健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

ザクロ 、サンセキリュウ、セキリョウ [英]Pomegranate [学名]Punica granatum L.

概要

イラン、アフガニスタン近辺原産のザクロ科の果樹である。薬用部分は果実 (石榴果皮<セキリュウカヒ>) 、樹皮、根皮 (石榴皮、石榴根皮) 。果皮は熟した果実から、樹皮、根皮は採取し、日干しする。アジア原産の落葉高木で、高さ10 m以上。開花は6月。漢方ではザクロの根皮 (石榴根) と皮 (石榴皮) を収斂、整腸、止血、駆虫に使用している。近年、果実に女性ホルモン様物質が含まれているといわれているが、国民生活センターが調べた市販品からは検出されなかった。俗に、「女性の更年期障害を緩和する」と言われているが、ヒトでの有効性・安全性については、十分なデータが見当たらない。成分としては有害なアルカロイドと高濃度のタンニンを含むため、過剰な摂取は大変危険である。特に根などは専門家の指導のもとに使用すべきである。果実を適切に摂取する場合は安全性が示唆されている。果実や種子の摂取によるアレルギーが報告されている。その他、詳細については、「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

・果実、果皮、根皮、樹皮、花は「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料)」に区分される (30) 。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・成分は揮発性アルカロイドのペレチエリン、タンニンのグラナチン (granatin) A、B、パニカラギン (punicalagin) など。種子油はポリフェノールとパニニン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸などの脂肪酸を含む。根と茎はピペリジンアルカロイド[ペルエチエリン (pelletierine) 、イソペルエチエリン (isopelletierine) 、N-メチルイソペルエチエリン (N-methylisopelletierine) 、 シュードペルエチエリン(pseudopelletierine) ]、delphinidin、cyanidin、pelargonidinなどを含む。根は25%以上、果皮は28%以上のタンニンを含む (94) 。
・ザクロ濃縮果汁ジュースには、同定されてはいないがエストロゲンα受容体に強い結合能をもつ成分が含まれることを示唆した報告がある。ただし、ザクロ濃縮果汁5 mL/kg体重を3日間ラットに投与した条件では、子宮肥大や下垂体ホルモンに影響は認められていない (2006233866) 。
・果汁にはポリフェノール、クエン酸、アスコルビン酸、カリウム、ペクチンなどが含まれる (94) 。
・種子にはアルカロイド (ペレチエリン、イソペレチエリン) 、ポリフェノール (重量の約0.015%) 、脂肪酸 (プニカ酸 (65.3%) 、パルミチン酸 (6.6%) 、ステアリン酸 (2.3%) 、オレイン酸 (6.3%) 、リノレン酸 (6.6%)) 、ガロタンニン、エラジタンニン、エストロンや非ステロイド性エストロゲン様物質が含まれる (94) 。
・根や茎の樹皮にはピペリジンアルカロイドのペレチエリン、プソイドペレチエリン、イソペレチエリン、メチルイソペレチエリンが含まれる (94) 。

