健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

画面を閉じる

項 目

内 容

名称

アマニ、アマニ油 [英]Flaxseed oil、 Linseed oil [学名]Linum usitatissimum L.

概要

亜麻は中央アジア原産の1年草で、高さ約1 mまで成長する。春から夏の間に小さな青紫色から白色の花を咲かせる。種子は楕円形、扁平の黄褐色で、表面がつるつるしている。亜麻の種子をアマニ、種子から得た油脂をアマニ油と呼ぶ。俗に、「アレルギーによい」「骨粗鬆症によい」「糖尿病によい」「心血管疾患によい」「がんによい」などと言われているが、有効性については調べた文献に信頼できる十分な情報が見当たらない。安全性については、食品に含まれる量を摂取する場合、おそらく安全であるが、妊娠中の摂取は危険性が示唆されている。授乳中については十分なデータがないため、摂取を避ける。アマニ油によるアナフィラキシー反応の報告がある。その他、詳細については「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

・アマ (アマシ/アマニン/アマニ油) 種子、種子油は「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料)」に分類される (30) 。
・既存添加物:アマシードガム (種子から得られた多糖類を主成分とするもの) は増粘安定剤。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・アマニは油分30〜40%を含み、その50%前後はα-リノレン酸である (7) (8) (58) 。約8%の水溶性粘質物とリグナン化合物を含む (PMID:11833650)

分析法

-

有効性








循環器・
呼吸器


<血清脂質・心血管>

≪血清脂質や心血管に関して有効性が示唆されたという報告≫
一般
・アマニは、高コレステロール血症に対して有効性が示唆されている (94) 。
RCT
・閉経後の女性36名 (65歳以下、試験群20名、アメリカ) を対象とした無作為化二重盲検比較試験において、アマニ40 g/日をカルシウム1,000 mg/日、ビタミンD 400 IU/日と共に3ヶ月摂取したところ血漿総コレステロール、ApoA-1、ApoBの濃度が低下した (PMID:11932276)
・更年期の女性179名 (45〜65歳、試験群85名、アメリカ) を対象とした無作為化二重盲検比較試験において、アマニ20 g/日を2ヶ月摂取したところ、血漿総コレステロールとHDLが低下した (PMID:15613422)
・高コレステロール血症の閉経後の女性38名 (アメリカ) を対象とした二重盲検クロスオーバー試験において、毎日38 gのアマニ入りパンおよびマフィンを6週間摂取したところ、血清LDL値が低下した (101) 。
・食事教育プログラムを2ヶ月以上実施している脂質異常症患者29人 (平均57歳、カナダ) を対象とした無作為化クロスオーバー試験において、1日に20 gのアマニ入りマフィンを3週間摂取したところ、血清総コレステロール、LDL、ApoB濃度が低下した (PMID:10075322)
・軽症高血圧患者の男性44名 (試験群15名、平均29±11歳、ドイツ) を対象とした単盲検比較試験において、アマニ油60 mL/日を2週間摂取したところ、総コレステロール、LDL値、LDL/HDL比、血清TGが低下した (PMID:1972963)
・脂質異常症の男性患者87名 (35〜70歳、試験群59名、ドイツ) を対象とした比較臨床試験において、アマニ油を15 mL/日 (α-リノレン酸 8 g含有) 12週間摂取させたところ、最高血圧、最低血圧および平均血圧が低下した (PMID:17268413)
・健康な成人男性15名 (平均44.5±3.1歳、日本) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、アマニ油10 g/日を12週間摂取させたところ、血清脂質濃度 (総コレステロール、LDLコレステロール、non HDLコレステロール、小粒子LDLコレステロール) およびCETP (コレステリルエステル転送タンパク質) の低下が認められたが、トリグリセリド濃度、RLPコレステロール濃度、血圧に影響は認められず、HDLコレステロール濃度の低下が認められた (PMID:25896182)

