健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

シンバイオティクス [英]Synbiotics [学名]-

概要

シンバイオティクスは「宿主に健康上の利益をもたらす、『生きた微生物』と『宿主の微生物によって選択的に利用される基質』の混合物」と定義され、プロバイオティクスとプレバイオティクスを組み合わせたものを指す。プロバイオティクスプレバイオティクス単独での情報については、それぞれの素材のページを参照のこと。


●有効性
俗に、「腸内環境を整える」「免疫力を高める」などと言われているが、プロバイオティクスとプレバイオティクスの組み合わせおよびその配合量は個々の研究により異なるため、その有効性もそれぞれの組み合わせにより異なると考えられる。


●安全性
通常の食品に含まれる量を摂取する場合、安全性が示唆されているが、その組み合わせは多様であり、サプリメントなど特定の組み合わせで摂取した場合の安全性について、信頼できる十分な情報は見当たらない。



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法規・制度

-

成分の特性・品質

主な成分・性質

International Scientific Association for Probiotics and Prebioticsにより「宿主に健康上の利益をもたらす、『生きた微生物』と『宿主の微生物によって選択的に利用される基質』の混合物」と定義されている (PMID:32826966)

分析法

-

有効性








循環器・
呼吸器


RCT:海外
・妊娠後期の初産婦52名 (試験群26名、平均26.9±6.0歳、イラン) を対象とした二重盲検無作為化比較試験において、シンバイオティクス (Lactobacillus sporogenes 1×10(7) cfu/g + イヌリン0.04 g/g含有) 9 g×2回/日を9週間摂取させたところ、血中脂質 (TG、VLDL-C) の上昇抑制、グルタチオンの低下抑制が認められた。一方、血中脂質 (TC、LDL-C、HDL-C、TC/HDL比) 、総抗酸化能に影響は認められなかった (PMID:24271261)


消化系・肝臓

メタ分析
・2019年6月までを対象に4つのデータベースで検索できた無作為化比較試験33報 (検索条件:年齢≧18歳) について検討したメタ分析において、過敏性腸症候群患者によるプロバイオティクスの摂取は、症状の重症度 (global symptoms score、17報) の改善、シンバイオティクスの摂取は腹痛 (3報) の改善との関連が認められたが、プロバイオティクスについては試験によるばらつきが大きかった。一方、プロバイオティクスの摂取と腹痛 (25報) 、プレバイオティクスの摂取と症状の重症度 (3報) に影響は認められなかった (PMID:32190365)
・2018年2月までを対象に4つのデータベースで検索できた無作為化比較試験34報 (検索条件:年齢<18歳) について検討したメタ分析において、急性下痢症の未成年によるプロバイオティクスまたはシンバイオティクスの摂取は、下痢の期間 (27報) 、入院期間 (15報) 、発熱期間 (8報) 、嘔吐期間 (7報) の短縮、3日間の排便回数 (7報) 、3日間続く下痢の頻度 (12報) の減少との関連が認められたが、いずれも試験によるばらつきが大きかった (PMID:31517810)

糖尿病・
内分泌

RCT:海外
・メタボリックシンドロームの成人38名 (試験群19名、平均47.52±9.1歳、イラン) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、シンバイオティクスカプセル (プロバイオティクス (Lactobacillus casei、Lactobacillus rhamnosus、Streptococcus thermophilus、Bifidobacterium breve、Lactobacillus acidophilus、Bifidobacterium longum、Lactobacillus bulgaricus) 2×10 (8) cfu/個+フラクトオリゴ糖250 mg/個含有) ×2回/日を28週間摂取させたところ、糖代謝マーカー (空腹時血糖、インスリン、HOMA-IR、QUICKI) 、血中脂質 (TG、TC、HDL-C) の改善が認められた。一方、BMI、ウエスト径、血中脂質 (LDL-C) に影響は認められなかった (PMID:24848793)

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当たらない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中に見当たらない。

免疫・がん・
炎症

メタ分析
・2020年11月までを対象に2つのデータベースで検索できた無作為化比較試験15報について検討したメタ分析において、健康な子どもに対するシンバイオティクスの摂取 (3報) は、気道感染症の発症リスク低下と関連は認められなかった (PMID:34861367)
・2015年10月までを対象に4つのデータベースで検索できた無作為化比較試験2報について検討したメタ分析において、シンバイオティクスの摂取は、アトピー性皮膚炎の発症リスクに影響は認められなかった (PMID:26810481)
・2015年5月までを対象に5つのデータベースで検索できた無作為化比較試験4報について検討したメタ分析において、健常人によるシンバイオティクスの摂取は、IL-6 (2報) の低下と関連が認められた。一方、CRP (3報) 、TNF-α (2報) との関連は認められなかった (PMID:28793992)

