健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

アマ、アマニ、アマニ油 [英]Flax、Linum、Flax seed、Linseed、Flaxseed oil、Linseed oil [学名]Linum usitatissimum L.

概要

アマ (亜麻) は中央アジア原産のアマ科の1年草で、高さ約1 mまで生長する。春から夏の間に青紫色から白色の小さな花を咲かせる。種子は楕円形、扁平の黄褐色で、表面がつるつるしている。亜麻の種子をアマニ、種子から得た油脂をアマニ油と呼ぶ。俗に、「アレルギーによい」「骨粗鬆症によい」「糖尿病によい」「心血管疾患によい」「がんによい」などと言われ、アマニは糖尿病や高コレステロール血症、高血圧、ループス腎炎 (全身性エリテマトーデスの合併症) に対して有効性が示唆されているが、骨粗鬆症に対しては効果がないことが示唆されている。また、アマニ油は双極性障害や糖尿病、高脂血症、関節リウマチに対して効果がないことが示唆されている。アマニ、アマニ油の安全性については、食品に含まれる量を摂取する場合、おそらく安全であるが、妊娠中の摂取はエストロゲン作用があるため危険性が示唆されている。授乳中については十分なデータがないため、摂取を避ける。アマニ油によるアナフィラキシー反応の報告がある。その他、詳細については「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

・アマ (アマシ/アマニン/アマニ油) 種子、種子油は「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料)」に区分される (30) 。
・既存添加物:アマシードガムは増粘安定剤 (104) 。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・シクロペプチド (シクロリノペプチドA〜G) 、脂肪酸 (リノール酸、リノレン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸) などを含む (102) 。
・アマニは油分30〜40%を含み、その50%前後はα-リノレン酸である (7) (18)。また、水溶性粘質物とリグナン化合物を含む (PMID:11833650)

分析法

-

有効性








循環器・
呼吸器


<血清脂質・心血管>
・現時点ではポジティブな (有効性があるとする) 結果とネガティブな (有効性がないとする) 結果の両方が存在している。個々の情報は以下の通り。
≪血清脂質や心血管に関して有効性が示唆されたという報告≫
一般
・アマニは、高コレステロール血症に対して有効性が示唆されている (94) 。
RCT
・閉経後の女性36名 (試験群20名、平均54±8歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、アマニ40 g/日をカルシウム1,000 mg/日、ビタミンD 400 IU/日と共に3ヶ月間摂取させたところ血清総コレステロール、non-HDLコレステロール、ApoA-I、ApoB濃度の低下が認められた (PMID:11932276)
・更年期の女性179名 (試験群85名、平均54.0±4.0歳、カナダ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、アマニ40 g/日を12ヶ月間摂取させたところ、体重、血清総コレステロールの低下が認められた。一方、血圧や骨密度、更年期症状に影響は認められず、HDLコレステロールの低下が認められた (PMID:15613422)
・高コレステロール血症の閉経後の女性38名 (アメリカ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、アマニ38 g入りのパンとマフィンを6週間摂取させたところ、血清LDLコレステロール濃度の低下が認められた (101) 。
・健康な成人男性15名 (平均44.5±3.1歳、日本) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、アマニ油10 g/日を12週間摂取させたところ、血清脂質濃度 (総コレステロール、LDLコレステロール、non HDLコレステロール) およびCETP (コレステリルエステル転送タンパク質) の低下が認められた。一方、トリグリセリド濃度、RLPコレステロール濃度、血圧に影響は認められず、HDLコレステロール濃度の低下が認められた (PMID:25896182)

