健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

メチル化カテキン [英]Methylated catechin [学名]-

概要

メチル化カテキンは、チャ (Camellia sinensis) に含まれるポリフェノールの一種で、茶カテキンと呼ばれる化合物の一つ。茶カテキンのガロイル基の水酸基が1つメチルエーテル化された構造を有する。「べにふうき」「べにふじ」「べにほまれ」「凍頂烏龍茶」といった、緑茶、紅茶、烏龍茶として用いられる茶葉の限られた品種 (紅茶及び半発酵茶用品種) に含まれ、一般的によく飲まれる緑茶の品種である「やぶきた」には、ほとんど含まれない。収穫時期により茶葉中の含量が異なり、「べにふうき」の場合1〜4%程度含まれ、熱湯を注いで5分静置することによって茶葉中の概ね30%が抽出される。この素材に関連する「チャ」および「カテキン」の情報は別項参照。


●有効性
俗に、「抗アレルギー作用がある」「抗酸化作用がある」「血圧上昇を抑える」「脂肪の蓄積を抑える」「動脈硬化を抑える」と言われているが、人においては信頼できる十分な情報が見当たらない。


●安全性
通常量の茶としての飲用では、おそらく安全であるが、メチル化カテキンとしての摂取量に関する信頼できるデータが見当たらない。



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法規・制度

■食薬区分
「専ら医薬品として使用される成分本質 (原材料) 」にも「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料) 」にも該当しない。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・ガロイル基の水酸基が1つ、メチルエーテル (-OCH3) 化した構造をしている (104) 。
・メチル化カテキンには、EGCG3” Me (Epigallocatechin-3-O-(3-O-methyl) gallate) 、ECG3” Me (Epicatechin-3-O-(3-O-methyl) gallate) 、EGCG4” Me (Epigallocatechin-3-O-(4-O-methyl) gallate) 、ECG4” Me (Epicatechin-3-O-(4-O-methyl) gallate) などがある (101) (102) 。
・非常に強い苦みがある (104) 。
・EGCG3” Meは特定の紅茶用品種で、EGCG4” Meは特定の烏龍茶でその存在が確認されている (PMID:10552469)

分析法

・含水有機溶媒で抽出した茶から、メチル化カテキン (EGCG3” Me、ECG3” Me、EGCG4” Me) をUPLC (Ultra Performance Liquid Chromatography) で分析した報告がある (101) 。
・熱水で抽出した茶に含まれるメチル化カテキン(EGCG3” Me、ECG3” Me、EGCG4” Me、ECG4” Me)をLC/MSで分析した報告がある (102) 。

有効性








循環器・
呼吸器


RCT:国内
・健康な成人149名 (日本) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、カテキン676 mg (メチル化カテキン66 mg含有) /日 (50名、平均52.1±10.9歳) または322 mg (メチル化カテキン32 mg含有) /日 (50名、平均54.4±9.7歳) 含有食品をアイスクリームとともに12週間摂取させたところ、血中脂質 (TC、HDL-C、LDL-C、TG) に影響は認められなかった (PMID:30029523)


消化系・肝臓

調べた文献の中に見当たらない。

糖尿病・
内分泌

調べた文献の中に見当たらない。

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当たらない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中に見当たらない。