≪血清脂質や心血管に関して有効性が認められなかったという報告≫
一般
・アマニ油は、高脂血症に対して効果がないことが示唆されている (94) 。
RCT
・健常成人10名 (平均25歳、カナダ) を対象とした二重盲検クロスオーバー試験において、1日に50 gのアマニ入りマフィンを4週間摂取したところ、血漿LDL値、総コレステロール値に変化はみられなかった (PMID:7825540)
・健常成人80名 (男:18名45.6歳、女:62名42.6歳、フィンランド) を対象とした二重盲検クロスオーバー試験において、アマニ粉末1.3 g/100 g、アマニ油5 g/100 g、イヌリンと小麦粉繊維3〜4 g/100 gを添加した規定食 を4週間摂取したところ、血中脂質濃度に変化は見られなかった (PMID:11857049)
・閉経後の健康な女性22名 (平均61歳、デンマーク) を対象とした無作為化二重盲検クロスオーバー試験において、毎日アマニから分離したリグナン500 mgを含む低脂肪マフィンを6週間摂取させたところ、血漿脂質濃度、抗酸化活性、血管内皮機能に変化は見られなかった (PMID:16365068) (PMID:16920847)
・健常成人26名 (平均33.7歳、カナダ) を対象とした無作為化二重盲検クロスオーバー試験において、アマニ油 (18:3を35 mg/kg体重) を3ヶ月間摂取させたところ、血漿中総コレステロール、LDL、HDL、TGの低下は見られなかった (PMID:8814201)
・高LDLコレステロール血症の青少年32名 (試験群16名、平均13±2歳、カナダ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、1日にアマニ入りのマフィン2個とパン1枚 (アマニ30 g/日含有) を4週間摂取させたところ、総コレステロール値、LDLコレステロール値、BMIに影響は認められず、HDLコレステロール値の低下、トリグリセリド値の上昇が認められた (PMID:23733031)
・高齢男性および閉経後女性92名 (50歳以上、試験群:男性20名、女性28名、カナダ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ウォーキングプログラム (30〜60分/日、5〜6回/週) とともに、アマニリグナン〜543 mg/日を6ヶ月間摂取させたところ、男性のみ、血中トリグリセリド増加の抑制、拡張期血圧の低下が認められたが、女性では認められず、男女とも、骨密度、体脂肪、血糖値、血中リポタンパク質や炎症マーカーの濃度に影響は認められなかった (PMID:19370038)
・高齢者110名 (試験群57名、平均67.6±5.5歳、ブラジル) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、食事指導とともにアマニ油3 g/日を90日間摂取させたところ、血清HDLコレステロール値の上昇が認められたが、その他の血清脂質 (総コレステロール、LDLコレステロール、VLDLコレステロール、トリグリセリド) 、体組成 (BMI、ウエスト径、除脂肪体重、体脂肪率) に影響は認められなかった (PMID:26543357)

<血圧>
一般
・アマニは、高血圧に対して有効性が示唆されている (94) 。
メタ分析
・2015年2月までを対象に4つのデータベースで検索できた無作為化比較試験15報について検討したメタ分析において、アマニの摂取は、収縮期および拡張期血圧の低下と関連が認められた (PMID:26071633)
・2014年7月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験11報 (検索条件:期間≧2週間) を対象としたメタ分析において、アマニ、アマニ油、またはアマニリグナンの摂取は、収縮期および拡張期血圧の低下と関連が認められた (PMID:25740909)
RCT
・血管疾患歴を持つ閉経後の女性35名 (平均62歳、カナダ) を対象とした無作為化二重盲検クロスオーバー試験において、組成の異なる3種のアマニ30 g/日を3ヶ月摂取したところ、ストレス負荷時の血圧上昇が抑えられ、リグナン含量が多くα-リノレン酸含量が少ないアマニで、その効果が最も大きかった (PMID:14684754)
・末梢動脈疾患患者110名 (試験群58名、平均67.4±8.06歳、カナダ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、アマニ粉末30 g/日含有食品を6ヶ月間摂取させたところ、血圧の低下が認められたが、体重、BMI、ウエスト径、足関節上腕血圧比、腎機能マーカー (血漿クレアチニン、尿酸、血中尿素窒素) に影響は認められず (PMID:24126178) 、12ヶ月間摂取させたところ、血中脂質 (トリグリセリド、総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロール) に影響は認められなかった (PMID:25694068)


消化系・肝臓

一般情報
・ドイツのコミッションE (薬用植物評価委員会) において、慢性の便秘、緩下剤誘発性結腸障害、過敏性腸症候群、腸炎、憩室炎に対する使用が承認されている (58) 。

