健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

フラクトオリゴ糖 [英]Fructo-oligosaccharides、FOS、oligofructose [学名]-

概要

フラクトオリゴ糖は、ショ糖にフルクトースが1〜3個結合した難消化性のオリゴ糖であり、1-ケストース、ニストース、フラクトフラノシルニストースなどの混合物である。甘味度はショ糖の約30%で、ニンニク、タマネギ、チコリ、バナナなどに含まれている。


●有効性
俗に、「ビフィズス菌の栄養となり、菌を増殖させる」などと言われており、「おなかの調子を整える」保健用途の表示ができる特定保健用食品の関与成分として認められている。また、便秘や骨粗鬆症に対して有効性が示唆されているが、人においては信頼できる十分な情報が見当たらない。


●安全性
適切に摂取する場合、安全性が示唆されているが、妊娠中、授乳中の摂取は、信頼できる十分な情報が見当たらないため、サプリメントなど濃縮物の自己判断での摂取を控えること。



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法規・制度

■食薬区分
・オリゴ糖 (オリゴ配糖体):「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料) 」に該当する。

■特定保健用食品
・フラクトオリゴ糖を関与成分とし、「おなかの調子を整える」「カルシウムの吸収を促進する」保健用途が表示できる特定保健用食品が許可されている。
・特定保健用食品 (規格基準型) としてのフラクトオリゴ糖 (1日摂取目安量:3〜8 g) の保健用途表示は、「フラクトオリゴ糖が含まれておりビフィズス菌を増やして腸内の環境を良好に保つのでおなかの調子を整えます」。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・工業的には、ショ糖を原料として、糖転移酵素であるβ-フラクトシルフラノジダーゼを用いて生産されている (102) 。

分析法

-

有効性








循環器・
呼吸器


調べた文献の中に見当たらない。


消化系・肝臓

一般情報
・フラクトオリゴ糖を関与成分とし、「おなかの調子を整える」保健用途が表示できる特定保健用食品が許可されている。
・便秘に対して有効性が示唆されている (94) 。
・旅行者下痢症の予防に対して効果がないことが示唆されている (94) 。

メタ分析
・2012年7月までを対象に5つのデータベースで検索できた無作為化比較試験7報 (検索条件:期間≧2週) について検討したメタ分析において、早産児によるガラクトオリゴ糖やフラクトオリゴ糖を含むプレバイオティクスの摂取は、腸内ビフィズス菌の増加 (2報) と関連が認められた。一方、壊死性全腸炎 (5報) 、敗血症 (3報) の発症リスクとの関連は認められなかった (PMID:23786897)

RCT:海外
・過敏性腸症候群の患者79名 (試験群41名、平均41.0±11.1歳、フランス、スペイン) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、短鎖フラクトオリゴ糖5 g/日を28日間摂取させたところ、糞便中のBifidobacteriaの増加が認められた。一方、大腸の過敏性、症状の重篤度に影響は認められなかった (PMID:27477485)
・BMI25以下の非アルコール性脂肪性肝疾患患者42名 (試験群21名、平均40.09±11.49歳、イラン) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、シンバイオティクスカプセル (プロバイオティクス (Lactobacillus. casei、Lactobacillus rhamnosus、Streptococcus. thermophilus、Bifidobacterium. breve、Lactobacillus. acidophilus、Bifidobacterium. longum、Lactobacillus bulgaricus 合計2×10 (8) cfu) +フラクトオリゴ糖125 mg含有) ×2回/日、28週間摂取させたところ、肝臓の状態 (硬度、脂肪蓄積) 、肝機能マーカー (AST) 、糖代謝マーカー (空腹時血糖) 、血中脂質 (TG、TC) 、炎症マーカー (高感度CRP、NFκB p65) の改善が認められた。一方、肝機能マーカー (ALT、γ-GTP) 、糖代謝マーカー (インスリン、HOMA-IR、QUICKI) 、血中脂質 (HDL-C、LDL-C) 、炎症マーカー (TNF-α) に影響は認められなかった (PMID:28345499)

糖尿病・
内分泌

RCT:海外
・メタボリックシンドロームの男女38名 (試験群19名、平均47.52±9.1歳、イラン) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、シンバイオティクスカプセル (プロバイオティクス (Lactobacillus casei、Lactobacillus rhamnosus、Streptococcus thermophilus、Bifidobacterium breve、Lactobacillus acidophilus、Bifidobacterium longum、Lactobacillus bulgaricus) 2×10 (8) cfu/個+フラクトオリゴ糖250 mg/個含有) ×2回/日を28週間摂取させたところ糖代謝マーカー (空腹時血糖、インスリン、HOMA-IR、QUICKI) 、血中脂質 (TG、TC、HDL-C) の改善が認められた。一方、BMI、ウエスト径、血中脂質 (LDL-C) に影響は認められなかった (PMID:24848793)
・妊娠糖尿病患者90名 (試験群45名、平均29.4±5.8歳、イラン) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、食事指導とともに、乳酸菌500 mg (Lactobacillus acidophilus 5×10 (10) cfu/g+L. plantarum 1.5×10 (10) cfu/g+L. fermentum 7×10 (10) cfu/g+L. gasseri 2×10 (10) cfu/g) +フラクトオリゴ糖38.5 mg/日を6週間摂取させたところ、収縮期血圧、拡張期血圧の低下が認められた。一方、糖代謝マーカー (空腹時血糖、インスリン、HOMA-IR、QUICKI) 、血中脂質 (TC、HDL-C、LDL-C、TG) 、総抗酸化能に影響は認められなかった (PMID:29432772)

