健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

ブドウポリフェノール (ワインポリフェノール) [英]Wine polyphenols、Grape polyphenols [学名]-

概要

ブドウポリフェノール (ワインポリフェノール) は、ブドウに含まれるフェノール化合物の集合体であり、果実のほか、果皮、茎、葉、種子に含まれる。レスベラトロールプロシアニジンカテキンなどの個々のフェノール化合物については、それぞれの素材のページを参照のこと。


●有効性
俗に、「美肌効果がある」「アンチエイジングによい」「心疾患を予防する」「高血圧を予防する」などと言われているが、情報の信頼性が高いとされる研究方法で検討した報告は見当たらない、もしくは現時点で十分ではない。


●安全性
サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して、信頼できる十分な情報は見当たらない。



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法規・制度

■食薬区分
「専ら医薬品として使用される成分本質 (原材料) 」にも「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料) 」にも該当しない。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・果実のほか、果皮、茎、葉、種子に含まれる (PMID:23894543)

分析法

・ブドウ果皮中のポリフェノールをHSCCCならびにHPLCにより分析した報告がある (PMID:27374588)

有効性








循環器・
呼吸器


メタ分析
・2018年11月までを対象に3つのデータベースで検索できた臨床試験37報について検討したメタ分析において、健康な人における赤ワインポリフェノールの摂取は、収縮期血圧 (3報) および拡張期血圧 (3報) に影響は認められなかった (PMID:32303823)
・2015年3月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験10報 (期間≧2週間) について検討したメタ分析において、ブドウポリフェノールの摂取は、収縮期血圧の低下 (10報) と関連が認められた。一方、拡張期血圧 (10報) との関連は認められなかった (PMID:26375022)
・2013年1月までを対象に3つのデータベースで検索できた臨床試験9報について検討したメタ分析において、ブドウポリフェノールの摂取は摂取後30分 (5報) 、60分 (6報) 、120分 (4報) における血管内皮機能 (FMD) の増加との関連が認められた。一方、180分 (2報) との関連は認められなかった (PMID:23894543)
RCT:海外>
・血圧が高めの成人 64名 (平均43±12歳、イギリス) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ対照試験において、コンコード種のブドウ100%ジュース7 mL (総ポリフェノール13.8 mg含有) /kg/日を8週間摂取させたところ、夜間血圧の低下抑制が認められた。一方、24時間の平均血圧やストレス刺激による血圧変化に影響は認められなかった (PMID:20844075)
・健康な成人35名 (平均31.4±9.0歳、オランダ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ対照試験において、ワインブドウもしくはブドウ種子のカプセル (いずれもポリフェノール800 mg/日含有) を2週間摂取させた後に低脂肪の朝食および高脂肪の昼食を負荷したところ、血管内皮機能 (FMD) に影響は認められなかった (PMID:20702747)
・心疾患または心疾患リスク因子を持っている人50名 (平均52.1±8.1歳、アメリカ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ対照試験において、マスカット種子粉末1,300 mg (総ポリフェノール84 mg含有) /日を4週間摂取させたところ、血管皮内機能 (静止上腕動脈直径) の増加が認められた。一方、血管内皮機能 (FMD) 、血圧 (収縮期、拡張期) 、血中脂質 (TC、LDL-C、HDL-C、TG) 、炎症や酸化関連マーカーに影響は認められなかった (PMID:21504973)
・血圧が高めの成人61名 (平均61.4±8.4歳、オランダ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化比較試験において、赤ワインポリフェノール280 mg/日または560 mg/日を4週間摂取させたところ、血圧 (24時間血圧、外来血圧、中心血圧) に影響は認められなかった (PMID:22421906)
・メタボリックシンドロームの成人男性24名 (平均51.3±9.6歳、アメリカ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ対照試験において、ブドウポリフェノールパウダー46 g/日を30日間摂取させたところ、収縮期血圧、炎症マーカー (sICAM-1) の低下と血管内皮機能 (FMD) の増加が認められた。一方、体重、BMI、ウエスト周囲径、血圧 (拡張期) 、血中脂質 (HDL-C、TG) 、空腹時血糖に影響は認められなかった (PMID:22810991)
・メタボリックシンドロームの成人27名 (25〜80歳、試験群18名、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、ブドウ種子抽出物 (フェノール類94%含有) 150 mg/日もしくは300 mg/日を4週間摂取させたところ、血圧 (収縮期、拡張期) の低下が認められた。一方、血中脂質 (TC、LDL-C、HDL-C、TG、酸化LDL) に影響は認められなかった (PMID:19608210)
・血中脂質が高めの成人52名 (平均48.22±9.07歳、イラン) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ対照試験において、ブドウ種子抽出物 (総ポリフェノール80%含有) 200 mg/日を8週間摂取させたところ、血圧に影響は認められなかった (PMID:23437789)
・前高血圧またはステージ1高血圧の成人70名 (試験群35名、平均62.9±1.3歳、オランダ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、ブドウ種子抽出物 (総ポリフェノール77〜80%没食子酸当量含有) 300 mg/日、8週間摂取させたところ、血圧、心拍数、血中および尿中の血管内皮機能マーカー (エンドセリンペプチド-1、一酸化窒素代謝物、非対称性ジメチルアルギニン) 、PSAに影響は認められなかった (PMID:23702253)
・健康な喫煙者26名 (平均26.34±4.93歳、ギリシャ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ対照試験において、コンコード種のブドウ100%ジュース7 mL (総ポリフェノール13.8 mg含有) /kg/日を2週間摂取させたところ、喫煙後の血管内皮機能 (FMD) 低下と動脈硬化の指標 (PWV) の上昇抑制が認められた (PMID:24061071)
・メタボリックシンドロームの成人20名 (平均53.5±10.1歳、アメリカ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ対照試験において、ブドウ粉末30 g (総ポリフェノール195 mg含有) ×2回/日を4週間摂取させたところ、HDL機能 (PON-1活性、ApoA1、HDL-C流出能) 、血中脂質 (TC、HDL-C、non-HDL-C、TG) 、HDL粒子濃度およびサイズに影響は認められなかった (PMID:30129815)