分析法

-

有効性








循環器・
呼吸器


一般情報
・収縮期血圧の低下に有効性が示唆されている (94) 。
・うっ血性心不全、高コレステロール血症には、効果がないことが示唆されている (94) 。
メタ分析
・2014年12月までを対象に4つのデータベースで検索できた無作為化比較試験5報について検討したメタ分析において、ザクロジュースの摂取 (摂取期間:≧1週間) は、血漿CRP濃度との関連は認められなかった (PMID:26922037)
・2014年12月までを対象に2つのデータベースで検索できた無作為化比較試験12報について検討したメタ分析において、ザクロの摂取 (摂取期間:≧7日間) は血漿中TC (11報) 、LDL-C (11報) 、HDL-C (12報) 、TG (12報) との関連は認められなかった (PMID:26857863)
RCT
・慢性閉塞性肺疾患 (COPD) 患者30名 (試験群15名、平均60.00±10.90歳、スペイン) を対象としたランダム化二重盲検比較試験において、ザクロ果汁を400 mL/日 (ポリフェノール2.66 gを含む) 、5週間摂取させたところ、血液学的なパラメータの評価や尿中の8-iso-PGF (2α) (脂質過酸化バイオマーカー) 、呼吸器の機能、臨床症状に影響は認められなかった (PMID:16278692)
・アテローム性動脈硬化症患者19名 (65〜75歳、試験群10名、アメリカ) を対象とした無作為化プラセボコントロール試験において、ザクロ果汁を50 mL/日、1〜3年間摂取させたところ、摂取前と比較して頸動脈内膜中膜厚が減少した (PMID:15158307)
・冠状動脈心疾患リスク要因があり、頸動脈内膜-中膜肥厚 (CIMT) が0.7〜2.0 mmの成人289名 (試験群146名、60.8±7.3歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ザクロジュース240 mL/日を18ヶ月間摂取させたところ、CIMTの進行に影響は認められなかった (PMID:19766760)
・冠状動脈性心臓病の既往歴がある39名 (試験群23名、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化比較試験において、ザクロ果汁を240 mL/日、3ヶ月間摂取させたところ、ストレス誘発性虚血の範囲が減少した (PMID:16169367)
・脂質異常症患者45名 (試験群22名、平均51±9歳、イラン) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ザクロ種子油 400 mg×2回/日を4週間摂取させたところ、血清脂質やTNF-α濃度に影響は認められなかった (PMID:22044195)
・血液透析患者101名 (平均66.5±11.8歳、試験群66名、イスラエル) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ザクロジュース100 mL×3回/週を1年間摂取させたところ、摂取している降圧剤の数の減少が認められたが、血圧、脈圧、血中脂質濃度 (TC、LDL-C、HDL-C、TG) 、心血管イベントの発生リスクに影響は認められなかった (PMID:24593225)
・脂質異常症患者45名 (試験群23名、平均51±9歳、イラン) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ザクロ種子オイル400 mg/日を4週間摂取させたところ、TC/HDL-C比の低下が認められたが、血中脂質 (TG、TC、LDL-C、HDL-C、酸化LDL) 、糖代謝マーカー (インスリン濃度、HOMA-IR) 、体組成 (体脂肪率、体脂肪量、除脂肪体重、ウエスト/ヒップ比、BMI) に影響は認められなかった (PMID:20334708)


消化系・肝臓

調べた文献の中に見当たらない。

糖尿病・
内分泌

メタ分析
・2017年2月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験16報 (検索条件:年齢≧18歳、期間≧1週) について検討したメタ分析において、ザクロの摂取は、空腹時血糖値 (15報) 、インスリン濃度 (8報) 、HOMA-IR (7報) 、HbA1c (3報) との関連は認められなかった (PMID:28985741)
RCT
・肥満の成人20名 (試験群10名、平均36.3±8.3歳、メキシコ) を対象とした二重盲検プラセボ比較試験において、ザクロジュース120 mL/日を1ヶ月間摂取させたところ、体重、体脂肪、BMIの増加抑制が認められたが、血糖値、インスリン濃度、食後120分間のグルコースとインスリンの血中濃度 (AUC) に影響は認められなかった (PMID:21811060)
・血糖降下薬を服用している2型糖尿病患者44名 (試験群22名、平均55±6.7歳、イラン) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ザクロジュース250 mL/日を12週間摂取させたところ、血漿中の炎症マーカー (IL-6、高感度CRP) の減少、総抗酸化能の上昇が認められたが、糖代謝 (空腹時血糖値、インスリン、HOMA-IR、HbA1c) 、糖化マーカー (カルボキシメチルリジン、ペントシジン) およびTNF-αの値に影響は認められなかった (PMID:24949028) (PMID:26355954)

生殖・泌尿器

RCT
・更年期症状のある女性351名 (45〜55歳、アメリカ) を対象とした無作為化二重盲検比較試験において、マルチ植物サプリメント (1日量としてブラックコホシュ200 mg、アルファルファ400 mg、チェストツリー200 mg、ザクロ400 mgをそれぞれ含む) を1年間摂取させたところ、膣症状、月経周期、ホルモン状態に影響は認められなかった (PMID:18257142)
・閉経後女性81名 (試験群43名、平均54±8歳、オーストリア) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ザクロ種子油30 mg (植物エストロゲン127μg含有) ×2個/日を12週間摂取させたところ、ホットフラッシュの回数や更年期症状 (MRS II) に影響は認められなかった (PMID:22240636)

脳・神経・
感覚器

RCT
・健康な高齢者28名 (試験群15名、平均63.1±8.0歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ザクロジュース8オンス/日を4週間摂取させたところ、血漿中抗酸化能 (TEAC) の上昇、記憶テスト評価の向上、記憶テスト実施中の脳血流量の増加が認められた (PMID:23970941)