免疫・がん・
炎症

RCT:国内
・通年性アレルギー性鼻炎を有する20歳以上の男女75名 (試験群38名、平均38.2±8.0歳、日本) における二重盲検並行二群間比較試験において、べにふうき緑茶350 mL (メチル化カテキン17 mg含有) ×2本/日を12週間摂取させたところ、やぶきた緑茶 (メチル化カテキン検出限界以下) に比較し、鼻の自覚症状スコア (4/5項目) や目の自覚症状スコア (3/4項目) の低下が認められたが、鼻腔検査の所見やアレルギーや免疫機能に関する血液検査に影響は認められなかった (103) 。
・スギ花粉のアレルギーを持つ20〜65歳の男女51名 (試験群26名、平均39.6±10.8歳、日本) を対象とした二重盲検無作為プラセボ対照試験において、べにふうき緑茶 (メチル化カテキン20.4 mg含有) 350 mL×2本/日を12月〜翌年3月の4ヶ月間摂取させたところ、やぶきた緑茶に比較し、花粉飛散中のアレルギー症状の自己評価スコア (8/12項目) の低下が認められたが、炎症や免疫の血液検査指標に影響は認められなかった (PMID:24561771)
・軽度〜中度の通年性アレルギー性鼻炎を有する18歳以上の男女91名 (日本) を対象とした二重盲検無作為比較試験において、べにふうき緑茶 500 mL (メチル化カテキン34 mg含有) /日 (23名、平均38.5±9.7歳)、べにふうき緑茶 500 mL (メチル化カテキン17 mg含有) /日 (23名、平均37.2±7.8歳)、やぶきた緑茶 500 mL/日 (22名、平均39.1±7.0歳)、麦茶 500 mL/日 (23名、平均39.8±106歳)、12週間摂取させたところ、鼻の自覚症状スコアに影響は認められなかった (2006024481) 。
・スギ花粉症症状をもつ19〜63歳の男女18名 (日本) を対象にした二重盲検無作為プラセボ対照試験において、メチル化カテキン24.94 mg配合の緑茶ティーバッグ2 gから熱湯抽出した緑茶 (男4名 平均43.0±15.0歳、女5名 平均44.6±8.5歳) 2袋を51日間摂取させたところ、花粉飛散期において、アレルギー日誌を用いたアンケートのアレルギー症状 (3/6項目) のスコアが減少し、IgE値の摂取前値に対する比率に変化はあったものの、スギ特異的IgE値などのアレルギーに関連する血液マーカー値や免疫反応の摂取前値に対する比率に影響は認められなかった (2005054867) 。
・スギ花粉症症状をもつ22歳以上の男女27名 (日本) を対象にした二重盲検プラセボ対照試験において、メチル化カテキン22.35 mg配合の緑茶ティーバック1.5 gを用いて抽出した緑茶 (9名、平均39.1±9.9歳) 2袋を86日間摂取させたところ、花粉飛散期に目のかゆみと鼻をかむ項目において、スコアが減少したが、アレルギーに関連する項目を含む血液検査に影響は認められなかった (PMID:19003003)

骨・筋肉

調べた文献の中に見当たらない。

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

調べた文献の中に見当たらない。

その他

調べた文献の中に見当たらない。





試験管内・
動物他での
評価

調べた文献の中に見当たらない。



安全性

危険情報

<一般>
・通常量の緑茶としての飲用では、おそらく安全である。ただし、メチル化カテキンを摂取する目的で多量の茶類を飲用する場合には、混在するカフェインの摂取により種々の生理作用が現れる可能性があるため、注意が必要である。
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。
<妊婦・授乳婦>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。
<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

<動物・試験管内>
・動物実験 (ラット) において、べにふうき緑茶 (メチル化カテキン17.5 mg/500 mL含有) の摂取は、肝臓CYP2D2、CYP3A2、小腸CYP3A9の遺伝子発現、肝臓CYP1A、CYP2C、CYP3Aの活性に影響を及ぼさなかったが、CYP2D活性を阻害した (PMID:29275296)
・動物実験 (ラット) において、べにふうき緑茶 (メチル化カテキン17.5 mg/500 mL含有) の事前摂取は、ミダゾラム (催眠薬:CYP3A基質) の血中濃度には影響を及ぼさなかった (PMID:29275296)
・in vitro試験 (ラット肝および小腸ミクロソーム) において、べにふうき緑茶 (メチル化カテキン17.5 mg/500 mL含有) およびメチル化カテキンは、肝臓および小腸CYP3A、肝臓CYP2D活性を阻害した (PMID:29275296)

動物他での
毒性試験

調べた文献の中に見当たらない。

AHPAクラス分類
及び勧告

-

総合評価

安全性

・通常量の緑茶としての飲用では、おそらく安全である。
・メチル化カテキンを摂取する目的で多量の茶類を飲用する場合には、混在するカフェインの摂取により種々の生理作用が現れる可能性があるため、注意が必要である。
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・調べた文献の中に見当たらない。

参考文献

(101) 茶業技術 2010 53 36-38
(102) Bulletin of the Nara Prefectural Agricultural Experiment Station 2008 39 39-41
(103) 日本食品新素材研究会誌 2005 8(2) 65-80
(104) 新版 茶の機能 公益社団法人 日本茶業中央会
(2006024481) 日本臨床栄養学会雑誌 2005 27 (1) 33-51
(2005054867) 健康・栄養食品研究 2004 7(2) 15-30
(PMID:24561771) Allergol Int 2014 63(2) 211-7
(PMID:10552469) J Agric Food Chem 1999 47(5) 1906-10
(PMID:19003003) Cytotechnology 2007 55(2-3) 135-42
(PMID:29275296) In Vivo 2018 32(1) 33-40
(PMID:30029523) Nutrients. 2018 Jul 19;10(7):924.

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