米国FDAが銀含有ダイエタリーサプリメントによる銀沈着症のリスクについて注意喚起 (091008)

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海外/注意

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■タイトル
米国FDAが銀含有ダイエタリーサプリメントによる銀沈着症のリスクについて注意喚起 (091008)

■注意喚起および勧告内容
2009年10月6日、米国FDAが銀含有ダイエタリーサプリメント (コロイド銀を含む) による皮膚や粘膜の永続的な変色 (銀沈着症) のリスクについて注意喚起。米国FDAは消費者や医療従事者に対し、銀含有ダイエタリーサプリメントを使用して銀沈着症その他の副作用がみられた場合は報告するよう勧告。

■解説
・銀沈着症 (Argyria) とは

 皮膚、結膜 (白目の部分を覆う透明な膜) 、爪、歯茎が永続的かつ不可逆的に灰色もしくは青みがかった色に変色することをさす。身体的健康面での危険はないが、精神的または社会的に不利益を被る可能性が危惧される。銀沈着症は一般に永続的なもので、外科的治療を伴わない医薬品による効果的な治療法はなく、外科的治療の効果も限定的ですべての症例に適しているわけではない。
 銀沈着症の正確なメカニズムは分かっていないが、銀が蛋白質と結合し皮膚に沈着するとされ、使用する製品の銀含量が多い場合は速やかに発現し、少ない場合は長期間で徐々に発現する。これまで得られている科学的知見からは、FDAは発症のリスクを最小限とするための用量や使用制限について助言することができない。しかしながら、EPA (米国環境保護庁) は、銀化合物を使用して銀沈着症になった患者70症例のレビューにもとづき、慢性経口参照用量 (RfD) として5μg銀/kg体重/日を設定した。これは、体重が70kgの人の場合、1日あたり350μgの銀の摂取に相当する。この値に近い量を摂取すると銀沈着症になるリスクがある。
・銀含有サプリメントについて
 銀は環境中に存在し、通常、人も暴露されている。しかし必須ミネラルではなく、銀を経口摂取した場合の生理作用や利点は知られていない。さらに銀含有ダイエタリーサプリメントの使用は、キノロン系抗生物質 (シプロフロキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン等) 、テトラサイクリン系抗生物質、チロキシン、ペニシラミンなど一部の薬物の吸収を阻害する。
 銀は、火傷、皮膚の傷、皮膚感染などの治療に用いる医薬品や包帯、あるいは新生児結膜炎予防のための医薬品など一部の医療用途に使用されているが、経口用として販売が認められている銀含有処方薬/OTC医薬品は存在しない。また、FDAは、ダイエタリーサプリメントを医薬品とは別の基準で規制しており、ダイエタリーサプリメントやラベルの表示について販売前に承認することはない。メーカーが、銀含有ダイエタリーサプリメントを、病気の予防や治療などに効果があると宣伝することは違法である。
 FDAは消費者や医療従事者に対し、銀含有ダイエタリーサプリメントを使用して銀沈着症その他の副作用がみられた場合は報告するよう求めている。

(この情報は国立医薬品食品衛生研究所安全情報部の食品安全情報 No.21/2009をもとにして作成)

■関連情報
米国FDAウェブページ (2009年10月6日、英語) →「Consumer Advisory: Dietary Supplements Containing Silver May Cause Permanent Discoloration of Skin and Mucous Membranes (Argyria) 」
国立医薬品食品衛生研究所安全情報部→「食品安全情報 No.21/2009」
外国製健康食品の入手や個人輸入等についての注意事項等→「健康食品や外国製医薬品、化粧品等と上手につきあうために」 (厚生労働省作成2006年版)
健康食品に関する注意喚起情報→当サイト「最新ニュース」

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