健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

画面を閉じる

項 目

内 容

名称

N-アセチルグルコサミン [英]N-acetylglucosamine [学名]

概要

N-アセチルグルコサミンは、糖の一種であるグルコサミンからグルコサミン6-リン酸を経て合成されるアミノ糖である。生体内ではヒアルロン酸などの複合糖質の構成成分として、皮膚や軟骨、腱、血管などに存在している。また、エビやカニなどの節足動物の殻の他、牛乳中では遊離の状態で100 mL中に10 mg程度含まれている。俗に、「美肌効果がある」「関節によい」などと言われているが、ヒトでの有効性については信頼できるデータが見当たらない。安全性については食事から適切に摂取する場合は安全性が示唆されているが、サプリメントなどの濃縮物を摂取する場合の安全性に関しては信頼できる情報が見当たらないため、妊娠中・授乳中は使用を避ける。甲殻類に由来する可能性があるため、甲殻類アレルギーの人は注意すること。その他、詳細については「すべての情報を表示」を参照。グルコサミンの情報は こちら

法規・制度

・「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料) 」に区分される (30) 。
・既存添加物 (甘味料) としての使用が認められていたが、平成23年5月6日に削除された (102) 。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・GlcNAc、N-アセチルキトサミンともいう。
・C8H15NO6、分子量 (MW) 221.21。
・グルコサミンのN-アセチル体。
・D系列 (N-アセチル-D-グルコサミン) のものは動植物、微生物の複合糖質、特にペプチドグリカン、キチン、プロテオグリカン、グリコサミノグリカンといったムコ多糖や糖タンパク質、糖脂質の構成成分として広く分布する (32) 。
・N-アセチルグルコサミンの重合体であるキチンをキチナーゼで分解するか、グルコサミンをNアセチル化すると得られる (32) 。
・水に易溶で、融点205℃ (32) 。

分析法

-

有効性








循環器・
呼吸器


調べた文献の中に見当たらない。


消化系・肝臓

調べた文献の中に見当たらない。

糖尿病・
内分泌

調べた文献の中に見当たらない。

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当たらない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中に見当たらない。

免疫・がん・
炎症

RCT
・変形性膝関節症患者31名 (日本) を対象とした二重盲検プラセボ比較試験において、N-アセチルグルコサミンを500 mg/日 (11名、平均72.6±8.7歳)、もしくは1,000 mg/日 (10名、平均75.6±8.6歳) 含まれる飲料を8週間摂取させたところ1,000 mg群で変形性膝関節症治療成績判定の7項目中2項目で改善が認められたが、その他の項目では認められず、500 mg群でも影響は認められなかった (2003223870) 。

骨・筋肉

調べた文献の中に見当たらない。

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

調べた文献の中に見当たらない。

その他

RCT
・乾燥肌傾向の成人女性38名 (日本) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、N-アセチルグルコサミン500 mg/日 (試験群12名、平均37.2±2.9歳) またはヒアルロン酸50 mg/日 (試験群13名、平均37.6±2.6歳) 配合乳飲料を8週間摂取させたところ、N-アセチルグルコサミン群で4ヶ所中1ヶ所 (左頬) の角層水分量の増加が認められた。一方、医師による皮膚の乾燥所見に影響は認められなかった (2008286559) 。





試験管内・
動物他での
評価

調べた文献の中に見当たらない。

安全性

危険情報

<一般>
・適切に摂取する場合は安全性が示唆されている (94) 。
・摂取による有害事象として、軽い胃腸症状 (吐き気、胸焼け、下痢、便秘など) 、傾眠、皮膚反応、頭痛、動悸や頻脈、浮腫などを生じる可能性がある (94) 。
<妊婦・授乳婦>
・信頼できるデータが十分にないため、妊娠中や妊娠を希望している人、授乳中は使用を避ける (94) 。
<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。
<病者>
・グルコサミンは代謝異常を起こす可能性があり、インスリンや血糖、コレステロール、中性脂肪、血圧に影響をおよぼす可能性があるため、外科的手術の2週間前までに摂取を中止した方がよい (94) 。
・喘息患者において症状を悪化させる可能性がある (94) 。
<その他>
・N-アセチルグルコサミンはエビやカニなどの甲殻類に由来する可能性があるため、甲殻類アレルギーの人は注意する (94) 。
・グルコサミンと腎毒性が関与している事例が報告されているが、長期研究では腎機能に変化は認められなかった (94) 。
<被害事例>
・喘息の既往歴がある52歳女性 (アメリカ) が、変形性関節症の治療目的でグルコサミン500 mg、コンドロイチン硫酸400 mg含有製品を3回/日摂取し始めたところ、喘息症状の憎悪が認められ、摂取中止により改善した (PMID:12463294)

禁忌対象者

・調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

<ヒト>
・グルコサミン単独またはコンドロイチンとの組み合わせでの摂取は、ワルファリン (抗凝固薬:CYP1A2、CYP2C9、CYP3A4、P糖タンパク質基質) の抗血液凝固作用を増強させる可能性がある (94) 。
・慢性心房細動の既往歴があり、ワルファリン (抗凝固薬:CYP1A2、CYP2C9、CYP3A4、P糖タンパク質基質) 、フェキソフェナジン (アレルギー治療薬:P糖タンパク質基質) などの医薬品 (4種) を服用している69歳男性が、自己判断でコンドロイチン硫酸400 mgとグルコサミン塩酸塩500 mgを含むカプセルを6カプセル/日、4週間摂取したところ、INR値が2.58から4.52へ上昇し、ワルファリン投与量を減少したところ改善した。Naranjoの有害事象と被疑薬物の因果関係評価指標はpossibleであった (PMID:14986566)
<理論的に考えられる相互作用>
・糖尿病治療薬、トポイソメラーゼII阻害剤との併用で薬効を減弱させる可能性がある (94) 。

動物他での
毒性試験

1. TDLo (最小中毒量)
・N-アセチルグルコサミンを投与:ラット経口 27.45 gm/kg/13週、128.5 gm/kg/13週 (91)。
2. NOAEL (無毒性量)
・N-アセチルグルコサミンを投与:ラット経口 (雄) 2,476 mg/kg/日、(雌) 2,834 mg/kg/日 (PMID:15019194)
・N-アセチルグルコサミンを投与:ラット経口 (雄) 2,323 mg/kg/日、(雌) 2,545 mg/kg/日 (PMID:19103248)

AHPAクラス分類
及び勧告

-

総合評価

安全性

・食事から適切に摂取する場合は安全性が示唆されている。
・妊娠中・授乳中の安全性については十分な情報がないため、使用を避ける。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・調べた文献の中に見当たらない。

参考文献

(30) 「医薬品の範囲に関する基準」(別添2、別添3、一部改正について)
(PMID:12463294) J Am Board fam Pract 2002 Nov-Dec;15(6):481-4.
(2003223870) 新薬と臨床. 2003; 52(3):301-12
(31) 理化学辞典 第5版
(32) 生化学辞典 第4版
(PMID:14986566) Am J Health Syst Pharm. 2004 Feb 1;61(3):306-7.
(PMID:15019194) Food Chem Toxicol. 2004 Apr;42(4):687-95.
(PMID:19103248) Food Chem Toxicol. 2009 Feb;47(2):462-71.
(2008286559) Aesthetic Dermatology. 2008; 18(2):91-9.
(102) 既存添加物名簿の一部を改正する件及び食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件について (食安発0506第1号)
(94) Natural Medicines

© National Institutes of Biomedical Innovation, Health and Nutrition. All Rights Reserved.