【被害事例】いわゆる健康食品との因果関係が疑われる健康被害 (症例報告) (2016.11〜)

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いわゆる健康食品との因果関係が疑われる健康被害が報告されている。

■症例
・子宮筋腫のため子宮全摘出した63歳女性 (日本) が、閉経後症候群の症状緩和のためクチナシの果実を含む漢方薬 (カミショウヨウサン) を18年以上摂取したところ、便潜血検査にて腸間膜静脈硬化症を伴う上行結腸癌と診断された (PMID:31149474)

・慢性心房細動、冠動脈ステント治療、僧帽弁狭窄症、糖尿病、脂質異常症のためワルファリン (抗凝固薬:CYP1A2、CYP2C9、CYP3A4、P糖タンパク質基質) 2.75 mg/日服用中の62歳男性 (日本) が、「減糖茶」を1ヶ月間併用したところ、INR低下を認め、減糖茶の摂取中止によりINRは治療域に改善した (2018126298) 。

・脳梗塞の既往歴があり、非閉塞性肥大型心筋症のためワルファリン (抗凝固薬:CYP1A2、CYP2C9、CYP3A4、P糖タンパク質基質) 服用中の68歳男性 (日本) が、ナットウキナーゼを含有する健康食品「飛天ゴールド」を2ヶ月間併用したところ、INR上昇を認め、摂取中止によりINRは治療域に改善した (2018126298) 。

・カルマン症候群と脊柱側弯症の既往のある40歳女性 (カナダ) がアルギニン、セレン、ビタミンE入りサプリメントの大きな錠剤2つとカプセル1つを摂取したところ、数日続く胸骨後部痛と嚥下痛を生じ、受診。検査にて食道粘膜に炎症と潰瘍がみられ、錠剤により生じた食道炎と考えられた。十分な水とともに摂取するように指導され、加療により改善した (PMID:31616773)

・28歳女性 (日本) がダイエット用サプリメント「Stacker 2 ®」を50カプセル(エフェドラ1.25 g、カフェイン10 g) 摂取したところ、体調不良となり救急搬送。治療時に全身痙攣が出現し、難治性心室頻拍、心室細動を呈した。エフェドリンとカフェインの併用による相乗作用および低カリウム血症が原因と考えられ、加療により後遺症なく改善した (2008005748) 。

・47歳女性 (アメリカ) が、痩身を謳うダイエタリーサプリメント「Hydroxycut Hardcore」と「310 Metaboost」を3週間併用したところ、心室細動を生じて呼吸困難、心停止に至った。加療により改善したが、尿から検出された当該製品に由来すると考えられるアンフェタミンと両製品中のカフェイン、EGCGとの関連が疑われた (PMID:30573541)

・33歳男性 (アメリカ) が、運動パフォーマンスの向上のため脂肪燃焼を謳うトリヨードサイロニン含有サプリメント「Killer Bee’s fat burner with thyroxine」を2ヶ月間摂取したところ、急激な筋力低下を生じた。血中カリウム、TSH、T4が低値を示し、甲状腺中毒性周期性四肢麻痺と診断され、当該製品の摂取中止と加療により改善した (PMID:30567254)

・潰瘍性大腸炎のためメサラジン (炎症性腸疾患治療薬) 、プレドネマ (炎症性腸疾患治療薬) 、インフリキシマブ (リウマチ治療薬) 、ゲムシタビン (抗がん剤) を服用、白血球除去療法を施行していた59歳女性 (日本) が、医師に適応外処方された「青黛 (Qing-Dai) 」を摂取していたところ、18ヶ月後に三尖弁圧較差拡大が認められ、20ヶ月後より息切れを生じた。その後も摂取を継続したところ、息切れが悪化したため摂取22ヶ月目に受診し、当該製品との関連が疑われる肺動脈性肺高血圧症と診断され、摂取中止と加療により改善した (PMID:30210129)

