健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

チャ (茶) [英]Tea、 Black tea、 Green tea、 Chinese tea [学名]Camellia sinensis (L.) Kuntze

概要

チャ (茶) は中国原産のツバキ科の常緑低木。飲用に供される加工品は製造工程により非発酵性の緑茶、半発酵性のウーロン茶、発酵性の紅茶などがあり、世界的に広く普及している。含有成分のカテキンメチル化カテキン重合カテキンカフェインについての情報は、それぞれの素材のページを参照のこと。



●有効性
俗に、「がん予防によい」「ダイエットによい」「免疫力を高める」などと言われている。紅茶などのカフェイン含有飲料の終日にわたる摂取は、注意力、認知力の低下予防におそらく有効であり、緑茶や紅茶を含むチャの習慣的な摂取は、卵巣がんの発症リスク低下に有効性が示唆されている。また、緑茶の習慣的な摂取は子宮内膜がん、心血管疾患、高血圧の発症リスク低下に、紅茶の習慣的な摂取は心筋梗塞の発症リスク低下に有効性が示唆されている。一方、膀胱がん、乳がん、大腸がん、子宮内膜がん、食道がん、胃がん、肺がんの発症リスク低下には効果がないことが示唆されている。


●安全性
緑茶、紅茶、ウーロン茶を飲料として適量摂取する場合、おそらく安全であるが、多量の摂取は危険性が示唆されている。 妊娠中、授乳中の適量の摂取は安全性が示唆されているが、多量摂取は危険性が示唆されている。緑茶は葉酸の代謝酵素を阻害する可能性があるため、妊娠中は多量摂取を避けること。 授乳中の多量摂取は、乳児の苛立ちや胃腸の不調、鉄の代謝阻害、葉酸の生物学的利用能低下を引き起こす可能性が示唆されているため避けること。 鉄欠乏性貧血患者、肝機能障害患者、乳がん、子宮がん、卵巣がん、子宮内膜症、子宮筋腫等の女性は、自己判断でのサプリメントなど濃縮物の摂取を控えること。



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法規・制度

■食薬区分
・チャ (アッサムチャ/プーアールチャ/フジチャ/リョクチャ) 茎、葉、葉の精油、花 (蕾を含む):「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料) 」に該当する。

■食品添加物
・既存添加物
 チャ乾留物:製造用剤
 チャ抽出物 (ウーロンチャ抽出物/緑茶抽出物):酸化防止剤、製造用剤
・一般飲食物添加物
 茶 (抹茶)
・天然香料基原物質リスト
 ウーロンチャ
 コウチャ
 リョクチャ


■特定保健用食品
・茶カテキンを関与成分とし「体脂肪が気になる方に適する」「コレステロールが高めの方に適する」保健用途の表示ができる特定保健用食品が許可されている。
・マルチトールなどとともに茶ポリフェノールを関与成分とし「虫歯になりにくい」保健用途が表示できる特定保健用食品が許可されている。
・緑茶フッ素を関与成分とし「歯を丈夫で健康にする」保健用途の表示ができる特定保健用食品が許可されている。
・高分子紅茶ポリフェノール(テアフラビンとして)を関与成分とし、「中性脂肪が高めの方に適する」保健用途の表示ができる特定保健用食品が許可されている。
・ウーロン茶重合ポリフェノール(ウーロンホモビスフラバンBとして)を関与成分とし、「中性脂肪が高めの方に適する」「体脂肪が気になる方に適する」保健用途の表示ができる特定保健用食品が許可されている。

■海外情報
・米国では、GRASに該当する。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・カテキン誘導体 (カテキン、エピカテキン (EC) 、エピガロカテキン (EGC) 、エピカテキンガレート (ECG)、エピガロカテキンガレート (EGCG) 、テアフラビン) 、カフェイン、塩基成分 (テオブロミン、テオフィリン等) 、テアニンを含む (101) 。

分析法

・品質の指標として、カテキンがHPLCにより分析されている (PMID:15277054) 。また、テアニン、クロロゲン酸、プリンアルカロイドおよびカテキンをDAD-HPLCおよびHPLC-ESI-MSにより同時分析した報告がある (PMID:15127826) 。フッ素を指標として分析する試みもある (PMID:15237954)
・緑茶サプリメントに含まれるテアニンをLC-ESI-MSにて分析した報告がある (PMID:20422160)

有効性








循環器・
呼吸器


一般情報
・緑茶の習慣的な摂取は、心血管疾患の発症リスク低下に有効性が示唆されている (94) 。
・緑茶の習慣的な摂取は、高血圧の発症リスク低下に有効性が示唆されている (94) 。
・紅茶の習慣的な摂取は、心筋梗塞の発症リスク低下に有効性が示唆されている (94) 。
・茶カテキンを関与成分とし「コレステロールが高めの方に適する」保健用途の表示ができる特定保健用食品が許可されている。
・高分子紅茶ポリフェノール (テアフラビンとして) を関与成分とし、「中性脂肪が高めの方に適する」保健用途の表示ができる特定保健用食品が許可されている。
・ウーロン茶重合ポリフェノール (ウーロンホモビスフラバンBとして) を関与成分とし、「中性脂肪が高めの方に適する」保健用途の表示ができる特定保健用食品が許可されている。
メタ分析
・2019年8月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験24報 (検索条件:期間≧2週、年齢>18歳) について検討したメタ分析において、緑茶飲料または緑茶抽出物含有カプセルの摂取は、収縮期血圧 (24報) 、拡張期血圧 (24報) の低下と関連が認められたが、試験によるばらつきが大きかった (PMID:32028419)
・2014年7月までを対象に4つのデータベースで検索できた無作為化比較試験15報 (検索条件:期間≧2週間) について検討したメタ分析において、健康な成人による紅茶の摂取は、血中脂質 (TC (11報) 、HDL-C (10報) 、LDL-C (10報)) との関連は認められなかった (PMID:25237889)
・2014年5月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験25報について検討したメタ分析において、チャ (緑茶または紅茶) の摂取後24時間以内 (6報) では、血圧との関連は認められなかった。1週間以上の摂取 (21報) は収縮期血圧および拡張期血圧の低下と関連が認められたが、拡張期血圧については試験によるばらつきが大きかった (PMID:25137341)
・2014年1月までを対象に5つのデータベースで検索できた無作為化比較試験14報について検討したメタ分析において、過体重または肥満の成人による緑茶や緑茶抽出物の摂取は収縮期血圧 (14報) 、拡張期血圧 (14報) の低下と関連が認められたが、試験によるばらつきが大きかった (PMID:25479028)
・2014年3月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験13報 (検索条件:期間≧1週間) について検討したメタ分析において、緑茶の摂取は収縮期血圧 (13報) 、拡張期血圧 (13報) の低下と関連が認められたが、いずれも量反応関係は認められなかった (PMID:25176280)
・2013年11月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験10報 (検索条件:期間≧2週) について検討したメタ分析において、成人による紅茶の摂取は、血中脂質 (LDL-C (8報)) の低下と関連が認められた。一方、血中脂質 (TC (9報) 、HDL-C (9報)) との関連は認められなかった (PMID:24972454)
・2013年9月までを対象に4つのデータベースで検索できた無作為化比較試験10報 (検索条件:年齢≧16歳、期間≧8週) について検討したメタ分析において、前高血圧または高血圧者によるチャ (緑茶9報、紅茶1報) の摂取は、収縮期および拡張期血圧の低下と関連が認められた (PMID:26024546)
・2013年7月までを対象に4つのデータベースで検索できた無作為化比較試験11報 (検索条件:期間≧1週間) について検討したメタ分析において、紅茶の摂取は収縮期、拡張期血圧の低下と関連が認められた (PMID:25079225)
・2013年5月までを対象に5つのデータベースで検索できた二重盲検無作為化比較試験20報について検討したメタ分析において、緑茶やその抽出物、緑茶カテキンの摂取は収縮期血圧 (18報) 、血中脂質 (TC (19報) 、LDL-C (17報)) の低下と関連が認められた。一方、拡張期血圧 (18報) 、血中脂質 (HDL-C (17報) 、TG (17報)) との関連は認められなかった (PMID:24675010)
・2010年8月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験14報について検討したメタ分析において、緑茶 (緑茶もしくは緑茶抽出物) の摂取は、血中脂質 (TC、LDL-C) の低下と関連が認められた。一方、血中脂質 (HDL-C) との関連は認められなかった (PMID:21715508)
RCT:国内
【特定保健用食品】 空腹時血中中性脂肪が高めの成人51名 (日本) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ対照試験において、脂質負荷食 (ベーグルパン、コーンスープ、バター、ラード、総脂質量40.0 g) とともに高分子紅茶ポリフェノール高含有飲料 (テアフラビンとして55 mg含有) 1本を摂取させたところ、高分子紅茶ポリフェノール低含有飲料 (テアフラビンとして4 mg含有) に比較し、摂取後6時間までの血中脂質 (TG) に影響は認められなかった (2009273434) 。
【特定保健用食品】空腹時中性脂肪値が正常値から高めの成人20名 (34〜63歳、日本) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ対照試験において、早朝空腹時に脂質負荷食 (コーンスープ、バター、ラード:総脂質量40 g) とともに、ウーロン茶重合ポリフェノール68 mg (ウーロンホモビスフラバン換算として277.1μg/mL) 含有ウーロン茶を摂取させたところ、ウーロン茶重合ポリフェノール (ウーロンホモビスフラバン換算として33.7μg/mL) 含有茶飲料と比較し、血中脂質 (摂取5時間後のTG、摂取後5時間までの中性脂肪 AUC) の上昇抑制が認められた (2004297234) 。
【特定保健用食品】血中総コレステロール値が正常値から高めの男性42名 (日本) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、茶ポリフェノール250 mg含有飲料 (総カテキン150.0 mg含有) を2本/日 (14名、平均36.6±7.9歳) もしくは3本/日 (14名、平均40.3±7.6歳) 、食事とともに8週間摂取させたところ、3本/日摂取群でのみ血中脂質 (TC、LDL-C) の低下が認められた。一方、両群ともに血中脂質 (HDL-C) に影響は認められなかった (2016139920) 。
RCT:海外
・血中コレステロールが高めの成人57名 (平均52.4歳、アメリカ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ対照試験において、紅茶5カップ/日を4週間摂取させたところ、血中脂質 (TC、LDL-C、HDL-C、TG) に影響は認められなかった (PMID:25266246)
・健康な成人111名 (21〜50歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、緑茶含有カプセル (L-テアニン100 mg+緑茶カテキン200 mg含有) ×2回/日、3ヶ月間摂取させたところ、慢性炎症マーカー (アミロイドα) 、酸化ストレス (MDA) が低下した (PMID:18848434)
・収縮期血圧が高めの成人92名 (試験群44名、平均57.1±10.9歳、オーストラリア) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、紅茶3カップ (総ポリフェノール429 mg含有) /日を6ヶ月間摂取させたところ、夜間血圧変動率が減少した。一方、日中、期間中の血圧変動率に影響は認められなかった (PMID:23553154)


