健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

ロドデンドロン・フェルギネウム [英]Snow Rose、Rosebay、Rusty-Leaved Rhododendron [学名]Rhododendron ferrugineum

概要

ロドデンドロン・フェルギネウムは、ヨーロッパ原産のツツジ科の植物で、ピレネー山脈やアルプス山脈などに生える常緑低木。高さ100 cm程度に生長し、ピンク色の花をつける。


●有効性
俗に、「筋肉痛によい」「頭痛によい」などと言われているが、人においては信頼できる十分な情報が見当たらない。


●安全性
全草に毒性があるため摂取はおそらく危険である。ロドデンドロン由来の蜂蜜の摂取による中毒が報告されている。妊娠中・授乳中も、おそらく危険であるため使用を避ける。



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法規・制度

■食薬区分
「専ら医薬品として使用される成分本質 (原材料) 」にも「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料) 」にも該当しない。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・グラヤノトキシン(acetylandromedolなど)、アルブチンを含む (94) 。アルブチンは腸内細菌によって加水分解され、ヒドロキノンとなる (94) 。

分析法

・葉から抽出した成分を核磁気共鳴分光法および質量分析法にて分析した報告がある (PMID:21443171)

有効性








循環器・
呼吸器


調べた文献の中に見当たらない。


消化系・肝臓

調べた文献の中に見当たらない。

糖尿病・
内分泌

調べた文献の中に見当たらない。

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当たらない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中に見当たらない。

免疫・がん・
炎症

調べた文献の中に見当たらない。

骨・筋肉

調べた文献の中に見当たらない。

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

調べた文献の中に見当たらない。

その他

調べた文献の中に見当たらない。





試験管内・
動物他での
評価

調べた文献の中に見当たらない。



安全性

危険情報

<一般>
・摂取により衰弱、めまい、吐き気、嘔吐、低血圧、徐脈、一過性房室解離、視力障害を起こす可能性がある (94) 。
・グラヤノトキシンを含むため、発汗、意識障害、悪寒、失神、ショック、発作、心肺停止、昏睡状態などを引き起こし死亡する可能性もある (94) 。
・長期的な摂取は、ヒドロキノンによる胃腸障害を引き起こすことがある (94) 。多くの中毒はロドデンドロンの花蜜から由来した蜂蜜(mad honeyと呼ばれる)の摂取でみられる(94) 。
<妊婦・授乳婦>
・妊娠中・授乳中の摂取は、おそらく危険であるため使用を避ける (94) 。
<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。
<被害事例>
・45歳女性 (トルコ) が、mad honey をデザートスプーンに数杯摂取し、4時間後にめまい、複視をともなう徐脈、低血圧を呈した (PMID:21630620)
・心疾患既往のない30歳男性 (トルコ) が、ハチミツ約50 gを摂取したところ、吐き気、嘔吐、多汗、失神発作を呈し受診。ウォルフ・パーキンソン・ホワイト症候群と診断された。摂取したハチミツからアンドロメドトキシン、ロドデンドリンを含むロドデンドロン属の花粉が検出され、これらを原因とする中毒と考えられた (PMID:3378880)
・心疾患既往のない46歳男性 (トルコ) が、スプーン数杯のハチミツを摂取したところ、脱力感と動悸を呈し受診。 mad honey中毒によるウォルフ・パーキンソン・ホワイト症候群と診断された (PMID:21740146)
・1984年〜86年の間に1つの医療機関で治療を受けたmad honeyによる中毒が疑われる患者16名 (平均41歳、トルコ) について、全ての患者が約50 gのハチミツを摂取した約1時間後にめまい、脱力感、多汗、吐き気、嘔吐、卒倒等を呈し、うち1名がウォルフ・パーキンソン・ホワイト症候群、1名が第3度房室ブロックと診断されたという報告がある (PMID:3346969)
・27歳女性 (オーストリア) が、トルコで購入したハチミツ75 mLを摂取したところ、直後に嘔吐、失神、強直間代発作を呈し、意識回復後に受診。除脈、洞停止を呈し、mad honey中毒と考えられ、ペースメーカー治療により回復した (PMID:6636504)
・アンドロメドトキシン (グラヤノトキシンI) を含むトルコ産のハチミツを摂取した2名 (性、年齢不明) が、低血圧、徐脈性不整脈を呈した (PMID:6617517)
・胃炎、消化性潰瘍のある男性11名 (36〜58歳、トルコ) が、消化器疾患に対する効果を謳ったトルコ産ハチミツ (ロドデンドロン属の花粉含有) をティースプーン1杯〜テーブルスプーン2杯摂取したところ、30分〜2時間後に、吐き気、嘔吐、低血圧、徐脈、失神を呈し、症状はハチミツ摂取量が多いほど重かったという報告がある (PMID:8481104)
・50歳男性と42歳女性の夫婦 (トルコ) が、性機能向上を目的にハチミツをティースプーン1杯/回摂取し、軽度の頭痛、めまいを呈したが1週間摂取を続け、テーブルスプーン1杯に増量したところ、3時間以内に意識障害、胸痛を呈して受診。急性下壁心筋梗塞と診断され、加療により回復した。摂取したハチミツからロドデンドロン属の花粉が検出されmad honey中毒と考えられた (PMID:22163140)
・48歳男性 (トルコ) が、ハチミツをテーブルスプーン2杯摂取したところ、1時間後に脱力感、めまい、失神を呈して受診。また、74歳男性 (トルコ) が、ハチミツを摂取したところ (摂取量不明) 、30分後に脱力感、めまい、失神、発汗を呈して受診。どちらも、徐脈、低血圧となり、摂取したハチミツからロドデンドロン属の花粉が検出されmad honey中毒と診断されたが、加療により回復した (PMID:1957047)
・55歳女性 (トルコ) が、無許可の地元行商人より購入したハチミツを大さじ3杯摂取したところ、1時間後に胸の圧迫感、痛み、吐き気、虚脱、めまい、震えを呈して受診。Mad honey中毒が疑われる心筋梗塞と診断され、加療により回復した (PMID:26161022)
・胃潰瘍の既往歴がある53歳男性 (トルコ) が、スプーン数杯の黒海沿岸地域産mad honeyを摂取して2時間以内に吐き気、嘔吐、全身の脱力感を生じて緊急外来を受診。心房細動、除脈、血圧低下が認められ、加療により回復した (PMID:22498862)
・66歳男性 (トルコ) が、ティースプーン1〜2杯のmad honeyを摂取し、約2時間後にめまい、吐き気、嘔吐、失神を、57歳男性 (トルコ) がデザートスプーン2杯のmad honeyを摂取し、約3時間後に発汗、失神、意識消失、寒気、頭痛を、高血圧で服薬中の79歳女性 (トルコ) が、デザートスプーン1杯のmad honeyを摂取し、約2時間後に吐き気、嘔吐、めまいを生じ受診。いずれも、低血圧、徐脈、低体温が認められ、加療により回復した (PMID:26437804)
・18歳妊婦 (トルコ) が、mad honeyを数日間摂取したところ、息切れ、低血圧、徐脈を生じ、加療により回復した (PMID:26421888)
・63歳女性 (日本) が、マレーシアで購入したハチミツを湯に溶かし、コップ1杯摂取したところ (摂取量不明) 、30分後頃よりくしゃみ、視覚異常、呼吸困難を生じ、これら症状が約4時間継続し、さらに脱力、歩行困難を呈し、救急搬送された。血圧低下、徐脈が認められ、アナフィラキシーの疑いで加療も改善せず、さらに加療したころ改善した。ハチミツに含まれるグラヤノトキシンによるマッドハニー中毒が疑われた (PMID:24483011)