・25歳男性 (ドイツ) が、カフェイン、クレアチン、β-フェニルエチルアミンを含むサプリメント「Animal Rage XL, Grapes of Wrath」を表示量の2倍摂取し、ウェイトリフティングを行ったところ、複視と運動失調をともなう激しい頭痛、吐き気、嘔吐、平衡感覚障害を生じ、小脳出血と診断され、加療により改善した (PMID:28885973)

・30歳女性 (メキシコ) が、痩身のためガルシニア、クロム、キトサン、スギナ、ニガウリ等を含むサプリメント「Thermatrim」を1錠/日、2ヶ月間摂取したところ、4日間続く前頭部の拍動性頭痛を生じ、白質脳症と診断され、摂取中止と加療により改善した (PMID:28656377)

・19歳女性 (メキシコ) が、痩身のためガルシニア、クロム、キトサン、スギナ、ニガウリ等を含むサプリメント「Thermatrim」を1錠/日、3週間摂取したところ、10日間続く激しい頭痛を生じ、失神した。白質脳症と診断され、加療により改善した (PMID:28656377)

・54歳男性 (インド) が、ビタミンB群、カルシウム、ビタミンDのサプリメントとともに、重度の消化不良と食欲不振のためアーユルヴェーダ製品「Dahanabhasma」を3回/日 (約350 g/週) 、2週間摂取したところ、皮膚の黄染、暗色尿、全身の痒みを生じ、さらに2週間後より吐き気、食欲不振、全身の不調が1週間継続した。肝機能マーカー (AST、ALT、ALP、γ-GTP、ビリルビン) の上昇、肝肥大と硬変が認められ、治療を受けたが多臓器不全のため死亡した。製品との因果関係評価 (RUCAM) は「probable」であった (PMID:29960971)

・不安神経症、不眠症、甲状腺機能低下症、便秘症のためトリアゾラム (催眠薬) 、ニトラゼパム (催眠薬) 、レボメプロマジン (抗精神病薬) 、レボチロキシン (甲状腺ホルモン製剤) 、センノシド (下剤) を服用中の31歳女性 (日本) が、中国製ダイエット製品「強効痩」を2カプセル/日、1ヶ月間摂取したところ、総ビリルビン上昇、黄疸を伴う肝障害を生じ、摂取中止と加療により改善した。6年後、異なる中国製ダイエット製品「(新) 曲美」を2カプセル/日、約1ヶ月間摂取したところ、吐き気、全身倦怠感を生じ、肝機能マーカー (AST、ALT、LDH、ALP、γ-GTP、総ビリルビン) の上昇が認められ、DDW-J2004薬物性肝機能障害ワークショップのスコアリングにより、摂取した製品による薬物性肝障害の可能性が高いと判断された (2018191336) 。

・59歳女性 (日本) が健康維持のため「レンチンプラス」「DHA&EPA」「グルコサミン&コンドロイチン」を約10年間摂取し、感冒のため「スパーク21G」を1日分摂取したところ、約2週間後より腹部不快感により受診し、肝機能マーカー (AST、ALT、γ-GTP) 上昇を認めた。DLSTを行ったところ、2製品「レンチンプラス」「スパーク21G」に陽性を示し、摂取中止のみで改善、DDW-J2004薬物性肝機能障害ワークショップのスコアリングにより、摂取した2製品による薬物性肝障害の可能性が高いと判断された (2016047376) 。

・59歳男性 (日本) が「ヘパリーゼW」を摂取したところ、2日後の健康診断にて肝機能異常がみられたため、摂取4日後に受診し、肝機能マーカー (AST、ALT、γ-GTP) 上昇を認めた。DLSTを行ったところ、当該製品に陽性を示し、摂取中止のみで改善、DDW-J2004薬物性肝機能障害ワークショップのスコアリングにより、摂取した「ヘパリーゼW」による薬物性肝障害の可能性が高いと判断された (2016047376) 。

