健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

ビタミンC (アスコルビン酸) [英]Vitamin C (L-ascorbic acid) [学名]Vitamin C (L-ascorbic acid)

概要

ビタミンCは、コラーゲン合成を介した正常な毛細血管の維持や抗酸化作用に必要な水溶性ビタミンの1つである。ストレスや喫煙によって消費されることから、該当する人ではその必要量が高まるとされている。


●有効性
一般に、「コラーゲンの合成を促進する」「抗酸化作用がある」「鉄や銅の吸収を助ける」「メラニン色素の生成を抑制する」「免疫力を高める」などと言われている。人においては、ビタミンC欠乏の予防と治療に対して有効性が示されている。


●安全性
適切に摂取する場合はおそらく安全であるが、過剰摂取により下痢などの悪影響を起こす可能性がある。



基礎的な解説は「ビタミンC解説」を参照。

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法規・制度

■食薬区分
「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料) 」に該当する。

■日本薬局方
・アスコルビン酸が収載されている。

■食品添加物
・一般飲食物添加物
 L-アスコルビン酸:強化剤、酸化防止剤

■栄養機能食品
「栄養機能食品」の対象成分である (下限値:30 mg、上限値:1,000 mg) 。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・L-アスコルビン酸:分子量 176.13 融点190〜192℃。白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、酸味がある。水に溶けやすく、エタノールにやや溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。

分析法

・試料からビタミンCを5%メタリン酸溶液で抽出後、インドフェノール色素で全てデヒドロアスコルビン酸に酸化し、その後ジニトロフェニルヒドラジンを反応させて生成したオサゾンを紫外可視 (UV) 検出器 (495 nm) を装着したHPLCにより分析する方法が一般的である (105) 。

有効性








循環器・
呼吸器


一般情報
・心血管疾患の一次予防に対するサプリメント摂取は有益性を示す可能性があるが、これを支持する試験のエビデンスは不十分であった (25) 。また、虚血性心疾患リスクの高い患者の長期管理における役割は不明である (25) 。
・子癇前症のリスク低減:1件の無作為割付臨床試験 (RCT) によれば、ビタミンCおよびビタミンEの補給によって、子癇前症のリスクが減少した (25) が、この研究は規模が小さく、他の重要な結果に関する信頼性の高いエビデンスは得られなかった。
メタ分析
・2020年3月までを対象に2つのデータベースで検索できた無作為化比較試験33報について検討したメタ分析において、ビタミンCサプリメントの摂取は急性呼吸器感染症の発症リスク (21報) の低下、症状持続期間 (23報) の短縮との関連が認められたが、症状持続期間については試験によるばらつきが大きかった (PMID:33472840)
・2018年3月までを対象に4つのデータベースで検索できた無作為化比較試験13報について検討したメタ分析において、心臓手術後患者によるビタミンCの単独摂取または薬物療法との併用は、術後心房細動発症リスク低下と関連が認められたが、試験によるばらつきが大きかった (PMID:29603289)
・2017年10月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験179報について検討したメタ分析において、ビタミンCサプリメントの摂取は、心血管疾患 (発症:2報、死亡:2報) 、冠動脈疾患 (1報、0報) 、心筋梗塞 (2報、1報) 、脳卒中 (2報、1報) のリスク、および総死亡率 (4報) との関連は認められなかった (PMID:29852980)
・2014年10月までを対象に5つのデータベースで検索できた無作為化比較試験7報について検討したメタ分析において、心臓手術周術期のビタミンC摂取は、術後の心房細動 (7報) リスク低下と関連が認められたが試験によるばらつきが大きく、脳卒中 (3報) リスクとの関連は認められなかった (PMID:27344977)
・2014年5月までを対象に4つのデータベースで検索できた無作為化比較試験46報 (年齢≧18歳、期間≧2週間) について検討したメタ分析において、ビタミンC (15報) 、E (22報) の単独摂取は内皮機能改善との関連が認められたが、併用 (13報) との関連は認められず、いずれも試験によるばらつきが大きかった (PMID:25919436)
・2013年12月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験20報について検討したメタ分析において、ビタミンE単独摂取 (7報) は動脈の硬化度の軽減と関連が認められたが、ビタミンC単独摂取 (8報) との関連は認められなかった (PMID:25098780)
・2013年8月までを対象に、5つのデータベースで検索できた無作為化比較試験5報について検討したメタ分析において、心臓外科手術患者におけるビタミンCの摂取は、術後心房細動の発生リスク (5報) 低下、入院期間 (4報) 短縮と関連が認められた (PMID:24556447)
・2013年4月までを対象に2つのデータベースで検索できた前向き研究16報について検討したメタ分析において、食事からのビタミンC摂取量 (11報) や血中ビタミンC量 (6報) が多いと、脳卒中の発症リスク低下と関連が認められたが、ビタミンCサプリメントの摂取 (3報) との関連は認められなかった (PMID:24284213)
・2012年11月までを対象に6つのデータベースで検索できた無作為化比較試験50報について検討したメタ分析において、ビタミンや抗酸化物質 (ビタミンA、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、β-カロテン、セレン) のサプリメント摂取は心血管疾患 (心筋梗塞、狭心症、脳卒中、一過性虚血発作) の発症および心血管関連死、心突然死のリスクとの関連は認められなかった (PMID:23335472)
・2012年6月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験15報について検討したメタ分析において、抗酸化ビタミンサプリメント (ビタミンE、β-カロテン、ビタミンCのいずれか、または組み合わせ) の摂取は主要心血管イベント (12報) 、心筋梗塞 (12報) 、脳卒中 (10報) の発症および心血管関連死 (13報) 、全死亡リスク (12報) との関連は認められなかった (PMID:23437244)
・2010年12月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験29報について検討したメタ分析において、ビタミンCの摂取 (中央値500 mg/日、8週間) は、収縮期血圧、拡張期血圧の低下と関連が認められた (PMID:22492364)
・2010年9月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験13報について検討したメタ分析において、ビタミンCの200〜2,000 mg/日 (中央値500 mg/日) の摂取は血清中尿酸濃度の減少と関連が認められた (PMID:21671418)
・2010年6月までを対象に3つのデータベース、または2010年11月までを対象に7つのデータベースで検索できた無作為化比較試験9報について検討したメタ分析において、妊娠中のビタミンC 1,000 mg/日とビタミンE 400 IU/日の併用は、子癇前症のリスクとの関連は認められなかったが、妊娠高血圧のリスク増加と胎盤早剥のリスク低下と関連が認められた (PMID:21182804) (PMID:21529757)
・3つのデータべースで検索できた無作為化比較試験14報について検討したメタ分析において、妊娠中のビタミンCの単独 (2報) またはビタミンEとの併用 (12報) 摂取は、子癇前症 (9報) 、前期破水 (4報) 、早産 (9報) 、死産 (7報) 、胎内発育遅延 (8報) 、新生児死亡 (9報) のリスクや出生時体重 (8報) などとの関連は認められず、妊娠高血圧リスク (5報) をわずかに増加させた (PMID:22742602)
・2006年3月までを対象に、3つのデータベースで検索可能な無作為化比較試験16報をメタ分析したところ、ビタミンE、ビタミンC、β−カロテン、セレンの抗酸化物質および葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12のビタミンB群の摂取はアテローム性動脈硬化症の進行との関連は認められなかった (PMID:17023716)
・1966年〜2008年5月を対象に6つのデータベースで検索できた比較試験7報について検討したメタ分析において、妊娠中のビタミンC 500〜1,000 mg/日とビタミンE 400 IU/日 (約266 mg/日) の併用摂取は、子癇前症、早産、在胎齢に影響を与えず、妊娠性高血圧、低出生体重の発現リスクをわずかに増加させた (PMID:19843004)

