健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

アボカド、アボガド [英]Avocado [学名]Persea americana Mill.

概要

アボカドは、中央アメリカ原産のクスノキ科の常緑高木。高さ10〜20 m程度に生長する。成熟した果実を採取し、追熟させたものを食用とする他、葉や樹皮、油などが利用される。


●有効性
俗に、「便秘によい」「肌によい」などと言われているが、高コレステロール血症、変形性関節症に有効性が示唆されているものの、その他の有効性は信頼できる十分な情報が見当たらない。


●安全性
果実を、通常の食事に含まれる量を摂取する場合、おそらく安全である。


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法規・制度

■食薬区分
果実、葉:「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料) 」に該当する。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・果実は脂質を多く含み、脂肪酸組成はパルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などの不飽和脂肪酸が80%を占める (76) (94) 。
・葉と樹皮は揮発油、フラボノイド類、タンニンを含む (33) 。

分析法

-

有効性








循環器・
呼吸器


一般情報
・高コレステロール血症に対して、有効性が示唆されている (94) 。
メタ分析
・2015年2月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験10報 (検索条件:介入期間≧5日) について検討したメタ分析において、アボカドの摂取は、血中脂質 (TC、LDL-C、TG) の低下と関連が認められたが、試験によるばらつきが大きかった。一方、血中脂質 (HDL-C) との関連は認められなかった (PMID:26892133)


消化系・肝臓

調べた文献の中に見当たらない。

糖尿病・
内分泌

調べた文献の中に見当たらない。

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当たらない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中に見当たらない。

免疫・がん・
炎症

調べた文献の中に見当たらない。

骨・筋肉

一般情報
・変形性関節症に対して、有効性が示唆されている (94) 。
RCT
・膝関節症の患者260名 (ベルギー) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、アボカドダイズ不けん化物を300 mg/日 (86名、平均63.4±8.6歳) または600 mg/日 (86名、平均65.2±8.5歳) 、3ヶ月間摂取させたところ、いずれの群ともに抗炎症薬および鎮痛剤の使用減少、主観的な痛みの指標 (VAS) 、痛みと関節機能の指標 (Lequesne) の改善が認められた (PMID:11578021)
・変形性股関節症の患者163名 (試験群85名、平均63.3±8.7歳、フランス) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、アボカドダイズ不けん化物300 mg/日を2年間摂取させたところ、関節裂隙、痛みと関節機能の指標 (Lequesne) 、主観的な痛みの指標 (VAS) 、抗炎症剤の使用量に影響は認められなかった (PMID:11932878)
・変形性関節症患者163名 (試験群80名、平均63.3±7.6歳、フランス) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、アボカドダイズ不けん化物300 mg/日を3ヶ月間 (前半45日間は抗炎症剤とともに) 摂取させたところ、後半45日間での抗炎症剤使用者数および使用量の減少、主観的・客観的奏効率の上昇、関節機能指標の改善が認められたが、主観的な痛みの指標 (VAS) に影響は認められなかった (PMID:9476272)
・変形性関節症患者164名 (試験群85名、平均63.3±7.6歳、フランス) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、アボカドダイズ不けん化物300 mg/日を6ヶ月間摂取させたところ、痛みと関節機能の指標 (Lequesne) 、主観的な痛みと機能障害の指標 (VAS) 、症状の総合評価の改善が認められたが、抗炎症剤の使用回数および使用率に影響は認められなかった (PMID:9433873)

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

調べた文献の中に見当たらない。

その他

調べた文献の中に見当たらない。





試験管内・
動物他での
評価

調べた文献の中に見当たらない。



安全性

危険情報

<一般>
・果実を通常の食事に含まれる量を摂取する場合、おそらく安全である (94) 。
・摂取により、蕁麻疹、胃腸障害、吐き気、胃痛、嘔吐、頭痛、眠気が起こる可能性がある (94) 。
<妊婦・授乳婦>
・通常の食事に含まれる量を超える摂取は、信頼できる十分な情報が見当たらないため避ける (94) 。
<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。
<その他>
・ラテックスアレルギーがある人は摂取を避ける (94) 。ラテックスとアボカドの交差反応が報告されている (PMID:8508641)
<被害事例>
アボカドとの関連が疑われるアレルギーの事例が複数報告されている。
・アボカド摂取後にアレルギー症状で医療機関を受診した患者17名 (18〜54歳、スペイン) のうち、7名が全身性アナフィラキシー、6名が顔面浮腫、2名が嘔吐、1名が気管支喘息、1名が鼻結膜炎を生じた(PMID:8074265)
・10年前よりゴム手袋装着時の掻痒性皮疹、5年前より原因不明の眼瞼腫脹を自覚していた31歳女性 (日本) が、白子、シメジ、アボカド、エビ、マグロ、アスパラ、トマト、チーズを含む食事を摂取した約2時間後に眼瞼腫脹、鼻水、鼻閉などを生じ、翌日に医療機関を受診。プリックテストでアボカド、ラテックス手袋に対して陽性を示したため、ラテックスとアボカドの交差反応による即時型アレルギーと診断された (2011213898) 。