・健康な38歳男性 (アメリカ) が、運動能力向上のためトレーニングの前にエナジードリンクと、カフェインおよびシネフリン含有サプリメント“C4”を1〜2倍量、長期間摂取していたところ、“C4”を2倍量 (カフェイン約300 mg含有) 摂取後1時間以内に失神症状および低血圧を生じ、救急搬送された。摂取したサプリメントが原因と考えられる上行大動脈解離と診断され、手術後、摂取中止と加療により改善した (PMID:30279764)

・子宮内膜ポリープの既往歴がある早期閉経42歳女性 (アメリカ) が、マルチビタミン、朝鮮ニンジン、gui yuan rou、アスタキサンチン、クコ、セレン、ノコギリヤシ、ブドウ種子抽出物、柑橘由来バイオフラボノイド、ルテイン、ゼアキサンチン、レスベラトロール、クロレラ、スピルリナ粉末、植物性セラミド、植物性エストロゲン、グルコサトリン、ブロメライン、ハチ花粉を含む多数のサプリメントを、推奨摂取期間以上摂取し続けたところ (摂取量等不明) 、異常行動をとり急性精神病と診断された。サプリメントの摂取中止と加療によって回復し、Naranjo Adverse Drug Reaction Probability Scale (有害事象と被疑薬物の因果関係評価指標) はpossibleであった (PMID:28629290)

・再発性ホジキンリンパ腫、糖尿病、リウマチ性関節炎のため、メロキシカム、サラゾスルファピリジン、ファモチジン、ベンズブロマロン、アルファカルシドール、プレドニソロン、ロキソプロフェンを服用中の52歳男性 (日本) が、ゲルソン療法のジュース (ニンジン4〜5 kg/日、リンゴ200〜300 g/日、推定カリウム摂取量16,000 mg/日以上)を12日間摂取したところ、重度の高カリウム血症を発症し、摂取中止と加療により治癒した (PMID:16083995)

・転移性ユーイング肉腫で手術、化学・放射線治療歴のある16歳の女性 (中国)が、標準治療を中止し、3週間のゲルソン療法 (カリウムを添加した果物・野菜ジュースとナイアシン、アシドール (塩酸ベタイン、ペプシン含有) 、コエンザイムQ10、セレン、消化酵素、プロバイオティクスを8回/日摂取、コーヒー浣腸を2回/日、レートリル注射を5回/週、肝臓抽出物の筋肉注射を2回/週、温浴療法を3回/週、高圧酸素療法45分間を3回/週、磁気療法8分を2回/日) を受けたところ、衰弱、貧血、下肢麻痺と感覚消失および尿閉を呈し、転院後のMRI検査で広範囲の転移と腰椎の圧縮破砕が認められ、6週間後に死亡した (PMID:28062429)

・複数のサプリメントの摂取との関連が疑われる不正出血が2例報告されている。個々の詳細は以下のとおり (2018048330) 。
1) 大腸がんの既往歴がある89歳女性 (日本) が、健康維持のためサプリメントの摂取を開始し、8年間で徐々に摂取量と種類を増やして最終的に32種類を摂取していたところ (摂取量の詳細不明) 、乳房緊満、乳頭色素沈着、不正出血、子宮内膜肥厚を生じ、摂取中止と加療により改善した。
2) 79歳女性 (日本) が、健康維持のため13種類のサプリメントを数年間、これに加えてプエラリア・ミリフィカを含むサプリメントを半年間摂取していたところ、乳頭色素沈着、不正出血、子宮内膜肥厚を生じ、摂取中止と加療により改善した。

・2014年6月にブラジルで、Herbalife (R) 製品による肝障害が2例報告されている (PMID:27740529) 。個々の詳細は以下のとおり。
 1) 42歳女性がHerbalife (R) 製品を3ヶ月間摂取したところ、無気力、めまい、食後の腹部不快感を生じ、肝生検にて肝門脈硬化症と診断された。因果関係評価 (RUCAM) は「highly likely」であった。
 2) 54歳女性がHerbalife (R) と30-ervas (R) 及びもう1種の減量製品を約1年間摂取し、その間にbariatric術を受けたところ、6ヶ月後に季肋部痛、悪心、嘔吐、急性胆嚢炎を生じ、肝生検にて肝門脈硬化症と診断された。因果関係評価 (RUCAM) は「possible」であった。

