健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

インゲン豆抽出物 (俗名:ファセオリン) [英]Common bean、White Kidney Bean Extract、Kidney Bean pod、phaseolamin、phaseolin [学名]Phaseolus vulgaris L.

概要

白インゲン豆はインゲン豆の白色種で、日本では白金時豆や大福豆などがその一種である。豆は和菓子などのあんとして使用される。ファセオラミンはアメリカのある会社が製造した白インゲン豆由来のα-アミラーゼを抑制する成分の登録商標である。白インゲン豆の抽出物と称するものの情報では、豆を含む全体を用いたものと、莢のみを用いたものは区別するべきである。俗に、「炭水化物の吸収を遅らせる」「ダイエットによい」などと言われているが、ヒトでの有効性については十分な情報は見当たらない。安全性については、適切に摂取すれば安全性が示唆されているが、生の莢はレクチンを含むので、大量に摂取した場合は消化管症状を起すことがある。また、接触性皮膚炎の報告がある。妊娠中・授乳中の安全性については調べた文献に十分なデータが見当たらない。その他、詳細については、「全ての情報を表示」を参照。

法規・制度

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成分の特性・品質

主な成分・性質

・食物繊維のほか、ロイシン、リジン、アルギニンなどのアミノ酸を含む (15) 。その他ポリフェノール、タンパク質 (lectin レクチン) であるインゲンマメレクチンやファセオラミン (phaseolamine) を含む (94) (PMID:240849) 。ファセオラミンはα-アミラーゼ阻害作用をもつ (PMID:240849)

分析法

・ディスク電気泳動法を用いた特異活性染色法によりファセオラミン (phaseolamin) を検出した報告がある (102) 。

有効性








循環器・
呼吸器


調べた文献の中に見当たらない。


消化系・肝臓

調べた文献の中に見当たらない。

糖尿病・
内分泌

RCT
・健康な成人12名 (20〜26歳、イタリア) を対象とした二重盲検クロスオーバー無作為化プラセボ比較試験において、基準食 (C 60%:F 25%: P 15%) とともにインゲンマメ抽出物100 mgを摂取させたところ、摂取30分後の血糖値上昇抑制、45〜120分後のインスリン濃度増加抑制、30〜90分後のc-ペプチド濃度増加抑制、3時間後までのグレリン濃度増加抑制が認められた (PMID:23046862)

生殖・泌尿器

一般情報
・ドイツのコミッションE (薬用植物評価委員会) では排尿困難の治療補助としてのインゲン莢 (豆を除く) の使用が承認されている (58) 。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中に見当たらない。

免疫・がん・
炎症

調べた文献の中に見当たらない。

骨・筋肉

調べた文献の中に見当たらない。

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

メタ分析
・2010年7月までを対象に5つのデータベースで検索できた二重盲検無作為化比較試験6報について検討したメタ分析において、インゲン豆抽出物の摂取は体脂肪の減少と関連が認められたが、体重減少効果は認められず、全ての試験の質が低かったため、結論を出すことは出来ない (PMID:22844674)
RCT
・過体重の人60名 (20〜45歳、試験群30名、イタリア) を対象とした二重盲検無作為化比較試験において、インゲン豆抽出物445 mg/日を30日間、炭水化物豊富な食事 (1日の摂取カロリーは2,000〜2,200 kcalに制限) の前に摂取させたところ、体重、BMI、脂肪量、脂肪組織厚、ウエスト/ヒップ/大腿周の減少を促進した (PMID:17299581)

その他

調べた文献の中に見当たらない。





試験管内・
動物他での
評価

調べた文献の中に見当たらない。

安全性

危険情報

<一般>
・適切に摂取すれば安全性が示唆されている (94) 。
・生の莢を大量に摂取した場合はおそらく安全でない(94) 。生の莢はレクチンを含むので、消化管症状を起すことがある (94) 。
・経口摂取の有害事象としては、吐き気、嘔吐、下痢、胃痛が報告されている (94) (101) 。
<妊婦・授乳婦>
・妊娠中・授乳中の安全性については十分な情報がないため使用を避ける (94) 。
<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。
被害事例
・白インゲンマメの摂取による健康被害が2006年5月23日、厚生労働省より報告されている (詳細はこちら) 。

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

<試験管内・動物>
・in vitro試験 (ヒトCYPタンパク) において、白インゲン豆の水抽出物はCYP3A4活性を阻害した (PMID:24934554)
<理論的に考えられる相互作用>
・莢がα-アミラーゼ阻害作用を有するとされるため、糖尿病治療薬との併用時には血糖値を綿密にモニターする必要がある (94) 。

動物他での
毒性試験

1. TDLo(最小中毒量)
・莢 (さや) の水抽出物を投与:ラット経口 (断続的) 9 g/kg/45日(91) 。

AHPAクラス分類
及び勧告

・参考文献中に記載なし (22) 。

総合評価

安全性

・ヒトに対する安全性については、適切に摂取すれば安全性が示唆されているが、生の鞘はレクチンを含むので、大量に摂取した場合は消化管症状を起すことがある。また、接触性皮膚炎の報告がある。妊娠中、授乳中の安全性については調べた文献に十分なデータが見当たらない。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・ドイツのコミッションE (薬用植物評価委員会) は排尿困難の治療補助としてインゲン豆の鞘 (豆を除く) の使用を承認しているが、その他のヒトでの有効性については、十分な情報は見当たらない。

参考文献

(58) The Complete German Commission E Monographs
(22) メディカルハーブ安全性ハンドブック 第2版 東京堂出版 林真一郎ら 監訳
(91) Registry of Toxic Effects of Chemical Substances (RTECS).
(101) http://www.cfsan.fda.gov/~dms/qa-nut4.html.
(102) 栄養と食糧. 1981; 34(4): 341-7.
(15) 日本食品標準成分表 2015年版 (七訂 ) 文部科学省
(PMID:240849) J Biol Chem. 1975 Oct 25;250(20):8030-7.
(PMID:17299581) Int J Med Sci. 2007 Jan 24;4(1):45-52.
(PMID:22844674) Br J Nutr. 2011 Jul;106(2):196-202.
(PMID:23046862) Br J Nutr. 2013 May 28;109(10):1789-95.
(PMID:24934554) J Pharm Pharm Sci. 2014;17(2):254-65.
(94) Natural Medicines

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