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

調べた文献の中に見当たらない。

動物他での
毒性試験

調べた文献の中に見当たらない。

AHPAクラス分類
及び勧告

・参考文献中に記載なし (22) 。

総合評価

安全性

・全草に毒性があるため摂取はおそらく危険である。
・妊娠中・授乳中の摂取は、おそらく危険であるため使用を避ける。
・ロドデンドロン由来の蜂蜜の摂取による中毒が報告されている。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・信頼できる十分な情報は見当たらない。

参考文献

(22) メディカルハーブ安全性ハンドブック 第2版 東京堂出版 林真一郎ら 監訳
(30) 「医薬品の範囲に関する基準」 (別添2、別添3、一部改正について)
(101) PDR for Herbal Medicines Fourth Edition, Thomson.
(PMID:21443171) J Nat Prod. 2011 Apr 74(4) 712-7
(PMID:21630620) Acta Clin Belg. 2011 Mar-Apr;66(2):152.
(94) Natural Medicines
(PMID:3378880) Isr J Med Sci. 1988 Apr-May;24(4-5):253-4.
(PMID:21740146) Clin Toxicol (Phila). 2011 Jun;49(5):438-9.
(PMID:3346969) JAMA. 1988 Apr 1;259(13):1943.
(PMID:6636504) Vet Hum Toxicol. 1983 Oct;25(5):328-9.
(PMID:6617517) Dtsch Med Wochenschr. 1983 Oct 14;108(41):1555-8.
(PMID:8481104) Arch Toxicol. 1993;67(2):148-50.
(PMID:22163140) Tex Heart Inst J. 2011;38(5):577-80.
(PMID:1957047) Rev Environ Health. 1991;9(1):3-9.
(PMID:26161022) Korean J Intern Med. 2015 Jul;30(4):540-2.
(PMID:22498862) Anadolu Kardiyol Derg. 2012 Jun;12(4):365-6.
(PMID:26437804) J Emerg Med. 2016 Jan;50(1):51-4.
(PMID:26421888) J Obstet Gynaecol. 2016;36(1):60-1.
(PMID:24483011) Chudoku Kenkyu. 2013 Dec;26(4):310-3.

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