免疫・がん・
炎症

RCT
・前立腺がん患者183名 (アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ザクロ抽出物 (102名、中央値70.14歳) またはザクロジュース (17名、中央値69.23歳) を12ヶ月間摂取させたところ、抽出物、ジュースのいずれにおいてもPSA倍加時間(前立腺特異抗原値が元の値に比べて2倍になるまでの時間)に影響は認められなかった (PMID:26169045)

骨・筋肉

調べた文献の中に見当たらない。

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

調べた文献の中に見当たらない。

その他

RCT
・慢性の義歯性口内炎に伴うカンジダ症を発症した患者60名 (試験群30名、ブラジル) を対象とした無作為化二重盲検比較試験において、ザクロ抽出物を含むゲルを1日3回、15日間塗布したところ、抗真菌薬であるミコナゾールゲルと同様の効果が認められた (PMID:12801361)
・運動習慣のある健康成人19名 (平均22.2±2.2歳、アメリカ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、運動トレーニング実施の30分前にザクロ抽出物1,000 mgを摂取させたところ、疲労困憊するまでの時間、運動開始時の血流量、運動終了30分後の血管径の増大が認められたが、運動中や運動終了30分後の血流量、運動開始時や運動中の血管径に影響は認められなかった (PMID:25051173)
・トレーニング習慣のある男女19名 (平均22.1±1.9歳、アメリカ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、運動30分前にザクロ抽出物1,000 mgを摂取させたところ、反復高負荷運動時の血管径の拡張が認められたが、その他の循環器指標 (血流量、血圧、酸素飽和度、心拍数) 、運動パフォーマンス (ベンチプレス、レッグプレスの反復回数、自転車エルゴメーターによる間欠的スプリント能力試験での平均および最大パワー) に影響は認められなかった (PMID:27644475)





試験管内・
動物他での
評価

・樹皮のアルカロイド (特にペレチエリン) には中枢神経・運動障害、呼吸麻痺を起こす作用がある (29) (18) 。
・皮 (石榴皮) の水浸剤 (1:4) はグラム陰性菌に対して抑制作用があり、また数種の皮膚真菌に対しても程度の差はあるが抑制作用がある (18) 。
・ヒト冠状動脈内皮細胞にザクロ濃縮物を作用させたところ、レドックス感受性遺伝子活性の減少、eNOS発現の増加が認められ、また、LDL受容体欠損マウスにザクロ濃縮物を投与したところ、動脈硬化病変細胞におけるレドックス感受性遺伝子活性の減少、eNOS発現の増加、動脈硬化病変の進展抑制が認められた (PMID:15781875)

安全性

危険情報

<一般>
・果実ジュースを適切に摂取する場合は、おそらく安全である (94) 。
・ザクロ抽出物、種子油を適切に摂取する場合、安全性が示唆されている (94) 。
・根や茎を大量に摂取することはおそらく危険である (94) 。
・大量に摂取すると嘔吐、めまい、下痢などの体調不良を起こすことがある (18) 。
・過剰摂取はストリキニーネ様の作用をもたらし、反射覚醒が高められ、麻痺に至る可能性もある。80 g以上摂取した場合、吐血の後、めまい、ふるえ、視覚障害、衰弱を起こし、呼吸困難で死亡する可能性がある (94) 。完全な失明は摂取から数時間後-数日間後に起こる (94) 。
<妊婦・授乳婦>
・妊娠中・授乳中に果実や果汁を適切に使用する場合にはおそらく安全であるが、抽出物の安全性に関しては十分なデータが無いため使用を避ける (94) 。
<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。
<その他>
・果実や種子の摂取によるアレルギー反応が報告されており、他の植物にアレルギーのある人はそのリスクを増大させる可能性がある (94) 。
・果実摂取後、稀に血管性浮腫を起こすことがある。これは数年間ザクロ果実を摂取している人に突然起こると考えられているため、ザクロ果実を摂取して舌や顔に浮腫が出現した場合は摂取をやめるよう忠告した方がよい (94) 。
<被害事例>
・高血圧および臀部変形性関節症、白内障の既往歴のある85歳女性 (アレルギー既往歴はなし、スペイン) がザクロを摂取後、血管性浮腫を発症した (PMID:1957996)
・26歳女性 (イタリア) がサラダ用としてザクロの種子を素手で調理したところ、全身性蕁麻疹と手や前腕、顔の血管性浮腫、鼻の炎症や鼻漏、眼のかゆみ、呼吸困難などの症状を発症した (PMID:9504248)