消化系・肝臓

メタ分析
・2018年12月までを対象に4つのデータベースで検索できた観察研究16報 (症例対照研究12報、前向きコホート研究4報) について検討したメタ分析において、チャの摂取量はクローン病発症リスク低下 (2報) と関連が認められた (PMID:31124976)
・2017年12月までを対象に2つのデータベースで検索できた観察研究23報 (症例対照研究8報、コホート研究3報、横断研究13報) について検討したメタ分析において、チャの摂取は、胃食道逆流症の発症リスクとの関連は認められなかった (PMID:30681584)
・2014年9月までを対象に3つのデータベースで検索できた疫学研究15報について検討したメタ分析において、緑茶の摂取は肝疾患 (肝細胞癌、脂肪肝、肝炎、肝硬変、慢性肝疾患) の発症リスク低下と関連が認められた (PMID:26309486)
RCT:海外
・健康な成人58名 (試験群30名、平均28.2±10.8歳、オランダ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、緑茶抽出物含有カプセル5.82 g (総ポリフェノール1.80〜1.97 g、EGCG>0.56 g、カフェイン0.28〜0.45 g含有) /日を12週間摂取させたところ、体組成 (体重、BMI、体脂肪率、除脂肪体重、ウエストヒップ比など) 、糞便中の細菌叢の多様性に影響は認められなかった (PMID:27054321)

糖尿病・
内分泌

メタ分析
・2017年2月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験27報 (検索条件:期間>2週間) について検討したメタ分析において、緑茶の摂取は空腹時血糖 (11報) の低下と関連が認められた。一方、糖負荷試験2時間値 (2報) 、HbA1c (6報) 、インスリン (5報) 、HOMA-IR (3報) との関連は認められなかった。また、カフェイン抜き緑茶の摂取と空腹時血糖 (2報) 、HbA1c (2報) 、インスリン (4報) 、HOMA-IR (3報) との関連は認められず、紅茶の摂取と空腹時血糖 (3報) 、ウーロン茶の摂取と空腹時血糖 (2報) との関連は認められなかった (PMID:30591664)
・2016年10月までを対象に4つのデータベースで検索できた無作為化比較試験11報 (検索条件:期間≧1週間) について検討したメタ分析において、成人における緑茶の摂取は、血中レプチン (11報) 、グレリン (7報) 濃度との関連は認められなかった (PMID:29129232)
・2013年8月までを対象に4つのデータベースで検索できたコホート研究12報について検討したメタ分析において、チャを全くもしくはほとんど飲まない人に比べて3杯以上/日飲む人 (9報) では、2型糖尿病発症リスク低減と関連が認められた。一方、全体 (12報) ではチャの摂取と2型糖尿病発症リスクとの関連は認められなかった (PMID:25052177)
・2013年1月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験17報について検討したメタ分析において、緑茶または緑茶抽出物の摂取は空腹時血糖値 (17報) 、HbA1c濃度 (7報) の低下と関連が認められた。一方、空腹時インスリン濃度 (13報) 、食後2時間血糖値 (3報) 、HOMA-IR (5報) との関連は認められなかった (PMID:23803878)
<被害事例:海外>
・健康な成人19名 (平均52±11歳、アメリカ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化比較試験において、ウーロン茶 (総カテキン220.7 mg、ウーロン茶ポリフェノール169.8 mg/日含有) またはカテキン添加ウーロン茶 (総カテキン491.3 mg、ウーロン茶ポリフェノール184.5 mg/日含有) 、ウーロン茶ポリフェノール添加ウーロン茶 (総カテキン232.1 mg、ウーロン茶ポリフェノール371.9 mg/日含有) を5日間摂取させたところ、水またはカフェイン含有水と比較して、いずれの群も糖代謝マーカー (空腹時の血糖、インスリン、HOMA、食後240分間の血糖AUC、インスリンAUC) に影響は認められなかった (PMID:20959857)

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当たらない。

脳・神経・
感覚器

一般情報
・紅茶やウーロン茶などのカフェイン含有飲料の終日にわたる摂取は、注意力、認知力の低下予防におそらく有効である (94) 。
メタ分析
・2017年2月までを対象に2つのデータベースで検索できた観察研究11報 (コホート研究5報、横断研究6報) について検討したメタ分析において、チャの摂取は抑うつの発生リスクの低下と関連が認められたが、試験によるばらつきが大きかった (PMID:29500461)
・2014年8月までを対象に3つのデータベースで検索できた観察研究11報 (コホート研究5報、横断研究8報) について検討したメタ分析において、チャの摂取量が多いと抑うつのリスク低下と関連が認められた (PMID:25657295)
RCT:国内
【機能性表示食品】 認知機能の低下を自覚する健康な中高年男女60名 (試験群31名、平均58.2±6.0歳、日本) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、抹茶カプセル (テアニン50.3 mg+カテキン171.0 mg含有) /日を12週間摂取させたところ、認知機能評価 (Cognitrax) の注意課題4項目中3項目 (ストループテストにおける単純反応時間、注意シフトテストにおける正解応答、4パート持続処理テストにおける平均正解応答時間) の改善が認められた。一方、言語記憶力、視覚記憶力、表情認知、視覚情報処理、運動機能に影響は認められず、ストループテストにおける誤反応が増加した (2020255328) 。
・高齢者33名 (試験群17名、平均81.8±11.1歳、日本) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、緑茶粉末2.0 g/日を12ヶ月間摂取させたところ、酸化ストレス (MDA修飾LDL-C) が低下した。一方、認知機能 (MMSE、NPI) 、収縮期および拡張期血圧、血中脂質 (TC、HDL-C、LDL-C、TG) 、糖代謝マーカー (空腹時血糖、HbA1c) に影響は認められなかった (PMID:27142448)
RCT:海外
・健康な成人46名 (試験群24名、平均26.79±4.48歳、中国) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、食事の30分後に緑茶粉末400 mg×3回/日を5週間摂取させたところ、報酬に対する脳活動の反応時間 (monetary incentive delay task) の短縮およびうつ状態評価尺度 (モンゴメリー/アスベルグうつ病評価尺度、ハミルトンうつ病評価尺度) のスコアの改善が認められた (PMID:23777561)