消化系・肝臓

調べた文献の中に見当らない。

糖尿病・
内分泌

RCT:海外
・肥満の成人29名 (試験群14名、平均37±13歳、オランダ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、赤ワインポリフェノール300 mg×2回/日を8週間摂取させたところ、糖代謝マーカー (高インスリン血症-正常血糖クランプ、血糖AUC、インスリンAUC、空腹時血糖、空腹時インスリン、HOMA-IR) に影響は認められなかった (PMID:28643477) 。

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当らない。

脳・神経・
感覚器

RCT:海外
・健康な若年成人60名 (試験群30名、平均20.87±3.03歳、イギリス) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、ブトウ種子ポリフェノール400 mg/日を12週間摂取させたところ、気分の評価 (PANAS) の4項目中1項目 (負の影響2) のスコア増加が認められた。一方、神経心理学検査 (指タッピングテスト) 、Reyの聴覚性単語学習課題、注意ネットワークテストに影響は認められなかった (PMID:31942838)

免疫・がん・
炎症

メタ分析
・2019年3月までを対象に4つのデータベースで検索できた無作為化比較試験8報 (年齢≧18歳) について検討したメタ分析において、ブドウポリフェノールの摂取は炎症マーカー (高感度CRP (6報) 、IL-6 (6報) 、TNF-α (5報)) に影響は認められなかった (PMID:32327953)

骨・筋肉

調べた文献の中に見当らない。

発育・成長

調べた文献の中に見当らない。

肥満

調べた文献の中に見当らない。

その他

RCT:海外
・健康な成人男性20名 (平均26.4±1.7歳、ニュージーランド) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ対照試験において、朝食 (白パン 185 g) とともにブドウ抽出物 (総ポリフェノール70%以上含有) 500 mgまたは1,500 mgを摂取させたところ、昼食での摂取エネルギー量、朝食および昼食後の自己評価による食欲 (満腹感、空腹感、予想食事量、満足感) に影響は認められなかった (PMID:26370656)





試験管内・
動物他での
評価

-



安全性

危険情報

<一般>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して、信頼できる十分な情報は見当たらない。
<妊婦・授乳婦>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して、信頼できる十分な情報は見当たらない。
<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して、信頼できる十分な情報は見当たらない。

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

<理論的に考えられる相互作用>
・ブドウ種子ポリフェノールとビタミンCとの併用は、血圧を増加させる可能性がある (94) 。

動物他での
毒性試験

調べた文献の中に見当たらない。

AHPAクラス分類
及び勧告

-

総合評価

安全性

・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して、信頼できる十分な情報は見当たらない。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・情報の信頼性が高いとされる研究方法で検討した報告は見当たらない、もしくは現時点で十分ではない。

参考文献

(PMID:22421906) Am J Hypertens. 2012 Jun;25(6):718-23.
(PMID:23894543) PLoS One. 2013 Jul 24;8(7):e69818.
(PMID:22810991) J Nutr. 2012 Sep;142(9):1626-32.
(PMID:32327953) EXCLI J. 2020 Mar 2;19:251-267.
(PMID:32303823) Eur J Nutr. 2020 Apr 17.
(PMID:26375022) PLoS One. 2015 Sep 16;10(9):e0137665.
(PMID:27374588) Food Chem. 2016 Dec 1;212:712-21.
(PMID:31942838) Nutr Neurosci. 2020 Jan 16;1-10.
(PMID:28643477) Diabetes Obes Metab. 2018 Jan;20(1):206-210.
(PMID:19608210) Metabolism. 2009 Dec;58(12):1743-6.
(PMID:20844075) Am J Clin Nutr. 2010 Nov;92(5):1052-9.
(PMID:20702747) J Nutr. 2010 Oct;140(10):1769-73.
(PMID:21504973) J Am Coll Nutr. 2010 Oct;29(5):469-75.
(PMID:23437789) J Med Food. 2013 Mar;16(3):255-8.
(PMID:23702253) Br J Nutr. 2013 Dec;110(12):2234-41.
(PMID:24061071) Am J Hypertens. 2014 Jan;27(1):38-45.
(PMID:26370656) Nutr J. 2015 Sep 14;14:96.
(PMID:30129815) Metab Syndr Relat Disord. 2018 Nov;16(9):464-469.

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