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

<ヒト症例>
・抗リン脂質抗体症候群のためワルファリン (抗凝固薬:CYP1A2、CYP2C9、CYP3A4) を服用していた15歳女性 (イスラエル) が、アボカド100 g以上を毎日摂取し続けたところ、INR値が低下し、アボカドの摂取を中止したところワルファリンコントロール領域に回復したが、3ヶ月後に再び摂取したところINR値が低下した (PMID:1672990)
・肺塞栓症のためヘパリン治療の後ワルファリン (抗凝固薬:CYP1A2、CYP2C9、CYP3A4) を服用していた30歳女性 (妊娠22週、トルコ) が、アボカド200 g/日を2日間連続で摂取したところ、INR値の低下が認められ、アボカド除去食により回復した (PMID:1672990)
<動物・試験管内>
・in vitro試験 (ヒト酵素タンパク) において、アボカドの葉のエタノール抽出物はCYP3A4、CYP3A5、CYP3A7活性を阻害した (PMID:20109542)
・in vitro試験 (ヒト酵素タンパク) において、アボカドの葉の熱水抽出物はCYP3A4活性に影響しなかった (PMID:20109542)
<理論的に考えられる相互作用>
・ワルファリン (抗凝固薬:CYP1A2、CYP2C9、CYP3A4) との併用は、拮抗し抗凝固作用を減弱させる可能性がある (94) 。

動物他での
毒性試験

1. LDLo (最小致死量)
・葉水抽出物を投与:ラット静脈内200 mg/kg (91) 。
・葉・茎抽出物を投与:マウス静脈内20 g/kg (91) 。
2.TDLo (最小中毒量)
・葉水抽出物を投与:ラット経口100 mg/kg、400 mg/kg、静脈内50 mg/kg、12.5 mg/kg、マウス経口200 mg/kg (91) 。
・葉メタノール抽出物を投与:ラット静脈内12.5 mg/kg (91) 。
・葉・茎抽出物を投与:ラット経口 (間欠的) 700 mg/kg/7日 (91) 。
3.LC50 (半数致死濃度)
・葉水抽出物を投与:小エビ (水槽内) >10,000 g/L/24時間 (91) 。
・エタノール抽出物を投与:小エビ (水槽内) 121 g/L/24時間 (91) 。

AHPAクラス分類
及び勧告

・参考文献中に記載なし (22) 。

総合評価

安全性

・果実を、通常の食事に含まれる量を摂取する場合、おそらく安全である。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・高コレステロール血症に対して、有効性が示唆されている。

参考文献

(33) 世界薬用植物百科事典 誠文堂新光社 A.シェヴァリエ
(76) 日本食品大事典
(94) Natural Medicines
(22) メディカルハーブ安全性ハンドブック 第2版 東京堂出版 林真一郎ら 監訳
(PMID:11578021) Scand J Rheumatol. 2001;30(4):242-7.
(PMID:8074265) Allergy. 1994 Jul;49(6):454-9.
(PMID:1672990) Lancet. 1991 Apr 13;337(8746):914-5.
(PMID:25567051) J Am Heart Assoc. 2015 Jan 7;4(1):e001355.
(PMID:11932878) Arthritis Rheum. 2002 Feb;47(1):50-8.
(PMID:9476272) Rev Rhum Engl Ed. 1997 Dec;64(12):825-34.
(PMID:9433873) Arthritis Rheum. 1998 Jan;41(1):81-91.
(PMID:8508641) Contact Dermatitis. 1993 Apr;28(4):247-8.
(2011213898) 皮膚病診療 2011 33 (5) 521-522
(PMID:26892133) J Clin Lipidol. 2016 Jan-Feb;10(1):161-71.
(PMID:20109542) J Ethnopharmacol. 2010 Mar 24;128(2):390-4.

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