免疫・がん・
炎症

<がん>
一般情報
・緑茶や紅茶を含むチャの習慣的な摂取は、卵巣がんの発症リスク低下に有効性が示唆されている (94) 。
・緑茶の習慣的な摂取は、子宮内膜がんの発症リスク低下に有効性が示唆されている (94) 。
・緑茶や紅茶を含むチャの摂取は、膀胱がん、大腸がん、胃がんの発症リスク低下に効果がないことが示唆されている (94) 。
・紅茶の摂取は、乳がん、子宮内膜がん、食道がん、肺がんの発症リスク低下に効果がないことが示唆されている (94) 。
メタ分析
・2021年2月までを対象に、4つのデータベースで検索できた、臨床研究8報 (無作為化比較試験5報、前向きコホート研究3報) を検討したメタ分析において、緑茶の摂取 (前向きコホート研究2報) はインフルエンザ発症リスクの低下と関連が認められた。一方、緑茶抽出物含有カプセルの摂取 (無作為化比較試験2報) との関連は認められなかった (PMID:34209247)
・2018年9月までを対象に7つのデータベースで検索できた症例対照研究14報について検討したメタ分析において、緑茶の摂取は乳がんの発症リスク低下と関連が認められたが、試験によるばらつきが大きかった (PMID:31277115)
・2つのデータベースで検索できたコホート研究12報および症例対照研究8報についてそれぞれ検討したメタ分析において、いずれの研究においてもチャ (緑茶、紅茶) の摂取は、乳がん発症との関連は認められなかった。 (PMID:30220294)
・2018年11月までを対象に3つのデータベースで検索できた観察研究11報 (コホート研究8報、症例対照研究3報) について検討したメタ分析において、コーヒーの摂取 (11報) およびコーヒーとチャの摂取 (4報) は脳腫瘍発症リスク低下との関連が認められたが、試験によるばらつきが大きかった。一方、チャの摂取 (8報) との関連は認められなかった (PMID:30876465)
・2018年7月までを対象に3つのデータベースで検索できた症例対照研究14報について検討したメタ分析において、緑茶 (6報) 、ウーロン茶 (4報) の摂取は、口腔がんの発症リスク低下と関連が認められた。一方、紅茶 (3報) の摂取との関連は認められなかった (PMID:30572470)
・2017年10月までを対象に5つのデータベースで検索できた臨床研究14報 (症例対照研究 (9報) 、コホート研究 (4報) 、無作為化比較試験 (1報)) を検討したメタ分析において、症例対照研究では、緑茶摂取量が多いと乳がんの発症リスク低下と関連が認められたが、試験によるばらつきが大きかった。一方、コホート研究では関連が認められなかった。また、無作為化比較試験において、乳腺濃度との関連は認められなかった (PMID:29876987)
・2017年5月までを対象に4つのデータベースで検索できた症例対照研究9報について検討したメタ分析において、緑茶 (4報) の摂取は、卵巣がんの発症リスク低下と関連が認められたが、試験によるばらつきが大きかった。一方、紅茶 (5報) の摂取量は卵巣がんのリスクと関連が認められなかった (PMID:29579174)
・2016年6月までを対象に2つのデータベースで検索できた観察研究29報 (コホート研究17報、症例対照研究12報) について検討したメタ分析において、緑茶 (9報) の摂取は大腸がんの発症リスク低下と関連が認められたが試験によるばらつきが大きく、その他のチャ (22報) との関連は認められなかった (PMID:28454102)
・2016年2月までを対象に4つのデータベースで検索できた観察研究13報について検討したメタ分析において、チャ (6報) の摂取は非メラノーマ皮膚がんの発症リスクとの関連は認められなかった (PMID:27388462)
・2016年2月までを対象に3つのデータベースで検索できた観察研究7報 (コホート研究4報、症例対照研究3報) について検討したメタ分析において、緑茶の摂取量と前立腺がんの発症リスクとの関連は認められなかった (PMID:28353571)
・2015年2月までを対象に4つのデータベースで検索できた症例対照研究またはコホート研究13報について検討したメタ分析において、緑茶の高摂取 (6報) や摂取量1杯/日の増加 (5報) は子宮内膜がんの発症リスク低下と関連が認められたが、紅茶 (9報、6報) との関連は認められなかった (PMID:26138307)
・2015年12月までを対象に6つのデータベースで検索できた観察研究13報について検討したメタ分析において、緑茶の摂取は、症例対照研究 (8報) では胃がんの発症リスク低下と関連が認められた。一方、コホート研究 (5報) との関連は認められなかった (PMID:28980522)
・2014年12月までを対象に2つのデータベースで検索できたコホート研究5報について検討したメタ分析において、チャの摂取は、子宮体がんの発症リスクとの関連は認められなかった (PMID:25996185)
・2014年6月までを対象に2つのデータベースで検索できた症例対照研究またはコホート研究21報について検討したメタ分析において、チャの摂取は前立腺がんの発症リスク低下と関連が認められたが、試験によるばらつきが大きかった (PMID:25550896)
・2014年4月までを対象に2つのデータベースで検索できた症例対照研究またはコホート研究8報について検討したメタ分析において、緑茶の摂取は膵臓がんの発症リスクとの関連は認められなかった (PMID:25353660)
・2014年1月までを対象に6つのデータベースで検索できた観察研究38報 (症例対照研究26報、コホート研究12報) について検討したメタ分析において、チャの摂取は、肺がんの発症リスク低下と関連が認められたが、試験によるばらつきが大きかった (PMID:25194612)
・2013年12月までを対象に3つのデータベースで検索できた前向き研究 (コホート研究、ケース・コホート研究、コホート内症例対照研究) 41報について検討したメタ分析において、3カップ/日以上のチャの摂取は肝臓がん (4報) 、大腸がん (15報) 、乳がん (15報) 、胃がん (5報) 、前立腺がん (7報) の発症リスクとの関連は認められなかった。性別の解析において、女性 (3報) で胃がんの発症リスク低下、チャの種別の解析において、紅茶 (4報) で乳がんの発症リスク上昇と関連が認められた (PMID:24636229)
・2013年10月までを対象に3つのデータベースで検索できた前向き研究57報について検討したメタ分析において、チャの摂取は口腔がん (3報) の発症リスク低下と関連が認められたが、胃がん (8報) 、直腸がん (11報) 、結腸がん (11報) 、肺がん (5報) 、膵臓がん (9報) 、肝臓がん (4報) 、乳がん (13報) 、前立腺がん (7報) 、卵巣がん (6報) 、膀胱がん (7報) 、神経膠腫 (3報) の発症リスクとの関連は認められなかった (PMID:25370683)
・2013年8月までを対象に3つのデータベースで検索できた前向きコホート (9報) または症例対照 (5報) 研究について検討したメタ分析において、チャの摂取は膵臓がんの発症リスクとの関連は認められなかった (PMID:24858717)
・2013年7月までを対象に1つのデータベースで検索できた症例対照研究またはコホート研究21報について検討したメタ分析において、チャの摂取は前立腺がんの発症リスクと関連は認められなかったが、症例対照研究 (14報) のみの解析でわずかに前立腺がんの発症リスク低下と関連が認められた (PMID:24528523)
・2013年6月までを対象に5つのデータベースで検索できたコホート研究または症例対照研究15報について検討したメタ分析において、紅茶の摂取は乳がんの発症リスクとの関連は認められなかった (PMID:25077380)
・2013年6月までを対象に3つのデータベースで検索できた症例対照またはコホート研究14報について検討したメタ分析において、チャ (14報) および緑茶 (4報) の摂取量が多いと口腔がんのリスク低下と関連が認められたが、紅茶 (3報) との関連は認められなかった (PMID:24389399)
・2012年12月までを対象に6つのデータベースで検索できた疫学研究16報について検討したメタ分析において、チャの摂取は乳がんの発症リスク低下と関連が認められた (PMID:24460331)
・2012年5月までを対象に1つのデータベースで検索できた症例対照研究13報について検討したメタ分析において、緑茶の摂取は結腸直腸がんの発症リスクとの関連は認められなかった (PMID:22994721)
・2012年5月までを対象に3つのデータベースで検索できた観察研究12報について検討したメタ分析において、緑茶の摂取は食道がんの発症リスクと関連は認められなかった (PMID:23909723)
・2012年3月までを対象に2つのデータベースで検索できた症例対照研究またはコホート研究17報について検討したメタ分析において、チャの摂取は膀胱がんの発症リスクと関連が認められなかった。緑茶 (4報) でのみ、リスク低下と関連が認められた (PMID:23052791)
・2012年3月までを対象に1つのデータベースで検索できた症例対照研究またはコホート研究24報について検討したメタ分析において、チャ (15報) 、紅茶 (6報) 、緑茶 (5報) の摂取は膀胱がんの発症リスクと関連が認められなかった (PMID:23353620)
・1987年から2012年を対象に4つのデータベースで検索できた疫学研究6報 (症例対照研究4報、コホート研究2報) について検討したメタ分析において、チャの摂取は女性でのみ (3報) 胆嚢がんの発症リスク低下と関連が認められたが、全体 (6報) との関連は認められず、いずれも試験によるばらつきが大きかった (PMID:26137276)
・健康な女性330,849名 (平均50.6±9.8歳、イギリス、イタリア、オランダ、ギリシャ、スウェーデン、スペイン、デンマーク、ドイツ、ノルウェー、フランス) を対象とした前向きコホート研究において、コーヒーまたは茶の摂取と上皮卵巣がんの発症リスクに関連は認められず、2011年4月までを対象に2つのデータベースで検索できた前向きコホート研究9報について検討したメタ分析においても、関連は認められなかった (PMID:22440851)
・2011年10月までを対象に4つのデータベースで検索できた症例対照研究またはコホート研究24報について、チャまたはコーヒーの摂取と食道がんの発症リスクの関連を検討したメタ分析において、緑茶は症例対照研究 (14報) 、中国 (11報) 、アジア (7報) 、女性 (2報) でリスク低下が認められたが、いずれもばらつきが大きく、全体 (16報) との関連は認められなかった。紅茶 (3報) では影響は認められず、コーヒーはアジア (7報) でのみリスク低下と関連が認められたが全体 (14報) との関連は認められなかった (PMID:23368908)
・2010年8月までを対象に2つのデータベースで検索できた疫学研究13報について検討したメタ分析において、症例対照研究3報の解析のみで緑茶の摂取と前立腺がんの発症リスクの低下が認められたが、前向きコホート研究を含めた解析との関連は認められず、紅茶の摂取と前立腺がんの発症リスクには関連が認められなかった (PMID:21667398)
・2000年〜2010年までを対象に5つのデータベースで検索できた症例対象研究6報について検討したメタ分析において、緑茶の摂取は卵巣腫瘍の発症リスク低下との関連が認められた (PMID:23858521)
・1998年から2009年までを対象に5つのデータベースで検索できた疫学研究9報について検討したメタ分析において、症例対照研究5報の解析では、緑茶の摂取は乳がんの発症リスクを減少させ、前向きコホート研究4報の解析では、3杯/日以上のチャの摂取は乳がんの再発リスクをわずかに減少させるが、乳がんの発生率との関連は認められなかった (PMID:19437116)
・2007年8月までを対象に3つのデータベースで検索できた疫学研究 (症例対照研究、コホート研究) 13報について検討したメタ分析において、緑茶の摂取は胃がんの発症リスクを低下させたが、コホート研究7報のみの解析では、リスク低下との関連は認められなかった (PMID:18973231)
・2006年までを対象に4つのデータベースで検索できた疫学研究14報について検討したメタ分析において、緑茶の摂取と胃がんの発症リスクとの関連は認められなかった (PMID:18364341)
・14報の前向きコホート研究のデータを用いたプール解析において、コーヒー、チャ、砂糖入り炭酸飲料の摂取は、いずれも前立腺がんの発症リスクとの関連は認められなかった (PMID:22194529)
・13報の前向きコホート研究のデータを用いたプール解析において、コーヒー、砂糖入り炭酸飲料の摂取は、いずれも結腸がんの発症リスクに影響は与えず、チャの多量摂取はリスクの増加と関連が認められた (PMID:20453203)