・健康な20歳男性 (アメリカ) が機能向上サプリメント“Guerilla Warfare“とともにたんぱく質、分岐鎖アミノ酸、クレアチンを6週間摂取したところ、摂取3週目ごろから1ヶ月間に渡り腹部の痙攣、腹痛、食欲減退による体重減少を生じ、膵炎と診断され、摂取中止と加療により改善した (PMID:27753588)

・57〜68歳の女性4名 (アメリカ) が、複数の医薬品とともに変形性関節症患者のための医療用食品Flavocoxid (オウゴン由来バイカリン、アセンヤクノキ由来カテキン含有、ブランド名Limbrel) 250 mgまたは500 mgカプセルを2個/日、1〜3ヶ月間摂取したところ、肝機能マーカーの著しい上昇を伴う肝障害 (黄疸、掻痒、腹痛、発熱、発疹) を発症。いずれも薬物性肝障害と診断され、当該製品の摂取中止により改善した。このうち3件で当該製品との因果関係がvery likely (DILIN Causality Score) と判定された (PMID:22711078)

・肥満の37歳男性 (アメリカ) が、体重減少目的で「Hydroxycut Hardcore」を10日間摂取したところ、短時間の意識消失を繰り返し経験し、全身性強直性間代性発作を生じて救急搬送された。当該製品の摂取中止と加療により改善した (PMID:28653348)

・66歳男性とその妻 (中国) が、アテローム性動脈硬化症予防を目的に、地元の漢方医から購入した中国伝統医薬品15 g/日を8カ月間摂取していたところ、1カ月間の食後の腹痛、10日間の便秘のため受診。正球性貧血、赤芽球増加、血中のビリルビンとAST値の上昇、肝嚢胞が認められた。血液および尿中の鉛濃度が高値であり、当該製品から高濃度の鉛 (4,000 mg/kg以上) が検出されたことから鉛中毒と診断され、摂取中止と加療により改善した (PMID:29081456)

・双極性障害、心的外傷後ストレス障害、アルコール乱用の既往歴、ペニシリンに対するアレルギーを有し、セルトラリン (選択的セロトニン再取り込み阻害薬) など多数の医薬品を長期間にわたって摂取方法・用量を守らずに服用していた28歳男性 (アメリカ) が、体重減少、エネルギー増強などを目的として5-ヒドロキシトリプトファン含有製品など21種類以上のダイエタリーサプリメントを使用したのちにトレッドミルで高速走行したところ、両ふくらはぎに強い痛み、筋痙攣を生じて救急外来を受診。クレアチンキナーゼ上昇、両下肢の浮腫を生じ、筋膜切開と加療により改善した。セルトラリンと5-ヒドロキシトリプトファンの併用を原因とするセロトニン症候群により生じた急性コンパートメント症候群と診断された (PMID:28839121)

・双極性障害、心的外傷後ストレス障害の既往歴がある26歳男性 (アメリカ) が、ウェイトトレーニングの向上を目的に、友人より入手したDMAA含有サプリメント「MuscleMeds’ Code Red」を約1週間摂取したところ、定期健診で肝機能マーカー (AST、ALT) の上昇を指摘され、医療機関を受診。クレアチニンホスホキナーゼの顕著な上昇がみられ、横紋筋融解症と診断され、当該製品の摂取中止により改善した (PMID:28700759)

・ボディビルダーの35歳男性 (イタリア) が、体重減少を目的にサプリメント製品「Xenadrine EFX」を4ヶ月間摂取したところ、呼吸困難、めまいを生じ、拡張型心筋症と診断された (PMID:26680256)