RCT
・健康なボランティア186名 (試験群100名、イラン) を対象とした無作為化二重盲検比較試験において、抗酸化物質 (1日にビタミンC 120 mg、ビタミンE 30 mg、β-カロテン 6 mg、セレン100μg、亜鉛20 mg) を2年間摂取させたところ、尿中の11-dehydro TXB2/2,3 dinor 6 keto PGF1α (血小板活性化の指標で冠状動脈性心疾患リスクと相関する) が低かった (PMID:17914127)
・血中ホモシステイン濃度が高めの男性132名 (30〜49歳、試験群99名、イギリス) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、ビタミンB群 (葉酸1 mg/日、ビタミンB6 7.2 mg/日、ビタミンB12 0.02 mg/日) と抗酸化ビタミン(ビタミンC 150 mg/日、ビタミンE 67 mg/日、β-カロテン 9 mg/日) をどちらか、または併用で8週間摂取させたところ、血中の非対称型ジメチルアルギニン (ADMA:内因性一酸化窒素合成酵素阻害物質) やCRP (炎症マーカー) の濃度に影響は認められなかった (PMID:20401662)
・妊娠12〜19週で高血圧もしくは子癇前症の既往歴のある女性707名 (アメリカ) を対象とした無作為化二重盲検比較試験において、ビタミンC (1,000 mg/日) とビタミンE (400 IU/日) を出産日まで摂取させたところ、子癇前症の発症や妊娠期間、新生児死亡率、低体重出生児数に影響は認められなかった (PMID:18055726)
・妊娠9〜16週の女性9,969名 (試験群4,993名、平均23.5歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、ビタミン C (1,000 mg/日) とビタミンE (400 IU/日) を出産日まで摂取させたところ、前期破水 (PROM) や自然早産のリスク (PMID:20733448) 、また、妊娠高血圧に関連した子癇前症の発症、早産、胎児発育不全、周産期死亡数 (PMID:20375405) に影響は認められなかった。
・心血管疾患の既往歴がある、もしくは心臓病リスクを3つ以上持つ40歳以上の女性8,171名 (アメリカ) を対象とした無作為化二重盲検比較試験において、ビタミンCを1日500 mg、ビタミンEおよびβカロテンは1日おきにそれぞれ600 IU、50 mg平均9.4年間摂取させたところ、ビタミンEの摂取群のうち心血管疾患の既往歴がある者のみ、その後の心筋梗塞、脳卒中、冠動脈血管再生術、心血管系死亡の発生率が低減したが、その他の群においては相対リスクに影響は認められなかった (PMID:17698683)
・健康な成人1,000名 (18〜85歳、試験群665名、アメリカ) を対象とした、二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、1日にケルセチン500 mg、ビタミンC 125 mg、ナイアシン5 mg、または、ケルセチン1,000 mg、ビタミンC 250 mg、ナイアシン10 mgを12週間摂取させたところ、平均動脈圧、血中LDL-C、HDL-Cのごくわずかな低下がみられたが、収縮期・拡張期血圧、血糖値、血中中性脂肪、炎症マーカーなどに影響は認められなかった (PMID:21443986)
・健康な成人87名 (アメリカ) を対象とした二重盲検クロスオーバープラセボ対照試験において、抗酸化物 (ビタミンC 1,000 mg+ビタミンE 600 IU+α-リポ酸600 mg) を単回摂取させたところ、摂取後の血管内皮機能 (FMD) が、高齢者 (45名、平均71±1歳) では増加、若年者 (42名、平均25±1歳) では低下した (PMID:22353612)
・妊娠22週以下で喫煙習慣のある女性159名 (試験群76名、平均26.6±6.2歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、妊婦用ビタミン剤 (ビタミンC 60 mg/日含有) とともに、ビタミンC 500 mg/日を出産日まで摂取させたところ、新生児の生後72時間での肺機能 (呼気時間に対する最大呼気流量までの時間(TPTEF:TE) 、受動的肺コンプライアンス (Crs) ) の改善、生後1年間の喘鳴の減少が認められたが、1歳時の肺機能に影響は認められなかった (PMID:24838476)
・高血圧患者69名 (オーストラリア) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、ビタミンC 500 mg/日 (19名、平均60±6歳) 、ブドウ種子ポリフェノール1,000 mg/日 (16名、平均61±6歳) を単独または併用 (16名、平均62±7歳) で6週間摂取させたところ、単独摂取群では収縮期血圧、拡張期血圧、脈圧、脈拍の日中または夜間変動に影響は認められず、併用群では収縮期血圧、脈圧の夜間変動が増加した (PMID:25234339)


