健康食品等の素材情報データベース

注意!(1) データの無断転用,引用、商用目的の利用は厳禁.(2) 以下の情報は現時点(最終更新日時)で調査できた素材の科学論文情報です. 実際に販売されている商品に以下の素材が含まれているとしても,その安全性・有効性がここに紹介した情報と一致するわけではありません.(3) 詳細情報として試験管内・動物実験の情報も掲載してありますが,この情報をヒトに直接当てはめることはできません.有効性については,ヒトを対象とした研究情報が重要です.(4) 医療機関を受診している方は,健康食品を摂取する際に医師へ相談することが大切です.「健康食品」を利用してもし体調に異常を感じたときは、直ぐに摂取を中止して医療機関を受診し,最寄りの保健所にもご相談下さい.

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項 目

内 容

名称

ラベンダー、スパイクラベンダー、フランスラベンダー [英]Common lavender、English lavender、True lavender、broad-leaved lavender、spike lavender、French lavender、Spanish lavender [学名]Lavandula officinalis、Lavandula angustifolia Mill. (=L.angusitifolia, L. vera DC.) 、Lavandula latifolia Medik、Lavandula stoechas L.

概要

ラベンダーは常緑の低木で、地中海沿岸、中東、インドに分布しているシソ科の植物であり、交配種や栽培変種が多種存在する。芳香性のハーブで、花、精油、抽出物が食用 (Lavandula angustifolia Mill.) または香料として香水、化粧品、ポプリなどに用いられてきた。ラベンダー俗に、「精神を鎮静させる」「炎症を抑える」などと言われているが、特定のラベンダー油成分が不安に対して有効性が示唆されているものの、さらなる検証が必要である。その他の有効性に関して信頼できる十分な情報は見当たらない。安全性については、通常の食事から適切に摂取する場合、おそらく安全であるが、妊娠中・授乳中・小児における信頼できる十分な情報は見当たらない。その他、詳細については「すべての情報を表示」を参照。

法規・制度

・花は「医薬品的効果効能を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質 (原材料) 」に区分される (30) 。
・米国ではGRAS (一般的に安全と見なされた物質) に認定されている (94) (102) 。

成分の特性・品質

主な成分・性質

・精油成分は1.5%以下でリナロール (linalool) 、リナリルアセテート (linalylacetate) 、ラベンジュリルアセテート、テルピネノール、シネオール (cineol) 、カンファー (camphor) 、ボルネオール (borneol) 、ピネン (pinene) 、リモネン、ペリリルアルコール (perillyl alcohol) を含む。その他、タンニン、クマリン類 (クマリン、ウンベリフェロン (umbelliferone) など) 、フラボノイド、トリテルペノイドが含まれる (23) (29) 。

分析法

-

有効性








循環器・
呼吸器


調べた文献の中に見当たらない。


消化系・肝臓

調べた文献の中に見当たらない。

糖尿病・
内分泌

調べた文献の中に見当たらない。

生殖・泌尿器

調べた文献の中に見当たらない。

脳・神経・
感覚器

一般情報
・特定のラベンダー油成分は、不安に対して有効性が示唆されている (94) 。
・ドイツのコミッションE (薬用植物評価委員会) は、ラベンダーの花に気分の混乱や機能的胃腸障害に対する使用を承認している (58) 。

免疫・がん・
炎症

調べた文献の中に見当たらない。

骨・筋肉

調べた文献の中に見当たらない。

発育・成長

調べた文献の中に見当たらない。

肥満

調べた文献の中に見当たらない。

その他

調べた文献の中に見当たらない。





試験管内・
動物他での
評価

・動物実験では、抽出物と精油に鎮静作用、抗炎症作用がみられた (PMID:14522434)