≪血清脂質や心血管に関して有効性が認められなかったという報告≫
一般
・アマニ油は、高脂血症に対して効果がないことが示唆されている (94) 。
メタ分析
・2008年10月までを対象に5つのデータベースで検索できた無作為化比較試験28報 (検索条件:期間>2週) について検討したメタ分析において、アマニおよびアマニ油、アマニリグナンの摂取は、LDLコレステロール値 (27報) を低下させた。一方、総コレステロール値 (28報) 、HDLコレステロール値 (27報) 、トリグリセリド値 (26報) に影響を与えなかった (PMID:19515735)
RCT
・健常成人10名 (平均25±3歳、カナダ) を対象とした二重盲検クロスオーバー試験において、アマニ25 g入りマフィンを2個/日、4週間摂取させたところ、血中脂質濃度、空腹時血糖値に影響は認められなかった (PMID:7825540)
・健常成人80名 (男:18名45.6±10.4歳、女:62名42.6±11.2歳、フィンランド) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、アマニ粉末1.3 g/100 g、アマニ油5 g/100 g、イヌリンと小麦粉繊維3〜4 g/100 gを添加した規定食を4週間摂取させたところ、血中脂質濃度に影響は認められなかった (PMID:11857049)
・閉経後の健康な女性22名 (平均61±7歳、デンマーク) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、アマニリグナン500 mgを含む低脂肪マフィンを6週間摂取させたところ、血漿脂質濃度、抗酸化活性 (PMID:16365068) 、血管内皮機能 (PMID:16920847) に影響は認められなかった。
・健常成人26名 (平均33.7歳、カナダ) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、アマニ油 (18:3を35 mg/kg体重) を3ヶ月間摂取させたところ、血漿総コレステロール、LDL、HDL、トリグリセリド値に影響は認められなかった (PMID:8814201)
・高LDLコレステロール血症の青少年32名 (試験群16名、平均13±2歳、カナダ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、アマニ入りのマフィン2個とパン1枚 (アマニ30 g/日含有) を4週間摂取させたところ、総コレステロール値、LDLコレステロール値、BMIに影響は認められず、HDLコレステロール値の低下、トリグリセリド値の上昇が認められた (PMID:23733031)
・高齢男性および閉経後女性92名 (試験群男性:20名 平均62.2±1.2歳、女性:28名 平均59.7±1.0歳、カナダ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ウォーキングプログラム (30〜60分/日、5〜6回/週) とともに、アマニリグナン〜543 mg/日を6ヶ月間摂取させたところ、男性のみ、血中トリグリセリド増加の抑制、拡張期血圧の低下が認められたが、女性では認められず、男女とも、骨密度、体脂肪、血糖値、血中リポタンパク質や炎症マーカーの濃度に影響は認められなかった (PMID:19370038)
・高齢者110名 (試験群57名、平均67.6±5.5歳、ブラジル) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、食事指導とともにアマニ油3 g/日を90日間摂取させたところ、血清HDLコレステロール値の上昇が認められた。一方、その他の血清脂質 (総コレステロール、LDLコレステロール、VLDLコレステロール、トリグリセリド) 、体組成 (BMI、ウエスト径、除脂肪体重、体脂肪率) に影響は認められなかった (PMID:26543357)

<血圧>
一般
・アマニは、高血圧に対して有効性が示唆されている (94) 。
メタ分析
・2015年2月までを対象に4つのデータベースで検索できた無作為化比較試験15報について検討したメタ分析において、アマニやアマニ油、アマニリグナンの摂取は、収縮期および拡張期血圧の低下と関連が認められた (PMID:26071633)
・2014年7月までを対象に3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験11報 (検索条件:期間≧2週間) を対象としたメタ分析において、アマニやアマニ油、アマニリグナンの摂取は、収縮期および拡張期血圧の低下と関連が認められた (PMID:25740909)
RCT
・末梢動脈疾患患者110名 (試験群58名、平均67.4±8.06歳、カナダ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、アマニ粉末30 g/日含有食品を6ヶ月間摂取させたところ、血圧の低下が認められた。一方、体重、BMI、ウエスト径、足関節上腕血圧比、腎機能マーカー (血漿クレアチニン、尿酸、血中尿素窒素) に影響は認められず (PMID:24126178) 、12ヶ月間摂取させたところ、中心収縮期血圧ならびに中心拡張期血圧の低下が認められた (PMID:27528063) 一方、血中脂質 (トリグリセリド、総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロール) に影響は認められなかった (PMID:25694068)


