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【ヒト試験】
キシリトールは、糖アルコ−ル共通に見られる大量投与による緩下作用以外には、投与による悪影響は見られていない(1,2)。また、その最大無作用量は単回投与で体重1kg当り0.3g程度であり、他の糖アルコールと比較してもその作用は特に強いものではないことが報告されている(3)。またFAO/WHO合同食品添加物専門家委員会(JECFA)において1983年、すでに安全性が確認されている(4)。日本では1997年4月に食品添加物として指定されている。
フクロノリ抽出物の原料であるフクロフノリは、味噌汁の具としても食べられており、そばのつなぎとしても使用されている。
リン酸一水素カルシウムは食品添加物である。各種リン酸塩類の安全性については、JECFAにより評価がなされ、安全性の高い添加物とされている(5)。
出典:
(1) Int. J. Vit. Nutr. Res. Suppl., 22, 29〜51 (1981)
(2) Int. J. Vit. Nutr. Res. Suppl., 22, 53〜66 (1981)
(3)日本食品化学学会誌, 5, 2, 218〜225 (1998)
(4) WHO Food Additives Series, No.18, 161〜174 (1983)
(5) WHO Food Additives Series, No.17, 151〜176 (1982)
【動物・その他の試験】
キシリトールは、急性毒性試験、亜急性毒性試験、慢性毒性試験等の各種安全性評価試験により安全性が確認されている(1-3)。
フクロノリ抽出物は、既存添加物名簿に増粘安定剤として収載されており、また厚生省が行なっている食品添加物の安全性再評価において、変異原性なしと評価されている。ラットを用いた90日間反復投与毒性試験においても、一般毒性は低いと判定されている(4)。
リン酸一水素カルシウムは食品添加物であり、安全性については、JECFAにより、変異原性試験、催奇形性及び生殖に関する試験、急性毒性試験、短期毒性試験、長期毒性試験、カルシウム、リン及びマグネシウム比率に関する特殊試験等の広範囲な試験データをもとに、総合的な評価がなされ、安全性の高い添加物とされている(5)。
出典:
(1) WHO Food Additives Series, No.18, 161〜174(1983)
(2) Metabolism, 22, 7, 885〜893 (1973)
(3) Toxicology, 8, 1, 79〜85 (1977)
(4) 食衛誌, 42, 2, 96〜101(2001)
(5) WHO Food Additives Series, No.17, 151〜176(1982)
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【ヒト試験】
研究1:
脱灰したヒトエナメル片を固定したoral deviceを用いたヒト試験において、2種類の供試ガムを、1回に2粒噛み、1日7回、1週間続けて評価した結果、マルチトール粒ガムの再石灰化率は27%、当該食品であるフクロノリ抽出物とリン酸一水素カルシウム配合キシリトール粒ガムでは42%であり、当該食品の再石灰化促進効果が有意に、最も高かった(1)。
研究2:
小型ガラスpH電極を固定した下顎用義歯を用いたヒト電極内臓法により、フクロノリ抽出物(フノラン)とリン酸一水素カルシウム配合キシリトールガムの非酸醗酵性を評価した。まず、スクロース洗口およびスクロースガム摂取後30分間以内の齲蝕誘発性pH 5.7より低下することを確認した。そして、フクロノリ抽出物とリン酸一水素カルシウムを配合したキシリトールガムでは、摂取後30分間以内にプラーク下pHが5.7以下に下がらないことが認められた(2)。
出典:
(1) 歯科学報, 101, 11, 1033〜1042(2001)
(2) 内部資料
【動物・その他の試験】
記載事項なし
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