健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

コレウス・フォルスコリ、コレウス [英]Coleus Forskohlii、Coleus、Forskolin [学名]Coleus Forskohlii、Coleus barbatus、Plectranthus Barbatus

概要

コレウス・フォルスコリ (コレウス、和名フォルスコールサヤバナ) はインド・ネパール・スリランカおよびタイなどの亜熱帯地域を原産とするシソ科の多年草茎は直立し、高さ30〜60 cmに生長する。葉は卵円型で縁に鋸歯がありショウノウに似た強い芳香をもち、枝先に長い花穂を出し淡紫色で小型の唇形花を多数つける。コレウス属のうちコレウス・フォルスコリだけがフォルスコリンを含み、特に根に多く含まれる。フォルスコリンはアデニル酸シクラーゼを活性化し、セカンドメッセンジャーであるサイクリックAMPを生成して薬理作用を発現することが知られている。コレウス・フォルスコリは、インドでは食用のほか、古くから民間療法で用いられてきた。俗に、「呼吸器によい」「血圧によい」「目によい」「ダイエットによい」などと言われているが、現時点におけるデータのほとんどは、医療目的でフォルスコリンを静注、吸入、点眼などの投与方法により検討したものである。ただし、日本では医薬品成分に該当しないため、医療目的で用いられることはない。また、ヒトでの有効性については信頼できる十分なデータは見当たらない。動物実験において、流産の危険性が報告されているため、妊娠中および妊娠を希望する人が摂取することはおそらく危険である。授乳中の安全性については十分な情報がないため、使用は避ける。その他、詳細については、「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

・カリウスフォレスコリー (コレウス・フォルスコリ) 根が「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料) 」に該当 (30) 。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・コレウス属のうちColeus Forskohliiだけが根および葉にジテルペンであるフォルスコリンを含む。根はフォルスコリンの含有量が最も高まる秋に収穫される (33) 。
・フォルスコリン (forskolin) [別名Colforsin (コルホルシン) ]の化学名は7beta-acetoxy-8,13-epoxy-1alpha, 6beta, 9alpha-trihydroxylabd-14-en-11-one (91) 。

分析法

・フォルスコリンがフォトダイオードアレイ検出器を装着した逆相HPLCにより分析されている (PMID:12852560)
・フォルスコリンがELSD-HPLCにより分析されている (PMID: 20503921)

有効性








循環器・
呼吸器


調べた文献の中に見当らない。


消化系・肝臓

調べた文献の中に見当らない。

糖尿病・
内分泌

調べた文献の中に見当らない。

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当らない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中に見当らない。

免疫・がん・
炎症

調べた文献の中に見当らない。

骨・筋肉

調べた文献の中に見当らない。

発育・成長

調べた文献の中に見当らない。

肥満

RCT
・肥満男性 (BMI 26 kg/m2以上) 30名 (試験群15名、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、コレウス・フォルスコリ抽出物 (フォルスコリン10%含有) を250 mg×2/日、12週間摂取させたところ、体脂肪量の低下と血中遊離テストステロンの増加がみられた (PMID:16129715)
・軽〜中程度肥満 の女性 (BMI 25〜35 kg/m2) 19名 (試験群7名、アメリカ) を対象とした二重盲験無作為化プラセボ比較試験において、コレウス・フォルスコリ抽出物 (フォルスコリン10%含有) 250 mg×2回/日、12週間摂取させたところ、空腹感と満腹感が低下したが、体重低下は認められなかった (PMID:18500958)

その他

調べた文献の中に見当らない。





試験管内・
動物他での
評価

調べた文献の中に見当らない。

安全性

危険情報

<一般>
・適切に摂取した場合、安全性が示唆されている (94) 。
・中度肥満の女性 (BMI 25〜35 kg/m2) 19名 (試験群7名、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化比較験試験において、コレウス・フォルスコリ抽出物 (フォルスコリン10%含有) 250 mg×2回/日、12週間摂取させたところ、血液検査値その他の指標に異常は見られなかった (PMID:18500958)
<妊婦・授乳婦>
・妊娠中および妊娠を希望する人がコレウス・フォルスコリを摂取することはおそらく危険である (94) 。
・授乳中の安全性については十分なデータがないため、使用は避ける (94) 。
<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。
<その他>
・フォルスコリンは嚢胞肥大を誘発する可能性があるため、常染色体優性多発性嚢胞腎の患者が使用することは危険性が示唆されている (94) 。
<被害事例>
・イタリアにおいて2005年、コレウス・フォルスコリを含有する製品を摂取した後に、アトロピン様の急性中毒症状 (興奮、錯乱、幻覚、頻脈、散瞳、健忘) を示す4件の症例が認められた。イタリア国内では他にコレウス・フォルスコリ含有製品の使用に関連する2件の有害事象 (振戦、無力症、視覚障害、錯乱) が報告されている。詳細は明らかではないが、アトロピン様物質を含有するナス科の植物が混入した可能性がある (102) (103) 。

