健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

シトルリン [英]Citrulline [学名]-

概要

シトルリンは、天然に広く存在する遊離アミノ酸のひとつで、スイカ (学名Citrullus vulgaris) から単離・命名されたアミノ酸であり、ウリ科植物に多く含まれる。スイカのシトルリン含量は約1.8 mg/g (0.5〜3.6 mg/g) と報告されている。タンパク質中には通常存在しないが、生体内ではL-アルギニンから生成される。また、尿素生成の際にオルニチン回路におけるアルギニン生合成の中間体として重要である。代謝産物である一酸化窒素 (NO) を介して、血管拡張などが期待できると考えられている。俗に、血流を良くする」「運動能力を高める」「疲労の軽減に良い」「抗酸化作用がある」などと言われているが、いわゆる健康食品としての摂取によるヒトでの有効性、安全性については、十分なデータが見当たらない。シトルリンは「専ら医薬品」に区分されていたが、平成19年に「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料)」へと変更された。食品として流通しているシトルリン商品は一般的に品質・規格が明確でないため、それらの商品に医薬品と同等の安全性・有効性が期待できるとは限らない。その他、詳細については「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

・「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料)」に区分される (30) 。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・C6H13N3O3 分子量175.19 (32) 。
・スイカのシトルリン含量は約1.8 mg/g (0.5〜3.6 mg/g) と報告されている (PMID:16007998)

分析法

・ガスクロマトグラフ質量分析計 (GS-MS) を用いた分析が報告されている (PMID:16007998)

有効性








循環器・
呼吸器


RCT
・先天性心疾患手術を受けた乳幼児40名 (試験群20名、平均12ヶ月、アメリカ) を対象とした無作為化プラセボ比較試験において、術中および術後に10%シトルリン液を12時間おきに1回当たり1.9 g/cm2、計5回経管または経口投与したところ、血漿中シトルリン、アルギニン濃度の上昇が認められ、シトルリン濃度が37μmol/L以上の患者では術後肺高血圧の発症がなかった (PMID:16798303)
その他
・鎌形赤血球患者5名 (10〜18歳、アメリカ) を対象とした試験において、L-シトルリンを1日に約0.1 g/kg体重 (2回に分けて) 、4週間摂取させたところ、摂取前と比較して血漿中L-アルギニン濃度の上昇、左心室重量係数、白血球数、好中球数の低下が認められたという予備的な報告がある (PMID:11688916)


消化系・肝臓

調べた文献の中に見当たらない。

糖尿病・
内分泌

調べた文献の中に見当たらない。

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当たらない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中に見当たらない。

免疫・がん・
炎症

調べた文献の中に見当たらない。

骨・筋肉

調べた文献の中に見当たらない。

発育・成長

その他
・健康な男性8名 (平均27.6±1.5歳、フランス) に、シトルリンをそれぞれ2 g、5 g、10 g、15 g単回摂取させたところ、投与後8時間以内に血中シトルリン、オルニチン、アルギニンが投与前に比較して増加したが、血中インスリンと成長ホルモンには変化がなかったという予備的な報告がある (PMID:17953788)

肥満

調べた文献の中に見当たらない。

その他

RCT
・健康な成人20名 (19〜39歳、男性13名、女性7名、フランス) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、シトルリン-リンゴ酸塩6 g×2回/日を3日間摂取させたところ、血中尿素、重炭酸濃度の増加が認められた (PMID:1930358)
・健康な男女20名 (平均57歳、ドイツ) を対象とした二重盲検クロスオーバープラセボ比較試験において、シトルリン0.75 g、1.5 g、3 gを1日2回、6日間摂取させたところ、3 g×2回/日摂取群においてのみ、摂取前と比較して血中アルギニン/非対称型ジメチルアルギニン (ADMA) 比、尿中NOx、cGMP濃度の増加が認められたという予備的な報告がある (PMID:17662090)
その他
・疾病のない、疲労の自覚がある男性18名 (平均31.1±9.2歳、フランス) を対象とした試験においてシトルリン-リンゴ酸塩6 g/日を15日間摂取させたところ、非摂取時と比較して休憩・運動・回復形式テストにおける運動中の酸化ATP生成の増加、運動後のホスホクレアチンの回復増加がみられたという予備的な報告がある (PMID:12145119)





試験管内・
動物他での
評価

・高コレステロール食と同時にシトルリン、アルギニン、抗酸化剤 (ビタミンE、ビタミンC) を飲水として単独もしくは併用してウサギに与えたところ、併用群では内皮依存血管弛緩および血流が改善し、動脈硬化傷害が退縮した (PMID:16157883)

安全性

危険情報

<一般>
・健康な男性8名 (27.6±1.5歳) を対象とした空腹時試験において、シトルリン2 g、5 g、10 g、15 gの単回摂取は安全に使用できた (PMID:17953788)
<妊婦・授乳婦>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。
<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

調べた文献の中に見当たらない。

動物他での
毒性試験

調べた文献の中に見当たらない。

AHPAクラス分類
及び勧告

-

総合評価

安全性

・ヒトに対する安全性については、調べた文献に十分なデータが見当たらない。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・ヒトにおける有効性については、調べた文献に十分なデータが見当たらない。

参考文献

(30) 「医薬品の範囲に関する基準」(別添2、別添3、一部改正について)
(31) 理化学辞典 第5版 岩波書店
(32) 生化学辞典 第4版 東京化学同人
(PMID:16007998) J Chromatogr A. 2005 Jun 17;1078(1-2):196-200.
(PMID:12145119) Br J Sports Med. 2002 Aug;36(4):282-9.
(PMID:17953788) Br J Nutr. 2008 Apr;99(4):855-62.
(PMID:16798303) J Thorac Cardiovasc Surg. 2006 Jul;132(1):58-65.
(PMID:1930358) Arzneimittelforschung. 1991 Jun;41(6):660-3.
(PMID:11688916) J Natl Med Assoc. 2001 Oct;93(10):363-71.
(PMID:17662090) Br J Clin Pharmacol. 2008 Jan;65(1):51-9.
(PMID:16157883) Proc Natl Acad Sci USA. 2005 Sep 20;102(38):13681-6.

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