<感染症>
RCT:国内
・福祉施設従事者196名 (試験群97名、平均42.1±12.4歳、日本) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、緑茶カプセル (カテキン378 mg+テアニン210 mg含有) /日を5ヶ月間摂取させたところ、臨床診断によるインフルエンザの罹患率の低下および罹患までの日数の遅延が認められたが、ウイルス抗原診断検査による罹患率に影響は認められなかった (PMID:21338496)
RCT:海外
・健康な成人108名 (試験群52名、平均28.9±1.07歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、緑茶カプセル (L-テアニン + EGCG、含有量不明) ×2回/日を12週間摂取させたところ、風邪やインフルエンザ様症状の累積罹患率および総症状発現数が減少した。一方、総罹患者数に影響は認められなかった (PMID:17914132)

骨・筋肉

メタ分析
・2013年7月までを対象に2つのデータベースで検索できた観察試験9報 (コホート研究3報、症例対照研究6報) について検討したメタ分析において、チャの摂取は、骨折のリスクとの関連は認められなかった (PMID:26309487)
RCT:海外
・サッカー選手の男性54名 (イラン) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、トレーニング後に緑茶抽出物 (18名、平均20.94±1.43歳) またはハイビスカス萼抽出物 (18名、平均20.71±1.26歳) を450 mg/日、6週間摂取させたところ、いずれの群でも酸化ストレス (MDA) の低下が認められ、ハイビスカス群でのみ総抗酸化能の上昇が認められた。一方、いずれの群でも筋損傷マーカー (AST、クレアチンキナーゼ、LDH) に影響は認められなかった (PMID:27736246)
・運動習慣のない成人男性20名 (試験群10名、平均25±5歳、ブラジル) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、緑茶抽出物500 mgを15日間摂取させたところ、かかと上げ運動後の遅発性筋肉痛、筋肉損傷マーカー (クレアチンキナーゼ、LDH、アセチルコリンエステラーゼ) 、酸化関連マーカー (ROS、TBARS、カルボニル化タンパク質、FRAP、グルタチオン) に影響は認められなかった (PMID:29746891)

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

一般情報
・茶カテキン、ウーロン茶重合ポリフェノール (ウーロンホモビスフラバンBとして) を関与成分とし「体脂肪が気になる方に適する」保健用途の表示ができる特定保健用食品が許可されている。
メタ分析
・2015年3月までを対象に2つのデータベースで検索できた観察研究23報について検討したメタ分析において、チャの摂取はメタボリックシンドロームのリスク低下 (6報) と関連が認められた (PMID:27060021)
・2014年11月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験5報について検討したメタ分析において、チャまたはチャ抽出物の摂取は、BMI (4報) の低下と関連が認められたが、体重 (4報) 、ウエスト径 (3報) との関連は認められなかった (PMID:26075637)
RCT:海外
・肥満 (BMI>27) の女性78名 (16〜60歳、試験群41名、台湾) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、緑茶抽出物400 mg×3回/日を12週間摂取させたところ、体重、BMI、ウエストに影響は認められなかった (PMID:18468736)
・過体重または肥満の閉経後女性121名 (試験群61名、平均60.7±0.60歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、緑茶抽出物カプセル (総カテキン1,315 mg/日、EGCG 843 mg/日) を12ヶ月間摂取させたところ、BMI、体脂肪 (総脂肪量、体脂肪率、内臓脂肪量、アンドロイド型脂肪率、ジノイド型脂肪率、除脂肪量) 、骨密度 (BMD) に影響は認められなかった (PMID:26701796)
・健康な成人男性31名 (イギリス) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、緑茶抽出物 (カテキン560 mg含有) ×2回/日を1日 (試験群11名、平均21±2歳) または7日 (試験群10名、平均22±5歳) 間摂取させたところ、7日間摂取群において運動中の血中グリセロール、遊離脂肪酸の増加が認められたが、その他の脂肪分解マーカー (脂質燃焼率、炭水化物燃焼率、呼吸ガス交換比、エネルギー消費量) に影響は認められず、1日摂取群ではいずれにおいても影響は認められなかった (PMID:23247713)
・運動習慣のある健康な男性19名 (平均21±2歳、イギリス) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ対照試験において、カフェイン除去緑茶抽出物 (EGCG 624±3 mg/日、総カテキン1,136±24 mg/日含有) を28日間摂取させたところ、摂取期間終了後における30分間のサイクリング運動中の脂肪分解マーカー (脂質燃焼率、炭水化物燃焼率、エネルギー消費量、血中遊離脂肪酸、グリセロール) に影響は認められなかった (PMID:24172767)
・習慣的にチャを飲む成人77名 (試験群38名、平均55.9±10.9歳、オーストラリア) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、紅茶3カップ/日を6ヶ月間摂取させたところ、体重、BMI、ウエスト径、ヒップ径、ウエスト/ヒップ比、糖代謝マーカー (空腹時血糖、インスリン濃度、HOMA) 、血中脂質 (TG、TC、HDL-C、LDL-C) 、血管内皮機能 (FMD) に影響は認められなかった (PMID:24889137)
・LDLコレステロールが高い過体重または肥満の女性73名 (18〜65歳、台湾) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ対照試験において、緑茶抽出物 (EGCG 856.8 mg含有) /日を6週間摂取させたところ、LDL-Cの低下、脂質代謝マーカー (レプチン) の増加が認められた。一方、血中脂質 (TC、TG、HDL-C) 、糖代謝マーカー (空腹時血糖、インスリン、HOMA-IR) 、アディポネクチン、グレリン、ApoA1、ApoB100に影響は認められなかった (PMID:30400924)