糖尿病・
内分泌

一般
・アマニは、糖尿病に対して有効性が示唆されている (94) 。
・アマニ油は、糖尿病に対して効果がないことが示唆されている (94) 。
RCT
・健常成人10名 (平均25歳、カナダ) を対象とした二重盲検クロスオーバー試験において、1日に50 gのアマニ入りマフィンを4週間摂取したところ、空腹時血糖値に変化はみられなかった (PMID:7825540)
・白色人種のII型糖尿病患者32名 (試験群18名、平均59.5歳、カナダ) を対象とした無作為化二重盲検比較試験において、ゼラチンカプセルに入れたアマニ油8〜10 g/日 (対照はサフラワー油6〜8 g/日) を3ヶ月間摂取させたところ、空腹時血糖、血清中のインスリン濃度、HbA1cに変化は認められなかった (PMID:18391475)
・II型糖尿病患者34名 (平均52.4±1.5歳、試験群25名、カナダ) を対象とした無作為化比較試験において、アマニ32 g/日もしくはアマニ油7.4 g/日入りのパンを12週間摂取させたところ、空腹時血糖、インスリン濃度、HbA1c、インスリン抵抗性 (QUICKI、HOMA-IR) に変化は認められなかった (PMID:20595648)
・II型糖尿病患者32名 (試験群18名、平均59.5±1.7歳、カナダ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、アマニ油103 mg/kg/日を3ヶ月間摂取させたところ、BMI、空腹時血糖値、インスリン濃度、HOMA-IRに影響は認められなかった (PMID:27941179)
・多嚢胞性卵巣症候群の女性60名 (試験群30名、平均28.4±6.4歳、イラン) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、メトホルミンによる治療とともにアマニ由来n-3系脂肪酸500 mg×2回/日を12週間摂取させたところ、インスリン濃度、HOMA-IR、modified Ferriman–Gallwey score、血清トリグリセリド、VLDLコレステロール、高感度CRPの低下、QUICKIの上昇が認められたが、空腹時血糖値、血清テストステロン濃度、性ホルモン結合グロブリン、遊離アンドロゲン指標、DHEAS、総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロール、一酸化窒素に影響は認められなかった (PMID:29117618)

生殖・泌尿器

メタ分析
・3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験6報について検討したメタ分析において、アマニの摂取はエストラジオール (2報) の増加と関連が認められたが、卵胞刺激ホルモン (2報) 、ホットフラッシュの症状 (3報) や回数 (2報) に影響は与えなかった (PMID:27462550)
RCT
・閉経後の女性87名 (試験群28名、カナダ) を対象とした無作為化二重盲検比較試験において、アマニ25 g/日を4ヶ月摂取したところ、QOL得点やホットフラッシュの症状に効果はみられなかった (PMID:16837885)
・更年期の女性199名 (45〜65歳、アメリカ) を対象とした無作為化二重盲検比較試験において、アマニ20 g/日を2ヶ月摂取したところ、更年期症状の改善は見られなかった (PMID:15613422)
・閉経後の女性28名 (52〜82歳、アメリカ) を対象とした無作為化クロスオーバー試験において、アマニ粉末5 g/日もしくは10 g/日を7週間摂取したところ血清中の17β-エストラジオール、硫酸エストロンの減少、プロラクチンの増加がみられた (PMID:11588903)
・閉経後の女性46名 (試験群16名、平均54.1歳、カナダ) を対象とした無作為化二重盲検比較試験において、アマニ粉末25 g/日を4ヶ月摂取したところ、尿中の2-ヒドロキシエストロゲン排泄量が増加した (PMID:14749240)
・健康な女性16名 (20〜38歳、アメリカ) を対象とした無作為化クロスオーバー試験において、アマニ10 gを2月経周期 間摂取したところ、尿中の2-ヒドロキシエストロゲン/16α-ヒドロキシエストロンの比率 が増加した (PMID:10919743) 、また、血漿中ホルモンと性ホルモン結合グロブリン量は変化しなかった (PMID:14684762)
・血液透析を受けている慢性腎不全患者145名 (試験群70名、平均55.7±13.0歳、ブラジル) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、アマニ油1 g×2回/日を12日間摂取させたところ、血清中C反応性蛋白濃度が低下した (PMID:23244537) が、この現象についてはさらなる検証が必要である。