消化系・肝臓

メタ分析
・2011年1月までを対象に、6つのデータベースで検索できた無作為化比較試験20報について検討したメタ分析において、肝臓病患者によるβ-カロテン、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、セレンなどの抗酸化物質の摂取は、全死亡率や肝臓疾患による死亡率との関連は認められなかった (PMID:21412909)

糖尿病・
内分泌

メタ分析
・2014年1月までを対象に2つのデータベースで検索できた無作為化プラセボ対照試験14報について検討したメタ分析において、2型糖尿病患者によるビタミンE (8報)、ビタミンC (3報) の単独摂取、または他の抗酸化成分との併用 (5報) のいずれにおいてもインスリン抵抗性 (HOMAindex) との関連は認められなかった (PMID:26313310)
RCT
・健康な男性40名 (25〜35歳、アメリカ) を対象とした無作為化プラセボ対照試験において、運動 (85分/日を週5日) とともにビタミンC (1,000 mg/日) およびビタミンE (400 IU/日) を4週間摂取させたところ、事前の運動習慣の有無に関係なく、抗酸化ビタミンが運動によるインスリン抵抗性の改善や内因性の抗酸化能を阻害した (PMID:19433800)

生殖・泌尿器

一般情報
・ビタミンEとの併用で子癇前症のリスクが減少したという報告があるが、有益性は不明である (25) 。
メタ分析
・2015年3月までを対象に4つのデータベースで検索できた無作為化比較試験29報について検討したメタ分析において、妊娠中のビタミンCサプリメント摂取は、死産 (11報) 、新生児死亡 (11報) 、周産期死亡 (7報) 、早産 (16報) 、子宮内発育不全 (12報) 、前期破水 (10報) 、妊娠中毒症 (16報) 、母体死亡 (7報) 、常位胎盤早期剥離 (8報) 、子癇 (9報) 、母体の肺浮腫 (4報) 、帝王切開 (9報) 、在胎期間 (9報) 、先天性奇形 (4報) 、急性呼吸窮迫症候群 (8報) 、慢性肺疾患 (2報) 、脳室周囲出血 (6報) 、脳室周囲白軟化症 (3報) 、細菌性敗血症 (5報) 、壊死性全腸炎 (7報) 、未熟児網膜症 (6報) のリスクや出生時体重 (13報) 、アプガー指数 (3報) との関連は認められなかった (PMID:26415762)
RCT
・重度の腎臓病患者99名 (試験群49名、平均65.2歳、オーストラリア) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、ビタミンCを250 mg/回、週3回、3ヶ月間摂取させたところ、腎臓病患者のQOLの評価 (KDQOL-SF™) に影響は認められなかった (PMID:20628180)

脳・神経・
感覚器

一般情報
・欠乏すると皮下の筋肉出血、下肢の浮腫、ニューロパシー脳出血、壊血病などの症状が現れる (28) 。
メタ分析
・2014年8月までを対象に2つのデータベースで検索できた症例対照研究、コホート研究、横断研究、無作為化比較試験19報について検討したメタ分析において、ビタミンCの摂取量が多いと加齢性白内障のリクス低下と関連が認められたが、試験によるばらつきが大きかった (PMID:25735187)
・2007年2月までを対象に7つのデータベースで検索出来た無作為化臨床試験 (RCT) および前向きコホート試験12報についてのメタアナリシスにおいて、抗酸化物質 (ビタミンA、C、E、亜鉛、ルテイン、ゼアキサンチン、αカロテン、βカロテン、βクリプトキサンチン) の食事摂取量と早期加齢性黄斑変性症の発症との関連は認められなかった (PMID:17923720)
RCT
・健康な高齢女性220名 (平均63歳、試験群111名、ドイツ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、ビタミンサプリメント (ビタミンC 150 mg、ビタミンE 36 mg、ビタミンB1 2.4 mg、ビタミンB2 3.2 mg、ビタミンB6 3.4 mg、ビタミンB12 9μg、ナイアシン34 mg、パントテン酸16 mg、ビオチン200μg、葉酸400μg、カロテン9 mg、マグネシウム50 mg、セレン60μg含有) を6ヶ月間摂取させたところ、認知機能に影響は認められなかった (PMID:15917019)
・軽〜中程度のアルツハイマー病患者78名 (試験群28名、平均73.6±9.1歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、α-トコフェロール800 IU/日、ビタミンC 500 mg/日、α-リポ酸900 mg/日を16週間併用摂取させたところ、脳脊髄液中の酸化ストレスマーカー (F2-イソプロスタン) の低下が認められたが、その他のCSFバイオマーカー (βアミロイド42、総タウタンパク質、リン酸化タウ) や症状スコア (ADCS-ADL) に影響は認められず、認知機能 (MMSE) の低下が促進された (PMID:22431837)
・健康な成人83名 (試験群41名、平均21.2±2.3歳、イギリス) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、L-アスコルビン酸1 g/日、α-トコフェロール400 IU/日、α-リポ酸600 mg/日を、高地 (標高5,200 m) への移動開始日から滞在期間中 (9日間) の14日間摂取させたところ、急性高山病の発症率と症状に影響は認められなかった (PMID:19273551)
・シャルコー・マリー・トゥース病 (CMT1A) の成人患者271名 (試験群138名、平均43.8±13.7歳、イタリア、イギリス) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、アスコルビン酸1.5 g/日を24ヶ月間摂取させたところ症状 (CMT neuropathy score)に影響は認められなかった (PMID:21393063)
・軽度認知症の高齢者256名 (試験群127名、平均66.5±0.39歳、イラン) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、ビタミンE 300 mg/日、ビタミンC 400 mg/日を1年間摂取させたところ、血中MDAの増加抑制、総抗酸化能、グルタチオンの増加が認められたが、血中8-OHdG濃度および認知機能評価 (MMSE) に影響は認められなかった (PMID:24326981)
その他
・65歳以上の2,969名 (アメリカ) を対象としたコホート研究において、ビタミンE、ビタミンC、マルチビタミンサプリメントの単独および併用摂取は、平均5.5年後の認知症やアルツハイマー病の発症率に影響しなかった (PMID:18047492)

