健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

テアニン (グルタミン酸エチルアミド) [英]L-Theanine、γ-Glutamylethylamide [学名]

概要

テアニンは、グルタミン酸のエチルアミド誘導体であり、緑茶に含まれるうま味成分の一つである。主に茶の根でグルタミン酸とエチルアミンから合成され、新芽、新葉へと移行する。茶葉を被覆して遮光すると葉におけるテアニンの代謝が抑制されるため、茶葉に多く蓄積される。乾燥茶葉中に0.5〜3%程度、緑茶浸出液中に約3%含有し、特に玉露に多く含まれる。精神安定作用が期待され、俗に、「リラックス効果がある」「睡眠を促す」と言われているが、ヒトでの有効性については信頼できる十分なデータは見当たらない。安全性については、短期間の摂取ならば安全性が示唆されている。その他、詳細については「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

・「指定添加物」:L-体は調味料、栄養強化剤 (78) 。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・アミノ酸の一種でグルタミン酸の誘導体 (L-グルタミン酸エチルアミド、C7H14N2O3、分子量 174.20) 。白色の結晶性粉末。臭いはないがわずかに特異な味と甘みがあり水溶性。テアニンは、お茶のうまみ成分の一つで、緑茶中に含まれる遊離アミノ酸の大半を占め、渋み成分 (タンニン) や苦味成分 (カフェイン) よりも低温で抽出される (102) (103) 。

分析法

・イオン交換クロマトグラフィーにて分離後、ニンヒドリンなどの発色試薬で発色し蛍光検出器 (励起波長440 nm、蛍光波長570 nm) を装着したアミノ酸自動分析計により分析する方法が一般的である (101) 。

有効性








循環器・
呼吸器


調べた文献の中に見当たらない。


消化系・肝臓

調べた文献の中に見当たらない。

糖尿病・
内分泌

調べた文献の中に見当たらない。

生殖・泌尿器

RCT
・月経前症候群症状を認める就業女性17名 (22〜49歳、日本) を対象としたクロスオーバープラセボ比較試験において、月経周期第2周期・第3周期の、排卵日以降月経開始日までの約2週間にわたり、L-テアニンを200 mg/日摂取させたところ、アンケート調査による愁訴13項目中4項目に影響が認められた (2002149263) 。