・50代女性 (日本) が、倦怠感改善を目的に3種類の健康食品 (スピルリナ、霊芝、麹菌、玄米、大豆、貝カルシウムなどを含む2製品+アセロラ果汁、でんぷん加水分解物、オリゴ糖、レモン果汁を含む1製品) を約10年間使用していたところ、発熱と倦怠感が約6ヶ月間持続し、検査で抗核抗体陽性、肝機能マーカー (ALP、γ-GTP) の上昇が認められた。スピルリナ等を含む2製品を摂取目安量の6〜7倍に増量して5ヶ月間摂取を継続したところ、肝機能が増悪し、肝生検で胆汁うっ滞が確認され、摂取中止と加療により改善した。薬剤リンパ球刺激試験 (DLST) で3製品すべてに対して陽性を示し、薬物性肝障害と診断された (2017200115) 。

・習慣的にエナジードリンクを多飲していた44歳女性 (アメリカ) が、1日のうちに「Monster Energy」を16オンス (約473 mL) ×5缶 (総カフェイン量800 mg) 摂取し、突然の激しい頭痛、項部硬直、羞明を生じて医療機関を受診し、クモ膜下出血と診断された。血管内コイル塞栓術による治療中に血管攣縮、中大脳動脈の梗塞を生じて片麻痺となり、その後歩行可能となったが右上肢の虚弱が残った (PMID:27481912)

・甲状腺機能低下症の既往歴がある26歳女性 (イスラエル) が、体重減少目的でダイエタリーサプリメント「One Slime」と「Amana Care」を2週間摂取したところ、異常行動、幻覚、不随意運動、顔面紅潮、めまいを生じ、加療により改善した。摂取していた製品を分析したところ、「One Slime」からシブトラミンとフェノールフタレインが、「Amana Care」からアロエエモジンが検出された (PMID:26818048)

・26歳男性 (アメリカ) が腰痛治療目的で、インド滞在中から約3ヶ月間、4種のアーユルヴェーダ製品を摂取したところ、上部腹痛、体重減少、食欲低下、暗色便、悪心、血の混じった嘔吐を生じて医療機関を受診。貧血と血中の鉛濃度上昇が確認され、摂取の中止と加療により回復した。摂取していたアーユルヴェーダ製品による鉛中毒と診断された (PMID:27364782)

・高血圧、片頭痛の既往がある50歳女性 (ポルトガル) が、茶、L-カルニチン、共役リノール酸含有の痩身用ハーブサプリメント「BioActivo Slim Duo」を摂取し始めた翌週、就寝中に吐き気、羞明、音恐怖を伴う拍動性頭痛を生じて救急外来を受診。頭部CT検査でくも膜下出血が確認され、その後も頭痛発作を繰り返し、右側片麻痺状態となったが、加療によって改善した。サプリメント摂取を原因とする可逆性脳血管攣縮症候群と診断された (PMID:28038897)

・グリア芽細胞腫の8歳男児 (ドイツ) が、中国漢方医に処方された中国ハーブティーを4回/日、摂取していたところ、脳室腹膜シャント術を受けるための全身麻酔導入前に経皮的動脈血酸素飽和度 (SpO2) が低値を示したため手術を延期した。ハーブティーの摂取中止により改善したしたため、翌日に施術した (PMID:27013078)

・36歳女性 (オランダ) がジインドリルメタンサプリメント製品 (ジインドリルメタン125 mg、ブロッコリー抽出物25 mg、ビタミンE抽出物2.35 mg、ライスミール含有) を4週間摂取したところ、かゆみ、痛みを伴う発疹、顔面浮腫、血中肝機能マーカーの悪化を生じ、摂取中止と加療により改善した。パッチテストにて摂取した製品に陽性を示したことから、サプリメントによる薬剤性過敏症症候群と診断された (PMID:26298826)

