の低下が認められた。一方、血中脂質 (TC、LDL-C、HDL-C、TG、酸化LDL) に影響は認められなかった。 (PMID:19608210)
・血中脂質が高めの成人52名 (平均48.22±9.07歳、イラン) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、ブドウ種子抽出物200 mg/日を8週間摂取させたところ、血中脂質 (TC、酸化LDL) の低下が認められた。一方、HDL-C、LDL-C、TG、血圧に影響は認められなかった (PMID:23437789)
・心血管疾患リスク因子のある成人75名 (試験群25名、平均56±11歳、スペイン) を対象とした三重盲検無作為化プラセボ比較において、ブドウ補助食品370 mg/日を6ヶ月間、その後740 mg/日を6ヶ月間摂取させたところ、炎症マーカー (高感度CRP、TNFα、アディポネクチン、IL-6、IL-10、IL-18、IL-6/IL-10比、sICAM-1、PAI-1) に影響は認められなかった (PMID:22520621)
・前高血圧またはステージ1高血圧の男女70名 (試験群35名、平均62.9±1.3歳、オランダ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ブドウ種子抽出物300 mg/日、8週間摂取させたところ、血圧、心拍数、血漿および尿中の血管内皮機能マーカー (エンドセリンペプチド-1、一酸化窒素代謝物、非対称性ジメチルアルギニン) 、PSAに影響は認められなかった (PMID:23702253)
・健康な喫煙者26名 (平均26.34±4.93歳、ギリシャ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、コンコード種のブドウ100%ジュース7 mL/kg/日を2週間摂取させたところ、喫煙後の血管内皮機能マーカー (血流依存性血管拡張反応) 低下とPWV上昇の抑制が認められた。一方、血圧、糖代謝マーカー (血糖) 、血中脂質 (TC、LDL-C、TG) に影響は認められなかった (PMID:24061071)
・肥満の成人24名 (20〜60歳、アメリカ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、ブドウ粉末46 g×2回/日を3週間摂取させたところ、血中脂質 (large LDL、large LDL-C) の低下が認められた。一方、その他の血中脂質、肝機能、糖代謝、炎症マーカーに影響は認められなかった (PMID:24832727)
・高血圧患者69名 (オーストラリア) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ビタミンC 500 mg/日 (19名、平均60±6歳) 、ブドウ種子ポリフェノール1,000 mg/日 (16名、平均61±6歳) を単独または併用 (16名、平均62±7歳) で6週間摂取させたところ、ブドウ種子ポリフェノール単独摂取群では血圧 (収縮期、拡張期) 、脈圧、脈拍の日中または夜間変動に影響は認められず、併用群では収縮期血圧、脈圧の夜間変動が増加した (PMID:25234339)
・前高血圧の男女29名 (試験群12名、平均44±10歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ブドウ種子抽出物 (150 mg×2回/日) 含有ジュースを6週間摂取させたところ、昼間の血圧 (収縮期) 低下が認められた。一方、昼間の拡張期血圧、夜間血圧、血中脂質 (TG、TC、LDL-C、HDL-C、酸化LDL) 、炎症マーカー (sICAM-1) 、血管内皮機能マーカー (血流依存性血管拡張反応) 、糖代謝マーカー (空腹時血糖、インスリン、HOMA-IR) に影響は認められなかった (PMID:26568249)
・健康な成人69名 (38〜74歳、試験群51名、デンマーク) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、赤ワイン (男性300 mL/日、女性200 mL/日) もしくは水+赤ブドウ抽出タブレット (赤ワインと同濃度または半量) を4週間摂取させたところ、赤ワイン摂取群で血中脂質 (HDL-C) の増加が認められた。一方、タブレット摂取群では影響は認められず、いずれの群においてもTC、LDL-C、血圧 (収縮期、拡張期) に影響は認められなかった (PMID:15674304)
・メタボリックシンドロームの成人20名 (平均53.5±10.1歳、アメリカ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、ブドウのフリーズドライ粉末30 g×2回/日を4週間摂取させたところ、HDL機能 (PON-1活性、ApoA1、HDL-C流出能) 、血中脂質 (TC、HDL-C、non-HDL-C、TG) 、HDL粒子濃度およびサイズに影響は認められなかった (PMID:30129815)


