健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

画面を閉じる

項 目

内 容

名称

ブロッコリー [英]Broccoli [学名]Brassica oleracea L.var.italica Plencke

概要

ブロッコリーは地中海地方原産のアブラナ科の栽培植物。ヨーロッパでは2,000年以上、野菜として栽培されてきた。キャベツの一変種で、主に花蕾、花茎を食用とする。発芽から3〜4日の新芽 (ブロッコリースプラウト) にはスルフォラファンが多く含まれている。


●有効性
俗に、「抗がん作用がある」「ヘリコバクター・ピロリ菌感染症によい」「有害化学物質除去効果がある」などと言われ、高コレステロール血症に有効性が示唆されているが、その他の有効性については信頼できる十分な情報が見当たらない。


●安全性
通常の食品として摂取する場合はおそらく安全であるが、妊娠中・授乳中の多量摂取は、信頼できる十分な情報が見当たらないため避ける。



▼他の素材はこちら



法規・制度

■食薬区分
「専ら医薬品として使用される成分本質 (原材料) 」にも「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料) 」にも該当しない。

■特定保健用食品
・ブロッコリー・キャベツ由来のSMCS (天然アミノ酸) を関与成分とした、「コレステロールが気になる方に適する」保健用途の表示ができる特定保健用食品が許可されている。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・主にカロテン、ビタミンC、カルシウム、葉酸などを含む (76) 。
・新芽にはスルフォラファンが多く含まれる (94) 。

分析法

・放射性医薬品による遺伝毒性及び細胞毒性に対するブロッコリー抽出物の効果をHPLC、TLCにて分析した報告がある (PMID:22936084)
・ブロッコリー中のフェノール類をGC-MSにて分析した報告がある (PMID:22942744)

有効性








循環器・
呼吸器


一般
・ブロッコリー・キャベツ由来のSMCS (天然アミノ酸) を関与成分とし、「コレステロールが気になる方に適する」保健用途の表示ができる特定保健用食品が許可されている。
・高コレステロール血症に有効性が示唆されている (94) 。


消化系・肝臓

RCT
・ALT値が正常またはやや高めの成人男女70名 (試験群40名、平均45.5±8.6歳、日本) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、ブロッコリースプラウト抽出物3カプセル/日 (スルフォラファングルコシノレート24 mg含有) を24週間摂取させたところ、肝機能マーカー (ALT、AST、γ-GTP) に影響は認められなかった (2018321874) 。

糖尿病・
内分泌

RCT
・2型糖尿病患者72名 (イラン) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、ブロッコリースプラウトパウダー5 g/日 (26名、平均51±6.2歳) または10 g/日 (23名、平均54±5.9歳) を4週間摂取させたところ、10 g/日摂取群においてのみ、糖代謝マーカー (インスリン、HOMA-IR)、血中脂質 (TG) 、動脈硬化指数の低下、HDL-Cの低下抑制が認められた。一方、空腹時血糖、TC、LDL-Cに影響は認められなかった (PMID:22537070) (PMID:22325157)

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当たらない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中に見当たらない。

免疫・がん・
炎症

RCT
・健康な非喫煙者35名 (試験群15名、平均26.0±1.3歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、ブロッコリースプラウト111 g/日含有飲料を、インフルエンザ生ワクチン接種前日から4日間摂取させたところ、鼻汁および鼻粘膜細胞におけるB型インフルエンザRNA量、炎症マーカー (IL-6、IL-8、IP-10) 、抗酸化マーカー (HMOX1、NQO1) に影響は認められなかった (PMID:24910991)