脳・神経・
感覚器

メタ分析
・2013年1月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験10報について検討したメタ分析において、テアニンの摂取 (3報) は不安評価 (STAI-S) に影響を与えず、テアニンとカフェインの併用摂取は、摂取2時間後までの気分の落ち着きの主観的評価 (6報) 3項目中1項目のみ、認知機能評価 (5報) 2種類8項目中4項目のみで改善と関連が認められた (PMID:24946991)
RCT
・健康成人16名 (18〜34歳、オーストラリア) を対象とした二重盲検クロスオーバープラセボ比較試験において、テアニン200 mgを単回摂取したところ、気分の落ち着きの主観的評価3項目中1項目のみ改善が認められたが、客観的評価や実験的な不安に対しては影響が認められなかった (PMID:15378679)
・健康成人27名 (平均26歳、イギリス) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、L-テアニン100 mg、カフェイン50 mgを単独もしくは併用で単回摂取させたところ、いずれの場合も摂取3時間後までの認知行動テストのエラー率が減少し、カフェイン摂取では反応速度、α波の減少が認められたが、テアニン摂取に影響は認められなかった (PMID:22326943)
・統合失調症または統合失調性感情障害の患者40名 (試験群19名、平均35.4±11.1歳、イスラエル) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、通常の治療とともにL-テアニン400 mg/日を8週間摂取させたところ、症状の評価 (PANSS) における陽性尺度、総合精神病理尺度および不安尺度 (HARS) の改善が認められたが、PANSS陰性尺度やその他の症状・不安・生活の質評価 (CGI-S、CDSS、GAF、ESRS、QLS、Q-LES-Q-18) (PMID: 21208586)、血清中の脳由来神経栄養因子、インスリン、コレステロール、DHEA、DHEAS、コルチゾール、コルチゾール/DHEA比に影響は認められなかった (PMID: 21617527)
・健康な若者44名 (平均21.2±3.2歳、イギリス) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、L-テアニン97 mg + カフェイン40 mgを単回摂取させたところ、摂取70分後の認知行動テスト4項目中1項目、自己評価2項目中1項目のみ改善が認められたが、収縮期血圧の上昇も認められた (PMID: 21040626)
・健康な若者29名 (平均30.6±8.9歳、イギリス) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、L-テアニン97 mg、カフェイン40 mgを単回摂取させたところ、摂取60分後の認知行動テスト3項目中1項目のみ改善が認められたが、他の項目に影響は認められなかった (PMID: 20079786)
・健康な若者27名 (平均28.3±5.34歳、イギリス) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、カフェイン50 mg をL-テアニン100 mgと併用または単独で単回摂取させたところ、併用時において摂取90分後の認知行動テスト4種類中2種類でのみ改善が認められた (PMID: 18681988)
・健康な若者24名 (平均21.3±0.83歳、イギリス) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、カフェイン150 mg 、L-テアニン250 mgを単独もしくは併用で単回摂取させたところ、併用時において、90分後の認知行動テスト2種類8項目中4項目、気分の落ち込みの自己評価4項目中4項目で改善が認められたが、L-テアニン単独摂取では、認知行動テスト1項目および頭痛の自己評価で悪化が認められた (PMID:18006208)
・健康な若者48名 (平均20.5±2.0歳、試験群36名、イギリス) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、カフェイン250 mg 、L-テアニン200 mgを単独もしくは併用で単回摂取させたところ、L-テアニン単独摂取時においてvisual probe taskにおける反応速度の低下が、併用時において収縮期血圧、拡張期血圧の上昇が認められた (PMID:17891480)
・健康な男性27名 (日本) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、L-テアニン200 mgを単回摂取させたところ、摂取60分後の覚醒水準 (PVT) に影響は認められず、主観的な眠気の評価22項目中、午前中試験群 (13名、平均36±4.5歳) では7項目、午後試験群 (14名、平均30.8±7.1歳) では5項目のみ改善が認められた (2008178897) 。
・健康な若年男性22名 (平均27.5±0.9歳、日本) を対象とした二重盲検クロスオーバープラセボ比較試験において、L-テアニン200 mg/日を6日間摂取させたところ、睡眠の評価5項目中2項目、アンチグラフにより測定した睡眠効率の改善、中途覚醒時間の減少が認められたが、起床時の心理状態、入眠感、睡眠時間に影響は認められなかった (2005119577) 。
・閉経後女性20名 (平均57.3±3.9歳、日本) を対象とした二重盲検クロスオーバープラセボ比較試験において、L-テアニン200 mg/日を6日間摂取させたところ、睡眠中の脈波、心臓交感神経活動の低下が認められたが、睡眠時間、中途覚醒時間、睡眠の評価に影響は認められなかった (2008375110) 。

免疫・がん・
炎症

RCT
・福祉施設従事者196名 (試験群97名、平均42.1±12.4歳、日本) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、緑茶カテキン378 mg/日+テアニン210 mg/日を5ヶ月間摂取させたところ、臨床診断によるインフルエンザの罹患率の低下および罹患までの日数の遅延が認められたが、ウイルス抗原診断検査による罹患率に影響は認められなかった (PMID:21338496)
・養護施設入所中の高齢者67名 (試験群32名、平均76.0±9.2歳、日本) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、L-シスチン700 mg/日+L-テアニン280 mg/日を14日間摂取させ、インフルエンザワクチンを接種したところ、接種4週間後の血球凝集抑制試験値、血清変換率に影響は認められなかった (PMID:19149835)