その他

一般情報
・パラチノースやマルチトールとともに茶ポリフェノールを関与成分とし「虫歯になりにくい」保健用途が表示できる特定保健用食品が許可されている。
・「緑茶フッ素」を関与成分とし「歯を丈夫で健康にする」保健用途の表示ができる特定保健用食品が許可されている。
メタ分析
・2021年4月までを対象に6つのデータベースで検索できた介入研究4報について検討したメタ分析において、茶カテキンの摂取は、紫外線誘発紅斑指数 (2報) の低下と関連が認められた (PMID:34204433)
・2015年4月までを対象に2つのデータベースで検索できたコホート研究18報について検討したメタ分析において、緑茶の摂取は、心血管疾患死 (5報) 、全死亡 (5報) リスク低下と関連が認められたが、がんによる死亡 (6報) リスクに影響は与えなかった。紅茶の摂取は、がんによる死亡 (4報) 、全死亡 (12報) リスク低下と関連が認められたが、心血管疾患死 (7報) リスクとの関連は認められなかった (PMID:26202661)
・2013年10月までを対象に2つのデータベースで検索できた無作為化プラセボ対照試験5報について検討したメタ分析において、緑茶または緑茶抽出物 (4報) 、紅茶 (3報) の摂取は、血中尿酸値との関連は認められなかった (PMID:25849609)
RCT:国内
【機能性表示食品】 健康な成人44名 (平均35.3歳、日本) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ対照試験において、エナメル質ブロック固定試験装置を口腔内に装着させた状態で、緑茶抽出物 (フッ素50μg含有) 配合ガムを20分間噛み、その20分間後に装置をはずすという行為を1日2回、4週間摂取させたところ、ブロックの再石灰化の促進、耐酸性試験におけるミネラル損失の抑制が認められた (PMID:22126349)
RCT:海外
・健康な女性56名 (試験群29名、平均50.9±10.2歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、緑茶ポリフェノール250 mg×2回/日を2年間摂取させたところ、皮膚の光老化に影響は認められなかった (PMID:19469799)
・健康な女性60名 (40〜65歳、試験群30名、ドイツ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、緑茶ポリフェノール飲料 (総カテキン1,402 mg/日含有) を12週間摂取させたところ、紫外線による皮膚の紅斑の抑制や、皮膚の弾力、密度、保水性、血流量や酸素濃度の増加が認められた (PMID:21525260)
・持久力訓練を受けている男性10名 (平均27.1±4.3歳、スイス) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ対照試験において、緑茶抽出物500 mg (総カテキン160 mg含有) /日を3週間摂取させたところ、50%W (max) で2時間のサイクリング運動後の脂質、エネルギー代謝 (脂肪酸、3-βヒドロキシ酪酸、TG、LDL-C、TC、乳酸、ブドウ糖、VO2、呼吸交換比率、エネルギー支出) や炎症性マーカー (IL-6、CRP) 、酸化ストレス (過酸化脂質、酸化LDL-C) に影響は認められなかった (PMID:19839000)
・短距離走者の男性16名 (平均21.6±1.5歳、ポーランド) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ対照試験において、緑茶抽出物500 mg (ポリフェノール490 mg含有) ×2回/日を4週間摂取させたところ、安静時の血中総抗酸化能の上昇、安静時および運動5分後の酸化ストレス (MDA) の低下が認められた。一方、運動パフォーマンス、GPx、クレアチンキナーゼに影響は認められず、運動後のSODの低下が認められた (PMID:25120110)





試験管内・
動物他での
評価

-



安全性

危険情報

<一般>
・緑茶、紅茶、ウーロン茶を飲料として適量摂取する場合、おそらく安全であるが、多量の摂取はカフェインの有害事象が出やすくなるので、危険性が示唆されている (94) 。カフェインの安全性については、「カフェイン」を参照のこと。
・緑茶抽出物の摂取は安全性が示唆されている (94) 。
・摂取により、腹部膨満、便秘、下痢、消化不良、鼓腸、吐き気を生じる可能性がある (94) 。
・緑茶の摂取はまれに、肝機能障害、低カリウム血症、血栓性血小板減少性紫斑病を生じる可能性がある (94) 。
・紅茶の習慣的な摂取は、歯表面の溶解や着色、多量摂取は高ホモシステイン血症を生じる可能性がある。また、大腸がん、直腸がん、すい臓がん、食道がんの発症リスクが上昇する可能性がある (94) 。
・閉経後の女性1,075名 (試験群538名、59.9±5.0歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、緑茶抽出物カプセル (総カテキン1,315 mg/日、EGCG 843 mg/日) を12ヶ月間摂取させたところ、有害事象の発生率に影響は認められなかったが、緑茶抽出物摂取群では吐き気と皮膚症状の発生頻度が高く、肝機能マーカー (ALT) 上昇を起こした者が多かった (PMID:26051348)
・2013年12月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験4報について検討したメタ分析において、緑茶抽出物の摂取は肝機能障害リスクと関連は認められなかった (PMID:27188915)
<妊婦・授乳婦>
・妊娠中は、適量の摂取は安全性が示唆されているが、多量摂取はカフェインによる有害事象が出やすくなり危険性が示唆されている (94) 。カフェインの安全性については、「カフェイン」を参照のこと。
・緑茶は葉酸の代謝酵素を阻害する可能性があるため、妊娠中は多量摂取を避けること (94) 。
・授乳中は、適量の摂取は安全性が示唆されているが、カフェイン摂取量を注意深くモニターする必要がある。多量の摂取は、乳児の苛立ちや胃腸の不調、鉄の代謝阻害、葉酸の生物学的利用能低下を引き起こす可能性が示唆されているため避けること (94) 。
・出産後6ヶ月以内の母親6,942名 (症例518名、アメリカ、カナダ) を対象とした3つの症例対照研究のデータを用いた解析において、妊娠初期の茶摂取量と子どもの二分脊椎発症リスクに関連は認められなかったが、葉酸摂取量400μg/日以上かつ茶摂取量3カップ/日以上の場合、リスクが増加する傾向が認められた (PMID:22641606)
<小児>
・飲料として通常の量を摂取する場合、安全性が示唆されている (94) 。
・緑茶抽出物の安全性に関しては信頼できる十分な情報が見当たらないため、18歳未満の小児は緑茶抽出物製品を使用しないこと (94) 。
・幼児における紅茶の摂取は、小球性貧血を引き起こす可能性がある (94) 。
<病者>
・チャはカフェインを含むため、疾病によっては症状に影響を及ぼす可能性がある。カフェインの安全性については、「カフェイン」を参照のこと。