消化系・肝臓

調べた文献の中に見当たらない。

糖尿病・
内分泌

RCT
・軍事学生の男性54名 (試験群27名、平均22.1±0.2歳、ブラジル) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、干ブドウ抽出物 (プロアントシアニジン200 mg含有) を2日間の軍事訓練直前に単回摂取させたところ、訓練終了時点における血中アディポネクチン減少、訓練終了24時間後における血中アディポネクチン増加、全期間中の負電荷LDL増加抑制が認められた。一方、全期間中のレプチン濃度に影響は認められなかった (PMID:26704712)

生殖・泌尿器

一般
・下部尿路症状に効果がないことが示唆されている (94) 。
RCT
・下部尿路症状のある男性113名 (試験群57名、平均63±9歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、コンコード種のブドウ100%ジュース240 mL/日を3ヶ月間摂取させたところ、最大尿流量の増加が認められた。一方、その他の症状やQOL (国際尿失禁スコア、PSA、残尿量、健康関連QOL、アメリカ泌尿器科協会の症状スコア、国際勃起機能指数) に影響は認められなかった (PMID:22907790)

脳・神経・
感覚器

一般情報
・眼のストレスに有効性が示唆されている (94) 。
RCT
・13歳未満の子をもつ働く女性25名 (平均43.2±0.6歳、イギリス) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、コンコード種のブドウジュース355 mL/日を12週間摂取させたところ、認知機能指標 (短時間空間記憶能力) の改善が認められた。一方、言語記憶、実行能力、精神運動能力の検査結果に影響は認められなかった (PMID:26864371)

免疫・がん・
炎症

一般情報
・アレルギー性鼻炎に効果がないことが示唆されている (94) 。
・乳房痛に効果がないことが示唆されている (94) 。
・化学療法による悪心や嘔吐に効果がないことが示唆されている (94) 。

骨・筋肉

調べた文献の中に見当たらない。

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

一般情報
・肥満に効果がないことが示唆されている (94) 。

その他

RCT
・健康な男性20名 (平均26.4±1.7歳、ニュージーランド) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、朝食 (白パン 185 g) とともにブドウ抽出物 (ポリフェノール含量70%以上) 500 mgまたは1,500 mgを摂取させたところ、昼食での摂取エネルギー量、朝食および昼食後の自己評価による食欲 (満腹感、空腹感、予想食事量、満足感) に影響は認められなかった (PMID:26370656)





試験管内・
動物他での
評価

調べた文献の中に見当たらない。



安全性

危険情報

<一般>
・食品として適切に摂取する場合、おそらく安全である (94) 。
・実抽出物や種子抽出物、干しブドウの摂取は、安全性が示唆されている (94) 。
・搾り残渣は、有害事象として軟便を引き起こす可能性がある (94) 。
・実や干しブドウの多量摂取は、下痢を引き起こす可能性がある (94) 。
・葉は、胃腸の不調、下痢、消化不良、吐き気を引き起こす可能性がある (94) 。
・果皮抽出物は、アナフィラキシー反応を引き起こす可能性がある (94) 。
<妊婦・授乳婦>
・妊娠中・授乳中の多量摂取は、信頼できる十分な情報が見当たらないため避ける (94) 。
<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。
<病者>
・出血傾向の患者は、血小板凝集の低下により出血や内出血のリスクを高める可能性がある (94) 。
・過度の出血を引き起こす可能性があるため、外科的手術の2週間前までに摂取を中止した方がよい (94) 。
<被害事例>
・49歳男性 (アメリカ) が、マルチビタミン、魚油、グルコサミン、ブドウ種子抽出物のサプリメントを摂取したところ (摂取量、期間不明) 、吐き気、嘔吐、下痢、急性虚弱を呈し受診。原因不明であったが、ブドウ種子抽出物サプリメントの中止で症状が改善。摂取を再開したところ、再び同様の症状を生じ、摂取中止により改善した (PMID:25688637)
・アレルギーの既往歴がなく、ブドウやワインを問題なく摂取できていた35歳男性 (ギリシャ) が自家製のロゼワインを1杯飲用後、20分以内に全身のかゆみ、瞼と顔の蕁麻疹、胸の痛みを伴うアナフィラキシー症状を呈した。プリックテストにて、白ブドウや赤ブドウには僅かな陽性を示したが、rose grapeに強い陽性を示した (PMID:24067341)