消化系・肝臓

一般情報
・ドイツのコミッションE (薬用植物評価委員会) において、慢性の便秘、緩下剤誘発性結腸障害、過敏性腸症候群、腸炎、憩室炎に対する使用が承認されている (58) 。

糖尿病・
内分泌

一般
・アマニは、糖尿病に対して有効性が示唆されている (94) 。
・アマニ油は、糖尿病に対して効果がないことが示唆されている (94) 。
RCT
・II型糖尿病患者32名 (試験群18名、平均59.5±1.7歳、カナダ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、アマニ油9.6±0.3 g/日を3ヶ月間摂取させたところ、BMI、空腹時血糖値、インスリン濃度、HOMA-IRに影響は認められなかった (PMID:27941179)
・多嚢胞性卵巣症候群の女性60名 (試験群30名、平均28.4±6.4歳、イラン) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、メトホルミンによる治療とともにアマニ由来n-3系脂肪酸500 mg×2回/日を12週間摂取させたところ、インスリン濃度、HOMA-IR、modified Ferriman–Gallwey score、血清トリグリセリド、VLDLコレステロール、高感度CRPの低下、QUICKIの上昇が認められた。一方、空腹時血糖値、血清テストステロン濃度、性ホルモン結合グロブリン、遊離アンドロゲン指標、DHEAS、総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロール、一酸化窒素に影響は認められなかった (PMID:29117618)
・況薪尿病患者68名 (平均63.2±7.4歳、中国) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、アマニリグナン360 mg/日を12週間摂取させたところ、HbA1cの低下が認められた。一方、体重、BMI、血圧、血糖値、血清脂質値、ApoA-I、ApoB値に影響は認められなかった (PMID:17987126) 。

生殖・泌尿器

メタ分析
・3つのデータベースで検索できた無作為化比較試験6報について検討したメタ分析において、アマニの摂取はエストラジオール (2報) の増加と関連が認められた。一方、卵胞刺激ホルモン (2報) 、ホットフラッシュの症状 (3報) や回数 (2報) に影響は認められなかった (PMID:27462550)
RCT
・閉経後の女性87名 (カナダ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、アマニ25 g/日 (33名、平均53.2±2.9歳) を16週間摂取させたところ、QOL得点やホットフラッシュの症状に影響は認められなかった (PMID:16837885)
・閉経後の女性46名 (カナダ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、アマニ粉末25 g/日含有マフィン (16名、平均52.6±1.0歳) を16週間摂取させたところ、尿中の2-ヒドロキシエストロゲン排泄量の増加が認められた。一方、血中ホルモン値や骨吸収マーカーに影響は認められなかった (PMID:14749240)

・更年期症状のある閉経後の女性38名 (試験群20名、平均52.0±2.9歳、ブラジル) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、アマニ25 g/日 (リグナン46 mg) 含有パンを3ヶ月間摂取させたところ、更年期症状の指標や血清脂質値、ホルモン値に影響は認められなかった (PMID:20007337)
・更年期症状のある閉経後の女性146名 (試験群69名、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、アマニ7.5 g/日 (リグナン410 mg) 含有バーを6週間摂取させたところ、ホットフラッシュの回数や症状、更年期症状スコアに影響は認められなかった (PMID:21900849)