免疫・がん・
炎症

<がん>
一般情報
・がんの発生率や死亡率との関連についての報告があるが、現時点ではポジティブな (有効性があるとする) 結果とネガティブな (有効性がないとする) 結果の両方が存在している。個々の情報は以下の通り。

≪がんの発生率や死亡率との関連が示唆されたという報告≫
メタ分析
・2014年2月までを対象に1つのデータベースで検索できた前向き研究9報について検討したメタ分析において、乳がん患者 (女性) の診断後のビタミンCサプリメント利用 (4報) やビタミンC摂取量の増加 (7報) は、全死亡率 (3報、5報) 、乳がんによる死亡率 (4報、3報) の低下と関連が認められた (PMID:24613622)
RCT
・内視鏡ポリープ切除術を受けた患者330名 (試験群164名、中央値57.5歳、イタリア) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、セレン200μg/日、亜鉛30 mg/日、ビタミンA 2 mg/日、ビタミンC 180 mg/日、ビタミンE 30 mg/日を5年間摂取させたところ、中央値4年後までの腺腫再発率の低下が認められた (PMID:23065023)

≪がんの発生率や死亡率と関連が認められなかったという報告≫
一般情報
・化学療法が効果を示さなかった患者に対し、1日10 gのビタミンCを摂取しても生存率や、病気の進行を遅らせることはなかった。
・疫学では果物・野菜からの高ビタミンC食では口腔、食道、胃、結腸、肺がんの低リスクと相関していたが、ビタミン剤でビタミンCを摂取した場合、結腸直腸の腺腫及び胃がんの進行には何の効果も持たなかったとの記載がある。
メタ分析
・2016年6月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験2報について検討したメタ分析において、ビタミンCサプリメントの摂取は膀胱がんリスクとの関連は認められなかったが、試験によるばらつきが大きかった (PMID:28244289)
・2014年11月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化プラセボ対照試験7報について検討したメタ分析において、ビタミンCサプリメントの摂取は、がんの発症リスクとの関連は認められなかった (PMID:26634093)
・2014年4月までを対象に1つのデータベースで検索できたコホート研究47報について検討したメタ分析において、葉酸 (22報) 、ビタミンD (14報) 、ビタミンB6 (11報) 、ビタミンB2 (5報) の摂取は結腸直腸がんのリスク低下と関連が認められたが、ビタミンA (6報) 、ビタミンC (9報) 、ビタミンE (10報) 、ビタミンB12 (5報) の摂取は結腸直腸がんのリスクとの関連は認められなかった (PMID:25491145)
・2013年1月までを対象に3つのデータベースで検索できた前向きコホート研究24報について検討したメタ分析において、カルシウム(8報) 、ビタミンA (2報) サプリメントの摂取は結腸直腸がんのリスク低下と関連が認められたが、ビタミンC (3報) 、ビタミンE (5報) 、ビタミンD (5報) 、ニンニク (2報) サプリメントの摂取は関連が認められなかった。また、ビタミンE (5報) 、カルシウム (6報) 、葉酸 (3報) サプリメントの摂取量が多いと結腸直腸がんのリスク低下と関連が認められたが、ビタミンA (2報) 、ビタミンC (3報) 、ビタミンD (4報) サプリメントの摂取量との関連は認められなかった (PMID:25335850)
・2009年6月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験11報 (10試験) について検討したメタ分析において、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、β-カロテン、isotretinoin、acitrein などのビタミン類の単独摂取または数種の併用は皮膚がんの発症率や再発率との関連は認められなかった (PMID:21846961)
・2009年5月までを対象に2つのデータベースで検索できた無作為化比較試験20報について検討したメタ分析において、抗酸化物 (セレン、β-カロテン、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE) の摂取は、大腸がん、大腸腺腫の発症リスクや死亡率との関連は認められなかった (PMID:24620628)
・2007年10月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験31報 (22試験) について検討したメタ分析において、抗酸化サプリメント (β-カロテン、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンC、セレン) の摂取はがんの発症もしくは再発率との関連は認められず、サブグループの分析 (4試験) においては膀胱がんのリスク増加を示した (PMID:19622597)
・2003年9月までを対象に、4つのデータベースで検索できた無作為化比較試験25報について検討したシステマティックレビューにおいて、がん患者によるビタミンC、ビタミンA、セレン、β‐カロテンなどの抗酸化物質の摂取と全死亡率との関連は認められなかった (PMID:16849679)
・2015年3月までを対象に3つのデータベースで検索できた症例対照研究17報、無作為化比較試験5報、コホート研究12報について検討したメタ分析において、ビタミンCの摂取 (前向き研究4報、後ろ向き研究4報) はすい臓がんリスクとの関連は認められなかった (PMID:29595633)
RCT
・3,365名 (試験群1,677名、35〜64歳、中国) を対象とした無作為化比較試験において、ビタミンC (250 mg) とビタミンE (100 IU) およびセレン (37.5μg) を含有するサプリメントを1日2回、7.3年間摂取させた結果、胃の前がん性病変の有病率や胃がんの発生率にプラセボとの差はなく (PMID:16849680)、14.7年後までの胃がん発生率や胃がんによる死亡率に影響は認められなかった (PMID:22271764) 。その後、22年後までの胃がん発生率および胃がんによる死亡率低下が認められた (PMID:31511230)
・胃カメラで異常のみられた、胃がんリスクの高い成人1,980名 (試験群990名、35〜69歳、ベネズエラ) を対象とした無作為化二重盲検比較試験において、ビタミンC (750 mg/日) 、ビタミンE (600 mg/日) 、β-カロテン (18 mg/日) を3年間摂取させたところ、血漿中濃度は上昇したが、前がん性病変の進行や萎縮に影響は認められなかった (PMID:17227997)
・35〜60歳の成人13,017名 (男5,141名、女7,879名、フランス) を対象とした無作為化二重盲検比較試験において、ビタミンC (120 mg/日) 、ビタミンE (30 mg/日) 、β-カロテン (6 mg/日) 、セレン (100μg/日) 、亜鉛 (20 mg/日) を平均7.5年間摂取させたところ、女性では皮膚がんのリスクが増加し 、男性では影響はみられなかった (PMID:17709449)
・健康な女性7,627名 (平均60.4歳、アメリカ) を対象とした、二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、ビタミンCを毎日500 mg、ビタミンEを1日おきに600 IU、β-カロテンを1日おきに50 mg、単独もしくは併用で約9.4年間摂取させたところ、全がん発症リスクとがんによる死亡率に影響は認められなかった (PMID:19116389)
・健康な男性14,641名 (平均64.3±9.2歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、ビタミンE 400 IU/日 (3,659名) 、ビタミンC 500 mg/日 (3,673名) またはその両方 (3,656名) を平均7.6年間摂取させたところ、全がん、前立腺および他の部位のがん発症リスク、および、死亡率に影響は認められなかった (PMID:25008853)
その他
・55〜74歳の男性29,361人 (アメリカ) を対象に、食事とサプリメントの摂取状況と8年後の前立腺がんの発生率を検討した観察研究において、食事およびサプリメントからのビタミンC、ビタミンE、β-カロテンの摂取は前立腺がんの発生率に影響しない (PMID:16478743)
・健康な成人77,126名 (50〜76歳、アメリカ) を対象とした前向きコホート研究 (平均4.05年追跡) において、抗酸化ビタミンサプリメントの摂取 (約10年間常用) と肺がん発症の関連を検討したところ、ビタミンC、葉酸、マルチビタミンの利用は肺がん発症率に影響せず、ビタミンEの利用はわずかに肺がんリスクを上昇させた (PMID:17989343)

