専門家に聞きました 【第3回】サプリメントのパッケージの見方

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専門家に聞きました
【第3回】
サプリメントのパッケージの見方
 

アドバイザリースタッフ研究会
代表世話人 千葉 一敏

もくじ
1.はじめに
2.原材料名
3.サプリメントの摂取方法と目安量
4.機能を期待するにも安全性確保にも品質
5.摂取上の注意事項
6.おわりに



1.はじめに
サプリメントの購入時、パッケージ正面に大きく書かれたキャッチフレーズだけを見て購入してしまうことはありませんか。機能性を期待するにも、安全性を確認するにも、パッケージの裏に小さな字(文字の大きさは指定されています)で記載されている食品表示をしっかり読むことが大事になります。今回は、サプリメントのパッケージに記載されている表示内容について解説いたします。

(本記事では、サプリメントとは、錠剤、カプセル剤などの医薬品と同じような形状の健康食品のことを言います。また、特定保健用食品はサプリメント形状の製品が少ないので、説明の中では取り上げません。)



2.原材料名
サプリメントは、加工食品の一種であり、原則として製造に使用されたすべての原材料と添加物を、原材料名欄に各々使用された重量の多いもの順に記載することが義務付けられています。しかしながら、各々に材料・成分の量についての記載は義務付けられていません。
栄養機能食品や機能性表示食品においても、栄養機能を表示する栄養素や機能性を表示する機能性関与成分の量の記載する必要はありますが、その他の材料や成分については、量の記載は求められていません。

サプリメントのうち、栄養機能食品と機能性表示食品以外の「いわゆる健康食品」の多くは、原材料や成分の量の記載がなく、本当に機能性を発揮できる量が摂取出来るか否かがわからないという現状があります。少なくても自分が摂取したい成分の量の記載があるサプリメントを選ぶ習慣をつけましょう。
製造・販売メーカーは、成分の量を記載した場合、その量を保証しなければならないので、品質に自信を持っているという裏付けにもなります。

また、原材料名欄を見るポイントとして、健康に良さそうな素材がたくさん並べられているものがあります。上にも記載したように、原材料名欄には使用した原材料等はすべて記載することになっているので、間違いなくそのサプリメントに入っているとは思いますが、多くの場合は、健康効果を期待できるような量は入ってないと思われます。


3.サプリメントの摂取方法と目安量
「サプリメントはいつ飲めばよいですか?」という質問を多く受けます。
サプリメントの摂取方法と目安量は、「1日2〜3粒を目安にお召し上がりください」というものがほとんどです。食後の血糖値の上昇を穏やかにする機能性を謳う機能性表示食品で、「お食事の際に1日1回2粒を」というような記載ができるものもありますが、原則としてサプリメントにおいては、摂取のタイミングや摂取の量を明確に定めることは医薬品的な標榜に当たり記載することが出来ません。そのような理由もあり、摂取のタイミングが記載されていません。

基本的には、サプリメントは食品なので、いつ摂取しても構わないということになりますが、例えば、ビタミンCであれば、一日に同じ量を摂取する場合でも、一度に多く摂取しても排泄されてしまう量が多くなるので、数回に分けて摂取することが効率的と言われます。それぞれの摂取するタイミングについては、製造販売するメーカーさんや、販売している薬局・薬店等の薬剤師や登録販売者に聞いてみるのも良いと思います。

もう一つ、よく聞かれる質問が、「このサプリメントはどれくらいの期間摂取すればよいのですか?
どれくらいの期間飲めば効果が出ますか?」です。サプリメントのパッケージには、摂取期間の記載はありません。
機能性表示食品であれば消費者庁のHPにある「機能性表示食品データベース」※1から、その機能性を記載するための根拠とした臨床試験の結果がのっていますので、機能性の根拠となった試験の摂取期間も確かめることが出来ます。
しかしながら、なかなか一般の方だと、試験内容まで読み解くのは大変なので、この辺りもメーカーに問い合わせてみるのもひとつの方法です。また保健機能食品等の情報を適切にアドバイスできる資格者であるアドバイザリースタッフ※2に聞いてみるのも良い方法です。


4.機能を期待するにも安全性確保にも品質
サプリメントの安全性を確保するためにも、その機能性を発揮するためにも、同じ製品に常に一定量の成分が入っているということが最低限必要であり、品質が確保されていることが重要になってきます。
機能性表示食品のサプリメントの場合、健康食品GMP※3に則って製造されることが要件となっていますが、その他のサプリメント(栄養機能食品やいわゆる健康食品)については、健康食品GMPにより製造することが望ましいとされていますが、義務とはされていません。
GMP認定の工場で作られた製品には、パッケージにGMPマークをつけることが出来る制度があります。サプリメント選びには、そのようなマークがついているかも判断の基準とされると良いと思います(GMPマークがついていない場合でも、GMP管理で製造されている製品もあります)。


5.摂取上の注意事項
パッケージには、摂取上の注意事項もたくさん書かれていますので、これらも併せて読む習慣を身につけましょう。
気を付けて欲しいこととして、医薬品の相互作用につい記載されていたものと全く記載のないものがありますが、パッケージに記載がなければ医薬品との相互作用がないというわけではありません。また記載があっても、それがすべてというわけでもありません。医薬品を使用している方は、サプリメントの利用に際しては、医師、薬剤師等に相談してください。


6.おわりに
サプリメント選びには、まずパッケージの裏にある食品表示をしっかり読んでから購入する習慣を身につけましょう。
サプリメントは絶対に摂取しなければならないというものではありません。自分の健康生活に合わせて必要か否かを十分に考えてサプリメントを利用しましょう。




※1 消費者庁「機能性表示食品データベース」
https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc01/

※2 保健機能食品等の情報を適切にアドバイスできる資格者
日本臨床栄養協会認定 NR・サプリメントアドバイザー、
日本食品安全協会認定 健康食品管理士、
日本健康・栄養食品協会認定 食品保健指導士 など

※3 健康食品GMP
Good Manufacturing Practice の略で「適正製造規範」といいます。GMPは原料の受入れから最終製品の出荷に至るまでの全工程において、「適正な製造管理と品質管理」を求められています。





千葉 一敏 (ちば かずとし)
アドバイザリースタッフ研究会 代表世話人
1985年 東京薬科大学薬学部卒業 
外資系製薬会社の薬事部門にて勤務後、健康食品企業のコンサルティングを行っている。
2002年より、保健機能食品等の情報提供を行うアドバイザリースタッフのために研究会を立ち上げ、活動を続けている。



<国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所>


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