健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

パイナップル [英]Pineapple [学名]Ananas comosus (L.) Merr.、Ananas comosus (L.) Voss.、Bromelia ananas L.、Bromelia comosus L.、Ananas sativus Schult. f.

概要

パイナップルは、中米からブラジル北部原産で、世界の熱帯から温帯地域に広く栽培されている多年生草本である。一般に果実が食用とされるほか、健康食品としては、果実抽出物が使用される。 果実や根茎に含まれるタンパク質分解酵素のブロメラインは、日本では医薬品として使用される成分本質に該当するため、ブロメラインを原材料として食品に使用することはできない。


●有効性
俗に、「ダイエット効果がある」「抗炎症作用がある」などと言われているが、情報の信頼性が高いとされる研究方法で検討した報告は見当たらない、もしくは現時点で十分ではない。


●安全性
通常の食品として摂取する場合、おそらく安全であるが、サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して、信頼できる十分な情報は見当たらない。



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法規・制度

■食薬区分
・ブロメライン:「専ら医薬品として使用される成分本質 (原材料) 」に該当する。
・パイナップル (パイナップル加工品) 果実:「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料) 」に該当する。

■食品添加物
・既存添加物
 ブロメライン:酵素
・一般飲食物添加物
 パイナップル果汁 (パイナップルジュース) :着色料
・天然香料基原物質リスト
 パイナップルが収載されている。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・フラボン (アナナフラボンA〜D) 、フェニルプロパノイド (フェルロイルスペルミヂン、ジフェルロイリスペルミン、フェルロイルグリセロール、S-シナピルグルタチオン) 、アントシアニン (シアニジン3,3’5-O-トリ−β-D−グルコピラノチド) などを含む (101) 。
・グリコシドセラミドを含む (2016310992) (PMID:31466334)

分析法

・パイナップル中のビタミン類をHPLCにより分析した報告がある (PMID:33102856)

有効性








循環器・
呼吸器


調べた文献の中に見当たらない。


消化系・肝臓

調べた文献の中に見当たらない。

糖尿病・
内分泌

調べた文献の中に見当たらない。

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当たらない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中に見当たらない。

免疫・がん・
炎症

調べた文献の中に見当たらない。

骨・筋肉

調べた文献の中に見当たらない。

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

調べた文献の中に見当たらない。

その他

RCT:国内
【機能性表示食品】 肌のくすみおよび乾燥を感じる健康な成人61名 (試験群30名、平均45.3±8.5歳、日本) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、就寝前にパイナップル果実エタノール抽出物30.0 mg (グルコシルセラミド1.2 mg含有) /日を12週間摂取させたところ、経表皮水分蒸散量、皮膚水分量、皮膚の色調、キメに影響は認められなかった (2016059132) 。





試験管内・
動物他での
評価

-



安全性

危険情報

<一般>
・パイナップルに含まれるタンパク質分解酵素のブロメラインが、国内では「専ら医薬品として使用される成分本質」に該当するため、ブロメラインを原材料として食品に使用することはできない。
・パイナップルを通常の食品として摂取する場合、おそらく安全であるが、サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して、信頼できる十分な情報は見当たらない。
・ブロメラインを適切に摂取する場合、安全性が示唆されている (94) 。
・ブロメラインの摂取により、胃の不調、下痢を引き起こす可能性がある (94) 。
<妊婦・授乳婦>
・パイナップルを通常の食品として摂取する場合、おそらく安全であるが、サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して、信頼できる十分な情報は見当たらない。
・ブロメラインの摂取は信頼できる十分な情報が見当たらないため、自己判断での摂取は控えること (94) 。
<小児>
・パイナップルを通常の食品として摂取する場合、おそらく安全であるが、サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して、信頼できる十分な情報は見当たらない。
<病者>
・ブロメラインは、抗血小板作用を有する可能性があるため、外科的手術の2週間前までに摂取を中止した方がよい (94) 。
<その他>
・ラテックスアレルギーの人は、ブロメラインにアレルギー反応を起こす可能性がある (94) 。
<被害事例:国内>
・胃潰瘍、胆石症、脊椎分離症、乳糖不耐症、両側鼠径ヘルニアの既往歴がある51歳男性 (日本) が、パイナップルの摂取1時間後に腹膜刺激症状を伴わない心窩部痛を生じ受診 (摂取量不明) 。腹部単純CT検査で異常は認められず、パイナップルに含まれるブロメライン (タンパク質分解酵素) による胃粘膜障害が腹痛の原因と考えられ、加療により回復した (2017233663) 。

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

<動物・試験管内>
・in vitro試験 (ヒト、ラット肝ミクロソーム) において、パイナップル果汁は、CYP3A4の活性を阻害した (2007288831) 。
・in vitro試験 (ヒト肝ミクロソーム) において、パイナップル果汁およびブロメラインは、ともにCYP2C9の活性を阻害した (2008216580) 。
<理論的に考えられる相互作用>
・ブロメラインとアモキシシリン (抗生物質) との併用は、アモキシシリンの血中濃度を増加させる可能性がある (94) 。
・ブロメラインと抗凝固薬または抗血小板薬、抗凝固または抗血小板凝集作用のあるハーブやサプリメントとの併用は、出血リスクを高める可能性がある (94) 。
・ブロメラインとテトラサイクリン系の抗生物質との併用は、抗生物質の吸収を増加させる可能性がある (94) 。
・ブロメラインと亜鉛との併用は、ブロメラインの酵素活性を阻害する可能性がある (94) 。

動物他での
毒性試験

1.TDLo (最小中毒量)
・パイナップル根を投与:ラット経口 5 g/kg (91) 。
・パイナップル生の果実抽出物を投与:ラット経口 300 mg/kg (91) 。

AHPAクラス分類
及び勧告

・参考文献中に記載なし (22) 。

総合評価

安全性

・パイナップルに含まれるタンパク質分解酵素のブロメラインが、国内では「専ら医薬品として使用される成分本質」に該当するため、ブロメラインを食品原材料に使用することはできない。
・パイナップルを通常の食品として摂取する場合、おそらく安全であるが、サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して、信頼できる十分な情報は見当たらない。
・ブロメラインを適切に摂取する場合、安全性が示唆されているが、妊娠中・授乳中の摂取は信頼できる十分な情報が見当たらないため、自己判断での摂取を控えること。
・ブロメラインの摂取により、胃の不調、下痢を引き起こす可能性がある。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・情報の信頼性が高いとされる研究方法で検討した報告は見当たらない、もしくは現時点で十分ではない。

参考文献

(22) メディカルハーブ安全性ハンドブック 第2版 東京堂出版 林真一郎ら 監訳
(76) 日本食品大事典 医歯薬出版
(91) Registry of Toxic Effects of Chemical Substances (RTECS)
(94) Natural Medicines
(101) 基原植物事典
(102) 学名でひく食薬区分リスト
(2017233663) 藤沢市内科医学会雑誌. 2016;28:45-46.
(2007288831) 東北薬科大学研究誌. 2006;53:109-116.
(2008216580) Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry. 2008;72(2):406-411.
(2016059132) 薬理と治療. 2015;43(11):1593-1600.
(2016310992) 薬理と治療. 2016;44(2):247-53.
(PMID:33102856) Heliyon. 2020 Oct 16;6(10):e05233.

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