禁忌対象者

調べた文献の中に見当らない。

医薬品等との
相互作用

<試験管内・動物>
・動物実験 (ラット) において、コレウス・フォルスコリの摂取はCYP1A1、CYP1A2、CYP2B、CYP2C、CYP3Aの活性を誘導し、トルブタミド (CYP2C基質、血糖降下薬) の血中濃度を低下させ、血糖降下作用を減弱した (PMID:24990552)
・in vitro試験 (マウス、ヒト肝ミクロソーム) において、コレウス・フォルスコリ抽出物 (10%フォルスコリン含有) はCYP2C活性を阻害し、動物実験 (マウス) において、コレウス・フォルスコリ抽出物の4週間経口投与は肝臓のCYP2C活性を誘導し、ワルファリンの抗凝血効果を減弱させた (PMID:23146043)
・動物実験 (マウス) において、コレウス・フォルスコリ抽出物 (10%フォルスコリン含有) の摂取は、肝臓のCYP1A1、CYP1A2、CYP2B、CYP2C、CYP3A、グルタチオンS-転移酵素 (GST) 活性、CYP2B10、CYP2C29、CYP3A11、Gstm2の遺伝子発現を誘導した。一方、フォルスコリンの摂取は、CYP3A、GST活性を誘導したが、CYP1A1、CYP1A2、CYP2B、CYP2C活性に影響は認められなかった (PMID:22178802)
<理論的に考えられる相互作用>
・フォルスコリンと心臓作用性のハーブや薬剤の併用は、予期せぬ副作用発現や薬剤の作用を妨げる可能性があるため、避ける (94) 。
・フォルスコリンとカルシウムチャンネル阻害薬、硝酸剤あるいは一酸化窒素供与剤、抗凝固薬と併用すると副作用を増強する可能性がある (94) 。

動物他での
毒性試験

1.LD50 (半数致死量)
・フォルスコリンを投与:ラット経口2.6 g/kg、マウス経口3.1 g/kg (91) 。
2.その他
・Coleus barbatus B.の水アルコール抽出物880 mg/kg/日を5日間、妊娠期のラットに経口投与したところ、胎児の成長遅延と着床障害が認められた (PMID:11025139)
・in vitro試験 (ヒト白血病細胞) において、Plectranthus Barbatus抽出物は細胞毒性を示した (PMID:27058630)

AHPAクラス分類
及び勧告

・参考文献中に記載なし (22) 。

総合評価

安全性

・適切に摂取した場合、安全性が示唆されている。
・動物実験において、流産の危性が報告されているため、妊娠中に摂取することはおそらく危険である。
・授乳中の摂取については十分なデータがないため、使用を避ける。
・心臓作用性のハーブや薬剤との併用は予期せぬ副作用発現や薬剤の作用を妨げる可能性があるため、避ける。抗凝固薬や抗血小板薬との併用で、出血傾向が高まる可能性、臨床検査において、出血に関する項目に影響を与える可能性がある。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・コレウス・フォルスコリ抽出物については、成分のフォルスコリンと同じ用途での利用が宣伝されているが、コレウス・フォルスコリ抽出物を食品素材で利用する場合のヒトでの有効性については信頼できる十分なデータが見当たらない。

参考文献

(91) Registry of Toxic Effects of Chemical Substances (RTECS).
(PMID:12852560) J AOAC Int. 2003 May-Jun;86(3):467-70.
(PMID:16129715) Obes Res. 2005 Aug;13(8):1335-43.
(PMID:18500958) J Int Soc Sports Nutr. 2005 Dec 9;2:54-62.
(PMID:8422745) Clin Pharmacol Ther. 1993 Jan;53(1):76-83.
(PMID:3619738) Arch Ophthalmol. 1987 May;105(5):637-41.
(PMID:11025139) J Ethnopharmacol. 2000 Nov;73(1-2):53-60.
(101) 世界薬用植物百科事典 誠文堂新光社 A.シェヴァリエ原著 難波恒雄監訳
(102) 医薬品安全性情報 Vol.3 No.11 (2005/06/09) ,国立医薬品食品衛生研究所安全情報部作成
(103) Important Safety Information: Acute poisoning from Coleus forskohlii containing products. Medicines and Healthcare products Regulatory Agency.
(PMID:22178802) Food Chem Toxicol. 2012 Mar;50(3-4):750-5.
(22) メディカルハーブ安全性ハンドブック 第2版 東京堂出版 林真一郎ら 監訳
(PMID:23146043) J Pharm Pharmacol. 2012 Dec;64(12):1793-801.
(PMID:24990552) Shokuhin Eiseigaku Zasshi. 2014;55(2):73-8.
(94) Natural Medicines
(PMID:27058630) J Ethnopharmacol. 2016 Jun 20;186:209-23.
(PMID:22178802) Food Chem Toxicol. 2012 Mar;50(3-4):750-5.

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