安全性

危険情報

<一般>
・通常の食品から適切に摂取する場合、おそらく安全である (94) 。
・ラベンダーチンキは、有害事象として便秘、頭痛、食欲増加を起こす可能性がある (94) 。
<妊婦・授乳婦>
・妊娠中・授乳中の安全性について、信頼できる十分な情報が見当たらない (94) 。
<小児>
・サプリメントなど濃縮物として摂取する場合の安全性に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。
<その他>
・中枢神経抑制の可能性があるため、外科的手術の2週間前までに摂取を中止した方がよい (94) 。
・シソ科植物に過敏症のある人は使用を避ける (102) 。
<被害事例>
【接触性皮膚炎の被害事例】
・46歳女性 (トルコ) が、1週間続く咳の治療目的にフランスラベンダーのハーブティーを摂取したところ (摂取量不明) 、1時間後から動悸、息切れ、めまい、吐き気、頭痛、上部腹痛、発熱を呈する上室性頻拍症を生じ、抗コリン症候群と診断された (PMID:22760025)
・36歳女性 (日本) がラベンダーオイルを含めた6種のハーブオイル類を規定の5倍以上の高濃度希釈液や原液で使用した全身マッサージを5年間行い、3年目からアレルギー性接触皮膚炎を発症した (1996071783) 。
・54歳女性 (スペイン) が、下腿潰瘍の治療を目的にツボクサ抽出物やラベンダー精油などを含む軟膏を2回/日、2日間塗布したところ、かゆみと小胞反応が生じた。当該製品、ツボクサ抽出物、ラベンダー精油がパッチテストで陽性であったため、ツボクサおよびラベンダー精油によるアレルギー性接触皮膚炎と診断された (PMID:8766746)
・尋常性乾癬で治療中の12歳男児 (アメリカ) が患部にラベンダーオイルを使用したところ、乾癬は改善したように見えたが、痒みを伴う浮腫状の湿疹が生じ、アレルギー性接触性皮膚炎と診断され、使用の中止と治療により、接触性皮膚炎は改善した (PMID:26646574)
・以前から傷に市販のラベンダー油を塗っていた71歳男性 (日本) が2週間前にテンプラ油で熱傷した左顔にラベンダー油を塗ったところ、じくじく、びらん、発赤が生じ来院。パッチテストによりラベンダー油に陽性であったため、接触性皮膚炎と診断され、加療により回復した。使用したラベンダー油には、直接肌に塗らないよう注意書きが記されていた (2016356181) 。

禁忌対象者

調べた文献の中に見当たらない。

医薬品等との
相互作用

<理論的に考えられる相互作用>
・バルビツール酸系催眠薬、抱水クロラール (催眠鎮静薬、抗不安薬)、中枢神経抑制薬や鎮静作用をもつハーブ、サプリメントとの併用により、作用を増強し副作用を誘発する可能性がある (94) 。
・降圧薬や降圧作用をもつハーブやサプリメントとの併用により、低血圧を起こす可能性がある (94) 。

動物他での
毒性試験

1.LD50 (半数致死量)
・精油を投与:ラット経口5 g/kg以上 (102) 、0.17 g/kg (91) 。
・花のアルコール抽出物を投与:ラット経口4.25 g/kg (102) 。
・スパイクラベンダーの花の精油を投与:ラット経口3.8 g/kg (91) 。

AHPAクラス分類
及び勧告

・花:クラス1 (22) 。

総合評価

安全性

・通常の食品に含まれる量を適切に摂取する場合、おそらく安全である。
・妊娠中・授乳中、小児の摂取に関して信頼できる十分な情報が見当たらない。

有効性

(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。)
・特定のラベンダー油成分が不安に対して有効性が示唆されているが、さらなる検証が必要である。
・その他の有効性に関して信頼できる十分な情報は見当たらない。

参考文献

(22) メディカルハーブ安全性ハンドブック 第2版 東京堂出版 林真一郎ら 監訳
(23) 天然食品・薬品・香粧品の事典 朝倉書店 小林彰夫ら 監訳
(30) 「医薬品の範囲に関する基準」(別添2、別添3、一部改正について)
(58) The Complete German Commission E Monographs
(101) Derma 46: 29-3、2001.
(PMID:14522434) J Ethnopharmacol. 2003 Nov;89(1):67-71.
(1996071783) Environmental Dermatology. 1995; 2(4): 291-294
(29) 牧野和漢薬草大図鑑 北隆館
(91) Registry of Toxic Effects of Chemical Substances (RTECS).
(102) The Essential Guide to Herbal Safety. Elsevier 2005.
(PMID:8766746) Allergol Immunopathol (Madr). 1996 May-Jun;24(3):132-4.
(PMID:22760025) Keio J Med. 2012;61(2):66-8.
(94) Natural Medicines
(PMID:26646574) Pediatr Dermatol. 2016 Mar;33(2):e125-6.
(20) ハーブ大百科 誠文堂新光社 デニ・バウン
(34) 有用植物和・英・学名便覧 北海道大学図書刊行会 由田宏一
(101) 基原植物事典
(2016356181) 日本皮膚科学会雑誌 2016; 126(8): 1469

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