健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

レスベラトロール [英]Resveratrol [学名]3,4',5-stilbenetriol、3,5,4'-trihydroxystilbene、3,4',5-trihydroxystilbene

概要

主に赤ワイン、赤ブドウの果皮、ぶどうジュース等に含まれるポリフェノールの一種である。ヒトでは経口摂取した場合、代謝過程で抱合や修飾を受けるため、血漿中にレスベラトロールとして検出される量は非常に少ないことが報告されている。俗に、「寿命を延長する」「抗酸化作用がある」「抗炎症作用がある」と言われているが、ヒトでの有効性ついては調べた文献に十分なデータが見当たらない。サプリメントなどの濃縮物として摂取した場合の安全性についても調べた文献に十分な情報が見当たらない。エストロゲン様作用があるため、ホルモン感受性疾患がある場合は禁忌。その他、詳細については「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

・trans-レスベラトロール (E-レスベラトロール) が「医薬品的効果効能を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料) リスト」に該当 (30) 。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・C14H12O3、分子量228.24。

分析法

・HPLC-UV (検出波長280 nm) 、HPLC-FLD (検出波長Ex:300 nm、Em:392 nm) により分析した報告がある (PMID:17623466) 。
・μ-HPLC-UV (検出波長306 nm) により分析した報告がある (PMID:18689943)

有効性








循環器・
呼吸器


メタ分析
・2016年11月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化プラセボ比較試験9報 (検索条件:期間≧4週、年齢≧18歳) について検討したメタ分析において、レスベラトロールの摂取は、血漿アディポネクチン濃度 (8報) の上昇と関連が認められた。一方、血漿レプチン濃度 (4報) には影響を与えなかった (PMID:28089943)
・2013年6月までを対象に1つのデータベースで検索できた無作為化比較試験7報について検討したメタ分析において、レスベラトロールの摂取は、総コレステロール (5報) 、LDLコレステロール (6報) 、HDLコレステロール (6報) 、トリグリセリド (7報) に影響を与えなかったが、遊離脂肪酸 (3報) を増加させた (PMID:24111838)
RCT
・II型糖尿病患者50名 (試験群25名、平均57.4±10.6歳、日本) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、レスベラトロール100 mg/日を12週間摂取させたところ、心臓足首血管指数、酸化ストレス指標 (d-ROMs) の低下が認められたが、体重、BMI、収縮期および拡張期血圧、空腹時血糖値、HbA1c、血清脂質濃度 (総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロール、トリグリセリド) に影響は認められなかった (PMID:28701674)
・冠状動脈疾患患者75名 (試験群25名、平均60±12歳、スペイン) を対象とした三重盲検無作為化プラセボ比較試験において、レスベラトロール含有ブドウ抽出物 (レスベラトロール8 mg/日を6ヶ月間、その後16 mg/日を6ヶ月間) を摂取させたところ、血中のアディポネクチン増加とPAI-1低下が認められたが、その他の炎症マーカー (高感度CRP、TNF-α、IL-6、IL-10、sCD40L、sVCAM-1) に影響は認められなかった (PMID:23224687)
・心血管疾患リスク因子のある成人75名 (試験群25名、平均62±9歳、スペイン) を対象とした三重盲検無作為化プラセボ比較において、レスベラトロール含有ブドウ補助食品370 mg/日 (レスベラトロール8 mg/日含有) を6ヶ月間、その後740 mg/日 (レスベラトロール16 mg/日含有) を6ヶ月間摂取させたところ、血中sICAM-1、PAI-1の低下が認められたが、その他の炎症マーカー (高感度CRP、TNF-α、アディポネクチン、IL-6、IL-10、IL-18、IL-6/IL-10比) に影響は認められなかった (PMID:22520621)
・健康な喫煙者50名 (平均35.0±9.8歳、イタリア) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、レスベラトロール500 mg/日を30日間摂取させたところ、血中のCRP、トリグリセリドの低下、総抗酸化能の増加が認められたが、尿酸、糖代謝 (空腹時血糖、インスリン、HOMA-IR) 、血中脂質 (総コレステロール、HDLコレステロール) 、肝機能マーカー (AST、ALT、GGT) 、体格 (体重、BMI) 、血圧に影響は認められなかった (PMID:23298135)
・運動習慣のない健康な男性27名 (試験群14名、平均65±1歳、ベルギー) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、運動トレーニングとともにレスベラトロール250 mg/日を8週間摂取させたところ、BMI、体脂肪、心血管パラメーター (血圧、心拍、血糖、血中脂質、VCAM-1、運動中の足血流量) に影響は認められず、最大酸素摂取量 (VO2max) 増加の抑制が認められた (PMID:23878368)
・メタボリックシンドロームの男性66名 (デンマーク) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、レスベラトロール75 mg×2回/日 (21名、平均49.1±1.46歳) または500 mg×2回/日 (21名、平均51.9±1.28歳) を16週間摂取させたところ、体重、BMI、体脂肪、血圧、炎症マーカー (高感度CRP、IL-6、アディポネクチン、suPAR) 、糖代謝 (HOMA-IR、空腹時血糖、インスリン濃度) 、血中脂質 (HDLコレステロール、トリグリセリド) に影響は与えず、500 mg×2回/日摂取群では血中フルクトサミン、総コレステロール、LDLコレステロールが増加した (PMID:28182820)
・高齢者30名 (平均67±7歳、アメリカ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、レスベラトロール1,000〜1,500 mg×2回/日を6週間摂取させたところ、推定インスリン分泌量の増加、空腹時の血管内皮機能検査の反応性充血指数 (RHI) の改善が認められた。一方、他の糖代謝指標 (血糖値、HbA1c、インスリン濃度、HOMA-IR、Matsuda index、インスリン分泌能) 、体重、体脂肪率、収縮期および拡張期血圧、血中脂質 (HDLコレステロール、LDLコレステロール、トリグリセリド) 、高感度CRP値、アディポネクチン濃度、リポ蛋白関連ホスホリパーゼA2、空腹時および食後の脈波増大係数、食後のRHIに影響は認められなかった (PMID:28329397)