・29歳女性 (イタリア) が、インターネットで個人輸入した、テオブロミン、エボジアミン、バイオペリン、ビンカミン、カプサイシン、その他のハーブ抽出物および高濃度のカフェインを含む痩身用製品を数日間摂取したところ、温水シャワーを浴びている最中に激しい頭痛、視覚障害、平衡失調を生じて救急搬送された。可逆性脳血管攣縮症候群と診断され、摂取中止と加療によって症状は軽快したが、右目の半盲症が残った (PMID:27481111)

・高血圧、胃食道逆流疾患、変形性関節症、不眠症の既往歴があり、シルデナフィル、ヒドロクロロチアジド、オメプラゾール、コデイン/アセトアミノフェン、ヒドロキシジンを服用中の、運動習慣がある50歳男性 (アメリカ) がサプリメント製品「Fat Burn X」を2日間摂取したところ、両足および腰の痙攣、暗色尿、高CPKを生じ、摂取中止と加療により改善した (PMID:26811412)

・痛風性関節炎、アルコール中毒、胆嚢切除、耐糖能異常の既往歴があり、アロプリノール (痛風、高尿酸血症治療薬) を服用中の77歳男性 (ベルギー) が、血中脂質低下目的でベニコウジと緑茶抽出物を含有する製品「Controchol (R)」を1錠/日、1ヵ月間摂取したところ、黒色尿、無痛黄疸を生じ中毒性肝炎と診断され、摂取中止と加療により改善した (PMID:26971288)

・高血圧の既往歴がある69歳男性 (トルコ) が体重減少と食欲抑制を目的にハーブ茶製品「FORX5」を3週間摂取したところ、呼吸困難を生じ、急性左室拡張および左室収縮期性機能不全を生じた (PMID:27414728)

・2004年〜2013年にアメリカの63の救急科を受診した患者3,667名のデータから、全米におけるサプリメントによる健康被害状況を推計した結果、サプリメント摂取により救急科を受診する人は23,005名/年で、内2,154名/年が入院。製品内訳は、ビタミン・ミネラル製品が31.8%、ハーブやその他成分が65.9%であった。ハーブやその他成分では体重減少を謳ったものが最も多く、特に20〜34歳の若年女性に多かった。65歳以上の高齢者では、微量栄養素によるものが最も多かった。(PMID:26465986)

・50歳男性 (アメリカ) が、タウリン、グルクロン酸、リンゴ酸、N-アセチル L-チロシン、L-フェニルアラニン、カフェイン、シチコリン、ビタミンB群を含むエナジードリンクを4〜5本/日、1週間摂取したところ、倦怠感、食欲不振、腹痛を生じ、その後も摂取を継続していたところ、吐き気、嘔吐、強膜黄疸を生じ、摂取開始から3週間で暗色尿と全身黄疸を生じたため医療機関を受診。血液検査で肝酵素、ビリルビンが高値を示し、肝生検で重度の急性肝炎所見が認められた。エナジードリンクの摂取中止と加療により改善したため、エナジードリンクの過剰摂取を原因とする肝炎と診断された (PMID:27803015)

・PlantLIBRA Poisons Centersがヨーロッパ6ヶ国 (フィンランド、ドイツ、イタリア、ルーマニア、スペイン、イギリス) で実施したEuropean PlantLIBRA PFS Consumer Survey 2011-2012の結果をまとめたところ、対象者2359名 (平均46.4±15.6歳) 中82名 (87例) が植物サプリメントによる健康被害を自己申告しており、因果関係の評価は52例が”possible”、4例が”probable”であった。多かった被害報告はセイヨウカノコソウ8例、チャ (茶) 7例、イチョウ葉6例、ガラナ6例であり、症状は消化器症状 (52例) 、神経症状 (15例) が主だった (PMID:26928206)

・32歳男性 (アメリカ) が、むずむず脚症候群の症状改善を目的にヒ素、ヒカゲノカズラ、オキナグサ、ウルシ、亜鉛を含むサプリメント「Hyland Restful Legs ®」を摂取したところ、4週目より鼻漏と咳、5週目より構音障害、6週目に右の顔面下垂を生じて医療機関を受診。脳のMRI検査で脱髄病変が認められてTumefactive demyelinating lesionsと診断され、加療により改善した。Naranjo algorithmにより、サプリメントとの因果関係は”possible”と判断された (PMID: 27089112)