脳・神経・
感覚器

一般情報
・アマニ油は、双極性障害に対して効果がないことが示唆されている (94) 。

免疫・がん・
炎症

一般情報
・アマニは、全身性エリテマトーデス (SLE) 腎炎に対して有効性が示唆されている。
・アマニ油は、関節リウマチに対して効果がないことが示唆されている (94) 。
メタ分析
・2015年10月までを対象に2つのデータベースで検索できた無作為化比較試験20報について検討したメタ分析において、アマニまたはアマニ油、リグナンの摂取は、血中CRP濃度に影響を与えなかった (PMID:26959052)
RCT
・関節リウマチ患者22名 (試験群11名、平均51歳、フィンランド) を対象に、α-リノレン酸 (アマニ油) を3ヶ月間経口摂取させたところ、臨床的・自覚的症状の改善がみられず、臨床検査値にも変化がみられなかった (PMID:7597378)
・ループス腎炎患者23名 (カナダ) を対象とした無作為化クロスオーバー試験において、アマニ30 g/日を1年間摂取させたところ、血清クレアチニン濃度が低下した (PMID:11349937)
・脂質代謝異常の男性患者76名 (試験群50名、平均50.4歳、ギリシャ) を対象とした無作為化比較試験においてアマニ油15 mL/日を3ヶ月摂取したところ、炎症マーカーである血中CRP、血清アミロイドA (SAA) 、IL-6が低下した (PMID:12818406)
・閉経後の乳がん患者32名 (試験群19名、50〜88歳、アメリカ) を対象とした無作為化二重盲検比較試験において、アマニ25 g/日を平均32.1日摂取したところ、尿中リグナンとアポトーシスインデックスの増加、c-erbB2スコア (腫瘍増殖 マーカー) の低下が見られた (PMID:15897583)

骨・筋肉

一般
・アマニは、骨粗鬆症に対して効果がないことが示唆されている (94) 。
RCT
・更年期の女性199名 (45〜65歳、アメリカ) を対象とした無作為化二重盲検比較試験において、アマニ20 g/日を2ヶ月摂取したところ、骨密度の変化は見られなかった (PMID:15613422)
・高齢男性および閉経後女性92名 (50歳以上、試験群:男性20名、女性28名、カナダ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ウォーキングプログラム (30〜60分/日、5〜6回/週) とともに、アマニリグナン〜543 mg/日を6ヶ月間摂取させたところ、男性のみ、血中トリグリセリド増加の抑制、拡張期血圧の低下が認められたが、女性では認められず、男女とも、骨密度、体脂肪、血糖値、血中リポタンパク質や炎症マーカーの濃度に影響は認められなかった (PMID:19370038)

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

メタ分析
・2016年11月までを対象に5つのデータベースで検索できた無作為化比較試験45報 (検索条件:年齢≧18歳、期間≧2週)について検討したメタ分析において、アマニの摂取は、体重 (28報) 、BMI (35報) 、ウエスト径 (13報) を低下させたが、体重およびBMIは試験によるばらつきが大きかった (PMID:28635182)
RCT
・肥満の閉経後女性58名 (デンマーク) を対象とした単盲検無作為化プラセボ比較試験において、L. paracasei F19を9.4×10 (10) cfu/日 (19名、平均61.4±6.5歳) またはアマニ粘液を10 g (19名、平均60.6±6.4歳) 、6週間摂取させたところ、アマニ粘液摂取群でプラセボ群に比べて糖負荷試験でのインスリンおよびCペプチドの血糖値曲線下面積 (AUC) 減少、Matsuda index (インスリン感受性指標) の改善が認められたが、その他の糖代謝関連マーカー (血糖値、HOMA-IR) 、血清脂質 (総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロール、トリグリセリド) 、アンジオポエチン様タンパク質4 (脂質代謝関連マーカー) 、炎症マーカー (高感度CRP、TNF-α、IL-6、リポ多糖結合タンパク質) 、糞中有機酸に対する影響およびインスリン感受性に関連した腸内細菌叢の変化は認められず、L. paracasei F19摂取群ではいずれの効果も認められなかった (PMID:26134388)