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

<ヒト症例>
・ワルファリン (抗凝固薬:CYP1A2、CYP2C9、CYP3A4、P糖タンパク質基質) 服用中の73歳女性 (アメリカ) がマスカディンブドウ30〜75粒/日を日常的に摂取していたところINRが上昇し、摂取量を徐々に減らすことでINRが治療域まで低下した (PMID:24966255)
<ヒト試験>
・健康な成人男性12名 (19〜43歳、インド) を対象としたオープンラベルクロスオーバー無作為化比較試験において、ジルチアゼム (カルシウム拮抗薬:CYP3A4、P糖タンパク質基質) 180 mgをグレープジュース200 mLで服用させたところ、心拍、血圧、ジルチアゼムの血中濃度 (Cmax、AUC) 、Tmaxに影響を及ぼさなかった (PMID:18826865)
・健康な成人男性12名 (平均20.6歳、ブラジル) を対象としたクロスオーバー無作為化比較試験において、シクロスポリン (免疫抑制剤:CYP3A4、P糖タンパク基質) 200 mgをグレープジュース200 mLで服用させたところ、シクロスポリンのTmax、半減期に影響を及ぼさなかったが、血中濃度 (AUC、Cmax) が減少した (PMID:20303792)
・健康な成人30名 (中央値27歳、オランダ) を対象としたオープンラベルクロスオーバー無作為化比較試験において、ブドウ種子抽出物100 mg×3回/日を3日間摂取させたところ、デキストロメトルファン (鎮咳薬:CYP2D6基質) の代謝率 (尿中デキストロメトルファン/デキストルファン排泄率) に影響を及ぼさなかった (PMID:23881421)
・健康な成人12名 (平均29.4±5.6歳、アメリカ) を対象としたクロスオーバー無作為化比較試験において、シクロスポリン (免疫抑制剤:CYP3A4、P糖タンパク基質) 8 mg/ kg体重と赤ワイン12オンス (約355 mL) を摂取させたところ、シクロスポリンAの半減期に影響を及ぼさなかったが、経口クリアランスが増加し、血中濃度 (AUC、Cmax) が低下した (PMID:11719733)
・健康な成人 8名 (23〜45歳、カナダ) を対象とした無作為化クロスオーバープラセボ比較試験において、赤ワイン250 mLとフェロジピン (カルシウム拮抗薬:CYP3A4基質) 10 mgを同時に摂取させたところ、フェロジピンの血中濃度 (AUC、Cmax) 、半減期に影響は認められなかったが、Tmaxが遅延した (PMID:12811362)
<動物・試験管内>
・in vitro試験 (ヒト肝ミクロソーム、ヒトCYP3A4タンパク) において、ブドウ種子抽出物はCYP3A4活性を強く阻害した (PMID:24392691)
・in vitro試験 (ヒト肝ミクロソーム) において、市販のブドウ種子抽出物製品9種中、5製品にCYP3A4阻害作用が認められた (PMID:19353999)
・in vitro試験 (ヒト結腸腺がん細胞) において、多量のブドウ種子抽出物はヘム鉄 (PMID:20375262) 、非ヘム鉄 (PMID:18716164) の吸収を阻害した。
・in vitro試験 (スーパーソーム、ヒト肝ミクロソーム) において、ブドウ種子抽出物はCYP2C9活性を阻害した (PMID:24730468)
・in vitro試験 (ヒト肝ミクロソーム) において、ブドウ種子抽出物はCYP2C9、CYP2D6、CYP3A4活性を阻害した (PMID:15499196)
・in vitro試験 (ヒト胎児腎細胞) において、ブドウ種子抽出物は、OATP2B1活性を阻害した (PMID:16415120)
・in vitro試験 (ヒト肝ミクロソーム) において、赤ワイン乾燥物はCYP1A2、CYP2E1、CYP3A4活性を阻害した (PMID:11701226)
・in vitro試験 (ヒト肝ミクロソーム) において、市販のブドウ種子抽出物製品9製品中6製品がCYP1A2活性を阻害した (PMID:27298605)
<理論的に考えられる相互作用>
・ブドウ種子ポリフェノールとビタミンCとの併用は、血圧を増加させる可能性がある (94) 。
・抗凝固薬や抗血小板薬との併用は、出血のリスクを高める可能性がある (94) 。
・赤ブドウ果汁とシクロスポリンとの併用は、シクロスポリンの吸収を減少させる可能性がある (94) 。
・ブドウ果汁はCYP1A2を誘導する可能性があるため、フェナセチンなどの効果を減弱させる可能性がある (PMID:10583039) (94) 。
・ブドウ種子抽出物とCYP2C9、CYP2D6、CYP2E1、CYP3A4によって代謝される医薬品との併用は、薬物レベルが増加する可能性がある (94) 。
・ブドウ種子油とワルファリンとの併用は、油中のビタミンEにより、出血のリスクを増加させる可能性がある (102) (94) 。
・ブドウ種子抽出物とミダゾラムとの長期併用は薬効を減弱する可能性がある (94) 。

