【ヒト試験】
研究1:
対象:30歳代〜50歳代の健康な被験者 (男性51名 女性34名)
方法:フラクトオリゴ糖の常用相当量8 gを体重当たりに直し、その1.5、2、3、4、5、6倍まで水に溶かして摂取したときの下痢の発生頻度を調べた。
結果:下痢の発生を全く見なかった最大無作用量は、男性では0.3 g/kg (フラクトオリゴ糖混合物として44 g) 、女性では0.4 g/kg (フラクトオリゴ糖混合物として49 g) であった。50%作用量ED50は男性0.78 g/kg (フラクトオリゴ糖混合物として115 g) 、女性0.84 g/kg (フラクトオリゴ糖混合物として102 g) であった。20〜50歳代までの年齢階級別にみても胃腸への影響に差は見られなかった。男女間での影響の差も認められなかった。フラクトオリゴ糖は、単体としても食品と混じて摂取されても老若男女を問わず差を見ない。安全な摂取量の上限は、1日18 g (フラクトオリゴ糖混合物として約44 g) であると結論付けた。
研究2:
フラクトオリゴ糖はタマネギ、ゴボウなどに多く含まれ、それぞれ乾燥中に25.0%、16.7%含まれる。その他ネギ、ニンニク、バナナ、ライムギなど数多くの食品にも少量ではあるが含まれている。このことから、通常の食品に多く含まれ、長期間にわたり食されていることから、食経験上安全といえる。
出典:
(1986061745) Geriatric Medicine. 1985:23(5);817-28.
(1987148357) 栄養学雑誌. 1986:44(6);291-306.
【動物・その他の試験】
研究1:
経口投与においてLD50は、マウスで>60 mL (フラクトオリゴ糖として約18 g) /kg、ラットで>30 mL (フラクトオリゴ糖として約9 g) /kg、と極めて低く無毒性の範囲にある事がわかった。腹腔内投与においては、LD50は、マウスで>60 mL (フラクトオリゴ糖として約18 g) /kg、ラットで>30 mL (フラクトオリゴ糖として約9 g) /kgと極めて低く低毒性の範囲にある事がわかった (両動物とも、雌雄各10匹/群) (1) 。
研究2:
20 mL (フラクトオリゴ糖として約3 g) /kg、10 mL (フラクトオリゴ糖として約1.5 g) /kgをラットに1日1回32日間連続投与した (雌雄各10匹/群) 。外観、体重、尿、眼底撮影、耳介反射、血液学的所検査、血匹/群 4群 計) 液生化学的検査、病理解剖学的検査、病理組織学的検査、肝、腎、脾の電顕検査、大腿骨髄塗沫標本の検鏡を行った。いずれの検査も異常は認められなかった (2) 。
出典:
(1) 新しい自然甘味料BD-101の安全性に関する試験 第一報BD-101の急性毒性試験 (株式会社生物医学研究所) 社内文書
(2) 新しい自然甘味料BD-101の安全性に関する試験 第二報BD-101のラットにおける亜急性毒性試験 (株式会社生物医学研究所) 社内文書
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