その他

調べた文献の中に見当たらない。





試験管内・
動物他での
評価

調べた文献の中に見当たらない。

安全性

危険情報

<一般>
・アマニは、適切に摂取すればおそらく安全である (94) 。
・未成熟のアマニは、危険性が示唆されている (94) 。
・アマニ油は、食品中に含まれる量で摂取する場合はおそらく安全である (94) 。
・アマニ油の医療目的での摂取は、短期間、適切に用いれば安全性が示唆されている (94) 。
・アマニの有害事象として、胃腸障害、消化器膨満感、下痢、腹痛、アレルギー反応を引き起こすことがある (94) 。
<妊婦・授乳婦>
・妊娠中の摂取は危険性が示唆されている (94) 。妊娠中の医療目的での使用はおそらく危険である (PMID:167146)
・授乳中の摂取については、十分なデータがないため避ける (94) 。
<小児>
・アマニ油は、短期間適切に摂取する場合安全性が示唆されている (94) 。
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。
<その他>
・出血性障害の人は出血のリスクを増加させる可能性がある (94) 。
・アマニ油は過度の出血の可能性があるため、外科的手術の少なくとも2週間前には摂取を中止した方がよい (94) 。
・アマニは、高血圧患者の低血圧のリスクを高める可能性がある (94)。
・アマニは、高トリグリセリド血症患者は避けた方が良い (94) 。
<被害事例>
・高血圧、アレルギー性鼻炎の既往歴があり、セファクロル (抗菌薬) によるアナフィラキシー発症の経験がある42歳女性 (韓国) が、アマニ粉末をティースプーン1/2杯摂取したところ、30分後に顔面浮腫、呼吸困難、全身蕁麻疹を生じて救急外来を受診。加療によって改善し、皮内反応検査の結果、アマニを原因とするアナフィラキシーと診断された (PMID:29245212)
・40歳の女性 (スペイン) が、ひとさじのアマニ油を摂取し、10分後にアナフィラキシー反応を呈した (PMID:8757228)
・40歳の男性 (スペイン) が、アマニの種子入り穀物パンを摂取し2〜3分後に腹痛、吐き気、下痢や全身性蕁麻疹などのアレルギー症状を呈した (PMID:9491240)
・アマニを含む鳥の餌への接触および雑穀パンの摂取時に掻痒を生じることがあった61歳男性 (スペイン) がアマニ種子2粒を摂取したところ、口の掻痒、嘔吐、持続性腹部疝痛、呼吸困難、顔面浮腫を生じ、検査の結果アマニを原因とするアナフィラキシー反応と診断された (PMID:24459826)
・アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎の既往がある29歳女性 (日本) が、自分で焼いたパン (小麦粉、ライ麦粉、アマニ種子、大麦、ライ麦、小麦胚芽を含む) と複数の食品を摂取したところ (摂取量等不明) 、上部腹痛、下痢、呼吸困難、全身蕁麻疹を生じて受診し、プリックテストおよび特異的IgE測定の結果、アマニを原因とするアナフィラキシー反応と診断された (PMID:25163581)

禁忌対象者

・種子は腸障害患者には禁忌 (58) 。

医薬品等との
相互作用

<理論的に考えられる相互作用>
・種子は他の薬の吸収を阻害する可能性がある (58) 。
・アマニ油は血小板凝集を抑え、出血時間が延長する可能性があるため、抗凝結剤や抗血小板薬との併用、また出血傾向にある人は注意する (94) 。
・アマニと糖尿病治療薬や血糖値を下げると言われるハーブやサプリメントとの併用は、相加効果により低血糖を起こす可能性がある (94) 。
・アマニと経口避妊薬やエストロゲンとの併用は、作用をを減弱させる可能性がある (94) 。

動物他での
毒性試験

1. TDLo(最小中毒量)
・アマニを投与:ラット経口(継続的)200/kg/20日、400mg/kg/20日、 妊娠中・授乳中ラット (断続的) 260 mg/kg (91) 。
・アマニ油を投与:ラット経口(断続的)135mg/kg/45日 (91) 。

AHPAクラス分類
及び勧告

・種子:クラス1 (22) 。

総合評価

安全性

・アマニ、アマニ油ともに食品中に含まれる量を摂取する場合はおそらく安全である。
・アマニ油の妊娠中の摂取は危険性が示唆されている。授乳中の安全性についても十分なデータがないため避ける。
・アマニ油摂取によるアナフィラキシー反応が報告されている。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・ドイツのコミッションE(薬用植物評価委員会)は、慢性の便秘、緩下剤誘発性結腸障害、過敏性腸症候群、腸炎、憩室炎に対するアマニの使用を承認している。
・アマニは、糖尿病や高コレステロール血症、高血圧、全身性エリテマトーデス腎炎に対して有効性が示唆されているが、骨粗鬆症に対して効果がないことが示唆されている。
・アマニ油は、双極性障害や糖尿病、高脂血症、関節リウマチに対して効果がないことが示唆されている。