ザクロ摂取との因果関係が疑われる健康被害が報告されている。
・85歳白人女性 (スペイン) がザクロを摂取 (摂取量不明) した数時間後、舌に血管性浮腫が生じた (PMID:1957996)
・アレルギー性鼻炎と桃やブドウ、バナナ、ナッツなどにアレルギーのある25歳女性 (2名) がザクロを半分摂取した10分〜1時間後に全身性掻痒と蕁麻疹を起こした。また、ピーナッツやアーモンド、イチジクなどにアレルギーのある3〜25歳女性 (2名、スペイン) が数個のザクロ種子を摂取した直後に口腔咽頭の掻痒感や顔面の血管性浮腫、全身性蕁麻疹、息切れなどを発症した (PMID:10321568)
・男性2名 (13歳、19歳、イタリア) と女性2名 (23歳、31歳) が、ザクロの生の果実を摂取し、唇や舌・顔の血管浮腫、蕁麻疹、のどのかゆみなどのアレルギー症状を呈した (PMID:19739436)
・生のモモや、モモフレーバー食品にアレルギーのある17歳女性 (イタリア) が、数粒のザクロ種子を摂取した3時間後に運動 (ダンス) したところ、広範囲のじんましん、口唇浮腫が出現。プリックテストでザクロ種子が陽性であったため、ザクロによる運動誘発性アナフィラキシーと診断された (PMID:19123450)
・牛乳、卵、ヘーゼルナッツ、ピスタチオにアレルギーのある5歳男児 (トルコ) がザクロを摂取した10分後にアナフィラキシー症状を呈した (PMID:23987208)

