健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

画面を閉じる

項 目

内 容

名称

ツルドクダミ [英]FO-TI、Chinese Cornbind、Chinese Knotweed、Flowery Knotweed [学名]Polygonum multiflorum、Pleuropterus multiflorus (Thunb.) Turcz. 、Fallopia multiflora

概要

ツルドクダミは中国原産のタデ科のツル性多年草で、高さ10 mまで成長する。花は白色で、根は肥厚して円塊となり、茎は長さ1〜2 mまで伸びる。塊根 (何首烏<カシュウ>) は薬用に用いられている。俗に、「老化を防ぐ」「筋肉や腱、骨を強化する」「めまいや耳鳴りを改善する」と言われているが、ヒトにおける有効性については、調べた文献中に信頼できるデータは見当たらない。安全性については、ツルドクダミによる肝機能障害が多数報告されているため、注意が必要である。妊娠中・授乳中は危険性が示唆されているため、使用を避ける。その他、詳細については「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

・茎および葉が「医薬品的効果効能を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料)」に区分される (30) 。
・塊根が「専ら医薬品として使用される成分本質 (原材料) 」に区分される (30) 。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・エモジン、クリソファノール、レイン、フィスシオン、6-OH-エモジン、エモジン-8-D-グルコシド、rhaponticoside、polygonimitinB、2,3,5,4’-tetrahydroxystilbene-2-β-D-グルコシド、没食子酸など (94) (PMID:16564530) (PMID:17500359)

分析法

・ツルドクダミに含まれる成分をHPLC及びHPLC-PAD、HPLC-ESI/MSで分析した報告がある(PMID:16564530) (PMID:17500359)

有効性








循環器・
呼吸器


調べた文献の中に見当たらない。


消化系・肝臓

調べた文献の中に見当たらない。

糖尿病・
内分泌

調べた文献の中に見当たらない。

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当たらない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中に見当たらない。

免疫・がん・
炎症

調べた文献の中に見当たらない。

骨・筋肉

調べた文献の中に見当たらない。

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

調べた文献の中に見当たらない。

その他

調べた文献の中に見当たらない。





試験管内・
動物他での
評価

調べた文献の中に見当たらない。

安全性

危険情報

<一般>
・摂取する場合、危険性が示唆されている (94) 。
・局所に使用する場合の安全性については、信頼性の高いデータは十分に得られていない (94) 。
・ツルドクダミ、特に生のツルドクダミの根を摂取すると、便通、下痢、腹痛、吐き気及び嘔吐を起こすことがある (22) (94) 。
・塊根は、国内では「専ら医薬品として使用される成分本質 (原材料) 」に区分される (30) ため、食品に使用することは認められていない。
<妊婦・授乳婦>
・ツルドクダミは刺激性の瀉下作用を及ぼすアントラキノンを含むため、妊娠中に摂取する場合、危険性が示唆されている。また、局所に使用する場合の安全性については信頼性の高いデータは十分に得られていない (94) 。
・ツルドクダミに含まれているアントラキノンが母乳に移行し、母乳で育つ乳児に軟便を引き起こす可能性があるため、授乳中に摂取する場合は危険性が示唆されている。また、授乳中に局所に使用した場合の安全性については、信頼性の高い情報は十分に得られていない (94) 。
<小児>
・小児が摂取する場合、危険性が示唆されている (94) 。
<病者>
・ツルドクダミの使用によって肝炎を発症する可能性が高いため、理論上は肝臓病患者がツルドクダミを使用すると、症状を悪化させる可能性がある (94) 。
<被害事例>
ツルドクダミによる肝機能障害が多数報告されている (94) 。
・78歳男性 (アメリカ) がツルドクダミ錠を1ヶ月摂取したところ、黄疸、吐き気、腹痛、肌が黄色になる、褐色尿などの症状を起こし、急性肝炎と診断され、使用中止後に改善した (PMID:15069011)
・35歳男性 (アメリカ) が、薄毛のためツルドクダミを含むサプリメントを摂取し、吐き気、褐色尿、中程度の黄疸を呈し、急性肝炎と診断され、使用を中止すると改善した (PMID:18580499)
・28歳女性 (スペイン) がツルドクダミを含む製品を2錠/日、8週間摂取したところ、黄疸、倦怠感、衰弱などを呈し、急性肝機能障害と診断され、使用中止後、回復した (PMID:16917407)
・5歳女児 (オランダ) がツルドクダミ錠を3錠/日、4ヶ月摂取したところ、黄疸、褐色尿、白色便を呈し、摂取中止後に回復したが、再使用により再び発症した (PMID:16056110)
・46歳女性 (オーストラリア) が推奨量のツルドクダミを約2週間服用したところ、倦怠感、吐き気、嘔吐、掻痒、褐色尿、黄疸を呈し、胆汁うっ滞性肝炎と診断され、使用中止により回復した (PMID:11206309)
・31歳の妊婦 (17週、中国) が脱毛のためツルドクダミ錠を数週間服用したところ、褐色尿と黄疸が認められ、肝炎を発症した。この女性は2年前にもツルドクダミ抽出液を服用して急性肝炎を発症していたが、使用中止後に回復していた (PMID:8829347)
・B型肝炎ウイルスを保有している33歳女性 (中国) が体重減少を目的として、ツルドクダミやCassia obtusifoliaなど12種の植物を含む漢方薬を2カプセル×3回/日、6週間服用したところ、吐き気と食欲不振を伴う黄疸を呈し生体肝移植を行った (PMID:17014576)
・35歳女性 (イタリア) がハーブ (ブラックコホシュ、ツルドクダミ、カンゾウ) 含有製品を4週間摂取し (摂取量不明) 、胆汁うっ滞と肝機能障害を起こしたが、ハーブ含有製品の摂取を申し出なかったため、胆のう切除術を受けた (PMID:21222373)
・シェーグレン症候群の既往歴がある53歳女性 (日本) が、ツルドクダミを8ヶ月間摂取したところ (摂取量不明) 、全身倦怠感が生じて医療機関を受診。血中肝酵素値 (AST、ALT、ALP、γ-GTP) が上昇しており、摂取中止により回復したため、ツルドクダミによる薬剤性肝機能障害と診断された (PMID:20686286)
・40歳代男性 (日本) が、Fo-Ti (ツルドクダミの塊根含有) 、Saw Palmetto (ノコギリヤシ含有)のサプリメントを4ヶ月間摂取したところ (摂取量不明) 、胃部膨満感、黄疸を訴え受診。肝機能マーカー (AST、ALT) およびビリルビンの上昇を認め、治療にて改善したが、サプリメント摂取を再開した後、肝機能マーカーの再上昇を認めた。摂取したFo-Ti に含まれる漢方薬「何首鳥」(ツルドクダミの塊根) が原因と考えられる薬物性肝障害と診断された (2019037017) 。