消化系・肝臓

RCT
・非アルコール性脂肪肝患者50名 (試験群25名、平均44.04±10.10歳、イラン) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、食事及び運動指導に加え、レスベラトロール500 mg/日を2週間摂取させたところ、血清ALTの低下、肝脂肪変性の抑制が認められたが、その他の肝機能評価 (AST、GGT、ビリルビン) 、体組成 (体重、BMI、ウエスト囲、ヒップ囲、ウエスト/ヒップ比) 、血中脂質 (トリグリセリド、LDLコレステロール、HDLコレステロール、) 、糖代謝 (血糖値、、HOMA-IR、HOMA-β、QUICKI) 、血圧に影響は認められず、総コレステロール、non HDLコレステロール、インスリン濃度の低下抑制が認められた (PMID:26234526)
・過体重の非アルコール性脂肪性肝疾患患者26名 (試験群13名、デンマーク) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、レスベラトロール500 mg×3回/日を6ヶ月間摂取させたところ、肝機能マーカー (ALT、AST、ALP、GGT、ビリルビン、TNFα、CD163) 、肝細胞内脂質、BMI、体重、ウエストヒップ比、血圧、心拍、血糖、インスリン、HOMA2-IR、トリグリセリド、HDLコレステロール、LDLコレステロールに影響は認められなかった (PMID:26784973)