禁忌対象者

・一般的な治療用との一つは慢性的な下痢および赤痢であるが、これらの症状の初期段階では使用禁忌 (22) 。

医薬品等との
相互作用

<ヒト症例>
・静脈血栓症のためワルファリン (抗凝固薬:CYP1A2、CYP2C9、CYP3A4、P糖タンパク質基質) 4 mg/日にて治療中の64歳女性 (白人、アメリカ) が、ザクロジュースを2〜3回/週で摂取したところ、ワルファリンの作用が増強した可能性がある (PMID:19637955)
・潜在的な筋疾患を持つ可能性のある48歳男性 (アメリカ) がロバスタチン (脂質異常症治療薬:CYP3A4、BCRP基質) を5 mg/日、エゼチミブ (脂質異常症治療薬) を10 mg/日、17ヶ月間服用し、併せてザクロ果汁を1回に200 mLを週2回、3週間摂取したところ、横紋筋融解症を発症した (PMID:16923466)
・心臓移植を受け、タクロリムス (免疫抑制剤:CYP3A4基質) を服用中の42歳男性 (アメリカ) が、ザクロ果汁入りアイスキャンディー (51 g) を1〜2個/日、数日間摂取したところ、タクロリムスの血中濃度が低下し、服用量の増加が必要となった (PMID:23200637)
<ヒト試験>
・健康成人16名 (平均24.1±4.8歳、日本) を対象としたオープンラベル無作為化クロスオーバー試験において、ザクロジュース200 mL×2回/日を2週間摂取させ、14日目の摂取時にミダゾラム (催眠薬:CYP3A基質) 15μg/kgを同時服用させたところ、ミダゾラムの血中濃度 (AUC) やCmaxに差はなく、薬物代謝に影響は認められなかった (PMID:21497708)
・健康成人12名 (24〜55歳、アメリカ) を対象とした無作為化比較試験において、ザクロジュース250 mLまたはザクロ抽出物1 gを2回摂取させ、2回目の摂取30分後にフルルビプロフェン (抗炎症薬:CYP2C9基質) 100 mgを服用させたところ、フルルビプロフェンの血中濃度に影響は認められなかった (PMID:23047652)
<動物・試験管内>
・動物実験 (ラット) において、ザクロジュースの摂取は、ニトレンジピン (カルシウム拮抗薬:CYP3A4基質) の半減期に影響はなかったが、吸収速度や血漿中濃度を増加させた (PMID:22275232)
・動物実験 (ラット) において、ザクロジュースの摂取は摘出腸管におけるカルバマゼピン (抗てんかん薬:CYP3A4基質) の透過量を減少させた (PMID:22615624)
・動物実験 (ラット) において、トルブタミド (糖尿病治療薬:CYP2C9基質) の投与1時間後にザクロジュースを摂取させたところ、血中トルブタミドのAUCを増加させたが、Cmax、Tmax、平均滞留時間、半減期および血糖値に影響は与えなかった (PMID:17132763)
・動物実験 (糖尿病ラット) において、ザクロジュースの摂取は、トルブタミド (糖尿病治療薬:CYP2C9基質) の血中濃度 (CmaxおよびAUC) の上昇、Tmaxの低下、半減期の延長、クリアランスの低下および吸収速度を増加させた (PMID:29296562)
・動物実験 (ウサギ) において、ザクロジュースの摂取はブスピロン (抗不安薬:CYP3A基質) の血中濃度や半減期を増加させた (PMID:22615667)
・動物実験 (ラット) において、ザクロ果皮抽出物の摂取はワルファリン (抗凝固薬:CYP1A2、CYP2C9、CYP3A4、P糖タンパク質基質) の血中濃度 (Cmax、AUC) 、クリアランスおよび容積分布に影響は与えなかったが、プロトロンビン時間および国際標準化比を延長させた (PMID:30678660)
・in vitro試験 (ヒト肝ミクロソーム) において、ザクロジュースはCYP3A4活性を阻害し、動物実験 (ラット) において、カルバマゼピン (抗てんかん薬:CYP3A4基質) の血中濃度 (Cmax、AUC) を増加させた (PMID:15673597)
・in vitro試験 (ヒト酵素タンパク) において、ザクロ水抽出物およびエタノール抽出物はCYP3A4活性を阻害した (PMID:28539725)
・in vitro試験 (ヒト肝ミクロソーム) において、ザクロジュースはCYP2C9活性を阻害した (PMID:17132763)
・in vitro試験 (ヒト肝ミクロソーム) において、ザクロジュースはCYP3A4活性を阻害した (PMID:16415112)
・in vitro試験 (ラット肝細胞) において、ザクロ果皮抽出物は、CYP2C8、CYP2C9およびCYP3A4活性に影響を及ぼさなかった (PMID:30678660)
・in vitro試験 (ヒト肝ミクロソーム) において、ザクロジュースおよびザクロ抽出物はCYP2C9活性を阻害した (PMID:23047652)
<理論的に考えられる相互作用>
・血圧低下作用をもつハーブやサプリメント、ACE阻害剤などの降圧剤との併用により、副作用が増強する可能性がある (94) 。
・ザクロ果汁はCYP2D6、CYP3A4を阻害する可能性がある (94) 。

動物他での
毒性試験

1.LD50 (半数致死量)
・標準化ザクロ抽出物 (パニカラギン (punicalagin) 30%含有) 投与:ラットおよびマウス経口≧5 g/kg (PMID:18571823)
2.NOAEL (無毒性量)
・標準化ザクロ抽出物 (パニカラギン (punicalagin) 30%含有) 投与:ラット経口600 mg/kg/日 (PMID:18571823)

AHPAクラス分類
及び勧告

・種子:クラス1 (22) 。
・果汁:クラス1 (22) 。
・果実外皮:2b、2d (22) 。

危険情報、禁忌対象者 参照

総合評価

安全性

・果皮を適切に摂取する場合は、おそらく安全であるが、大量に摂取すると嘔吐、めまい、下痢などの体調不良を起こすことがあり、過剰摂取すると呼吸困難に陥り、死に至る危険性がある。妊娠中・授乳中は、果実や果汁を適切に使用する場合には安全性が示唆されているが、樹皮、根、果皮いずれの摂取も危険である。安全性に関して信頼できる情報が不十分なためザクロ抽出物の使用を避ける。
・根や茎を大量に摂取するのはおそらく危険である。また下痢をしている人が果皮を摂取するのも危険である。
・果皮や種子の摂取によるアレルギー反応が報告されている。
・ザクロ抽出物を口腔粘膜に局所的に使用する場合には安全性が示唆されている。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・信頼できる十分なデータは見当たらない。

参考文献

(29) 牧野和漢薬草大図鑑 北隆館
(18) 和漢薬百科図鑑/II 保育社 難波 恒雄 著
(22) メディカルハーブ安全性ハンドブック 第2版 東京堂出版 林真一郎ら 監訳
(30) 「医薬品の範囲に関する基準」(別添2、別添3、一部改正について)
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