<その他>
一般情報
・複数の無作為割付臨床試験 (RCT) を統合したシステマティック・レビューから、ビタミンCが上気道感染症患者の症状発現期間を短縮するというエビデンスが見つかった (25) が、有益な効果は小さく、出版バイアス(bias:偏見、偏り)がかかっていると思われる (25) 。
メタ分析
・2018年3月までを対象に6つのデータベースで検索できた無作為化プラセボ対照試験9報について検討したメタ分析において、ビタミンCサプリメント摂取は、風邪の罹患期間 (7報) 、在宅隔離期間 (3報)、鼻づまり・鼻水症状 (3報) 、咽頭痛 (2報) 、四肢・筋肉の痛み (2報) との関連は認められなかった (PMID:30069463)
・2018年3月までを対象に6つのデータベースで検索できた無作為化プラセボ対照試験9報について検討したメタ分析において、風邪症状発症後のビタミンCサプリメント摂取は、風邪の罹患期間 (5報) 、鼻づまり・鼻水症状 (2報) との関連は認められなかった (PMID:30069463)
・2018年1月までを対象に6つのデータベースで検索できた無作為化プラセボ対照試験7報 (検索条件:年齢≦18歳) について検討したメタ分析において、ビタミンCの摂取は、上気道感染症の症状持続期間の短縮との関連が認められた。一方、上気道感染症の発症率に関連は認められなかった (PMID:30465062)
・2012年11月までを対象に、6つのデータベースで検索できたプラセボ対照試験44報について検討したメタ分析において、定期的なビタミンC 0.2 g/日以上の摂取は、風邪症状の持続時間 (22報) の短縮、重症度 (10報) の低下が認められた。一方、発生率 (24報) に関連は認められなかった (PMID:23440782)
・3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験6報について検討したメタ分析において、ピロリ菌除去の標準の治療法に加えてビタミンC単独またはビタミンCとビタミンEを併用することは、除菌率との関連は認められなかった。ただし、このうち5報の試験の質が低く、より質の高い研究が必要である (PMID:21810287)
・1つのデータベース (Epistemonikos) で検索できた、システマティックレビュー8報から抽出した無作為化比較試験18報について検討したメタ分析において、ビタミンC 0.08 g/日以上の摂取は、風邪の発症予防に関連は認められなかった (PMID:30113569)
RCT
・アフタ口内炎の経験者160名 (試験群83名、平均35.7歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、ビタミンA、B1、B2、B6、B12、C、D、E、ナイアシン、パントテン酸、葉酸を米国の食事摂取基準値の100%量含有するマルチビタミンを1年間摂取させたところ、アフタ口内炎発生数、症状の持続期間、口内の痛みなどに影響は認められなかった (PMID:22467697)
・健康な男性28名 (試験群15名、平均23.0±3.1歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、ビタミンC 500 mg×2回/日を8週間摂取させたところ、風邪罹患者数の減少が認められたが、罹患回数および日数、重症度、日常生活への影響、血清ヒスタミン濃度、身体活動強度 (METS) に影響は認められなかった (PMID:25010554)