糖尿病・
内分泌

メタ分析
・2014年5月までを対象に8つのデータベースで検索できた無作為化比較試験6報について検討したメタ分析において、服薬中のII型糖尿病患者によるレスベラトロールの摂取は、HbA1c (4報) 、収縮期血圧 (4報) 、血中クレアチニン濃度 (4報) の低下と関連が認められたが、血糖値 (6報) 、インスリン濃度 (4報) 、HOMA-IR (3報) 、トリグリセリド (4報) 、LDLコレステロール (6報) 、HDLコレステロール (6報) 、拡張期血圧 (4報) との関連は認められなかった (PMID:25138371)
・2014年3月までを対象に4つのデータベースで検索できた無作為化比較試験11報について検討したメタ分析において、レスベラトロールの摂取は空腹時血糖値 (9報) 、インスリン濃度 (6報) 、HbA1c (6報) 、HOMA-IR (7報) と関連は認められず、試験によるバラツキが大きかった (PMID:24695890)
RCT
・II型糖尿病患者19名 (試験群10名、平均57.9±7.9歳、ハンガリー) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、レスベラトロール10 mg/日を4週間摂取させたところ、インスリン抵抗性の改善 (HOMAIRの減少) 、および酸化ストレスの減少 (otrho-Tyrosine:creatinineの減少) が認められたという予備的な報告がある (PMID:21385509)
・健康な肥満者11名 (平均52.5±2.1歳、オランダ) を対象とした二重盲検無作為化クロスオーバー試験において、レスベラトロール製品150 mg/日を30日間摂取させたところ、睡眠時および休息時の代謝効率の増加、インスリン抵抗性の改善 (空腹時血糖、インスリン値、HOMAindexの減少) 、血漿トリグリセリド値の低下、および収縮期血圧の低下が認められたという予備的な報告がある (PMID:22055504)
・健康な閉経後女性45名 (試験群15名、平均58.2±4.0歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、レスベラトロール75 mg/日を12週間摂取させたところ、身体組成 (体重、体脂肪率、除脂肪体重など) 、安静代謝率、血漿中の脂質 (遊離脂肪酸、コレステロール、トリグリセリド) 、炎症マーカー (アディポネクチン、レプチン、IL-6、CRP) 濃度、糖代謝 (血糖値、インスリン濃度、HOMA-IR、肝臓・骨格筋・脂肪組織のインシュリン感受性)、血圧に影響は認められなかった (PMID:23102619)
・肥満男性24名 (試験群12名、平均44.7±3.5歳、デンマーク) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、レスベラトロール500 mg×3回/日を4週間摂取させたところ、糖代謝 (血糖、インスリン、HOMA-IR、HbA1c、糖酸化率) 、脂質代謝 (血中脂質、脂質酸化率) 、炎症マーカー (高感受性CRP、IL-6、TNF-α、MCP-1、白血球数)、血圧、体脂肪量に影響は認められなかった (PMID:23193181)
・食事療法中のII型糖尿病患者14名 (平均67.5±1.6歳、オーストラリア) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、レスベラトロール500 mg×2回/日を5週間摂取させたところ、空腹時および食後 (ピーク値、AUC) の血糖値および血漿GLP-1、HbA1c、胃排出時間、1日のエネルギー摂取量、体重に影響は認められなかった (PMID:26607942)
・メタボリックシンドロームの男性66名 (デンマーク) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、trans-レスベラトロールを75 mg×2回/日 (低用量、21名、平均48.6±1.5歳) または500 mg×2回/日 (高用量、21名、平均51.5±1.3歳) 、4ヶ月間摂取させたところ、高用量でのみ血清DHEAおよびDHEA硫酸抱合体濃度の低下が認められたが、その他の血清ホルモン濃度 (アンドロステロン、17α-ヒドロキシプロゲステロン、テストステロン、デヒドロテストステロン、エストラジオール、エストロン、コルチゾール) 、性ホルモン結合グロブリン濃度、血清PSA濃度、前立腺容積に影響は認められなかった (PMID:25939591)
・II型糖尿病患者192名 (イタリア) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、通常の血糖コントロール療法とともに、レスベラトロール40 mg/日 (65名、平均64.9±8.6歳) または500 mg/日 (65名、平均65.0±7.6歳) を6ヶ月間摂取させたところ、レスベラトロール摂取群で総抗酸化能の上昇、ペントラキシン3濃度の低下が認められたが (PMID:28238190) 、その他の炎症マーカー (CRP、IL-6) 、体組成 (体重、BMI、ウエスト径、体脂肪率) 、血中脂質濃度 (HDLコレステロール、LDLコレステロール、トリグリセリド、遊離脂肪酸) 、肝機能マーカー (AST、ALT、γ-GTP) 、アディポネクチン濃度に影響は認められず、500 mg摂取群で血中総コレステロール濃度が上昇した (PMID:27520400)
・服薬によりコントロール良好のII型糖尿病患者17名 (40〜70歳、オランダ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、レスベラトロール150 mg/日を30日間摂取させたところ、II型筋繊維における脂肪量の増加が認められたが、血糖、末梢および肝臓におけるインスリン感受性、肝脂肪量に影響は与えなかった (PMID:27852684)