・鉄欠乏性貧血患者は、チャ摂取により貧血を悪化させる可能性がある (94) 。
・紅茶は弱いエストロゲン様作用をもつため、乳がん、子宮がん、卵巣がん、子宮内膜症、子宮筋腫等の患者は多量の摂取を避けること (94) 。
・肝機能障害患者は、緑茶抽出物サプリメントに肝毒性が認められるため、摂取する前に医療従事者に相談すること。米国、カナダでは肝機能障害患者は緑茶抽出物を摂取しないよう警告されている。ただし、通常の量の緑茶摂取はおそらく安全で、肝機能障害は発生しない (94) 。

<被害事例:国内>
・去痰目的に市販の総合感冒薬 (カフェイン75 mg/日含有) を10年間服用していた49歳男性 (日本) が、これに加えて肥満解消目的に緑茶抽出物入り飲料を2〜4L/日 (カフェイン460〜920 mg/日含有) 、2週間摂取したところ、四肢の筋力低下を呈し、カフェインの大量摂取による低カリウム血性ミオパチーと診断された (PMID:23524606)
・アレルギー性鼻炎の既往歴がある緑茶製造工場勤務の21歳男性 (日本) が緑茶を摂取したところ、全身の紅斑、呼吸困難、膨疹、意識消失を来たし、緑茶アレルギーを合併した緑茶喘息と診断された (PMID:19432136)
・糖尿病と胃がん (胃切除術) の既往歴があり、緑茶多飲、茶葉喫食 (摂取量等詳細不明) の習慣があり、柿多食の嗜好のない89歳女性 (日本) が、嘔吐、腹痛が出現したため医療機関を受診、腫瘤による閉塞性イレウスを認め開腹手術となった。切除した腫瘤を分析したところ98%タンニンよりなる結石であったため、緑茶多飲・茶葉喫食との関連が疑われる残胃胃石イレウスと診断された (2005259648) 。
・数年前より煎茶をすりつぶし茶葉ごと毎日、多量に摂取していた人 (日本、年齢および性別不明) が、体幹・手掌に皮疹が出現して医療機関を受診。パッチテストにおいて数種類の茶葉が陽性であり、茶葉の摂取中止により回復したため、茶葉による全身性接触皮膚炎と診断された (2011061579) 。
・結核の既往歴のある51歳男性 (日本) が、高濃度カテキン含有緑茶抽出物50 mg/mL含有の溶液2 mLを1〜2回/日、1ヶ月間吸入したところ、過敏性肺炎を起こした (PMID:21454952)
・29歳女性 (日本) が、出産1ヶ月前より豆乳1本/日 (推定ポリフェノール量40mg) 、出産2週間前より煎じた緑茶2杯/日 (推定ポリフェノール量740 mg) を摂取したところ、妊娠39週1日に陣痛初来と共に胎児心拍低下が頻回に発生。出生後の児の臨床症状や検査所見、妊娠中の薬剤投与、食品嗜好聴取から、妊娠後期に過剰摂取したポリフェノールが関与した胎児動脈管早期収縮と推定された (2019010992) 。
・原発性アルドステロン症を原因とする二次性高血圧の39歳女性 (日本) が、緑茶2〜3 L/日を毎日摂取していたところ、低カリウム血症が認められた。カフェイン過剰摂取の疑いで緑茶の摂取量を控えたところカリウム値が改善、再摂取により再度低下したが、加療により改善した (2019017567) 。
<被害事例:海外>
・37歳のヒスパニック系女性 (パキスタン) が、緑茶を主成分とした抽出物383.3 mgを含有するサプリメントを4ヶ月間摂取し、腹痛、吐き気、黄疸などの症状を呈し、血中肝機能障害マーカーの上昇、肝細胞壊死、炎症がみられた (PMID:16389263)
・2007年6月までを対象に2つのデータベースで検索できた症例報告および、アメリカ、オーストラリア、イギリス、カナダの政府機関に寄せられた症例報告を対象にシステマティックレビューを行ったところ、緑茶製品に関する症例報告216報のうち、34報が肝機能障害に関するものであり、このうち27報は緑茶製品に関連する可能性あり、7報は強い関連が疑われた (PMID:18484782) 。障害は濃縮された緑茶抽出物を空腹状態で摂取した条件において発現するようである。
・1999年から2008年10月までを対象に1つのデータベースで検索できた、緑茶製品の摂取による肝機能障害の症例報告は34例、この他にイタリア保健省 (Italian National Institute of Health) 監視システムからの報告が2例あり、摂取中止後の経過が報告されている29例では、全て摂取中止により症状が回復した (PMID:19198822)
・α-1アンチトリプシンMZ型の24歳白人女性 (アメリカ) が、体重減少を目的に緑茶抽出物 (EGCG 135 mg含有) を含むサプリメント2錠を空腹時に2回/日、3ヶ月摂取したところ、褐色尿、無胆汁便、上腹部痛、進行性疲労、血中肝酵素値 (ALT、ALP、総ビリルビン) の上昇および肝生検によるネクローシスを伴う炎症が認められ、当該製品摂取との因果関係が疑われる肝機能障害と診断された。当該製品中止後3週間経っても回復せず、プレドニゾン (副腎皮質ホルモン製剤) 投与により回復した (PMID:22567188)
・ヒスパニック系の16歳男性 (アメリカ) が、体重減少を目的に、数種類のサプリメント製品とともに緑茶抽出物含有サプリメントを2粒/日 (EGCG 400 mg/日含有) 、60日間摂取したところ、黄疸、暗色尿、腹痛などを呈し、急性肝不全と診断された (PMID:23964154)
・乳がんの既往歴があり、アナストロゾール (抗がん剤) 、ラミプリル (ACE阻害薬) 、オキシブチニン (泌尿・生殖器用薬) 、ビタミンD3サプリメントを服用中の63歳女性 (ドイツ) が、デカフェイン緑茶抽出物725 mg/日を約40日間摂取したところ、倦怠感、黄疸、かゆみ、尿と便の変色などを呈し、緑茶抽出物が原因と思われる薬剤性肝炎と診断された (PMID:24862489)
・16歳女性 (イギリス) が、減量目的でインターネットにて購入した中国緑茶を3カップ/日以上、3ヶ月間摂取したところ、吐き気、全身の関節痛、腹痛、黄疸を生じ、急性肝炎と診断された。当該製品の摂取中止で速やかに改善し、因果関係評価 (CIOMS/RUCAM) にて”probable”と判定されたため、中国緑茶が原因と考えられた (PMID:26400588)
・56歳男性 (アメリカ) が、紅茶を8オンス (約237 mL) カップで約16杯/日摂取したところ (摂取期間不明) 、虚弱、倦怠感、体の痛みを感じ受診、血清クレアチニンが高値であり、紅茶に含まれるシュウ酸塩の過剰摂取による急性腎不全と診断され、透析を受けた (PMID:25830441)
・38歳白人女性が、緑茶抽出物200 mgを含有する減量目的のサプリメントを2ヶ月間摂取したところ、血栓性血小板減少紫斑症を発症した (PMID:20237380)
・肥満の19歳男性 (イラン) が減量のために、1日に緑茶15杯+白飯10スプーンのみの極端な食事制限を実施し、2ヶ月間で30 kg減量、その後運動トレーニングを開始し、14日目の運動実施1時間後に左心室細動による意識喪失を生じ、4週間経過しても意識が回復しなかった (PMID:24963315)
・高血圧および心房細動のためワルファリン (抗凝固薬) とバルサルタン・ヒドロクロロチアジド (アンジオテンシンII受容体拮抗薬・利尿薬) を服用中の72歳男性 (アメリカ) が、いつもより濃く淹れたウーロン茶 (茶葉1〜1.2 gを240 mLの熱湯で5分浸出) をカップ1杯摂取したところ、直後に失神、視覚異常、言語障害などを伴う一過性脳虚血発作様症状を呈した (PMID:24900951)
・47歳女性 (アメリカ) が、1日に100〜150包のティーバッグで出した茶 (推定フッ化物 >20 mg/日) を17年間摂取し、5年前より背中、腕、足、お尻の痛み、歯の脆さを生じ、X線撮影にて骨格のフッ素症によるものと考えられた (PMID:23514291)
・20代の時にジュエリーによるニッケル接触性アレルギーの経験がある40歳女性 (韓国) が、緑茶を10杯/日以上、数年間摂取したところ、摂取開始数ヶ月後から、色素沈着性接触性口唇炎を発症し、緑茶摂取の中止により改善した (PMID:20136886)
・高血圧のためアムロジピン (カルシウム拮抗薬) 、リジノプリル、ベンドロフルメチアジド (利尿薬) を、高コレステロール血症のためアトルバスタチンを服用中の73歳男性と高血圧のためアムロジピン、リジノプリルを、高コレステロール血症のためシンバスタチンを服用中の67歳女性の夫婦 (イギリス) が、緑茶を300 mL×8杯/日摂取していたところ (摂取期間不明) 、自覚症状はなかったが、血液検査にて低カリウム血症が見つかり、緑茶摂取量を減らしたところ改善した (PMID:26884077)
・20歳女性 (アメリカ) が、緑茶を飲んだ約15分後から喉の腫れ、掻痒、痛み、嗄声、呼吸困難、鼻閉塞の発症を2度経験した。プリックテストにより緑茶の葉に陽性を示したため、緑茶によるアナフィラキシーと診断された (PMID:28583266)
・48歳女性 (アメリカ) が、12歳より紅茶3.79〜7.57 L/日 (フッ化物イオン14.6〜29.3 mg含有) を摂取していたところ、10年以上続く骨および関節痛、脊椎後弯症、骨硬化症を生じ、病状悪化のため日常生活動作が困難となり、ビタミンD欠乏症が認められた。骨フッ素症と診断され、紅茶の摂取中止と加療により症状は改善した (PMID:21593111)