骨・筋肉

メタ分析
・2019年10月までを対象に3つのデータベースで検索できたコホート研究13報について検討したメタ分析 において、ビタミンA (9報) 、ビタミンC (4報) の摂取量は、骨折リスクに影響を与えなかった (PMID:32871858)
RCT
・健康な男女54名 (試験群27名、平均25±5歳、ノルウェー) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、週3〜4回のトレーニングプログラム (持久力トレーニング+インターバルトレーニング) と共にビタミンC (1,000 mg/日) +ビタミンE (235 mg/日) を11週間摂取させたところ、体組成 (体重、体脂肪量、体脂肪率、筋肉量) 、VO2max、20 mシャトルランテストの結果に影響は認められず、外側広筋におけるミトコンドリアの量 (COX4タンパク質) および合成 (CDC42、MAPK1 mRNA) 指標の低下が認められた (PMID:24492839)

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

RCT
・過体重、肥満を含む健康な成人 941名 (18〜85歳、試験群619名、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、ケルセチン500 mg/日、ビタミンC 500 mg/日、ナイアシン20 mg/日、またはその倍量を12週間摂取させたところ、体重や身体組成に影響は認められなかった (PMID:21574787)
その他
・非喫煙者でデスクワーク中心の成人118名 (平均年齢38.7歳、平均BMI 30.4、78%が過体重または肥満、アメリカ) を対象とした横断研究において、血漿中ビタミンC濃度とBMI、体脂肪率、胴囲には負の相関がある (PMID:17585027)

その他

一般情報
・少なくとも30 mg鉄あたり200 mgのビタミンC併用は鉄の吸収を増やすと思われる。
・腸管での鉄の吸収を高め、貧血を予防するとの記載がある。
メタ分析
・2019年6月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験18報 (検索条件:年齢≧18歳、期間≧4週) について検討したメタ分析において、運動トレーニングとビタミンC、ビタミンEサプリメントの単独使用または併用は、VO2max (8報) 、持久力パフォーマンス (4報) 、除脂肪体重 (6報) 、筋力 (6報) との関連は認められなかった (PMID:31851538)
・2016年8月までを対象に、5つのデータベースで検索できた無作為化比較試験7報について検討したメタ分析において、ビタミンCサプリメントの摂取は、総死亡率 (7報) 、心血管疾患死亡率 (4報) 、心血管疾患発症リスク (2報) 、がん死亡率 (3報) 、がん発症リスク (3報) との関連は認められなかった (PMID:28096125)
・2005年10月までを対象に、4つのデータベースで検索可能な無作為化比較試験68報について検討したシステマティックレビューにおいて、成人に対するビタミンC、セレンの摂取は、死亡リスクの減少との関連は認められなかった (PMID:17327526)
RCT
・喫煙者11人および非喫煙者13人 (アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化クロスオーバー試験において、ビタミンC (500 mg) を2週間摂取させたところ、喫煙者の血漿ビタミンEの濃度低下を抑制した (PMID:16458200)
・50歳以上の健康な男性14,641名 (64.3±9.2歳、試験群10,988名、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、ビタミンEを1日おきに400 IU、ビタミンCを毎日500 mg、単独もしくは併用で平均8年間摂取させたところ、前立腺がんおよびその他の全がん発症リスク (PMID:19066368) 、心血管イベント (心筋梗塞、脳卒中、心血管疾患による死亡) のリスクや総死亡率 (PMID:18997197) 、白内障 (PMID:21060040) 、加齢黄斑変性 (PMID:22503302) の発症リスクに影響は認められず、ビタミンE摂取群では出血性脳卒中のリスク増加がみられた (PMID:18997197)
・男性14名 (27〜36歳、試験群5名、平均28.8±1.2歳、スペイン) を対象とした二重盲検無作為化比較試験において、自転車エルゴメーターによる運動負荷と共にビタミンC 1 g/日を8週間摂取させたところ、VO2maxの増加に影響は認められなかったという予備的な報告がある (PMID:18175748)
・健康な成人男性21名 (平均29±1歳、試験群11名、デンマーク) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、5回/週、12週間の持久力トレーニングとともにビタミンC 500 mg/日、ビタミンE 400 IU/日(約267 mg/日)を摂取させたところ、VO2max、筋力、およびトレーニングによるインスリン感受性の亢進に影響は認められなかった (PMID:21325105)
・健康な高齢者57名 (平均65.6±3.8歳、試験群28名、カナダ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験においてビタミンC500 mg/日、ビタミンE400 IU/日を6ヶ月間、単独、もしくは、週3回のレジスタンス運動と並行して摂取させたところ、獲得筋力、血中脂質濃度、血中酸化ストレスマーカー (TAS、RAS、MDA、F2-イソプロスタン) に影響は認められなかった (PMID:22159777)
・健康な成人8,112名 (試験群4,081名、男性平均52.1±4.7歳、女性平均47.9±6.5歳、フランス) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、ビタミンC 120 mg/日、ビタミンE 30 mg/日、β-カロテン6 mg/日、セレン100μg/日、亜鉛20 mg/日を平均76.0±4.2ヶ月間摂取させたところ、健康関連QOL (HRQOL) に影響は認められなかった (PMID:22158670)
・口腔白板症患者46名 (試験群23名、平均64.8±10.0歳、日本) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、β-カロテン10 mg/日とビタミンC 500 mg/日を1年間併用摂取させたところ、症状の寛解率およびその後5年間の追跡調査における症状の進展に影響は認められなかった (PMID:25156040)





試験管内・
動物他での
評価

・コラーゲン合成 (1)(13) に関わり強い血管を作るので、欠乏すると壊血病を起こす (1)(3)(55) (4大症状として出血・角化症・憂うつ症・血液学的異常) 。
・消化において、胃がんや肝がんの発がん物質となるニトロソアミンの生成を抑制するといわれる (13)(53) 。
・白血球の生理機能に関与する (13) 。