脳・神経・
感覚器

一般情報
・アマニ油は、双極性障害に対して効果がないことが示唆されている (94) 。

免疫・がん・
炎症

一般情報
・アマニは、全身性エリテマトーデス (SLE) 腎炎に対して有効性が示唆されている (94) 。
・アマニ油は、関節リウマチに対して効果がないことが示唆されている (94) 。
メタ分析
・2015年10月までを対象に2つのデータベースで検索できた無作為化比較試験20報について検討したメタ分析において、アマニまたはアマニ油、リグナンの摂取は、血中CRP濃度に影響は認められなかった (PMID:26959052)
RCT
・閉経後の乳がん患者32名 (試験群19名、平均70.3±2.1歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、アマニ25 g/日含有マフィンを平均32.1日間摂取させたところ、尿中リグナンとアポトーシスインデックスの増加、c-erbB2スコア (腫瘍増殖マーカー) の低下が認められた。一方、Ki-67ラベリングインデックス、ホルモンレセプター (ER、PgR) に影響は認められなかった (PMID:15897583)

骨・筋肉

一般
・アマニは、骨粗鬆症に対して効果がないことが示唆されている (94) 。

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

メタ分析
・2016年11月までを対象に5つのデータベースで検索できた無作為化比較試験45報 (検索条件:年齢≧18歳、期間≧2週)について検討したメタ分析において、アマニの摂取は、体重 (28報) 、BMI (35報) 、ウエスト径 (13報) を低下させたが、体重およびBMIは試験によるばらつきが大きかった (PMID:28635182)

その他

RCT
・健康な女性45名 (18〜65歳、ドイツ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、アマニ油2.2 g/日 (15名) を12週間摂取させたところ、肌水和の向上、経皮水分喪失量の減少、肌の粗さの改善が認められた (PMID:18761778)





試験管内・
動物他での
評価

調べた文献の中に見当たらない。

安全性

危険情報

<一般>
・アマニは、適切に摂取する場合、おそらく安全である (94) 。
・アマニ油は、短期間適切に摂取する場合、おそらく安全である (94) 。
・アマニリグナン抽出物は、適切に摂取する場合、安全性が示唆されている(94) 。
・生や未成熟のアマニは、危険性が示唆されている (94) 。
・アマニの有害事象として、胃腸障害、消化器膨満感、下痢、腹痛、アレルギー反応を引き起こすことがある (94) 。
<妊婦・授乳婦>
・アマニ、アマニ油の妊娠中の摂取は、危険性が示唆されている (94) 。
・アマニ、アマニ油の授乳中の摂取は、信頼できる十分なデータがないため避ける (94) 。
<小児>
・アマニ油は、短期間適切に摂取する場合、安全性が示唆されている (94) 。
・アマニをサプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。
<その他>
・アマニ、アマニ油は、出血性障害の人の出血のリスクを増加させる可能性がある (94) 。
・アマニ油は、過度の出血の可能性があるため、外科的手術の少なくとも2週間前には摂取を中止した方がよい (94) 。
・アマニは、高血圧または低血圧患者の血圧に影響を与える可能性がある (94)。
・アマニは、高トリグリセリド血症患者は避けた方が良い (94) 。
・アマニは、ホルモン感受性がん患者の症状を悪化させる可能性がある (94) 。
・アマニは、糖尿病患者の血糖コントロールに影響を与える可能性がある (94) 。
<被害事例>
【アレルギー症状に関する事例】
・高血圧、アレルギー性鼻炎の既往歴があり、セファクロル (抗菌薬) によるアナフィラキシー発症の経験がある42歳女性 (韓国) が、アマニ粉末をティースプーン1/2杯摂取したところ、30分後に顔面浮腫、呼吸困難、全身蕁麻疹を生じて救急外来を受診。加療によって改善し、皮内反応検査の結果、アマニを原因とするアナフィラキシーと診断された (PMID:29245212)
・40歳の女性 (スペイン) が、ひとさじのアマニ油を摂取し、10分後にアナフィラキシー反応を呈した (PMID:8757228)
・40歳の男性 (スペイン) が、アマニ入り穀物パンを摂取し2〜3分後に腹痛、吐き気、下痢や全身性蕁麻疹などのアレルギー症状を呈した (PMID:9491240)
・アマニを含む鳥の餌への接触および雑穀パンの摂取時に掻痒を生じることがあった61歳男性 (スペイン) がアマニ2粒を摂取したところ、口の掻痒、嘔吐、持続性腹部疝痛、呼吸困難、顔面浮腫を生じ、検査の結果アマニを原因とするアナフィラキシー反応と診断された (PMID:24459826)
・アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎の既往がある29歳女性 (日本) が、自分で焼いたパン (小麦粉、ライ麦粉、アマニ、大麦、ライ麦、小麦胚芽を含む) と複数の食品を摂取したところ (摂取量等不明) 、上部腹痛、下痢、呼吸困難、全身蕁麻疹を生じて受診し、プリックテストおよび特異的IgE測定の結果、アマニを原因とするアナフィラキシー反応と診断された (PMID:25163581)