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当たらない。

脳・神経・
感覚器

RCT
・健康な成人22名 (平均20.17歳、イギリス) を対象とした二重盲検無作為化クロスオーバープラセボ試験において、レスベラトロール250 mgまたは500 mgを単回摂取させたところ、レスベラトロールの濃度依存的に脳血流量が増加したが、認知機能には影響しなかった (PMID:20357044)
・健常成人23名 (平均21±3.2歳、イギリス) を対象とした二重盲検無作為化クロスオーバー試験において、trans-レスベラトロール250 mgを単独またはピペリン20 mgと併用で摂取させたところ、ピペリン併用群で前頭皮質ヘモグロビン量の上昇が認められたが、trans-レスベラトロール単独では認められず、また、単独、併用のいずれにおいても、認知機能課題および気分に関する指標 (視覚的アナログスケール)、血圧に影響は認められなかった (PMID:24804871)
・健康な成人60名 (平均20.52歳、試験群30名、イギリス) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、trans-レスベラトロール500 mg/日を28日間摂取させたところ、疲労スケールの低下が認められたが脳内血流量、認識機能、睡眠の質に影響は認められず、拡張期血圧の上昇が認められた (PMID:26344014)
・アルツハイマー病患者119名 (試験群64名、平均69.8±7.7歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、レスベラトロール500 mg/日、1,000 mg/日、1,500 mg/日、2,000 mg/日を13週間ずつ計52週間摂取させたところ、脳脊髄液および血漿中Aβ40の低下抑制が認められたが、Aβ42に影響は認められず、脳容積の減少と脳室容積の増加が認められた (PMID:26362286)

免疫・がん・
炎症

調べた文献の中に見当たらない。

骨・筋肉

・肥満、メタボリックシンドロームの中年男性66名 (平均49.3±6.3歳、デンマーク) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、レスベラトロール1,000 mg/日 (21名) または150 mg/日 (21名) を16週間摂取させたところ、1,000 mg/日摂取群においてのみ、骨アルカリホスファターゼ濃度の増加、腰椎骨密度の増加が認められたが、その他の骨代謝マーカーや他部位の骨密度に影響は認められなかった (PMID:25322274)

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

RCT
・過体重または肥満者45名 (平均61±7歳、オランダ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、trans-レスベラトロール75 mg×2回/日を4週間摂取させたところ、空腹時および試験食摂取後の血管内皮機能検査 (血流依存性血管拡張反応 (FMD) 、血管径、脈波増大係数、脈波伝播速度) 、血糖値、インスリン濃度、血清トリグリセリド値、血漿内皮機能マーカー (sICAM-3、sVCAM-1、sE-セレクチン、sP-セレクチン、可溶性トロンボモジュリン) 、炎症マーカー (IL-6、TNF-α) に影響は認められず、食後のsICAM-1増加が認められた (PMID:28604618)

その他

その他
・健常成人6名 (23〜24歳、アメリカ) にレスベラトロール25 mgを摂取させたところ、血漿中濃度は摂取後1時間で最大となり、レスベラトロールとその代謝物の濃度は491±90 ng/mLであったが、レスベラトロールのみでは5 ng/mL以下であった (PMID:15333514)





試験管内・
動物他での
評価

・高カロリー食を摂取させている雄性C57BL/6NIAに0.04%レスベラトロールを混餌投与したところ、インスリン感受性、運動機能を改善し、延命効果を示した (PMID:17086191)

安全性

危険情報

<一般>
・食品から摂取する量であれば、おそらく安全であるが、サプリメントなどの濃縮物から摂取した場合の安全性に関しては信頼できる十分な情報がない (94) 。
・抗血小板作用があるため、外科手術患者は少なくとも手術日の2週間以内の摂取はしない (94) 。
・高齢者30名 (平均67±7歳、アメリカ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、初期の9名にレスベラトロール1,500 mg×2回/日を摂取させたところ、3名が重度の消化器症状 (下痢、腹痛、嘔吐) 、発熱、発疹などの有害事象を生じたため摂取を中止し、このうち1名が入院した。いずれも、レスベラトロール摂取との因果関係はpossibleと判定された。以後の対象者のレスベラトロール摂取量を1,000 mg×2回/日に変更したところ、6週間の摂取で因果関係が疑われる健康被害は報告されなかった (PMID:28329397)
<妊婦・授乳婦>
・妊娠中・授乳中においても食品から摂取する場合はおそらく安全である (94) 。
<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。