骨・筋肉

調べた文献の中に見当たらない。

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

調べた文献の中に見当たらない。

その他

RCT
・成人男性22名 (平均27.5±0.9歳、日本) を対象とした二重盲検クロスオーバープラセボ比較試験において、就寝1時間前にL-テアニンを200 mg/日、6日間摂取させたところ、睡眠に対する自己評価5項目中2項目、活動量より推定した睡眠指標5項目中1項目で改善が認められた (2005119577) 。





試験管内・
動物他での
評価

・Wistar系雄性ラットにテアニン (200〜800 mg/100 g体重) を胃内投与し、2時間後の脳内成分を測定したところ、トリプトファンは用量依存的に増加したが、セロトニンと5-ヒドロキシインドール酢酸は用量依存的に低下した (1998196601) 。

安全性

危険情報

<一般>
・経口で短期間であれば安全性が示唆されている (94) 。
・有害事象として、落ち込み、頭痛などを起こす可能性がある (94) 。
<妊婦・授乳婦>
・妊娠中・授乳中の安全性に関しては信頼できる情報が十分にないので、使用は避ける (94) 。
<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

<理論的に考えられる相互作用>
・降圧剤や降圧作用のあるハーブなどとの併用により、有害事象リスクを増加させる可能性がある (94) 。
・興奮剤やカフェインを含むハーブなどとの併用により、その作用を弱める可能性がある (94) 。

動物他での
毒性試験

1.TDLo (最小中毒量)
・テアニンを投与:ヒト経口2.86 mg/kg、ラット経口 (間欠的) 24.36 g/kg/2週 (91) 。
2.NOAEL (無毒性量)
・テアニンを投与:ラット経口4 g/kg/日 (PMID:16759779)

AHPAクラス分類
及び勧告

-

総合評価

安全性

・ヒトに対する安全性については信頼できる十分なデータは見当たらない。
・妊娠中・授乳中の安全性に関しては信頼できる情報が十分にないので、使用は避ける。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・信頼できる十分なデータは見当たらない。

参考文献

(101) 衛生試験法・注解2000 金原出版株式会社 日本薬学会編
(PMID:15378679) Hum Psychopharmacol. 2004 Oct;19(7):457-65.
(102) 環境・健康科学辞典、日本薬学会編、丸善(2005)
(103) 茶の機能、村松、他編、学会出版センター(2002)
(1998196601) Bioscience,Biotechnology,and Biochemistry.1998;62(4):816-7
(2005119577) 日本生理人類学会誌. 2004; 9(4): 143-150
(2002149263) 女性心身医学. 2001; 6(2): 234-239
(PMID:18296328) Asia Pac J Clin Nutr. 2008;17 Suppl 1:167-8.
(94) Natural medicines
(78) 改訂 食品添加物インデックス 和名・英名E No.検索便覧 中央法規 社団法人日本輸入食品安全推進協会
(91) Registry of Toxic Effects of Chemical Substances (RTECS).
(2008178897) 日本生理人類学会誌. 2008; 13(1): 9-15.
(2005119577) 日本生理人類学会誌. 2005; 9(4):143-150.
(2008375110) 日本生理人類学会誌. 2008; 13(3):147-154.
(PMID:16759779) Food Chem.Toxicol. 2006;44(7):1158-1166.
(PMID:24946991) Nutr Rev. 2014 Aug;72(8):507-22.
(PMID:22326943) Neuropharmacology. 2012 Jun;62(7):2320-7.
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(PMID:21617527) Clin Neuropharmacol. 2011 Jul-Aug;34(4):155-60.
(PMID:21338496) BMC Complement Altern Med. 2011 Feb 21;11:15.
(PMID:21040626) Nutr Neurosci. 2010 Dec;13(6):283-90.
(PMID:20079786) Appetite. 2010 Apr;54(2):406-9.
(PMID:18681988) Nutr Neurosci. 2008 Aug;11(4):193-8.
(PMID:18006208) Biol Psychol. 2008 Feb;77(2):113-22.
(PMID:17891480) Psychopharmacology (Berl). 2008 Jan;195(4):569-77.
(PMID:19149835) Geriatr Gerontol Int. 2008 Dec;8(4):243-50.

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