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当たらない。

脳・神経・
感覚器

RCT:海外
・健康な成人21名 (平均52.8歳、オランダ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化比較試験において、大麦8.0 g/本、フラクトオリゴ糖8.0 g/本、または大麦8.0 g+フラクトオリゴ糖8.0 g/本を含むスナックバーを2日間で3本 (1日目の朝食、間食、2日目の朝食) 食事の代わりに摂取させたところ、オーツ麦6.8 g/本と比較して、いずれの群も自己評価による食欲、自由摂取の昼食の摂取エネルギー量に影響は認められなかった (PMID:19056555)

免疫・がん・
炎症

メタ分析
・2012年2月までを対象に6つのデータベースで検索できた無作為化比較試験6報について検討したメタ分析において、大腸がん切除患者の周術期におけるプロバイオティクス、シンバイオティクスの摂取は、全術後感染症 (4報) 、術後肺炎 (3報) 、下痢 (2報) 、腸閉塞症状 (2報) の発症リスクを低下させたが、敗血症 (2報) 、切開部 (4報) ・会陰部 (2報) ・腹腔内 (2報) 感染症、縫合不全 (2報) 、腸間膜リンパ節への細菌移行 (2報) のリスク、入院期間 (2報) および初回排便日 (2報) との関連は認められなかった (PMID:23182673)

RCT:海外
・健康な乳児187名 (ベルギー) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、短鎖ガラクトオリゴ糖+長鎖フラクトオリゴ糖 (9:1) が6 g/L含まれる乳児用調整乳を摂取させたところ、26週後の糞便中分泌型免疫グロブリンA (sIgA) が増加、ビフィズス菌の相対量が増加、クロストリジウム属の相対量が減少した (PMID:18492847)
・アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎または喘息の家族歴がある乳児134名 (試験群66名、イタリア) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、短鎖ガラクトオリゴ糖+長鎖フラクトオリゴ糖8.0 g/L含有低アレルゲン調製乳を生後2週間より6ヶ月齢まで摂取させたところ、2歳までのアトピー性皮膚炎、喘息発作、アレルギー性蕁麻疹の発生率、上気道感染症の発症数の減少が認められた (PMID:18492839)
・クローン病患者103名 (試験群54名、平均40±14.8歳、イギリス) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、フラクトオリゴ糖15 g/日を4週間摂取させたところ、クローン病活動度指数や糞便中のビフィズス菌量に影響は認められなかった (PMID:21262918)

骨・筋肉

一般情報
・フラクトオリゴ糖を関与成分とし「カルシウムの吸収を促進する」保健用途が表示できる特定保健用食品が許可されている。
・骨粗鬆症に対して有効性が示唆されている (94) 。

RCT:海外
・思春期の女子学生14名 (平均12.7±0.9歳、アメリカ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化比較試験において、カルシウム強化シリアル (カルシウム含有量1,500 mg/日以下) にフラクトオリゴ糖9 g/日を添加して3週間摂取させたところ、カルシウムの吸収や体内保持に影響は認められなかった (PMID:21041813)
・骨粗鬆症ではない閉経後女性300名 (北アイルランド) を対象とした二重盲検無作為化比較試験において、カルシウム800 mg/日 (100名、平均61.3±6.6歳) またはカルシウム800 mg/日+短鎖フラクトオリゴ糖3.6 g/日 (100名、平均61.3±6.4歳) を24ヶ月間摂取させたところ、カルシウム+短鎖フラクトオリゴ糖群で骨代謝マーカー (オステオカルシン) の減少が認められた。一方、カルシウム群のすべての項目、カルシウム+短鎖フラクトオリゴ糖群の骨密度、骨代謝マーカー (尿中DPD、血中CTX、尿中CTX) に影響は認められなかった (PMID:24453130)

