健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

ヒスチジン [英]Histidine (His) [学名]-

概要

ヒスチジンは塩基性アミノ酸の一つで、特に乳幼児の成長に必須なアミノ酸である。また、アレルギー反応に関与するヒスタミンの前駆体である。これまでに、ヒトでの有効性については信頼できるデータは見当たらず、尿毒症あるいは長期の透析による貧血、関節リウマチの治療に対しては効果がないことが示唆されている。安全性については、適切に摂取する場合は安全性が示唆されている。妊娠中・授乳中における安全性については信頼できる十分なデータがないので使用は避ける。その他、詳細については「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

・「医薬品的効果効能を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料)」に区分される (30) 。
・「既存添加物」:L-体は調味料、栄養強化剤である。「指定添加物」:L-体の塩酸塩は調味料、栄養強化剤である。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・略号HisまたはH、C6H9N3O2、分子量 (MW) 155.16。必須アミノ酸である。イミダゾール環を持つ独特の構造で、塩基性を示す (16) 。

分析法

・イオン交換クロマトグラフィーにて分離後、ニンヒドリンなどの発色試薬で発色し蛍光検出器 (励起波長440 nm、蛍光波長570 nm) を装着したアミノ酸自動分析計により分析する方法が一般的である (101) 。

有効性








循環器・
呼吸器


一般情報
・尿毒症による貧血、あるいは長期の透析による貧血に対して効果がないことが示唆されている (94) 。
RCT
・尿毒症患者16名 (試験群8名、平均59±11歳、アメリカ) 、透析患者26名 (試験群12名、平均48±8歳、アメリカ) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ヒスチジン4 g/日を平均17.5週間摂取させたところ、ヘモグロビン濃度、血球容積、網状赤血球数、血清鉄量に影響は認められなかった (PMID:1097035)


消化系・肝臓

調べた文献の中に見当たらない。

糖尿病・
内分泌

調べた文献の中に見当たらない。

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当たらない。

脳・神経・
感覚器

調べた文献の中に見当たらない。

免疫・がん・
炎症

一般情報
・関節リウマチの治療に効果がないことが示唆されている (94) 。
RCT
・関節リウマチ患者60名 (試験群30名、平均51.6±2.1歳、アメリカ) 、を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ヒスチジン4.5 g/日を30週間摂取させたところ、握力、歩行速度、圧痛関節、腫脹関節、朝のこわばり、症状の評価に影響は認められなかった (PMID:342692)

骨・筋肉

調べた文献の中に見当たらない。

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

RCT
・肥満女性92名 (試験群47名、平均45±11歳、中国) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、ヒスチジン4 g/日を12週間摂取させたところ、BMI、腹囲、体脂肪量、HOMA-IR、血清遊離脂肪酸、TNF-α、IL-6の低下、アディポネクチン、グルタチオンペルオキシダーゼ、SODの増加が認められたが、CRP、マロンジアルデヒドに影響は認められなかった (PMID:23361591)

その他

調べた文献の中に見当たらない。





試験管内・
動物他での
評価

調べた文献の中に見当たらない。

安全性

危険情報

<一般>
・適切に摂取する場合、安全性が示唆されている (94) 。
<妊婦・授乳婦>
・妊娠中・授乳中の安全性については十分なデータがないので使用は避ける (94) 。
<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

<ヒト>
・病院での昼食としてカジキ生肉を摂った結核病棟入院患者10名 (29〜75歳、日本) に顔面紅潮・頭痛を主徴とし、脱力感・発疹・嘔吐・発汗・動悸などがおこった。原因は抗結核薬によるMAO (モノアミン酸化酵素) 阻害状態と、摂取したカジキ生肉中のヒスチジンとの相互作用に患者のアレルギー素因が関係し、ヒスタミン中毒が起こったためと判断された (1986191874) 。

<理論的に考えられる相互作用>
・葉酸欠乏症の人がヒスチジンを摂取すると、ホルムイミノグルタミン酸が蓄積するおそれがある (94) 。また臨床検査値に影響を与えることがある (94) 。

動物他での
毒性試験

1.LD50 (半数致死量)
・ヒスチジンを投与:ラット経口15 g/kg以上、マウス経口15 g/kg以上 (91) 。

2.その他
・6週齢のF344系雌雄ラットに0.31〜5.0%ヒスチジン添加食をそれぞれ13週間摂取させたところ、5.0%ヒスチジン添加食摂取時の雄でのみ、顕著な体重増加抑制、ヘマトクリット値と血色素量の増加、精巣の精子肉芽腫が見られたが、2.5%以下のヒスチジン投与では顕著な毒性変化は見られず、ヒスチジンの混餌投与によるがん原性試験の最大耐量は2.5%が妥当である (1995243907) 。
・Wistar系雄性ラットに3.5%ヒスチジン添加食を16日間摂取させたところ、テトラヒドロプテロイルペンタグルタミン酸濃度が減少し、肝臓におけるテトラヒドロプテロイルペンタグルタミン酸の再生系が抑制され、モノグルタミン酸型よりもプテロイルペンタグルタミン酸レベルでのメチル葉酸トラップが起こり、過剰ヒスチジンの異化代謝に必要な葉酸補酵素の再生補給系が働かなくなった (1993201628) 。

AHPAクラス分類
及び勧告

-

総合評価

安全性

・適切に摂取する場合、安全性が示唆されている。
・妊娠中・授乳中における安全性については、信頼できる十分なデータがないので使用を避ける。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・尿毒症あるいは長期の透析による貧血、関節リウマチに対しては効果がないことが示唆されている。

参考文献

(16) 生化学辞典 第3版 東京化学同人
(30) 「医薬品の範囲に関する基準」(別添2、別添3、一部改正について)
(101) 衛生試験法・注解2000 金原出版株式会社 日本薬学会編
(PMID:1097035) Br Med J. 1975;2:530-3.
(PMID:342692) J Rheumatol. 1977;4:414-9.
(91) Registry of Toxic Effects of Chemical Substances (RTECS).
(1995243907) 衛生試験所報告. 1994;112:57-63
(1993201628) Journal of Nutritional Science and Vitaminology.1990; 36(1):11-9
(1986191874) 日本医事新報. 1986; 3235:28-32
(PMID:23361591) Diabetologia. 2013 May;56(5):985-94.
(94) Natural Medicines

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