参考文献

(7) 中薬大辞典 小学館
(18) 和漢薬百科図鑑/II  保育社 難波 恒雄 著
(22) メディカルハーブ安全性ハンドブック 第2版 東京堂出版 林真一郎ら 監訳
(30) 「医薬品の範囲に関する基準」(別添2、別添3、一部改正について)
(58) The Complete German Commission E Monographs
(63) ハーブ&サプリメント NATURAL STANDARDによる有効性評価 産調出版株式会社 渡邊昌日本語監修
(91) Registry of Toxic Effects of Chemical Substances (RTECS)
(101) Nutrit Res. 1998;18(7):1203-14
(PMID:7597378) Rheumatol Int. 1995;14:231-4.
(PMID:7774533) Eur J Clin Nutr. 1995 Mar;49(3):169-78.
(PMID:6391903) Dtsch Z Verdau Stoffwechselkr. 1984;44(5):245-51.
(PMID:8757228) J Allergy Clin Immunol. 1996 Aug;98(2):469-70.
(PMID:7903324) J Am Coll Nutr. 1993 Oct;12(5):501-4.
(PMID:11833650) J Chromatogr A. 2002 Jan 18;943(2):299-302.
(PMID:7825540) Am J Clin Nutr. 1995 Jan;61(1):62-8.
(PMID:1972963) J Hum Hypertens. 1990 Jun;4(3):227-33.
(PMID:11588903) Nutr Cancer. 2001;39(1):58-65.
(PMID:9491240) Allergy. 1998;53(1):105-6.
(PMID:10075322) Am J Clin Nutr. 1999;69(3):395-402.
(PMID:11857049) Eur J Clin Nutr. 2002;56(2):157-65.
(PMID:8814201) J Nutr. 1996;126(9):2130-40.
(PMID:10919743) Cancer Epidemol Biomarkers Prev. 2000;9(7):719-25.
(PMID:16365068) J Nutr. 2006 Jan;136(1):112-6.
(PMID:16920847) J Nutr 2006 Sep 136(9) 2314-8.
(PMID:11932276) J Clin Endocrinol Metab. 2002 Apr;87(4):1527-32.
(PMID:14684754) J Am Coll Nutr. 2003 Dec;22(6):494-501.
(PMID:14684762) J Am Coll Nutr. 2003 Dec;22(6):550-4.
(PMID:14749240) Am J Clin Nutr. 2004 Feb;79(2):318-25.
(PMID:15613422) J Clin Endocrinol Metab. 2005 Mar;90(3):1390-7.
(PMID:15897583) Clin Cancer Res. 2005 May 15;11(10):3828-35.
(PMID:12818406) Atherosclerosis. 2003 Apr;167(2):237-42.
(PMID:17268413) Eur J Clin Nutr. 2007 Oct;61(10):1201-6.
(PMID:18391475) J Oleo Sci.2008;57(5):269-73.
(PMID:16837885) Menopause. 2006 Jul-Aug;13(4):631-42
(PMID:16717146) Hypertension. 2006 Jul;48(1):127-33.
(PMID:11349937) J Am Coll Nutr. 2001 Apr;20(2 Suppl):143-8.
(PMID:20595648) J Am Coll Nutr. 2010 Feb;29(1):72-80.
(PMID:19370038) Appl Physiol Nutr Metab. 2009 Apr;34(2):89-98.
(PMID:23244537) Nutr Res. 2012 Dec;32(12):921-7.
(PMID:23733031) JAMA Pediatr. 2013 Aug 1;167(8):708-13.
(PMID:24459826) J Investig Allergol Clin Immunol. 2013;23(6):446-7.
(PMID:25163581) Arerugi. 2014 Jul;63(7):945-50.
(PMID:24126178) Hypertension. 2013 Dec;62(6):1081-9.
(PMID:25896182) Nutr J. 2015 Apr 21;14(1):39.
(PMID:26071633) Clin Nutr. 2015 May 29. pii: S0261-5614(15)00144-2.
(PMID:25740909) J Nutr. 2015 Apr;145(4):758-65.
(PMID:26543357) Clin Interv Aging. 2015 Oct 22;10:1679-85.
(PMID:25694068) J Nutr. 2015 Apr;145(4):749-57.
(PMID:26134388) Br J Nutr. 2015 Aug 14;114(3):406-17.
(94) Natural Medicines
(PMID:26959052) Nutrients. 2016 Mar 4;8(3)
(PMID:27462550) Avicenna J Phytomed. 2016 May-Jun;6(3):273-83.
(PMID:27941179) Endocr Regul. 2016 Oct 1;50(4):183-193.
(PMID:29245212) Medicine (Baltimore). 2017 Dec;96(49):e8220.
(PMID:29117618) Exp Clin Endocrinol Diabetes. 2018 Apr;126(4):222-228.
(PMID:28635182) Obes Rev. 2017 Sep;18(9):1096-1107.

© National Institutes of Biomedical Innovation, Health and Nutrition. All Rights Reserved.