健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

サメナンコツ [英]Shark Cartilage [学名]Shark Cartilage

概要

サメはがんを発症しないという説が登場して以来、俗に、「サメの軟骨は人においてもがんを防ぐのではないか」といわれてきた。しかし、その後の研究により、サメにも腎臓がん、リンパ腫、軟骨腫が発見された。未だにサメ軟骨がある程度の「抗がん作用」をもつとする説もあるが、その科学的なデータは見当たらない。安全性については、摂取により吐き気、嘔吐、消化不良、便秘、低血圧、めまい、高血糖などの有害事象を起こすことが知られている。また急性肝炎の症状である微熱、黄疸、眼球黄変などを引き起こす例が報告されている。妊娠中・授乳中は安全性に関する信頼できるデータがないことから使用を避ける。その他、詳細については、「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

・別名としてサメ/フカヒレがある。軟骨、ヒレ、ヒレのエキスは「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料)」に区分される (30) 。
・「既存添加物」サメ油は油脂。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・40%がタンパク質で、5〜20%がグルコサミノグリカン、他にカルシウム塩を含む。成分としてグルコサミノグリカン (コンドロイチン6-硫酸chondroitin-6-sulfateおよびコンドロイチン4-硫酸chondroitin-4-sulfate) がある。アブラツノザメの胃や肝臓から発見されたスクワラミン (squalamine) は、いわゆるサメナンコツの成分とは区別されている。

分析法

・コンドロイチン硫酸の分析法としては、UV検出器を装着したHPLC法 (PMID:12083249) (PMID:7985792) 、2-アミノアクリドンを用いた蛍光誘導化によるポリアクリルアミド電気泳動法 (PMID:10437680) (PMID:15019056) が報告されている。コンドロイチン硫酸ナトリウムの分析には滴定法 (PMID:11929666) があり、塩化セチルピリジニウム溶液を滴定試薬として420 nmの吸光度を測定する。

有効性








循環器・
呼吸器


調べた文献の中に見当たらない。


消化系・肝臓

調べた文献の中に見当たらない。

糖尿病・
内分泌

調べた文献の中に見当たらない。

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当たらない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中に見当たらない。

免疫・がん・
炎症

一般情報
・がん治療に対して効果がないことが示唆されている (94) 。乳がん、大腸がん、肺がん、前立腺がん、非ホジキン性リンパ腫、脳腫瘍を含む進行がんあるいは治療中のがんについて、サメナンコツは効果がなかった。しかし初期のがんに対して、または他の治療法との併用については報告がない (94) 。
・米国食品医薬品局 (FDA) にオーファンドラッグとして認められている特定の鮫軟骨製剤があり、第二相臨床試験で進行した腎細胞がん患者に対する延命効果が示唆されたが (PMID:12181250) 、第三相臨床試験では手術不可能なステージ3の肺細胞がん患者の生存率は改善しなかった (PMID:20505152)
RCT
・進行した乳がんと大腸がんの患者83人 (試験群42名、アメリカ) を対象にしたサメ軟骨製品の無作為割付臨床試験では、延命効果も生活の質の向上も認められなかった (PMID:15912493)

骨・筋肉

調べた文献の中に見当たらない。

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

調べた文献の中に見当たらない。

その他

調べた文献の中に見当たらない。





試験管内・
動物他での
評価

調べた文献の中に見当たらない。

安全性

危険情報

<一般>
・適切に摂取する場合、安全性が示唆されている。最大24週間まで安全に使用されているという結果もある (94) 。
・有害事象としては、口中の不快感 (まずい味による) 、吐き気、嘔吐、消化不良、便秘、低血圧、めまい、高血糖、高カルシウム血症、意識変容、動作強度の減退、意気消沈、虚弱、疲れが知られている。また、急性肝炎の症状である微熱、黄疸、眼球黄変、右上腹部痛の原因となることがある (94) 。
<妊婦・授乳婦>
・妊娠中・授乳中の安全性に関する信頼できるデータが十分でないため使用は避ける (94) 。
<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。
<その他>
・サメナンコツは高カルシウム血症を増悪させるかもしれないので使用を避ける (94) 。
<被害事例>
・57歳男性 (アメリカ) がサプリメントとして10週間摂取したとき肝炎を起こした事例報告がある (PMID:8929024)
・健康食品の製造工場で、食品素材類に7年間職業的に暴露している29歳男性 (スペイン、喘息や呼吸系疾患の既往歴・喫煙歴、共に無し) が胸部圧迫感、咳、呼吸困難を生じたため、プリックテストを行ったところ、暴露している物質のうちサメナンコツのみが陽性であったため、サメナンコツ粉末による職業性喘息と診断された (PMID:15536437)
・右前頭頂側頭葉に未分化神経外胚葉性腫瘍のある9歳女児 (カナダ) が、化学療法や放射線療法など科学的根拠のある医療を受けずにサメナンコツ製品を摂取したところ (摂取量等の詳細不明) 、腫瘍が顕著に進行し、4ヶ月後に死亡した (PMID:9750078)

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

<理論的に考えられる相互作用>
・免疫抑制剤との併用で、やっこうを減弱させる可能性がある (94) 。

動物他での
毒性試験

調べた文献の中に見当たらない。

AHPAクラス分類
及び勧告

-

総合評価

安全性

・短期間、適切に摂取する場合、安全性が示唆されている。しかし、種々の有害事象も知られている。
・妊娠中・授乳中の安全性に関する信頼できるデータが十分でないので、使用を避ける。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・がん治療に対して効果がないことが示唆されている。

参考文献

(30) 「医薬品の範囲に関する基準」(別添2、別添3、一部改正について)
(101) Proceedings of Amer Soc Clinical Oncol 1998;17:A240
(PMID:9817287) J Clin Oncol. 1998; 16(11):3649-55.
(PMID:8929024) Ann Intern Med. 125(9):780-1. 1996
(PMID:12083249) J AOAC Int., 85(3): 567-71, 2002.
(PMID:7985792) Anal Biochem., 221(1): 189-99, 1994.
(PMID:11929666) J Pharm Biomed Anal., 28(2): 245-9, 2002.
(PMID:10437680) J Chromatogr B Biomed Sci Appl., 730(1): 129-33, 1999.
(PMID:15019056) J Pharm Biomed Anal., 34(4): 791-5, 2004.
(PMID:12181250) Ann Oncol. 2002 13(8):1259-63.
(PMID:15912493) Cancer. 2005 Jul 1;104(1):176-82.
(94) Natural Medicine
(PMID:20505152) J Natl Cancer Inst. 2010 Jun 16;102(12):859-65.
(PMID:15536437) J Allergy Clin Immunol. 2004 Nov;114(5):1227-8.
(PMID:9750078) N Engl J Med. 1998 Sep 17;339(12):846-7.

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