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

<ヒト症例>
・腎臓移植後、タクロリムス (免疫抑制剤:CYP3A4基質) 1 mg/日を服用していた特定の遺伝素因 (CYP3A4*1B、CYP3A4*10) をもつ58歳男性 (イタリア) が、緑茶を摂取したところ (量、期間不明) 、血漿中タクロリムス濃度が上昇し、緑茶の摂取中止により回復した (PMID:21787983)
・一次性高コレステロール血症と高血圧の61歳男 (アメリカ) 性が、シンバスタチン (脂質異常症治療薬:CYP3A4、OATP1B1基質) 、アトルバスタチン、ロスバスタチン (CYP3A4、OATP1B1、BCRP基質) を10 mg/日服用し、緑茶を摂取していたところ、脚の筋痙攣および筋肉痛を訴え、緑茶との相互作用によるシンバスタチンの血中濃度上昇が疑われた (PMID:18711168)
・腎臓がんにより腎摘出を受けた5年後に、右目の腫れと痛みを訴え、脳、肝臓、肺、骨に転移が確認された男性 (年齢不明、中国) が、スニチニブ (抗がん剤:CYP3A4基質) の服用とともに緑茶を頻繁に摂取したところ (摂取量不明) 、右目の症状が再発し、緑茶摂取を控えると症状の改善がみられたことから、緑茶によるスニチニブの阻害が疑われた (PMID:21331509)
・イルベサルタン (アンジオテンシンII受容体拮抗薬:CYP2C9基質) 150 mg/日、ゲストデンと17α-エチニルエストラジオールの混合薬(経口避妊薬、摂取量不明) を数年間服用していた42歳女性 (イタリア) が、抹茶 (カテキン1.0 g/日含有) を1日おきに10日間摂取したところ黄疸を呈し、自己免疫性肝炎と診断され、女性の持つ薬物代謝酵素関連の遺伝子多型の関与が想定された (PMID:23928507)
・統合失調症のためジプラシドン (抗精神病薬) 80 mg×2回/日を数ヶ月間服用し、コントロール良好だった23歳男性 (アメリカ) が、減量のため緑茶抽出物 (1日摂取目安量:4錠) 6錠 (EGCG 600 mg、カフェイン240 mg含有)/日を10日間摂取したところ、被害妄想、幻聴が悪化し、ジプラシドン80 mg×20錠を過剰摂取して入院した。緑茶抽出物の摂取中止と加療により改善した (PMID:31995673)

<ヒト試験>
・健康な成人10名 (20〜30歳、日本) を対象としたクロスオーバー無作為化比較試験において、緑茶700 mL/日を14日間摂取させた後、ナドロール (β遮断薬) を緑茶で服用させたところ、ナドロールの血中濃度 (Cmax、AUC) の低下およびナドロールの降圧作用の減弱が認められた (PMID:24419562)
・健康な成人13名 (21〜63歳、日本) を対象としたクロスオーバー無作為化比較試験において、ナドロール (β遮断薬) 30 mgとともに緑茶抽出物 (92.5%EGCG含有) 54 mg/日または162 mg/日を単回摂取させたところ、いずれの摂取量においてもナドロールの血中濃度 (Cmax、AUC) 、尿中排泄量が減少したが、Tmax、半減期、腎クリアランス、血圧、脈拍数に影響は認められなかった (PMID:29480324)
・健康な成人11名 (平均25.2±6.3歳、日本) を対象としたオープンラベルクロスオーバー無作為化比較試験において、フルバスタチン (脂質異常症治療薬:CYP2C9、CYP3A4基質) 20 mgとともに緑茶300 mL (カテキン288±59 mg含有) を摂取させたところ、フルバスタチンの血中濃度 (Cmax、AUC) および半減期に影響は認められなかった (PMID:29368187)
・健康な成人11名 (20〜63歳、日本) を対象としたオープンラベルクロスオーバー無作為化比較試験において、緑茶150 mL (EGCG 100 mg/dL含有) をナドロール (β遮断薬) 30 mgと同時または服用1時間前に単回摂取させたところ、いずれのタイミングにおいてもナドロールのTmax (中央値)、腎クリアランス、薬効 (心拍数、血圧) に影響を及ぼさなかったが、血中濃度 (Cmax、AUC) および尿中排泄率が低下した (PMID:32320490)
・健康な成人12名 (20〜55歳、エジプト) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ対照試験において、緑茶抽出物300 mgまたは600 mgとアトルバスタチン (脂質異常症治療薬:CYP3A4基質) 40 mgを単回摂取させたところ、いずれの摂取量においてもアトルバスタチンのTmax (中央値) 、消失速度定数、半減期に影響を与えなかったが、血中濃度 (Cmax、AUC) の低下、経口クリアランスの増加が認められた (PMID:31997084)
・タモキシフェン (抗がん剤:CYP2D6、CYP3A4基質) 治療中の乳がん女性患者14名 (中央値58.5歳、オランダ) を対象としたオープンラベルクロスオーバー無作為化比較試験において、緑茶抽出物1 g (EGCG 150 mg含有) ×2回/日をタモキシフェン20 mgまたは40 mg/日とともに、14日間摂取させたところ、タモキシフェンおよびエンドキシフェン (タモキシフェン代謝産物) の血中濃度 (AUC、Cmax、Cmin) に影響は認められなかった (PMID:32803636)