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

<動物・試験管内>
・in vitro試験 (ヒト酵素タンパク) において、ツルドクダミ水抽出物およびエタノール抽出物はCYP3A4活性を阻害した (PMID:28539725)
<理論的に考えられる相互作用>
・糖尿病治療薬との併用により、低血糖症を起こすリスクを増大させる可能性がある (94) 。
・カリウム欠乏を起こす利尿薬との併用により、低カリウム血症のリスクが増大する可能性がある (94) 。
・他の下剤との併用により、体液および電解質欠乏のリスクが増大する可能性がある (94) 。

動物他での
毒性試験

1. TDLo (最小中毒量)
・ツルドクダミ根の50%エタノール抽出液を投与:ラット経口 (断続的) 378,000 mg/kg/18週 (91) 。

AHPAクラス分類
及び勧告

・加工した(修治)塊根:クラス1 (22) 。
・未加工の塊根:クラス3

総合評価

安全性

・ツルドクダミによる肝機能障害が多数報告されているため、摂取は危険性が示唆されている。
・妊娠中、授乳中の摂取は危険性が示唆されている。
・塊根は、国内では「専ら医薬品として使用される成分本質 (原材料) 」に区分されるため、食品に使用することは認められていない。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・調べた文献の中に見当たらない。

参考文献

(22) メディカルハーブ安全性ハンドブック 第2版 東京堂出版 林真一郎ら 監訳
(30) 「医薬品の範囲に関する基準」(別添2、別添3、一部改正について)
(91) Registry of Toxic Effects of Chemical Substances (RTECS)
(PMID:18580499) J Clin Gastroenterol. 2008 Aug;42(7):861-2
(PMID:15069011) Ann Intern Med. 2004 Apr 6;140(7):W30.
(PMID:16056110) J Pediatr Gastroenterol Nutr. 2005 Aug;41(2):256-8.
(PMID:16564530) J Chromatogr A. 2006 May 19;1115(1-2):64-71.
(PMID:17500359) Phytochem Anal. 2007 May-Jun;18(3):181-7
(PMID:16917407) J Clin Gastroenterol. 2006 Aug;40(7):629-32
(PMID:11206309) J Gastroenterol Hepatol. 2001 Jan;16(1):115-7.
(PMID:8829347) Vet Hum Toxicol. 1996 Aug;38(4):280-2
(PMID:17014576) Aliment Pharmacol Ther. 2006 Oct 15;24(8):1179-86.
(PMID:21222373) Eur Rev Med Pharmacol Sci. 2010 Oct;14(10):865-70.
(PMID:20686286) Intern Med. 2010;49(15):1537-40. Epub 2010 Aug 2.
(94) Natural medicines
(PMID:28539725) Pharmacogn Mag. 2017 Apr-Jun;13(50):300-308.
(2019037017) 名寄市立病院医誌 2018 26(1) 30-32.

© National Institutes of Biomedical Innovation, Health and Nutrition. All Rights Reserved.