禁忌対象者

・アマニは腸障害患者には禁忌 (58)。

医薬品等との
相互作用

<理論的に考えられる相互作用>
・アマニは他の薬剤 (解熱鎮痛剤、アドレナリン作動性効果遮断薬) の吸収を阻害する可能性がある (58) (94) 。
・アマニ、アマニ油は、抗凝固薬や抗凝固作用をもつハーブやサプリメントとの併用で出血のリスクを増加させる可能性がある (94) 。
・アマニは、糖尿病治療薬や血糖値低下作用をもつハーブやサプリメントとの併用で、低血糖を起こす可能性がある (94) 。
・アマニ、アマニ油は、高血圧薬や血圧降下作用のあるハーブ、サプリメントとの併用で低血圧を起こす可能性がある (94) 。
・アマニはエストロゲンとの併用で、エストロゲンの作用を減弱させる可能性がある (94) 。
・アマニは、ループ利尿薬やケトタンパク質との併用で、ケトタンパク質の吸収を減少させる可能性がある (94) 。
・アマニは、抗菌剤との併用で、SDGのエンテロラクトン、エンテロジオールへの変換を阻害する可能性がある (94) 。

動物他での
毒性試験

1. TDLo(最小中毒量)
・アマニ70%メタノール抽出物を投与:マウス経口 100 mg/kg (91) 。
・アマニを投与:ラット経口 (継続的) 200/kg/20日、400mg/kg/20日、 妊娠中・授乳中ラット260 mg/kg、440 mg/kg、430 mg/kg、260 mg/kg、10 mg/kg、262.5 mg/kg (91) 。
・アマニ油を投与:ラット経口 (間欠的) 135 mg/kg/45日 、マウス経口 (間欠的) 756 mg/kg/63日 (91)
2.LDLo (最小致死量)
・アマニを投与:ほ乳類経口 3.5 g/kg (91) 。

AHPAクラス分類
及び勧告

・種子:クラス1 (22) 。

総合評価

安全性

・アマニ、アマニ油ともに食品中に含まれる量を摂取する場合はおそらく安全である。
・妊娠中の摂取は危険性が示唆されている。また、授乳中の安全性についても十分なデータがないため避ける。
・アマニ、アマニ油摂取によるアナフィラキシー反応が報告されている。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・ドイツのコミッションE(薬用植物評価委員会)は、慢性の便秘、緩下剤誘発性結腸障害、過敏性腸症候群、腸炎、憩室炎に対するアマニの使用を承認している。
・アマニは、糖尿病や高コレステロール血症、高血圧、全身性エリテマトーデス腎炎に対して有効性が示唆されているが、骨粗鬆症に対して効果がないことが示唆されている。
・アマニ油は、双極性障害や糖尿病、高脂血症、関節リウマチに対して効果がないことが示唆されている。

参考文献

(7) 中薬大辞典 小学館
(18) 和漢薬百科図鑑/II  保育社 難波 恒雄 著
(22) メディカルハーブ安全性ハンドブック 第2版 東京堂出版 林真一郎ら 監訳
(30) 「医薬品の範囲に関する基準」(別添2、別添3、一部改正について)
(58) The Complete German Commission E Monographs
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