<動物・試験管内>
・動物試験 (ラット) において、緑茶抽出物21日間の摂取はイマチニブ (抗がん剤:CYP3A4基質) の血中濃度 (AUC、Cmax) および半減期を減少させ、クリアランス (CL/F) を増加させた (PMID:33198812)
・動物実験 (ラット) において、中国茶 (Wuniu Early Tea; Camellia sinensis) の摂取は、CYP2C9活性を阻害したが、CYP1A2、CYP2C19、CYP2B6活性に影響は与えなかった (PMID:23901167)
・動物実験 (ラット) において、緑茶または紅茶の摂取は、肝ミクロソームのCYP1A1、CYP1A2活性を亢進し、CYP2C、CYP2E1、CYP3A活性を抑制した (PMID:24815822)
・動物実験 (ラット) において、緑茶抽出物の摂取はシンバスタチン (脂質異常症治療薬:CYP3A4、OATP1B1基質) の血中濃度 (AUC) を増大させた (PMID:23698259)
・動物実験 (ラット) において、緑茶抽出物やカテキン (EGCG) の摂取はナドロール (β遮断薬) の血中濃度 (Cmax、AUC) を低下させた (PMID:23920278)
・動物実験 (ラット) において、緑茶または紅茶の摂取は3-メチルコラントレン (アリル炭化水素受容体 (AhR) を介したCYP1A誘導剤) による肝臓CYP1A1発現および活性の誘導を抑制した (PMID:25582180)
・動物実験 (ラット) において、ニュージーランド緑茶、オーストラリア緑茶、ジャワ緑茶、ドラゴン緑茶、ガンパウダー緑茶、英国式紅茶の摂取はいずれもCYP1A2活性を増加させた。さらに、ニュージーランド緑茶、ドラゴン緑茶、英国式紅茶、緑茶抽出物はCYP1A1活性を、ニュージーランド緑茶、ガンパウダー緑茶、ジャワ緑茶はGST活性を増加させた (PMID:11341376)
・動物実験 (マウス) において、3%緑茶ポリフェノール含有餌の4週間摂取は、肝臓の遺伝子発現においてCYP1A2、CYP2D22、CYP2E1、CYP3A13には影響せず、CYP2C37を誘導、CYP3A11、CYP3A16、CYP3A25を阻害し、タンパク質発現においてCYP1A、CYP2D、CYP2Eには影響せず、CYP2Cを誘導、CYP3Aを阻害し、CYP3A活性も阻害した (PMID:27130545)
・動物実験 (ラット) において、茶ポリフェノール6日間の摂取は静脈投与したチカグレロル (抗血小板薬:CYP3A4、CYP3A5基質) の薬物動態に影響を及ぼさなかったが、経口投与したチカグレロルの血中濃度 (AUC、Cmax) を減少させ、クリアランス (CL/F) を増加させた (PMID:32157685)
・緑茶抽出物はin vitro試験 (ヒト肝ミクロソーム) において、CYP2C9、CYP2D6、CYP3A4活性を阻害し、動物実験 (ラット) において、ミダゾラム (催眠薬:CYP3A基質) の血中濃度 (Cmax、AUC) を増加させ、クリアランスを低下させた (PMID:15499196)
・in vitro試験において、緑茶によるCYP3A4阻害作用が報告されている (PMID:19170155)
・in vitro試験 (ヒト肝ミクロソーム) において、市販の緑茶抽出物製品12製品中8製品がCYP3A4活性を阻害した (PMID:19353999)
・in vitro試験 (ヒト肝ミクロソーム) において、市販の緑茶抽出物製品12製品中11製品がCYP1A2活性を阻害した (PMID:27298605)
・in vitro試験 (ヒト肝ミクロソーム、ヒト腸ミクロソーム) において、緑茶抽出物またはカテキン (EGCG) は、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C19、CYP2D6、CYP3A活性を阻害した (PMID:23268924)
・in vitro試験 (ヒト肝ミクロソーム、ヒトCYP3A4タンパク) において、緑茶はCYP3A4活性を強く阻害した (PMID:24392691)
・in vitro試験 (スーパーソーム、ヒト肝ミクロソーム) において、緑茶はCYP2C9活性を阻害した (PMID:24730468)
・in vitro試験 (CHRC5細胞) において、緑茶ポリフェノールはP糖タンパク質の活性を阻害した (PMID:11853888)
・in vitro試験 (ヒト胎児腎細胞) において、緑茶抽出物、カテキン (EC、EGC、ECG、EGCG) は、OATP2B1活性を阻害した (PMID:16415120)
・in vitro試験 (ヒト腎細胞) において、緑茶は、OCT1、OCT2、MATE1、MATE2-Kを介したメトホルミン (糖尿病治療薬) の取り込み、OATP1B1、OATP1B3によるブロモスルホフタレイン (BSP) およびアトルバスタチン (脂質異常症治療薬:CYP3A4基質) の取り込みを阻害した (PMID:26426900)
・in vitro試験 (Caco-2細胞) において、緑茶はジゴキシン (強心薬:P糖タンパク質基質) の経上皮輸送を阻害した (PMID:26426900)
・In vitro試験 (ヒト酵素) において、緑茶はCYP2C9活性を阻害した (PMID:29368187)
・in vitro試験 (ヒトOATPタンパク質発現細胞) において、EC、EGCはOATP1A2、OATP1B1、OATP1B3、OATP2B1活性に影響を及ぼさなかったが、ECG、EGCGはOATP1A2、OATP1B1、OATP2B1活性を、緑茶抽出物はOATP1A2活性を阻害した。また、EGCGはOATP1B3活性を増強した (PMID:21278283)
・in vitro試験 (ヒト肝および腸ミクロソーム) において、茶ポリフェノールおよびカテキン (EGCG、EGC) はチカグレロル (抗血小板薬:CYP3A4、CYP3A5基質) の代謝を抑制した (PMID:32157685)

<理論的に考えられる相互作用>
・チャに含まれるカフェインとの相互作用については「カフェイン」を参照のこと。
・緑茶に含まれるカテキンとの相互作用については「カフェイン」を参照のこと。

【緑茶または紅茶が医薬品等の代謝、作用に影響】
・緑茶と5-フルオロウラシル (抗がん剤) との併用は、5-フルオロウラシルの血中濃度を高める可能性がある (94) 。
・紅茶とベンゾジアゼピン (抗てんかん薬) との併用は、薬剤の作用を減弱させる可能性がある (94) 。
・緑茶抽出物サプリメントと肝毒性を有する薬剤との併用は、相加的に肝毒性作用を強める可能性がある (94) 。
・緑茶とイマチニブ (抗悪性腫瘍薬) との併用は、薬剤の作用を減弱させる可能性がある (94) 。
・緑茶とミダゾラム (催眠薬:CYP3A4基質) との併用は、ミダゾラムの血中濃度を高め、有害事象を強める可能性がある (94) 。
・紅茶抽出物とOATP (有機アニオン輸送ポリペプチド) 基質薬との併用は、OATP基質薬の吸収を阻害する可能性があり、注意を要する (94) 。
・紅茶抽出物、緑茶抽出物とロスバスタチン (脂質異常症治療薬:CYP3A4、OATP1B1、BCRP基質) との併用は、ロスバスタチンの吸収、分布に影響する可能性があり、注意を要する (94) 。
・緑茶、紅茶、ウーロン茶の摂取は、食品中の非ヘム鉄の吸収を阻害する可能性がある (94) 。
・緑茶、紅茶、ウーロン茶と葉酸サプリメントとの併用は、葉酸の生物学的利用能を阻害する可能性がある (94) 。

【医薬品等が緑茶や紅茶の作用に影響】
・冬虫夏草、丹参との併用は、血中カフェイン濃度を上昇させ有害事象を引き起こす可能性がある (94) 。

【その他】
・紅茶とフェノチアジン (アレルギー治療薬) や三環系抗うつ薬との併用は、タンニンが薬剤を析出させる可能性がある (94) 。

動物他での
毒性試験

1.LD50(半数致死量)
・カテキン類30%含有抽出物を投与:マウス経口4,647.3 mg/kg (2000040772) 。
2.NOAEL (無毒性量)
・緑茶抽出物を投与:ICR系雌雄マウス経口2,500 mg/kg/日 (PMID:21771628)
3.その他
・マウス胚子に茶抽出物 (総カテキン66.2%、カフェイン9%を含有) を24時間曝露し、その後発育を観察したところ、最大125μg/mLまでは催奇形作用は認められなかった (2001269669) 。
・シリアンハムスターの頬袋を用いた粘膜刺激性試験において、茶カテキン抽出物の50%水溶液は口腔粘膜刺激性を示さなかった (2000040772) 。
・キイロショウジョウバエの胚および幼虫を用いた毒性試験において、緑茶ポリフェノール10 mg/mLは成長障害、生殖毒性が認められた (PMID:26693252)

AHPAクラス分類
及び勧告

・緑茶 (非発酵茶葉、茎) 、紅茶 (発酵茶葉、茎) クラス1c (22) 。

総合評価

安全性

・紅茶、緑茶、ウーロン茶の適量の摂取はおそらく安全であるが、多量の摂取は危険性が示唆されている。
・緑茶の摂取により、腹部膨満、便秘、下痢、消化不良、鼓腸、吐き気、まれに、肝機能障害、低カリウム血症、血栓性血小板減少性紫斑病を生じる可能性がある。
・紅茶の習慣的な摂取は、歯表面の溶解や着色、多量摂取は高ホモシステイン血症を生じる可能性がある。
・妊娠中・授乳中は、適量の摂取は安全性が示唆されているが、多量摂取は危険性が示唆されている。
・鉄欠乏性貧血患者、肝機能障害患者、乳がん、子宮がん、卵巣がん、子宮内膜症、子宮筋腫等の患者は、注意が必要であるため、自己判断でのサプリメントなど濃縮物の摂取を控えること。
・特定保健用食品では、個別に製品ごとの安全性が評価されている。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・紅茶などのカフェイン含有飲料の終日にわたる摂取は、注意力、認知力の低下予防におそらく有効である。
・特定保健用食品では、個別に製品ごとの有効性が評価されている。

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