健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

γ-リノレン酸 [英]Gamma-Linolenic acid [学名]

概要

γ-リノレン酸はn-6系の二重結合を3個もつ多価不飽和脂肪酸で、体内でリノール酸から合成され、ジホモ-γ-リノレン酸を経てアラキドン酸に変わる。月見草油には多く含まれているが、食品中にはあまり多く含まれていない。俗に、「血糖値を下げる」「血圧を下げる」「血中コレステロールを下げる」などと言われている。ジホモ-γ-リノレン酸は体内でプロスタグランジンになり、体内でさまざまな生理機能を有する。ヒトでの有効性については、糖尿病由来の神経障害や関節リウマチの症状の軽減に対して経口摂取で有効性が示唆されている。安全性については、適切に摂取すれば経口摂取でおそらく安全であるが、妊娠中・授乳中の安全性については十分なデータがないので使用を避ける。その他、詳細については「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

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成分の特性・品質

主な成分・性質

・C18H30O2、分子量 (MW) 278.44。6、9、12位にシス二重結合をもつ炭素数18のn-6系列の直鎖不飽和脂肪酸。略号18:3n-6。リノール酸より生成し、プロスタグランジンや、アラキドン酸の前駆体となる。

分析法

・試料をケン化後、脂肪酸を抽出し、ガスクロマトグラフィーで測定する (101) 。

有効性








循環器・
呼吸器


調べた文献の中に見当たらない。


消化系・肝臓

調べた文献の中に見当たらない。

糖尿病・
内分泌

調べた文献の中に見当たらない。

生殖・泌尿器

RCT
・健康な成人252名 (試験群126名、平均52.4±6.4歳、イラン) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、γ-リノレン酸を2,400 mg/日、12週間摂取させたところ、性ホルモン (テストステロン、ジヒドロテストステロン、黄体形成ホルモン、性ホルモン結合グロブリン) 濃度に影響は認められず、血清前立腺特異抗原濃度の増加が認められた (PMID:23199523)

脳・神経・
感覚器

一般情報
・糖尿病性神経症に対して経口摂取で有効性が示唆されている (94) 。
RCT
・軽度の糖尿病性神経症を有する患者111名を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、γ-リノレン酸480 mg/日を1年間摂取させたところ、神経機能の悪化が抑制された (PMID:8380765)

免疫・がん・
炎症

一般情報
・関節リウマチに対して経口摂取で有効性が示唆されている (94) 。
・乳がん患者において、タモキシフェンへの反応性を早めるために経口摂取で有効性が示唆されている (94) 。
RCT
.関節リウマチ患者56名を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、γ-リノレン酸2.8 g/日を6ヶ月間間摂取させたところ、症状の軽減が認められた (PMID:8912502)

骨・筋肉

調べた文献の中に見当たらない。

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

RCT
・肥満治療により減量した被験者 (12 kg以上の減量に成功し、行動的体重維持プログラムを行っている、BMI 34未満の患者) 30名を対象とした二重盲検比較試験において、ルリチザ油(γ-リノレン酸として890 mg) またはオリーブ油 (対照) を5 g/日、1年間摂取させたところ、γ-リノレン酸では体重および脂肪が増加しにくかった (PMID:17513402)

その他

調べた文献の中に見当たらない。





試験管内・
動物他での
評価

調べた文献の中に見当たらない。

安全性

危険情報

<一般>
・適切に用いれば経口摂取でおそらく安全である (94) 。2.8 g/日以下ならば1年間まで安全に摂取できるとされている (94) 。
・経口摂取の有害事象としては軽い胃腸症状(吐き気、嘔吐、軟便、下痢、腹部膨満、げっぷなど)が知られている (94) 。
<妊婦・授乳婦>
・妊娠中・授乳中の安全性については十分なデータがないので、使用を避ける (94) 。
<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

<理論的に考えられる相互作用>
・抗血液凝固作用のあるハーブやサプリメント、医薬品との併用で、出血傾向が高まる可能性がある (94) 。
・γ-リノレン酸とビタミンEを含むサプリメントは、フェノチアジン系薬物で治療している人において発作のリスクが高まるので、使用には注意を要する (94) 。

動物他での
毒性試験

調べた文献の中に見当たらない。

AHPAクラス分類
及び勧告

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総合評価

安全性

・適切に用いれば経口摂取でおそらく安全である。しかし、妊娠中・授乳中の安全性については十分なデータがないので、使用を避ける。
・経口摂取の有害事象としては、軽い胃腸症状 (げっぷ、腹部膨満、下痢、吐き気、嘔吐、軟便 など) が知られている。
・抗凝固作用のあるハーブやサプリメント、医薬品との併用で、出血傾向が高まることがある。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・経口摂取で有効性が示唆されているのは、1) 糖尿病由来の神経障害、2) 関節リウマチ 。
・経口摂取で全身性硬化症に対しては効果がないことが示唆されている。

参考文献

(30) 「医薬品の範囲に関する基準」別添3 (平成16年3月31日 薬食発第0331009号 厚生労働省医薬食品局長)
(101) 五訂 日本食品標準成分表分析マニュアルの解説 財団法人日本食品分析センター/編集
(PMID:2159860) Diabet Med. 1990;7:319-23.
(PMID:8380765) Diabetes Care. 1993;16:8-15.
(PMID:8912502) Arthritis Rheum. 1996;39:1808-17.
(PMID:17513402) J Nutr. 2007 Jun;137(6):1430-5.
(PMID:23199523) Br J Nutr. 2013 Jul;110(1):164-71.
(94) Natural Medicines

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