・47歳女性 (イギリス) が、諸症状に対するハーブ療法としてオオアザミ、モルコサン、L-テアニン、グルタミン、ビタミンB化合物、バーベナ、セージ茶、緑茶、セイヨウカノコソウを日常的に時折摂取していたが、ストレスの増加と気分の落ち込みのため摂取頻度を増やした。2、3日間にわたって口渇感を生じたため水と茶を多飲したところ、錯乱、卒倒、強直間代発作を生じて救急外来を受診。血中ナトリウム、カルシウム濃度の低下、乳酸、ビリルビン、ASTの上昇がみられ、低ナトリウム血症による発作と診断され、加療により改善した (PMID:27681079)

・56歳男性 (アメリカ) が、インド滞在中に糖尿病治療のために処方されたアーユルヴェーダ製品を摂取していたところ、3ヶ月にわたって腹痛を経験し、食欲不振、便秘を生じて医療機関を受診。正球性貧血、肝機能マーカーの上昇が認められ、血中の鉛濃度上昇と好塩基性斑点赤血球が確認され、加療により回復した。摂取していたアーユルヴェーダ製品を検査したところ、重量の62%の鉛が含まれていた (PMID:22795818)

・40代男性 (日本) が、朝方にカフェインサプリメント1錠を摂取するはずが誤って4錠 (800 mg) を一度に摂取し、約30分後より動悸、吐き気、呼吸困難を生じて医療機関を受診。補液を行ったが改善せず、同日夕方に再診。呼吸性アルカローシス、テタニー症状、低カリウム血症、低ナトリウム血症、洞性頻脈、血中テオフィリン濃度上昇を認め、急性カフェイン中毒と診断。加療により改善した (2016136775) 。

・1984年〜2015年11月に英語またはスペイン語で報告された、サプリメントによる肝障害事例をまとめた結果、緑茶92例、リノレン酸3例、ウスニン酸18例、ビタミンAまたはレチノール60例、「Herbalife」59例、「Hydroxycut」29例、「Oxy ELITE Pro」71例、違法なアンドロゲン筋肉増強剤153例、エフェドラ10例、ガルシニア・カンボジア2例であった (PMID:27070596)

・69歳女性 (日本) が、輸入サプリメント「スーパーマルチビタミンミネラル」「フィッシュオイル」を1年間、グルコサミン、ヒアルロン酸配合サプリメント「ジョイントスーサー」を2ヶ月間摂取していたところ、生物咬傷による受診をきっかけに肝酵素上昇、眼球結膜黄染、肝、腎機能障害、炎症所見が認められた。薬剤リンパ球刺激試験で「ジョイントスーサー」「スーパーマルチビタミンミネラル」に陽性を示し、これらを原因とする薬物性肝障害と診断、加療によって回復した (2016357024) 。

・62歳女性 (日本) が、便秘気味のためサプリメント「するるのおめぐ実」を摂取していたところ検診で肺炎の所見が認められ、摂取開始から1ヶ月以上経過後に微熱と咳を生じて医療機関にて抗菌薬治療を開始したが、発熱、呼吸困難を生じ、急性呼吸不全となった。気管支肺胞洗浄の結果、肺胞出血がみられ、加療により改善。末梢血リンパ球刺激試験において当該製品に陽性を示したため、薬剤性肺障害と診断された (2016239060) 。

・54歳男性 (インド) が、上気道感染のためにホメオパシー製品を5日間摂取したところ、3日目頃より手足や汗が緑色に変色し、血中および汗の同濃度が高値を示したことから、銅による色汗症と診断され、摂取中止により改善した。WHO-UMCおよびNaranjyoスコアにて、摂取したホメオパシーの因果関係はprobableと評価された (PMID:26632933)


<国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所>



参考文献

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