動物他での
毒性試験

1.LD50 (半数致死量)
・ブドウ種子抽出物を投与:ラット経口>5 g/kg (94) 。
2.TDLo (最小中毒量)
・ブドウ果汁を投与:ヒト経口 (間欠的) 100 mL/kg/14日、ラット経口 (間欠的) 500 mg/kg/5日 (94) 。
・ブドウ果皮抽出物を投与:マウス経口 (連続的) 2.8 g/kg/28日 (94) 。
・ブドウ種子抽出物を投与:ラット経口 (連続的) 23.128 g/kg/8週、11.396 g/kg/8週、 (間欠的) 18.3 g/kg/1年、マウス経口 (間欠的) 33.6 g/kg/24週 (94) 。
・ブドウ種子油を投与:ラット経口 (間欠的) 25.9 g/kg/7日、 (連続的) 32.6 g/kg/10週 (91) 。
・ブドウ種子由来プロシアニジンを投与:ラット経口 (間欠的) 100 mg/kg/10日、3 g/kg/15日、マウス経口 30 mg/kg、 (間欠的) 100 mg/kg/10日、113.4 g/kg/27週、87.5 mg/kg/7日、175 mg/kg/7日、350 mg/kg/7日 (91) 。

AHPAクラス分類
及び勧告

・参考文献中に記載なし (22) 。

総合評価

安全性

・食品として適切に摂取する場合、おそらく安全である。
・実抽出物や種子抽出物、干しブドウの摂取は、安全性が示唆されている。
・妊娠中・授乳中の多量摂取は、信頼できる十分な情報が見当たらないため避ける。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・慢性静脈不全、眼のストレスに有効性が示唆されている。
・肥満、アレルギー性鼻炎、乳房痛、下部尿路症状、化学療法による悪心や嘔吐に効果がないことが示唆されている。