骨・筋肉

調べた文献の中に見当たらない。

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

調べた文献の中に見当たらない。

その他

調べた文献の中に見当たらない。





試験管内・
動物他での
評価

調べた文献の中に見当たらない。



安全性

危険情報

<一般>
・通常の食品として摂取する場合はおそらく安全であるが、多量に摂取した場合においては、信頼できる十分な情報が見当たらない (94) 。
<妊婦・授乳婦>
・通常の食品として摂取する場合はおそらく安全であるが、多量に摂取した場合においては、信頼できる十分な情報が見当たらないため避ける (94) 。
<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。
<被害事例>
・カルシウムとビタミンDのサプリメントを6ヶ月間摂取 (摂取量不明) していた56歳女性 (トルコ) がブロッコリージュース800 cc/日を4週間摂取したところ、血中肝酵素値 (AST、ALT、γ-GTP) が上昇し、ブロッコリージュースの中止により15日後に回復した (PMID:20535075)
・アレルギー歴のない73歳男性 (日本) がブロッコリーを摂取し、30分後に呼吸困難、唇と瞼の腫脹を生じ、プリックテストにてブロッコリー、ヨモギ、マスタードに陽性を示したため、ブロッコリー摂取で誘発されたアレルギーと診断された (PMID:27478657)

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

<ヒト試験>
・健康な成人男女36名 (20〜40歳、アメリカ) を対象としたクロスオーバー無作為化比較試験において、かいわれ大根16 g、カリフラワー150 g、ブロッコリー200 g、千切りキャベツ70 gを含む試験食を6日間摂取させたところ、CYP1A2活性 (カフェイン代謝) が亢進した (PMID:10837004)
・健康な成人男女16名 (平均26歳、デンマーク) を対象とした試験において500 g/日のブロッコリーを12日間摂取させたところ、CYP2E1活性 (クロルゾキサゾン代謝) には影響を及ぼさなかったが、CYP1A2活性 (カフェイン代謝) を亢進した (PMID:8625493)
・健康な成人男女23名 (平均23.7歳、アメリカ) を対象としたオープンラベルクロスオーバー無作為化比較試験において、ブロッコリースプラウト抽出物 (スルフォラファン最大450μmol含有) を7日間摂取させたところ、ミダゾラム (鎮静薬:CYP3A4基質) の血中濃度 (Cmax、AUC) 、クリアランス、半減期に影響は認められず、リファンピシン (抗結核薬) によるミダゾラムの代謝促進作用に対する影響も認められなかった (PMID:23153560)
<理論的に考えられる相互作用>
・CYP2A6、CYP1A2で代謝される薬剤の効果を減弱させる可能性がある (94) 。

動物他での
毒性試験

調べた文献の中に見当たらない。

AHPAクラス分類
及び勧告

・参考文献中に記載なし (22) 。

総合評価

安全性

・通常の食品として摂取する場合はおそらく安全である。
・妊娠中・授乳中は、通常の食品として摂取する量を超えての使用を避ける。
・特定保健用食品では個別に製品ごとに安全性が評価されている。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・特定保健用食品では個別に製品ごとに有効性が評価されている。
・高コレステロール血症に有効性が示唆されているが、さらなる検証が必要である。

参考文献

(PMID:22936084) Acta Cir Bras. 2012 Sep;27(9):606-10.
(PMID:22942744) Int J Mol Sci. 2012 Jul;13(7):8943-57.
(PMID:9675256) Mutat Res. 1998 Jun;402(1-2):111-20.
(PMID:10837004) Carcinogenesis. 2000 Jun;21(6):1157-62.
(PMID:8625493) Carcinogenesis. 1996 Apr;17(4):793-9.
(PMID:20535075) Eur J Gastroenterol Hepatol. 2010 Jul;22(7):898.
(PMID:22325157) Diabetes Res Clin Pract. 2012 Jun;96(3):348-54.
(PMID:22537070) Int J Food Sci Nutr. 2012 Nov;63(7):767-71.
(76) 日本食品大事典 医歯薬出版株式会社
(91) Registry of Toxic Effects of Chemical Substances (RTECS)
(94) Natural Medicines
(22) メディカルハーブ安全性ハンドブック 第2版 東京堂出版 林真一郎ら 監訳
(PMID:24910991) PLoS One. 2014 Jun 9;9(6):e98671.
(PMID:27478657) Case Rep Dermatol Med. 2016;2016:8413767.
(PMID:23153560) Toxicol Appl Pharmacol. 2013 Jan 1;266(1):122-31.

© National Institutes of Biomedical Innovation, Health and Nutrition. All Rights Reserved.