安全性

危険情報

<一般>
・日本人のビタミンC摂取については「日本人の食事摂取基準」の推奨量や目安量を参照(詳細は「ビタミンC解説」)。
・腎機能障害を有するものが1日に数gのビタミンCを摂取した条件では、腎シュウ酸結石のリスクが高まることが示されている (3) 。
・過剰摂取で鉄の吸収過剰 (1) 、下痢や腹部鼓腸 (28) 、高尿酸結晶の可能性がある (28) 。
・男性48,850名 (45〜79歳、スウェーデン) を対象とした11年間の前向きコホート研究において、アスコルビン酸サプリメントのみの利用者 (907名) と非利用者 (22,448名) で新規腎臓結石の発症率を比較したところ、アスコルビン酸サプリメント利用者 (約1 g以上) では発症リスクが2倍に高まったが、アスコルビン酸をマルチビタミンとして摂取した条件では影響がみられなかった (PMID:23381591)
<妊婦・授乳婦>
・日本人のビタミンC摂取については「日本人の食事摂取基準」の推奨量や目安量を参照 (詳細は「ビタミンC解説」)。
<小児>
・日本人のビタミンC摂取については「日本人の食事摂取基準」の推奨量や目安量を参照(詳細は「ビタミンC解説」)。
<病者>
・糖尿病を有する閉経後女性のビタミンCサプリメント摂取15年間の追跡調査において、ビタミンCサプリメントの摂取は心血管系死亡率を増加させる (PMID:15531665)
・血管形成術の前後にプロブコールを服用していた患者がビタミンCを含むマルチビタミンの摂取を併用すると、下痢を起こしやすくなる (PMID:9241125) 。手術直前と術後はこれらビタミンのサプリメントの摂取は専門家の指示に従うこと。

<被害事例>
・既往症のない48歳の日本人女性が、アスコルビン酸 (1日6,000 mg) と乳酸カルシウム、ビタミンDのサプリメント及び便秘薬を長期間摂取し、尿細管閉塞や狭窄などの石灰化を伴う重症な近位尿細管機能不全を発症した (PMID:16175950)
・両側腎摘により腎臓移植を受けた31歳の女性 (オーストラリア) が、自己判断で移植の3年前から大量のアスコルビン酸 (2 g/日) を摂取していたため、続発性シュウ酸症を起こした (PMID:18216350) 。高用量のビタミンC摂取は、腎不全患者では回避するべきである。
・9歳男児 (中国) が、風邪の予防目的で3歳時からビタミンCを3 g/日摂取し続けていたところ、1ヶ月間継続する疝痛、血尿、吐き気、嘔吐を呈し、尿管結石と診断された (PMID:25260453)
・心不全、慢性腎臓病、2型糖尿病、脂質異常症、高血圧の既往症があり、ルーワイ胃バイパス術の経験がある69歳女性 (アメリカ) が、ビタミンCサプリメント1,000 mg/日を摂取していたところ (摂取期間不明) 、息切れ、体重増加、両足浮腫を呈し受診。慢性腎臓病、ルーワイ胃バイパス術および過剰なビタミンC摂取が原因と思われるシュウ酸塩腎症による急性腎不全と診断され、長期の透析治療の後、退院したが、1ヶ月以内に原因不明で死亡した (PMID:26271145)
・オレンジに対するアレルギーのためビタミンCを多く含む野菜、果物の摂取を避けていた51歳男性 (アメリカ) が、アスコルビン酸サプリメントを摂取して1時間以内に蕁麻疹を生じた。歯牙欠損、下肢の浮腫と痛み、斑状出血、紫斑等の症状が認められ、アスコルビン酸に対するアレルギーと、自主的な制限食を原因とする壊血病と診断された。アスコルビン酸減感作療法およびビタミン補充により改善した (PMID:26990475)
・前立腺肥大症と小腸切除歴がある69歳男性 (アメリカ) が、ビタミンCサプリメント2 g/日を2年間以上摂取したところ、3週間にわたる尿量減少、倦怠感、食欲不振、錯乱を呈した。検査にて、BUN、クレアチニン上昇、尿管内にシュウ酸カルシウム結石を認め、ビタミンCの過剰摂取および病歴により誘発されたシュウ酸腎症と考えられ、摂取中止と加療により改善した (PMID:30276648)
・60代女性 (日本) が、ビタミン、カルシウム剤の摂取とともに、口腔の健康のためにビタミンC剤を舌下に置いて就寝していたところ、前歯の違和感が1年以上継続した。ビタミンCによる酸蝕症と診断されたが、ビタミンC剤の中止によって改善した (2017299767) 。

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

<ヒト症例>
・高用量のビタミンCの摂取が下痢を誘発し、ワルファリン (抗凝固薬:CYP1A2、CYP2C9、CYP3A4) の吸収を減少させることが、16 g/日のビタミンCを摂取した2名で確認されている (PMID:1145638)
・躁病の既往歴がある23歳男性 (アメリカ) が、フルフェナジン (抗精神病薬) を15 mg/日服用していたところ、初期のビタミンC欠乏による臀部の毛孔性角化症と診断され、ビタミンCを500 mg×2回/日併用したところ、定常状態におけるフルフェナジンの血中濃度が低下し、躁症状が悪化したため、フルフェナジンの用量の増加とリチウム (うつ病治療薬) の追加投与を行った (PMID:430792)
・消退出血 (卵胞ホルモンと黄体ホルモンの減少に伴う子宮出血) がある33歳女性 (イギリス) が、エチニルエストラジオール (性ホルモン製剤:CYP3A4基質) とノルゲストレル (性ホルモン製剤) 含有の複合薬を服用していたが、風邪のため自己判断でビタミンCを1 g/日併用したところ、破綻出血が見られ、ビタミンCの使用を中止すると症状が改善した (PMID:6790042)

<ヒト試験>
・健康な白人成人14名 (男女各7名、カナダ) を対象とした前後比較試験において、ビタミンC を500 mg×2回/日、14日間摂取させたところ、男性でCYP3A4活性が上昇した (PMID:16305291)
・健康成人7名 (18〜55歳、アメリカ) を対象としたオープンラベル試験において、ビタミンCを1,000 mg/日、7日間摂取させ、6日目からインジナビル (抗ウイルス薬:CYP3A4基質) を8時間おきに800 mg×4回摂取させたところ、血漿中インジナビルのCmaxの低下が認められたが、AUC、経口クリアランス、半減期に影響は認められなかった (PMID:15767232)