禁忌対象者

・エストロゲン様作用があるため、乳がん、子宮がん、卵巣がん、子宮内膜症、子宮筋腫などホルモン感受性疾患がある患者は禁忌 (94) 。

医薬品等との
相互作用

<ヒト>
・健康な成人40名 (19〜64歳、アメリカ) を対象とした試験において、レスベラトロール 1 g/日、4週間の摂取により、薬物代謝酵素であるCYP2C9、2D6、3A4活性の阻害、CYP1A2活性の亢進が認められた (PMID:20716633) 。また、同試験において、レスベラトロールが原因と思われる軽度かつ一過性の有害事象 (下痢、胸やけ、食欲亢進、気分の変容など) が認められた。
・健常男性12名 (平均29.15±1.47歳、インド) を対象としたオープンラベル試験において、レスベラトロール500 mg/日を10日間摂取させたのち、カルバマゼピン (抗てんかん薬、CYP3A4基質) 200 mgを単回摂取させたところ、血漿中カルバマゼピン濃度 (Cmax、AUC) の上昇および半減期の延長、経口クリアランス、分布容積の低下が認められた (PMID:25624269)
<試験管内・動物>
・動物実験 (マウス) において、trans-レスベラトロールの12週間経口摂取は、肝臓のCYP1A2活性、CYP1A1、CYP1A2、CYP2C29、CYP3A11のmRNA発現に影響を与えなかったが、CYP1A1、CYP2C、CYP3A活性を促進し、ワルファリンの抗凝血作用を増強した (PMID:26947597)
・動物実験 (マウス) において、レスベラトロールの経口摂取は卵巣摘出術による肝臓CYP3A41の遺伝子発現増加を抑制した (O911310002) 。
・in vitro試験 (ヒト肝がん由来細胞) において、レスベラトロールはCYP1A2遺伝子発現をわずかに誘導した (PMID:25473508)
・in vitro試験 (ヒト肝ミクロソーム) において、レスベラトロールはCYP1A2、CYP2E1、CYP3A4活性を阻害した (PMID:11701226)
・in vitro試験 (腸ミクロソーム、イヌ腎臓尿細管上皮細胞) において、レスベラトロールはCYP3A4活性を阻害し、P糖タンパク質活性を促進した。また、動物実験 (ラット) において、レスベラトロールの摂取はサキナビル (CYP3A4基質:抗ウイルス薬) の最高血中濃度到達時間を短縮させたが、血中濃度 (AUC、Cmax) 、半減期、平均滞留時間、クリアランス (CL/F) 、相対的生物学的利用能には影響しなかった (PMID:27895462)
<理論的に考えられる相互作用>
・抗血小板作用または抗凝血作用を示すハーブ類と併用すると、挫傷や出血のリスクが高まる (94) 。
・抗血小板薬または抗凝血薬と併用すると、挫傷や出血のリスクが高まる (94) 。
・予備的な試験により薬物代謝酵素であるチトクローム (Cytochrome) P450 (CYP3A、CYP1A、CYP2E1) を阻害することが示されており、これらの酵素により代謝される医薬品の血中濃度を増加させる可能性がある (94) 。

動物他での
毒性試験

1. TDLo (最小中毒量) (91)
・マウス経口投与200 mg/kg (炎症)
・マウス経口投与 (間欠的) 140 mg/kg/28日間、70 mg/kg/5週間、112 mg/kg/4週間、364 mg/kg/26週間 (死亡)
・マウス経口投与1,176 mg/kg /28週間 (尿組成)
・ラット経口投与15 mg/kg/15日、12 mg/kg./20日、45 mg/kg/30日 (血清組成、脂質代謝)
・ラット経口投与560 mg/kg/8週間 (肝臓)
・ラット経口投与1,120 mg/kg/8週間 (血圧)

AHPAクラス分類
及び勧告

-

総合評価

安全性

・食事から摂取する量であればおそらく安全であるが、サプリメントなどの濃縮物から摂取した場合の安全性には信頼できる十分な情報がない。
・エストロゲン様作用があるため、乳がん、子宮がん、卵巣がん、子宮内膜症、子宮筋腫などホルモン感受性疾患がある患者は禁忌。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・ヒトに対する有効性については、調べた文献の中に見当たらない。

参考文献

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