健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

サーデンペプチド、サーディンペプチド [英]Sardine peptide [学名]-

概要

サーデンペプチド (イワシペプチド) は、イワシの筋肉タンパク質をアルカリプロテアーゼで処理し、アンギオテンシン変換酵素 (ACE) 阻害作用の強いペプチド分画をカラム処理によって分離調製したものである。その分画はアミノ酸が2〜10個程度つながったオリゴペプチドから構成されており、その中で高濃度に存在しているVal-Try (バリルチロシン) が主要なACE阻害成分とされている。バリルチロシンは消化管プロテアーゼの作用を受けにくいが、降圧作用に対する寄与率はペプチド分画中の5%程度と報告されている。俗に、「血圧の上昇を抑える」などと言われるが、ヒトでの安全性・有効性に関する十分なデータが見当たらない。その他、詳細については、「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

・イワシ (サーディンペプチド) の油・タンパク質は「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料)」に区分される (30) 。
・サーデンペプチドを関与成分とし、「血圧が高めの方に適する」保健用途を表示できる特定保健用食品が許可されている。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・加熱したイワシタンパク質にBacillus licheniformis由来のアルカリプロテアーゼを作用させ、これをカラムで処理してACE阻害活性の高い分画として調製される (2000102508) 。
・バリルチロシンは消化管プロテアーゼ耐性を示す (107) 。
・軽度高血圧者を対象に12 mgのバリルチロシンを100 mLの飲料で単回投与したときの血液中濃度は2時間で最大となり、血液中の半減期 (T1/2) は3.1時間であった (PMID:12230125)
・SHRにおける検討で、ACE阻害作用ペプチド画分中の降圧作用に対するバリルチロシンの寄与率は5%であった (2000102508) 。

分析法

・高速液体クロマトグラフィー (HPLC) バリルチロシン測定法、また、ACE活性阻害法 (Cushmanの変法) が報告されている (105) 。
・血漿中のバリルチロシンをHPLCにより測定した報告がある(PMID:12230125)

有効性








循環器・
呼吸器


一般情報
・サーデンペプチドを関与成分とし、「血圧が高めの方に適する」保健用途を表示できる特定保健用食品が許可されている。
RCT
・正常高値または軽度高血圧の男女29名 (試験群17名、平均45.5±3.2歳、日本) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、バリルロイシン3 mgX2回/日含有飲料を4週間摂取させたところ、収縮期および拡張期血圧の低下が認められた (PMID:10962520)
・正常血圧者の男女35名 (試験群17名、平均47.5±11.1歳、日本) およびに軽症高血圧者の男女28名 (試験群14名、平均53.4±8.8歳) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、サーデンペプチド (バリルチロシンとして0.4 mg) を配合した野菜ジュースを1日1本、6週間摂取させたところ、軽症高血圧者の摂取2週目でのみ収縮期血圧の低下が認められた。また、正常血圧者13名 (平均32.7±11.9歳) に3本/日を2週間摂取させた試験において、血圧への影響は認められなかった (2016139915) 。
・正常高値および軽症・中等症高血圧者の男女88名 (試験群44名、平均49.3±11.1歳、日本) を対象とした二重盲検プラセボ比較試験において、イワシ由来ペプチドを配合した錠菓4錠/日 (バリルチロシン0.4 mg/日) を12週間摂取させたところ、4週目以降の収縮期血圧および8週目以降の拡張期血圧の低下が認められた (2016166974) 。
・正常高値血圧、軽症および中等症高血圧者の男女43名 (試験群22名、平均51.7±11.1歳、日本) を対象とした二重盲検プラセボ比較試験において、イワシ由来ペプチドを含む錠菓6錠/日 (バリルチロシン0.4 mg/日) を8週間摂取させたところ、4週目以降の収縮期血圧および6週目以降の拡張期血圧の低下が認められた (2016166975) 。
・正常血圧者の男女23名 (試験群11名、平均47.1±11.9歳、日本)、軽症高血圧および正常高値血圧の男女40名 (試験群20名、平均51.8±9.4歳) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、サーデンペプチド (バリルチロシンとして0.4 mg) を配合した野菜果実飲料を1日1本、13週間摂取させたところ、軽症高血圧群および正常高値血圧群でのみ摂取期間全体を通した評価条件で収縮期血圧の低下が認められた。また、正常血圧者25名 (平均44.9±13.9歳) に3倍量 (3本/日) を摂取させた試験において血圧への影響は認められなかった (2003124423) 。
・正常高値および軽症高血圧者114名 (試験群55名、平均50.3±12.0歳、日本) を対象とした二重盲検並行群間試験において、サーデンペプチド含有茶飲料 (バリルチロシン0.4 mg以上配合) を1本/日、12週間摂取させたところ、摂取10週間後と12週間後の収縮期血圧、摂取8週間後の拡張期血圧の低下が認められた (2006193660) 。
・正常高値および軽症高血圧者の男女98名 (試験群49名、平均51.7±10.1歳、日本) を対象とした二重盲検プラセボ比較試験において、サーデンペプチド500 mgを含有するケール青汁粉末飲料 (バリルチロシン0.4 mg含有) を12週間摂取させたところ、摂取4週目から摂取終了2週目までの収縮期血圧、および摂取6、10、12週目の拡張期血圧の低下が認められた (2007270277) 。