<動物・試験管内>
・in vitro試験 (スーパーソーム、ヒト肝ミクロソーム) において、ビタミンCはCYP2C9活性を阻害した (PMID:24730468)

<理論的に考えられる相互作用>
・アセトアミノフェン (解熱鎮痛薬) と3 g以上のビタミンCの併用により、アセトアミノフェンの排泄が遅れ、副作用のリスクが増す。これは、ビタミンCがアセトアミノフェンの硫酸抱合を競合的に阻害することによると考えられている (PMID:978441)
・ドブタミン (強心薬) との併用により、ビタミンCはドブタミンによる心筋収縮作用を強める可能性がある。前臨床研究では、正常な心機能を持つ人を対象にビタミンCを冠状内に注入した結果、ドブタミンによる左心室の収縮性を強める (PMID:11171790)
・エストロゲンおよび経口避妊薬はビタミンCの排泄を促進する (102) 。
・Al (OH) 3とビタミンCの経口摂取により胃腸からのアルミニウムの吸収が促進され、尿中Al排泄量が著しく増加した (PMID:1683458)
・3〜6 g/日のビタミンC摂取により、尿中のカルシウムは増加し、ナトリウムは低下する (102) 。
・ニコチン (生活改善薬:CYP1A2基質) および喫煙によってビタミンCの排泄が促進され血漿中ビタミンCレベルは低値を示す。しかし、推奨されている食事量において果物や野菜の摂取を増加することにより補うことができれば、このビタミンC不足は改善されると考えられる (PMID:10648268)
・ビタミンCは食品中の銅の吸収を低下させ (PMID:6342385) 、鉄 (特に第二鉄) の吸収を増加させる (PMID:10217058) (PMID:10948381) (PMID:3748077)
・ビタミンEは血清中ビタミンC濃度を高めるとともに、ビタミンCも血清中ビタミンE濃度を高める。ビタミンE誘導によるビタミンC濃度増加のメカニズムについてはまだ明らかにされていないが、アスコルビン酸の吸収の増加、もしくは血清中クリアランスの低下によると考えられている (PMID:10967604) 。しかし、許容上限摂取量 (UL) のビタミンCとEを摂取している患者は、この相互作用は毒性にならないと考えられる。
・冠動脈疾患患者において、シンバスタチン (脂質異常症治療薬:CYP3A4、OATP1B1基質) +ナイアシンの併用療法に抗酸化物質(ビタミンC、βカロテン、セレン、ビタミンE)を組み合わせると、効果を減弱させる。抗酸化物質によりHDL-2の血中濃度が下がったためと考えられる (PMID:11757504)
・抗酸化剤(ビタミンE, C, Aなど)と化学療法剤の併用により、化学療法剤の有効性が低下することが予備的知見において報告されている (PMID:10442346)
・ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬 (DCCBs) は血漿中アスコルビン酸レベルを低下させることがある。また、DCCBsは腸管においてビタミンCの蓄積を抑制し、ビタミンCの排泄を高めることが考えられている (PMID:11270621)
・大量のビタミンC摂取により、アセトアミノフェン、LDH、血清中テオフィリンレベル、ビタミンB12レベルの臨床検査において、偽陰性の判定を与えることがある (104) 。
・大量のビタミンC摂取により、血清中AST、グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミラーゼ (SGOT) 、血清中ビリルビン、カルバマゼピン、血清・尿中クレアチニンレベルの臨床検査において偽陽性の判定を与えることがある (104) 。
・大量のビタミンC摂取により、尿中グルコースの臨床検査において、銅還元法で偽陽性、酵素法で偽陰性を示すことがある (102) 。
・大量のビタミンC摂取は、グルコース6リン酸デヒドロゲナーゼ欠損者において溶血反応を起こすことがある (102) 。
・鉄の過負荷、ヘモクロマトーシス (鉄の代謝障害) 、サラセミア (地中海性貧血) 、鉄芽球性貧血の場合、ビタミンCの摂取には注意を要する。ビタミンCは鉄の吸収促進により、これらの症状を悪化することが考えられる (PMID:3748077)
・大量のビタミンC摂取は、シュウ酸塩石の形成のリスクを高める。ビタミンCはシュウ酸に代謝され、尿中のシュウ酸濃度が増加することによる (PMID:12853784) 。腎結石の傾向がある患者に対しては、多量のビタミンC摂取を避けるようにするべきである。

動物他での
毒性試験

調べた文献の中に見当たらない。

AHPAクラス分類
及び勧告

-

総合評価

安全性

・小児、成人、妊婦、授乳婦とも適切に摂取すれば、おそらく安全である。
・許容上限摂取量 (UL) を超える量を使用するのは、危険性が示唆されている。
・妊娠中の過剰摂取は新生児壊血病の原因となる可能性があるので、避けるべきである。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・ビタミンC欠乏症 (壊血病を含む) の予防と治療に有効と判断される。
・おそらく有効であるのは、鉄の吸収率を高める作用、高タンパク食を与えられた未熟児のチロシン血症に対する作用である。
・有効性が示唆されているのは、1) 食事からの摂取において、がんのリスクやがんによる死亡率の低減、心臓血管病の死亡率の低減、血中鉛濃度の低減、2) 胃がんハイリスク患者における胃の前がん状態の回復、3) 高血圧の付加的な治療、4) ビタミンEとの併用において、男性のアテローム性動脈硬化の進行遅延と子癇前症リスクの高い妊婦に対する予防、血管性痴呆症の予防、5) 女性の胆嚢疾患のリスク低減である。
・尿の酸性化剤としては効果がないことが示唆されている。また風邪の予防やがんの治療に対しても効果がないことが示唆されている。

参考文献

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