健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

ニコチンアミドリボシド (NR) [英]Nicotinamide Riboside [学名]-

概要

ニコチンアミドリボシドは、エネルギー産生に関与するNAD+ (ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド) の前駆体で、牛乳や緑野菜、果物、魚、肉などの未加工品に含まれる。


●有効性
俗に、「アンチエイジングによい」「身体機能を向上させる」などと言われているが、情報の信頼性が高いとされる研究方法で検討した報告は見当たらない、もしくは現時点で十分ではない。


●安全性
通常の食品に含まれる量を適切に摂取する場合、安全性が示唆されている。妊娠中・授乳中の摂取は、信頼できる十分な情報が見当たらないため、自己判断での摂取を控えること。



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法規・制度

■食薬区分
・ニコチンアミドリボシドクロライド:「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料) 」に該当する。

■海外情報
・米国では、GRASに該当する。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・分子式:C11H15N2O5+、分子量:255.25 (101) 。

分析法

・牛乳中のニコチンアミドリボシドをNMRにより分析した報告がある (PMID:27052539)

有効性








循環器・
呼吸器


RCT:海外
・健康な中高齢の成人24名 (平均65±7歳、アメリカ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ対照試験において、ニコチンアミドリボシド500 mg×2回/日を6週間摂取させたところ、収縮期血圧、拡張期血圧、血管内皮機能 (PWV) の低下が認められた。一方、脈圧、血管内皮機能機能 (頸動脈伸展性) 、血管内皮機能 (FMD) に影響は認められなかった (PMID:29599478)


消化系・肝臓

調べた文献の中に見当たらない。

糖尿病・
内分泌

RCT:海外
・肥満男性40名 (試験群20名、平均58±1.6歳、デンマーク) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、ニコチンアミドリボシド1,000 mg×2/日を12週間摂取させたところ、空腹時およびOGTTにおける糖代謝マーカー (血糖、インスリン、Cペプチド、グルカゴン、GLP-1、GIP、アジプシン) 、β細胞機能に影響は認められなかった (PMID:31390002)

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当たらない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中に見当たらない。

免疫・がん・
炎症

RCT:海外
・過体重気味の高齢男性12名 (中央値75歳、イギリス) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ対照試験において、朝と夕方にニコチンアミドリボシド500 mg×2/日を21日間摂取させたところ、筋肉中のニコチンアミドリボシド代謝物14項目中4項目 (NAAD、MeNAM、Me-4-py、Me-2-py) の増加、炎症サイトカイン10項目中3項目 (IL-6、IL-5、IL-2) の低下が認められた。一方、前腕筋の血流、骨格筋ミトコンドリアの生体エネルギー、糖代謝マーカー (HOMA-IR、血糖) 、遊離脂肪酸、呼吸商に影響は認められなかった (PMID:31412242)

骨・筋肉

RCT:海外
・健康な若年男性12名 (平均22.9±1.0歳、ギリシャ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ対照試験において、ニコチンアミドリボシド500 mgを単回摂取させ、2時間後に膝の曲げ伸ばし運動をさせたところ、酸化関連マーカー (F2-イソプロスタン、GPx) の低下、抗酸化マーカー (SOD) 、NADH、NADPHの上昇が認められた。一方、酸化関連マーカー (GSH、カタラーゼ、グルタチオン還元酵素)、VO2max、乳酸、パフォーマンスに影響は認められなかった (PMID:30725213)
・健康な高齢男性12名 (平均71.5±1.0歳、ギリシャ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ対照試験において、ニコチンアミドリボシド500 mgを単回摂取させ、2時間後に膝の曲げ伸ばし運動をさせたところ、ストレスマーカー (LDH、乳酸) 、NADH、NADPHの上昇、パフォーマンス指標4項目中2項目 (等張性最大力、疲労指数) の改善が認められた。一方、酸化関連マーカー (F2-イソプロスタン、GSH,、SOD、カタラーゼ、グルタチオン還元酵素、GPx) 、VO2maxに影響は認められなかった (PMID:30725213)

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

調べた文献の中に見当たらない。

その他

調べた文献の中に見当たらない。





試験管内・
動物他での
評価

-



安全性

危険情報

<一般>
・通常の食品に含まれる量を適切に摂取する場合、安全性が示唆されている (94) 。
・摂取により、鼓脹、発汗過多、顔面紅潮、脚の痙攣、筋肉痛、嘔吐、掻痒、皮膚発疹、糞便の一過性の変化が起こる可能性がある (94) 。
<妊婦・授乳婦>
・妊娠中・授乳中の摂取は、信頼できる十分な情報が見当たらないため、自己判断での摂取を控えること (94) 。
<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報は見当たらない。

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

<理論的に考えられる相互作用>
・高血圧治療薬や降圧作用のあるハーブやサプリメントとの併用は、相加作用により低血圧を引き起こす可能性がある (94) 。

動物他での
毒性試験

1.NOAEL (無毒性量)
・ニコチンアミドリボシドを投与:ラット 300 mg/kg/日 (PMID: 26791540)

AHPAクラス分類
及び勧告

-

総合評価

安全性

・通常の食品に含まれる量を適切に摂取する場合、安全性が示唆されている。
・妊娠中・授乳中の摂取は、信頼できる十分な情報が見当たらないため、自己判断での摂取を控えること。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・情報の信頼性が高いとされる研究方法で検討した報告は見当たらない、もしくは現時点で十分ではない。

参考文献

(94) Natural Medicines
(PMID:30725213) Eur J Nutr. 2020 Mar;59(2):505-515.
(PMID:31390002) J Clin Endocrinol Metab. 2019 Nov 1;104(11):5703-5714.
(PMID:29599478) Nat Commun. 2018 Mar 29;9(1):1286.
(PMID:27052539) J Nutr. 2016 May;146(5):957-63.
(PMID:31412242) Cell Rep. 2019 Aug 13;28(7):1717-1728.e6.
(101) PubChem

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