消化系・肝臓

調べた文献の中に見当たらない。

糖尿病・
内分泌

調べた文献の中に見当たらない。

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当たらない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中に見当たらない。

免疫・がん・
炎症

調べた文献の中に見当たらない。

骨・筋肉

調べた文献の中に見当たらない。

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

調べた文献の中に見当たらない。

その他

調べた文献の中に見当たらない。





試験管内・
動物他での
評価

・バリルチロシンを高血圧自然発症ラット (SHR) に静注したところ (20, 50 mg/kg) 、血圧変化率 (%) は収縮期血圧で-3.9〜-9.9%、拡張期血圧で-22.6〜-28.0%であった (PMID:7549089)
・イワシタンパク質由来ペプチドおよびバリルチロシンをSHRに経口投与した研究において血圧降下作用を認め、イワシタンパク質由来ペプチドでは10、100、1000 mg/kg投与4時間後、バリルチロシンでは1、10 mg/kg投与2時間後に血圧が低下し、降圧作用は投与8時間後まで持続した (2000102508) 。

安全性

危険情報

<妊婦・授乳婦>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。
<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

<試験管内・動物>
・高血圧自然発症ラット (SHR) においてバリルチロシン (25 mg/kg) とACE阻害薬カプトプリル (2.5 mg/kg) を併用投与したところ、両方の化合物が同じ膜輸送経路のために競合し、カプトプリルの降圧作用が減弱した (PMID:16959271)

動物他での
毒性試験

-

AHPAクラス分類
及び勧告

-

総合評価

安全性

・特定保健用食品では個別に製品ごとの安全性が評価されているが、その他、ヒトで安全性については信頼できる十分な情報が見当たらない。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・特定保健用食品では個別に製品ごとの有効性が評価されているが、その他、ヒトでの有効性については信頼できる十分な情報が見当たらない。。

参考文献

(30) 「医薬品の範囲に関する基準」(別添2、別添3、一部改正について)
(103) 健康・栄養食品研究.2003;6(2):99-112.
(105) Maruyama et al., Agric. Biol. Chem,46,1393(1982)
(PMID:7549089) Biosci Biotechnol Biochem. 1995 Aug;59(8):1398-401.
(107) 日本農芸化学会誌.1995;69;1013-20.
(108) EFSA Journal. 2010; 8(7): 1684.
(2000102508) 日本栄養・食糧学会誌.1995;52(5)271-277.
(2016139915) 健康・栄養食品研究.2002;l5(1):35-47.
(2016166975) 健康・栄養食品研究.2003;6(2):83-98.
(2016166974) 健康・栄養食品研究.2003;6(2):65-82.
(2003124423) 福岡医学雑誌.2002;93(10):208-218.
(2006193660) 薬理と治療.2005;33(11):1127-1140.
(2007270277) 薬理と治療.2007;35(4):407-419.
(PMID:12230125) Biol Pharm Bull. 2002 Sep;25(9):1228-30.
(PMID:10962520) J Hum Hypertens. 2000 Aug;14(8):519-23.
(PMID:16959271) Life Sci. 2006 Nov 25;79(26):2492-8
(PMID:19815842) Int J Toxicol 2009 28(5) 341-56

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