参考文献

(101) Encyclopedia of Common Natural Ingredients Used in Food, Drugs and Cosmetics. 2nd ed. New York, NY: John Wiley & Sons, 1996.
(102) The Handbook of Non-Prescription Drugs. Washington, DC: APhA, 1996.
(103) J Agric Food Chem. 1998; 46(10): 4267-74.
(2003180929) J Health Sci. 2003; 49(1); 45-54.
(PMID:11513700) J Agric Food Chem. 2001 Aug; 49(8): 3987-92.
(PMID:11559107) J Agric Food Chem. 2001 Sep; 49(9): 4183-7.
(PMID:10583039) Br J Clin Pharmacol. 1999; 48(4):638-40.
(30) 「医薬品の範囲に関する基準」(別添2、別添3、一部改正について)
(PMID:18826865) Int J Clin Pharmacol Ther. 2008 Oct;Volume 46(October):511-518.
(PMID:15674304) Eur J Clin Nutr. 2005 Mar;59(3):449-55.
(PMID:19608210) Metabolism. 2009 Dec;58(12):1743-6.
(PMID:20375262) J Nutr. 2010 Jun;140(6):1117-21.
(PMID:18716164) J Nutr. 2008 Sep;138(9):1647-51.
(PMID:20844075) Am J Clin Nutr. 2010 Nov;92(5):1052-9.
(PMID:20702747) J Nutr. 2010 Oct;140(10):1769-73.
(PMID:21504973) J Am Coll Nutr. 2010 Oct;29(5):469-75.
(PMID:21802563) J Am Diet Assoc. 2011 Aug;111(8):1173-81.
(PMID:20303792) J Ren Nutr. 2010 Sep;20(5):309-13.
(PMID:19353999) Drug Metabol Drug Interact. 2009;24(1):17-35.
(PMID:22421906) Am J Hypertens. 2012 Jun;25(6):718-23.
(PMID:22810991) J Nutr. 2012 Sep;142(9):1626-32.
(PMID:23894543) PLoS One. 2013 Jul 24;8(7):e69818.
(PMID:22907790) Neurourol Urodyn. 2013 Mar;32(3):261-5.
(PMID:22520621) Am J Cardiol. 2012 Aug 1;110(3):356-63.
(PMID:23437789) J Med Food. 2013 Mar;16(3):255-8.
(PMID:23881421) Eur J Clin Pharmacol. 2013 Nov;69(11):1883-90.
(PMID:24392691) J Pharm Pharmacol. 2014 Jun;66(6):865-74.
(PMID:23702253) Br J Nutr. 2013 Dec;110(12):2234-41.
(PMID:24966255) BMJ Case Rep. 2014 Jun 25;2014. pii: bcr2013009608.
(PMID:24730468) J Pharm Pharmacol. 2014 Sep;66(9):1339-46.
(PMID:24061071) Am J Hypertens. 2014 Jan;27(1):38-45.
(PMID:24832727) Br J Nutr. 2014 Aug;112(3):369-80.
(PMID:15499196) Drug Metab Pharmacokinet. 2004 Aug;19(4):280-9.
(PMID:25234339) Br J Nutr. 2014 Nov 14;112(9):1551-61.
(PMID:24067341) Eur Ann Allergy Clin Immunol. 2013 Aug 1;45(4):148-9.
(PMID:25688637) J Diet Suppl. 2016 Mar 3;13(2):232-5.
(PMID:26568249) Br J Nutr. 2016 Jan;115(2):226-38.
(PMID:11701226) Toxicol Lett. 2001 Dec 15;125(1-3):83-91.
(PMID:26864371) Am J Clin Nutr. 2016 Mar;103(3):775-83.
(22) メディカルハーブ安全性ハンドブック 第2版 東京堂出版 林真一郎ら 監訳
(94) Natural Medicines
(PMID:26370656) Nutr J. 2015 Sep 14;14:96.
(PMID:11719733) Clin Pharmacol Ther. 2001 Nov;70(5):462-7.
(PMID:16415120) Drug Metab Dispos. 2006 Apr;34(4):577-82.
(91) Registry of Toxic Effects of Chemical Substances (RTECS).
(105) 基原植物事典
(106) 学名でひく食薬区分リスト
(104) 既存添加物 食品添加物協会
(2013107371) 応用薬理 2012 83(1-2) 1-7
(PMID:18689943) Anal Sci. 2008 Aug;24(8):1019-23.
(PMID:30129815) Metab Syndr Relat Disord. 2018 Nov;16(9):464-469.
(PMID:27298605) EXCLI J. 2012 Feb 2;11:7-19. eCollection 2012.
(PMID:26704712) Eur J Nutr. 2017 Mar;56(2):893-900.
(PMID:12811362) Clin. Pharmacol Ther. 2003; 73(6): 529-37.

© National Institutes of Biomedical Innovation, Health and Nutrition. All Rights Reserved.