発育・成長

RCT:海外
・2回目の出産をした授乳婦75名 (試験群37名、平均27.1±4.8歳、イラン) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、シンバイオティクス (プロバイオティクス (Lactobacillus casei PXN 37、Lactobacillus rhamnosus PXN 54、Streptococcus thermophilus PXN 66、Bifidobacterium breve PXN 25、Lactobacillus acidophilus PXN 35、Bifidobacterium longum PXN 30、Lactobacillus bulgaricus PXN 39) 2.0×10 (8) /日+フラクトオリゴ糖394 mg/日含有) を30日間摂取させたところ、母の体重、BMI、エネルギー摂取量、および乳児のWAZ (年齢体重比) の低下抑制、哺乳時間の延長、乳児体重増加量の上昇が認められた。一方、乳児のHAZ (年齢身長比) に影響は認められなかった (PMID:23480276)

肥満

メタ分析
・2013年9月までを対象に8つのデータベースで検索できた無作為化比較試験26報について検討したメタ分析において、プレバイオティクス (フラクトオリゴ糖、イヌリン、ヤーコン、キシロオリゴ糖、大麦、ガラクトオリゴ糖など) の摂取は、満腹感 (3報) の上昇、糖代謝マーカー (食後血糖 (4報) 、インスリン (3報)) 上昇の抑制と関連が認められた。一方、総エネルギー摂取量 (5報) 、ペプチドYY (3報) 、GLP-1 (4報) 、体重 (5報) 、TG (11報) 、CRP (4報) との関連は認められなかった (PMID:24230488)

RCT:海外
・肥満女性30名 (試験群15名、平均47±9歳、ベルギー) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、イヌリン+フラクトオリゴ糖 (1:1) を16 g/日、3ヶ月間摂取させたところ、糞便中のビフィズス菌や乳酸塩の増加、糖代謝マーカー (OGTT2時間血糖) の低下が認められた。一方、BMI、体脂肪率、ウエスト/ヒップ比、炎症マーカー (CRP) 、血中LPS、糖代謝マーカー (HbA1c、HOMA-IR、OGTT2時間インスリン) 、血中脂質に影響は認められなかった (PMID:23135760)
・肥満または過体重の子ども79名 (7〜18歳、試験群40名、ポーランド) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験において、栄養・運動指導とともに、フラクトオリゴ糖8 g/日 (7〜11歳) または15 g/日 (12〜18歳) を12週間摂取させたところ、年齢補正BMI値、体重減少率、体脂肪量、および耐糖能異常、脂質異常症、高血圧の割合に影響は認められなかった (PMID:25327394)

その他

調べた文献の中に見当たらない。





試験管内・
動物他での
評価

-



安全性

危険情報

<一般>
・適切に摂取する場合、安全性が示唆されている (94) 。
・摂取により、鼓腸、げっぷ、腹痛、腹鳴、腹部膨満感を引き起こす可能性がある (94) 。
・健康な成人85名 (平均32歳) にフラクトオリゴ糖0.27〜0.80/kg (通常使用量の1.5〜6倍量に相当) を単回摂取させたところ、下痢に対するフラクトオリゴ糖の最大無作用量 (NOEL) は男性0.30 g/kg、女性0.40 g/kg、50%作用量 (ED50) は、男性0.78 g/kg、女性0.84 g/kgであった (1986061745) 。
・健康な男女26名 (18〜60歳、アメリカ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ対照試験において、イヌリン10 g/日またはフラクトオリゴ糖5 g/日まで摂取させたところ、いずれの群も腹部膨満感などの胃腸症状は認められなかった (PMID:20497775)
<妊婦・授乳婦>
・信頼できる十分な情報が見当たらないため、サプリメントなど濃縮物の自己判断での摂取を控えること (94) 。
<小児>
・摂取は、安全性が示唆されている (94) 。
・生後4日以内の乳児284名 (フランス) を対象とした二重盲検無作為化比較試験において、Bifidobacterium.Longum 1.29×10 (8) cfu/100 mL、Lactobacillus.rhamnosus 6.45×10 (8) cfu/100 mLやB.Longum 2.58×10 (8) cfu/100 mL、L.paracasei 2.58×10 (8) cfu/100 mLと共にガラクトオリゴ糖+短鎖フラクトオリゴ糖 (9:1) 0.4 g/100 mLを含む調製乳を4ヶ月齢まで摂取させたところ、体重や身長等成長に影響は認められなかった (PMID:18469260)

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

調べた文献の中に見当たらない。

動物他での
毒性試験

調べた文献の中に見当たらない。

AHPAクラス分類
及び勧告

-

総合評価

安全性

・適切に摂取する場合、安全性が示唆されている。
・妊娠中、授乳中は、信頼できる十分な情報が見当たらないため、サプリメントなど濃縮物の自己判断での摂取を控えること。
・摂取により、鼓腸、げっぷ、腹痛、腹鳴、腹部膨満感を引き起こす可能性がある。
・特定保健用食品では個別に製品ごとに安全性が評価されている。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・フラクトオリゴ糖を関与成分とした特定保健用食品があるが、その他、人での有効性ついては信頼できる十分な情報が見当たらない。

参考文献

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(102) 機能性糖質素材・甘味料の開発と市場 シーエムシー出版
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