骨・筋肉

調べた文献の中に見当たらない。

発育・成長

メタ分析
・2010年までを対象に13個のデータベースで検索できた無作為化比較試験25報について健康な満期出生児の成長を検討したメタ分析において、プレバイオティクス (12報) の摂取は男女とも体重増加 (8報) との関連が認められたが、身長、頭囲の増加に関連は認められなかった。一方、シンバイオティクス (3報) 、プロバイオティクス (10報) の摂取は、いずれの項目とも関連は認められなかった (PMID:23035863)
RCT:海外
・2回目の出産をした授乳婦75名 (試験群37名、平均27.1±4.8歳、イラン) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、シンバイオティクス (プロバイオティクス (Lactobacillus casei PXN 37、Lactobacillus rhamnosus PXN 54、Streptococcus thermophilus PXN 66、Bifidobacterium breve PXN 25、Lactobacillus acidophilus PXN 35、Bifidobacterium longum PXN 30、Lactobacillus bulgaricus PXN 39) 2.0×10(8) cfu/日+フラクトオリゴ糖394 mg/日含有) を30日間摂取させたところ、授乳婦の体重、BMI、エネルギー摂取量、および乳児の年齢体重比の低下抑制、哺乳時間の延長、乳児体重増加量の上昇が認められた。一方、乳児の年齢身長比に影響は認められなかった (PMID:23480276)
・児のアレルギーリスクが高い妊娠36週の妊婦891名 (試験群445名、30.8±4.8歳、フィンランド) と出生児を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、プロバイオティクス (Lactobacillus rhamnosus GG 5×10(9) cfu、Lactobacillus rhamnosus LC705 5×10(9) cfu、Bifidobacterium breve Bb99 2×10(8) cfu、Propionibacterium freudenreichii ssp. Shermanii JS 2×10(9) cfu) 含有のカプセルを、母親には2回/日を出産まで、出生児には0.8 gのガラクトオリゴ糖を加えて1回/日を6ヶ月齢まで摂取させたところ、出生児における5歳時でのアレルギー性疾患の発症リスクに影響は認められなかった (PMID:19135235)

肥満

調べた文献の中に見当たらない。

その他

調べた文献の中に見当たらない。





試験管内・
動物他での
評価

-



安全性

危険情報

<一般>
・通常の食品に含まれる量を摂取する場合、おそらく安全であるが、サプリメントとして濃縮した組み合わせで摂取する場合の安全性について、信頼できる十分な情報は見当たらない。
<妊婦・授乳婦>
・通常の食品に含まれる量を摂取する場合、おそらく安全であるが、サプリメントとして濃縮した組み合わせで摂取する場合の安全性について、信頼できる十分な情報は見当たらない。
<小児>
・通常の食品に含まれる量を摂取する場合、おそらく安全であるが、サプリメントとして濃縮した組み合わせで摂取する場合の安全性について、信頼できる十分な情報は見当たらない。

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

調べた文献の中に見当たらない。

動物他での
毒性試験

調べた文献の中に見当たらない。

AHPAクラス分類
及び勧告

-

総合評価

安全性

・通常の食品に含まれる量を摂取する場合、おそらく安全であるが、サプリメントとして濃縮した組み合わせで摂取する場合の安全性について、信頼できる十分な情報は見当たらない。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
多くの研究報告があるが、プロバイオティクスとプレバイオティクスの組み合わせおよびその配合量は個々の研究に異なるため、その有効性もそれぞれの組み合わせにより異なると考えられる。

参考文献

(PMID:32826966) Nat Rev Gastroenterol Hepatol. 2020 Nov;17(11):687-701.
(PMID:24271261) Lipids. 2014 Feb;49(2):155-61.
(PMID:31517810) Medicine (Baltimore). 2019 Sep;98(37):e16618.
(PMID:24848793) Br J Nutr. 2014 Aug;112(3):438-45.
(PMID:23480276) Int J Food Sci Nutr. 2013 Sep;64(6):711-4.
(PMID:23477506) Int J Food Sci Nutr. 2013 Sep;64(6):687-93.
(PMID:19135235) J Allergy Clin Immunol. 2009 Feb;123(2):335-41.
(PMID:23429555) Pediatr Infect Dis J. 2013 Aug;32(8):810-4.
(PMID:23035863) Nutr J. 2012 Oct 4;11:81.
(PMID:32190365) Sultan Qaboos Univ Med J. 2020 Feb;20(1):e13-e24.
(PMID:29119235) Eur J Nutr. 2018 Sep;57(6):2037-2053.
(PMID:28793992) Am J Clin Nutr. 2017 Sep 1;106(3):930-945.
(PMID:26810481) JAMA Pediatr. 2016 Mar;170(3):236-42.
(PMID:34861367) Complement Ther Med. 2021 Dec;63:102795.

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